久しぶりの桜木紫乃。
ベストワンと言いそうになるけど なんかもう一冊すごい好きなのあった記憶が。
でも間違いなく わたしの中の桜木紫乃ベストスリーに入る。
途中 胸が痛くなるほど切ない場面はいくつかあるものの 全体として明るい仕上がり。こんな明るい桜木紫乃は初めてかも。明るいというか 軽やかさを感じ
...続きを読むるというか。ある時期から描く世界に色がついてきたのは感じてたケド それが加速した感じかな。
まぁ 明るい中に 底無しの闇はあるけど 笑。
でも 明暗のコントラストというより もっと近い感じ。うまく言えないけど コントラストって わたしの中では 色相で言うと補色みたいに対極にあるイメージなんだけど これは明暗の差は激しいけど スポットライトの隣にある闇 みたいな。全然わかりやすくないか 笑。
オガちゃんのタンバリン 聞いてみたかった。
タンバリンって そんな上手下手があるとは知らなかった。でもタンバリン芸っていうくらいだからね
なんか違うんだろうなぁ。
オガちゃんが店を訪ねてくるシーン
いろんな意味で 涙なくしては読めない。
ファンってありがたいねぇ。
最後にオガちゃんのタンバリンで踊るノリカを見せられてよかった。お互いに最高のプレゼント。
熱海の静佳に会いに行ったシーンもほんと切なく 読み進めるのがツライほど。暗闇での再開。どんな強い気持ちで踊り終わるまで観てたんだろ。踊るほうも同じく。たぶんこれが最後になるだろうに 最後までコトバを交わすことなく。楽屋を訪ねることもなく。
こんなしんどい思いをしながらも ストリッパーとして死にたいって 強いなぁ。それほど 自分の芸に対して揺るぎない自信と愛情があるってことだろうね。
それにしてもなぁ スポットライト当てる照明さんは
胸が張り裂けそうだろうし 静佳ファンでないイチゲンサンがほとんどだろうアウェイな舞台で いきなりこれを見せられるって お客さん どんな気持ちだろ。酔っ払ってるだろうし 罵声のひとつも飛びそう。その場面さえ目に浮かぶようで胸が痛くなった。
なんでここまでって思いに戻っちゃうんだよ ぐるぐると。まさに凄絶。
そしてノリカ まさかストリッパーに戻るとはなぁ。
自分で踊りたくなっちゃったのかなぁ。
それとも わたしの居場所はやっぱり舞台ってことなのかなぁ。ここでもまたファンって有り難いねぇと。
あたたかいファンの気持ちに迎えられての復活。
ストリッパー冥利に尽きるね。
誰かを育てる元気がなくなっちゃったとしても またちょっと違うタイプの店にしていけば良くない?
わざわざ そんな厳しい道を選ばなくても すごいバーテンダーもいるんだし。と思うわたしは甘いんだろうなぁ。
抜群にカッコいいオンナとオトコが出てくるって ほんと桜木紫乃変わったね 笑。前はほんと感情移入できない 嫌なひとばっかり出てきたもん 笑。
この5年後くらいの話が読みたいな。
ま かかないだろうケド。
ここで切なく終わるのがいいんだろうね きっと。