桜木紫乃のレビュー一覧
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ネタバレ【あらすじ】
人間関係につまずいたイチコ。ある人のことばに背中を押されて生き方の舵を切り直した彼女は、一匹の猫との出会いで新たな感情を手に入れる。イチコ、モネ、ケイ。年齢も生い立ちも異なる三人の物語。それぞれやっかいごとを抱える彼女たちの人生は、とある喫茶店でかすかに交わる。店でひととき過ごしたあと訪れる、ささやかだけれどたしかな変化とは。 ひたむきに、今を生きるあなたへの一冊。読んだあと誰かに贈りたくなります。
『仕事も恋も結婚も、今しかできないことを選びつづけてきたのに。どうしてこんなに疲れているんだろう。』
【個人的な感想】
予想よりかなりページ数の薄い本だった。
綺麗な写真がたくさ -
Posted by ブクログ
5人の小説家の短編と、2人のクリエイティブディレクターのアンソロジー
テーマは九州の特別列車「ななつ星」に乗り込む乗客の物語だ
列車はたくさんの人を一度に運ぶけど、乗客の一人一人はそれぞれ特別な想いを持って列車に乗り込む
5人の作家さんが寄せたとても短い物語には人生という長い長い想いが乗っていることに気が付く
恩田陸さんの「お姉さん」が仕組んだ、複雑で切ない物語も時間の長さと、生きようとする想いの深さが音楽に乗ってやってくる
個人的には小山薫堂氏の言葉が圧巻だった
人から人へ繋ぐ想いが言葉となって、香り高く温かみを持って伝わってくる
「共感」という到達点はその気持ちを理解しようとする意識の -
Posted by ブクログ
この作者さんの作品は何点か読んでいます。大きな事件や修羅場などは一切なく、大人の静かな感情の中に潜む“情熱"を描いた作品ばかりかと思います。この作品はコロナ禍の頃に書かれたものでしょう、随所にコロナ禍について書かれています。あの騒ぎはなんだったんだろう…と、コロナ禍から2年経った今、全てが日常に戻ってみて"当たり前の暮らし"のありがたさに気づかされました。
さて、物語はどれも中高年というよりも定年、リタイア後の人達にスポットを当てて進んでいきます。
「もう、若くないから」と言いつつ、現実を受け入れ残された未来に向けて歩もうとする登場人物に自分の姿を重ねて読みました -
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Posted by ブクログ
釧路で書道教室を営む夏紀は、
認知症を患いだした母の春江が呟いた「ルイカミサキ」という
耳慣れない地名を新聞の短歌の中に見つける。
父親を知らぬ自分の出生と関わりがあるのではと、
短歌を投稿した元教師の徳一に会いに根室へと向かう。
歌に引き寄せられた二人の出会いが、オホーツクに封印された過去を蘇らせる。
そんなノワール的展開を予想させる冒頭。
釧路と根室、近いようで実は随分と離れている二つの街で
30年前の拿捕事件とそれに纏わる歪な人間関係。
段々ときな臭い展開になっていく様相は読んでいてワクワクした。
だが、そんな中でもどこか情緒的な雰囲気が全体に漂っていて
その辺の緊張と緩和が上手く融合 -
Posted by ブクログ
主人公の猛夫は幼少期より、両親や兄からどこか下に見られながら育つ。
その中で、彼らを見返そうと中学卒業後は床屋奉公に入るも、そこでも親方や先輩たちから疎まれ、技術を身につけつつある中で立ち去ることになる。
それでも、雑草魂は途切れることなく、自ら街中の床屋職人に弟子入りし、めきめきと腕を磨き、同じ床屋職人と家庭を持つ。
地域一の床屋職人となるも、それでは飽き足らず、床屋職人の腕を競う全国大会では入賞となり、不完全燃焼に。
その後は自分が人生を一発逆転させられるような、様々なビジネス話に手を出していき、妻子からも距離を置かれるようになる。
自分の生きたいように生きる情熱を絶やさぬ姿勢は一貫し -
Posted by ブクログ
ネタバレAudibleで聴了。
ひろみは、根は善良なんだとおもう。
死体遺棄と損壊はしたけど、殺人はしてない。
すみれへのDVの時とか、ジョウさんが口封じを仕掛けた時とか、誰かを痛みから助けることはしたけど、痛めつけることはしてない。
鈴木まことの娘は、なんでルナちゃんなんだろう、月なのか?
だんだん関西弁が抜けていくのが上手いなと思った
プロローグがエピローグで、各エピソード終わりの年齢を言うからうっかり年齢を重ね過ぎそうになったけど、子どもを産んだ時、若くはないけど、そんなに高齢出産でもない、同年代くらいだ。
逮捕されたのは40歳、逃亡してたのは17年。
長いけど、人生はまだ半分だ。
逮捕 -
Posted by ブクログ
やっぱり、桜木さんはざわざわしながらしっくりくる。高校の同級生の、その母の、その中の1人と旦那に逃げられた女の人のお話。
女の子達が大人になり、1人1人が人と比べたり、引け目を感じたり。なんともあるなこんな気持ち。。こんなざわざわした思いは昭和であろうと令和であろうと一緒だ。
そして、「幸せ」の価値観や考え方も人それぞれ。
この中で「弥生」の物語がスンときた。それは菓子や幸福堂を百貨店に導いた同じ老舗の和菓子やの尾崎の言葉「自分の役割を理解しているとそうそう大きな間違いをしなくてすむんですよ」面白くない言葉かもだけど、すげー納得。
それと看護師の直子の自分の部屋についての言葉「嬉しいことが倍に