桜木紫乃のレビュー一覧

  • 異常に非ず

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    男と女、母と子の人生と時代を描く。
    「その他大勢」に埋もれて何者にもなれず、何者かになりたいと見栄を張る人物の姿は令和の今にも繋がるように思った。
    昔の話を読んでいるようで、今の話を読んでいるようでもある。この世はずっと生きにくいのだろうか。

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    2026年10月04日
  • 異常に非ず

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    現実を元にしたからなのか、フィクションのように全ての因果が繋がるわけではなく理不尽な行動も見られたが、それがリアルということか。オカンは下関に行けたのかが気になる。

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    2026年09月23日
  • 青い絵本

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    人生に一区切りがついた、アラ還に近い主人公や親の介護、別れを経験する年代が主人公だったりのちょっと大人な落ち着いたショートストーリー。特に最後のお話はキレイなあおが心に浮かぶ澄んだお話。
    日本にあおと読ませる漢字が複数あって良かったな、素敵だなと思わせる作品だった。

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    2026年09月22日
  • 異常に非ず

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    実際にあった事件を元にしてるのね、全く知らなかった。新聞記者と犯人のもと彼女、母親の視点で進み、犯人の心のうちは読めない。古い事件ではあるけれど、なんかこう。分かるところもあるんだよね。亜紀さんとお母さんが良い関係を築けたことに救いがある。義母に救われることがあるという話を時々聞くので。

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    2026年09月21日
  • Seven Stories 星が流れた夜の車窓から

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    寝台列車のベッドメイクってそうやるんだ〜と思った。『オリエント急行の殺人』のドラマか映画で見たイメージだったのでソファとか無いと思ってた。
    「さよなら、波瑠」と「夢の旅路」が好きな話しだと思う

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    2026年09月21日
  • ホテルローヤル

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    釧路にあるラブホテル「ホテルローヤル」を舞台に、世界の隅っこで生きる人の物語が、短編が進むごとに時間を遡りながら展開します。

    私が読んだ文庫本は、この本のサムネとは違っていて、大きなベットの上で女の人が膝に頭をつけて体育座っているものです。
    窓からは日が差していますが、なんとも物悲しい表紙です。
    この物悲しさが短編に共通する寂しさ、虚しさ、鬱々とした雰囲気にぴったり合っています。

    大吉が仕事や自分の家族、愛人を丸ごと抱えるつもりで始めたホテルローヤルが、最終的に冒頭の短編では廃墟となっているのが虚しくて、人生の盛りや陰りを感じられ、なんともいい感じでした。

    桜木紫乃さんと言えばタミヤTシャツ姿が思い浮かぶのですが、その桜木さんからこういう物語が生まれるのがまた面白いです。

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    2026年09月19日
  • 孤蝶の城(新潮文庫)

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    時代やキャラクター的に昨今テレビでよく見るオネエタレントよりはカルーセル麻紀のようなイメージで呼んでました(解説では彼女がモデルとありました)。
    今よりもゲイボーイがずっと奇異な目で見られていただろうなという時代。芸能界で生きるために私生活も体も切り売りして話題を提供し続けるカーニバル真子。心をすり減らしそうな毎日を反骨心と享楽的な性格で乗り切る彼女のストーリーは骨太で読み応えがありました。
    虚構に生き続ける彼女が終盤で初めて本心を吐露する場面は少し涙ぐみました。はじめは頼りなかったマネージャーの坊やがその相手になれるほど頼もしくなったのも、彼女の芯のある生き方が影響を与えてのこと。とても面白かったです。

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    2026年09月19日
  • 家族じまい

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    こういう家族もいるんだなと勉強になったが、自分の親も老いてきてこうなっていくのかもしれないと思い、怖くなった。

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    2026年09月15日
  • Seven Stories 星が流れた夜の車窓から

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    個人的には、団体行動のような旅は好きではない。バス旅行のような。ただこの本読んで、こんなラグジュアリーな団体旅行が実在することを知り、ちょっとは興味持った。ただ私は、友達やパートナーや実母とこの列車乗れないな、最初の『さよなら、波瑠』のような一人旅に乗りたい。

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    2026年09月15日
  • 異常に非ず

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    2026.9.15

    昭和54年大阪であった銀行強盗殺人事件をもとに書かれた小説。どこまでが実話なんだろう。実話と思いたくないくらい花川が愚かで他責ばかり。母も8年付き合った亜紀の人生も辛い。花川が亡き後、花川の母と亜紀が一緒に生活することが唯一の希望だった。

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    2026年09月15日
  • 星々たち 新装版

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    世間が求める「温かい家族」や「豊かな愛情」からはみ出しているのに、当事者たちはそれを一切「不幸」だと思っていない。
    咲子、千春、そして、やや子。
    母娘3代に受け継がれたのは、驚くほど「情の薄い」血脈だった。

    一般的に「情の薄さ」は悲劇として湿っぽく描かれがちだが、彼女たちには被害者意識も相手への執着もない。血縁であっても互いを独立した個人として割り切り、淡々と自分の生を生きる。そのベタつかない乾いた距離感があるからこそ、この作品はドロドロとした重苦しさに陥らず、不思議な清涼感すら漂わせる。

    主人公・千春の感情が徹底して伏せられているプロットも際立っている。
    望まれた記憶もなく愛し方も知らず、胸の大きさに目をつけられては愚鈍だと見下される千春。
    北の大地をさすらう彼女は、捉えどころのない怪物のようでもある。

