あらすじ
\「泣いてしまった!」と共感の声が続々/
直木賞作家と人気写真家が贈る
心に寄り添うフォトストーリー
・みんなさまざまな「いま」を乗り越え、「よく生きる」道を歩んでいるのです。五十代の私もそんな『彼女たち』のひとりなんだ。今日を楽しみ、笑って明日を迎えたらいい―。(おーちゃん)
・今、入院生活を送っています。天井を見上げる日々のなか、何気ない日常の匂いを思い出し、優しい気持ちになりました。元気をくれたこの本を、誰かにプレゼントしたい。そんな優しさの連鎖が続くといいな。(あおい)
人間関係につまずき、ひとりぼっちを選んだイチコ。「自分のために、納得ゆくまでやってごらんよ」のことばに背中を押されて生き方の舵を切り直した彼女は、一匹の猫との出会いで新たな感情を手に入れる。イチコ、モネ、ケイ。年齢も生い立ちも異なる三人の女性の物語。それぞれやっかいごとを抱える彼女たちの人生は、とある喫茶店でかすかに交わる。店でひととき過ごしたあと訪れる、ささやかだけれどたしかな変化とは。 ひたむきに、今を生きるあなたに届けたい。読んだあと誰かに贈りたくなる一冊。
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中川さんの作品集をはじめて開いたとき、「きれいな空をもった人だな」と感じました。空に誘われ、大切な友人を想いながら書いていたら、贈りたい人の顔がたくさん浮かぶ一冊になりました。私も光を求めて生きる「彼女」のひとりでした。
(桜木紫乃)
紫乃さんの切り取る「彼女たち」の日々。それぞれの目に映る色や光を思いました。今日も赤く暮れていく空の下、彼女たちは自分の歩幅で進んでいるのでしょう。わたしは、どんなふうに歩いていこうか。今日をどう、始めようか。気づけばわたしも「マサコ」として、この物語の中で息をしていました。
(中川正子)
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Posted by ブクログ
写真と絡み合う言葉がエモく切なく、孤独を溶かしてくれる。
そんな本でした。
コーヒーミルクに、ほんの少しの塩。
きっと甘さだけでは人は慣れてしまうから、
ほんの少しのアクセントを足すことで甘さが引き立つ。
その時に、私は今幸せなんだと感じられるのかもしれない。
女だからとか若いからとか、そんな簡単な言葉では片付けられない想いを、抱え人はきっと生きているから。
たまには、自分をしっかり甘やかし自分と、会話しながら生きていきたい。
Posted by ブクログ
さらっと読めるけれど、ところどころにとても深いフレーズや言葉が散りばめられている。
何かに頑張って毎日必死に生きている女性には、何かしら響くものがあるのでは。
私も読んでいてじわっと涙が出た。
Posted by ブクログ
綺麗な本です。
この本を読む時は、安心感が手の届く先にある時が良いかな。
例えば、心許せる人の隣りで。飛行機の中でも、電車でも、部屋でも。
自身の弱さと、でも、なんとかなるかって、
そんなバランスが感じられたりするかな
Posted by ブクログ
【あらすじ】
人間関係につまずいたイチコ。ある人のことばに背中を押されて生き方の舵を切り直した彼女は、一匹の猫との出会いで新たな感情を手に入れる。イチコ、モネ、ケイ。年齢も生い立ちも異なる三人の物語。それぞれやっかいごとを抱える彼女たちの人生は、とある喫茶店でかすかに交わる。店でひととき過ごしたあと訪れる、ささやかだけれどたしかな変化とは。 ひたむきに、今を生きるあなたへの一冊。読んだあと誰かに贈りたくなります。
『仕事も恋も結婚も、今しかできないことを選びつづけてきたのに。どうしてこんなに疲れているんだろう。』
【個人的な感想】
予想よりかなりページ数の薄い本だった。
綺麗な写真がたくさんで絵本のような感覚で読めた。
Posted by ブクログ
生きていく中で、経験し、通り過ぎていくことがある。でも、それはなくなるわけではなく、大切にしたいと思えば、寄り添い続けることもできる。
そうやって、毎日を、みんな生きている。
Posted by ブクログ
ジョンとイチコ
「なつかしいものなんてひとつもないの」というイチコさんと暮らす猫⁉︎のジョン。イチコさんの「なつかしいもの」に。
モネの一日
今したいこと。自分のページをめくる。
夕暮れのケイ
今を乗り越える力
書き残した手紙
〜どうか明日も、笑っていてください。〜
こぼれ涙…やられた…。
添えられた優しい写真。
Posted by ブクログ
3人の女性とミルクコーヒー。人生の苦味とやわらかな甘味が溶け合う。あたたかい。彩りを添えるなんでもない風景写真がじんわりと心に沁み入る。切り取り方の巧さ!写真家さんのことが気になりインスタ見に行くと、とても美しい人でした。
Posted by ブクログ
写真が素敵。写真に合わせてテキストを考えたのでしょうか?こういうテイストの本好きです。好きな人が多いのでは。
更には桜木さんがこういうテイストの物語をつけるということもちょっと意外性があって良かった。素敵な温かい物語を紡ぎながらもピリッとするところや切なくなるところ苦みの効いたところを感じられるのが桜木調というか「らしさ」を感じて嬉しくなりました。
本書の写真家の方と桜木さんの対談?の記事をナニカで読みましたが、写真家の方のコメントが自信が透けすぎてて正直言うとちょっと嫌な感じだなぁと思ったんですが、本書の写真を見ると自信家なのもさもありなんと思わされてしまうセンスを感じました。言うだけのことはあるといいますか、むしろ芸術家というのはそのくらいでないと世に名を馳せられないものかもしれないとも。
元気が欲しい時、手元においてゆっくりまた味わいたい一冊でした。
Posted by ブクログ
これは、とても丁寧な作り方をされている本だなと感じられ、単行本サイズの広々とスペースを取った写真と、メッセージとも受け取れる、一ページ毎に間隔を空けた、少ない文体で手軽に読める短篇小説とのバランスも絶妙な、桜木紫乃さんにとって、『Our Stories』な物語は、今を精一杯生きている、そんな『彼女たち』に贈る、新たな視点をそっと教えてくれるフォトストーリーです。
『なつかしいものなんて、ひとつもないの』
『だまって言うことをきいていたら、胸が苦しくなってくる。
本音と建前が透けて見えるのは、つらいんだ』
三つある内の、一つ目の物語は、誰も彼女の心の中に興味の無い環境で暮らしてきた、ひとりぼっちの彼女が、そんな彼女に目を留めた人のアドバイスにより、『なんのために?』でも『誰のために?』でもなく『自分のために』生きる自由を手に入れ、その後、同じくひとりぼっちの猫と出会うことで、彼女の心の内に芽生えたのは、果たして・・・。
『どんなでこぼこ道も、ひとりで歩く。
喜びも失敗も、ぜんぶ自分のものだ』
二つ目の物語は、『今しかできないこと』に囚われた彼女の物語。
『楽しいことを考えるのが苦手になったのは、子育てのせいじゃない。
わかってる』
『仕事も恋も結婚も、
今しかできないことを選びつづけてきたのに。
どうしてこんなに疲れているんだろう』
『「助けて」なんて言えない』
何年間も、ただ通り過ぎるだけだったお店にふと入ってみたくなった。
そして、いつもと違うことをやってみることで、心にちょっとした余裕が芽生え、これまでに無かった別の見方が頭の中に浮かび上がってきた。
『今しかできないこと──いいえ』
『今したいことは、なに?』
最後の物語は、七十歳の誕生日を迎え、最愛の人に先立たれた彼女は、現実の過酷さに必死なあまり、甘えられない彼女たちにささやかな、言葉は無くとも確かに伝わる、心の休息をそっと与え続けてゆく。まるで、それが彼女自身の心にも与え続けていることを、彼女自身、実感しているかのように。
『だいじょうぶよ。
あなたたちにはいまを乗り越える力があること、
わたしは知っているの』
中川正子さんの写真は、まるで温度が手に伝わってくるような、ほのかに差し込む光の温かさが心地好く、普段、目にしている光景よりも抑えた色調には、思わずハッとさせられるものがあり、それは、あなたが普段見ている変わらない景色も、その時の心境によって、変わって見えることもあるんだよと言われているようで、そこには、心に余裕を持ちたくても、とてもじゃないが、そんな余裕なんか持てないと感じている、『彼女たち』に向けて、そっと差し出して共に寄り添ってくれるような、これまで閉じかけていた視界がパーッと開けていく、そんな新たな世界を写真から感じさせられた、ありふれた日常の光景は、こんなにも美しかったのだということであり、それは、『彼女たち』も同様だという素晴らしさへと変わってゆく。
そして、最後の『Our Stories Continue』に込めた桜木さんの思い、彼女たちの物語は、当然、これから先もずっと続いていくということであり、ものの見方に正解なんてないということを、心に留めて、これから先もずっと生きていってほしい。
Posted by ブクログ
癒されたい、孤独を感じる、イライラする…心の操作不全に陥った時に読みたい一冊。頁を捲ると妙に落ち着く。ミルクコーヒー片手に、言葉を想像し、ボ~ッと写真を眺めて心をリセット。
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柴崎友香さんの『つかのまのこと』と同じような感じの写真×小説の本。(『つかのまのこと』は東出昌大の写真集みたいな感じだが)こちらはどこかにいそうな彼女たちの話。
Posted by ブクログ
最近時々同じようなこと考えることあるなぁと思いながら読んだ。
中川正子さんの写真の光の感じがあたたかくて良い。
心にじんわりくる本。
(引用)
楽しいことを考えるのが苦手になったのは、子育てのせいじゃない。わかってる。
今したいことは、なに?
「わたし」という本。
自分のページをめくる。
深呼吸する。
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心に澄みわたる、文章と写真。心が落ち着きます。
(本文より)
今日、楽しかったことはなんですか。
なにかオモシロイことは、ありましたか。
今日食べた、おいしいものを教えてください。
初めて聴いた曲は、ありましたか。
どうか明日も、笑っていてください。
Posted by ブクログ
本を開くと
細い枯れ枝の向こうに広がる青空
そして”そで”には力強くて優しい言葉。
『だいじょうぶ。
あななたちにはいまを乗り越える力があること、
わたしは知っているの』
「写真絵本」というのがぴったりな一冊。
軟らかい日差し、温もりを感じる写真と
桜木さんのことば。
優しく背中を撫でてくれているようで
そっと背中を押してくれているようで…
こころに残るフレーズを2つ。
今しかできないことー、いいえ。
今したたいことは、なに?
つよく生きる彼女が、思い出と連れそう日々と
上手に手をつなげますように。
いつか「つよく」から「つ」が抜けて、
「よく生きる」になります。
Posted by ブクログ
この作者は読みやすく、言葉が丁寧なので手に取りました。 ページ数も少なく、写真も入っているので30分もかからず読めました。 なかなかお洒落な本でしたが、写真と文の内容が合ってなく、少し残念かな