    だが、彼女の作品集が『星々たち』だと気づいた瞬間、全てが腑に落ちる。
    千春にとって、出会ってきた人々は遠い空に光る星々なのだ。
    血を分けた母や娘すらも遠くで輝く星。
    そして身体を通り抜けていった男たちは、一瞬の光を放って風に消える星くずなのだろう。

    情は時にはありがたく、時には鬱陶しい。それでいいのだ。そんな家族があってもいい。
    世間の価値観や「不幸」の標準スペックを軽やかに無効化し、それぞれの足で立ち続ける女たち。
    彼女たちの冷ややかで逞しい生きざまに、静かな救いを感じる傑作だった。

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    2026年09月10日
  • 俺と師匠とブルーボーイとストリッパー

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    星4.3
    時は昭和の極寒の北海道。
    主人公が働いてるキャバレーに、こぢんまりとした世界的有名マジシャン、女装のシャンソン歌手、ストリッパーがやって来ます。
    お店の寮で、数日間一緒に暮らす事に…。
    ここまでで面白そうと思ったら、ぜひ読んで下さい。
    会話が面白く、それぞれのキャラクターが生きています。
    やがて離れ離れになり、主人公も前に進み始め、その数年後…。
    終わった後も余韻に包まれます。

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    2026年09月09日
  • ホテルローヤル

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    北海道のラブホテル「ホテルローヤル」を取り巻く物語。
    現在から過去へと遡っていくことで、次々と新たな気づきを得られる。
    苦しい生活を送る人々の小さな幸せ、なんとも思えない苦労が読みやすくも細やかに描写されており、するすると読み終えてしまった。
    どの話も続きが、彼ら彼女らのその後の人生が、知りたくなるようなそんな余韻のあるストーリーだった。

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    2026年09月06日
  • ヒロイン

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    ネタバレ

    逃げ回る人生か、どんなものだろう。
    モデルはいるんだろうけど、完全なフィクションとして読んだ。ワンウェイと一緒になって欲しいとも思った。
    どこいったんや。
    というか、この物語では事件に関しては無実以外の何でもないよなー。そのあとの「まこと」達の処理は罪だけど……、あと小山絵美が気になってしょうがない。フィクションとして面白かった。そうなると、それ関係の本が読みたくなるよな。

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    2026年09月06日
  • ブルースRed

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    前作ブルースは、6本指の影山博人が様々な世界を行き来する物語ということは覚えているが、ほとんど内容を忘れたまま本作を読んだので、影山莉菜のキャラクターがよくわからないまま物語が進んでいった。莉菜のボディーガードに徹する弥伊知がなんともいじらしい。博人の忘れ形見の武博が少年から男になるにつれ、物語は不穏な空気に包まれていく。ただ、話の筋がどこに重きを置いているのかが今ひとつわからず、モヤモヤしてしまった。それでも相変わらず文体がとても美しく、引き込まれてしまう。そしてなぜか桜木紫乃の描く物語には色彩を感じない。

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    2026年09月03日
  • 情熱

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    Audibleで。
    年齢層が高いお話とはいえ、人生の岐路にあってはどの年齢にあっても思いや考え方は同じではないかなと。
    ああしとけばよかったとか、言っておけばよかったとか、何がおかしくてここに居るのか。
    人の悩みにおいて、なんかね寄り添われている感覚の桜木さんのお話。
    兎に角が、一番かなあ。
    あ、らっきょうとクロッカスはその先が欲しくなる。けど好きな内容。
    で、情熱。博多~北九州~下関。いや、桜木さん北海道から離れた(笑)ゆえに興味深い。
    どの短編もその先が知りたいけど、長編も一緒か。
    暑い夏に北海道の厳しい寒さの本。
    だからいい

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    2026年08月23日
  • 異常に非ず

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    昭和54年に起こった銀行強盗事件を軸に作成されたフィクション。当時の記憶はないが、写真はよく出てくるし、母親が大阪に向かう前に髪の毛をセットに行ったというのは実話だろう。それらを盛り込みながら丁寧に物語が綴られている。加害者側の物語はよく取り上げられるけど、被害者にもそれまでの人生があったはずなのにこんな風にドラマティックに伝えられない。加虐性の中に何かを見つけたいという意識が人は強いんだろうと思う。それを踏まえた上でもなかなか救われない話だなぁと思った。

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    2026年08月22日
  • ヒロイン【毎日文庫】

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    ネタバレ

    描写が丁寧で表現がとても綺麗。
    冒頭で物語の行き着くところが明示されているからこそ、そこまでの道を苦しく愛おしく読むことができた。
    寂しさを受け入れながら生きてゆく強さを感じた。
    満足に“逃げおおせた”形で終わってくれたのはよかった。お疲れ様、と声をかけたい。

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    2026年08月22日
  • ヒロイン

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    ネタバレ

    面白かった!
    無実の罪で17年間逃げ続けた?女性の逃走劇
    みどりとすみれのしたたかさ。
    女性がみんな強くて、だけど脆くて良かった

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    2026年08月19日
  • ワン・モア

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    桜木さんは、ハズレがない。
    死をテーマにした話しだったが、登場人物がしかっりしていて、すごく話しに入り込んだいい作品だった。桜木さんの作品にしては珍しく、ハッピーエンドだった。

    長年小説を読んでいるが、好きなキャラクターが登場する作品のみに惹かれるということに、今更ながら気が付いた。
    いくら世間の評価が高くても、直木賞を受賞した作品でも、自分に合ったキャラ、感情移入出来るキャラが1人も出ない作品には、全然魅力を感じないみたい。歳を取っていくせいか、年々読む作品に対する評価が厳しくなっているように思う。

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    2026年08月19日