桜木紫乃のレビュー一覧

  • 裸の華

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    はぁっ、これは良い。桜木さんが元ストリッパーを描いたらこうなるだろうな、という予想を見事に裏切られました。四人の出会いが出来すぎているのと瑞穂さんのオチがソレかぁ・・・っていうガッカリ感も、JINさんの「あの」設定(経歴じゃない方)とみのりさんの師匠愛、そしてなんと言ってもオガちゃんだよね、補って余りある良さです。12章の冒頭はこの小説を終えるのに欠かせない挿話。そして読みながらずっと感じていたタイトルに対するモヤモヤ感も最後にキッチリ回収されて、実に晴れやかな読後感でした。
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    あと桜木さんの情景描写ほんと巧い、ハッとする珠玉の名文が作中にいくつもいくつも

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    2022年02月14日
  • 砂上

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    四十女の物書きがデビュー作となる「砂上」を書き上げる話。創作の様子や物書きの思考を辿れるのが初めての感覚でゾワゾワした。

    言葉にするのむず笑

    気に入った段落↓
     令央は「虚構」を信じたかった。すべて嘘に塗り替えてしまえば、己の真実が見えるはずだ。あのときなにが足りなかったのか、あの日どうすればよかったのか、あの人にどう接すれば間違わずに済んだのか。それらの答えはすべて現実ではなく再構築された虚構のなかにある。

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    2022年01月26日
  • 無垢の領域

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    桜木紫乃にはまりつつある。
    中年の男女がメールの行間を読んだり嫉妬したり絶望してたり、じめっとしてるけどリアルな人間模様の作品。このまま終わっていくと思ったら、中盤とラストで2段階の衝撃にやられた。秋津のその後が知りたいような知りたくないような。
    発達障害で、若く純真無垢な純香を介して、周りの大人たちが欲望や嫉妬でそれぞれ破滅していくようなぞくっとする一冊だった。

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    2022年01月24日
  • 氷平線

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    桜木紫乃さんのデビュー作です。デビュー作とは思えないほど、短編集なのに、重厚な本だと思います。単なる男女の愛だけではない、様々な感情が生まれる不思議な読後感です。オススメ!

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    2022年01月02日
  • ブルース

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    わたしやっぱり紫乃さんすきだなぁ。
    そしてこの湿度がたまらなく好きだわ。

    本棚のすみっこに『桜木紫乃』とあると気持ちが落ち着く。決して人を癒すような物語ではないのに、どうしてかわたしは救われたと思ってしまうんだよ。

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    2021年12月15日
  • ブルース 上

    購入済み

    引き込まれた

    ヤンジャンアプリの方で無料で読んでたのですがどんどん引き込まれて続きが気になって購入。
    もんでんあきこ先生の漫画をちゃんと読むのが初めてだったのですが
    こんな色っぽい漫画を描く方だったんだ~!と感動。
    ハードボイルドで影のある博人の渋いかっこよさ…!
    原作小説も読みたくなりました。

    #深い #カッコいい #切ない

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    2021年09月23日
  • ワン・モア

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    無表情で読み切ったけど、心は打ち震えた。これぞ大人の恋愛小説。恋愛のみならず友情、信頼、生と死…こよりのように細くても強い絆を感じさせた。安楽死事件を起こし離島に左遷された孤高の女性医師、美和。余命半年余りと宣告された美和の同僚医師、鈴音。美和は鈴音の病気をきっかけに島を出る決意をする。不器用な登場人物たちに共感しているわけではない。でも心がねじ切れるような気持ちにさせられるのはなぜだろう。そして想像以上に穏やかな最終章を迎え『ワン・モア』という題名が胸に沁みわたる。文字を嚙みしめるようにして読んだ。

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    2021年08月27日
  • ブルース 上

    ネタバレ 購入済み

    原作の世界観そのままでした…!

    もんでん先生は雪人でもコミカライズされてて、そちらももちろん素晴らしかったし、ご自身の原作漫画も本当に傑作揃いなので、こりゃ絶対間違いない!とは思ってましたけど、なかなかに気力を使いそうなので購入してから読むまでちょっと心の準備が必要でした笑

    感想はもう…何も言うことはありません!
    早くもヒロトロスです…

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    2021年08月26日
  • 裸の華

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    この作品は怪我で引退した元ストリッパーノリカが北海道のすすきので再起をかけて奮闘する作品です。ストリッパーなど聞いたことはあるが、どんな職業なのか、そこで生きている人たちの葛藤、生き様はどんなものなのか、この作品で感じると思います。自分が帰る場所はここしかない、ノリカの奮闘劇です。

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    2021年08月13日
  • 裸の華

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    ストリッパーとかバーレスクとかダンスとか全く無縁で生きてきたけども。。。
    なぜだか興味津々なのです、ウン。
    完全に藤原紀香さんを思い浮かべながら読んでしまいました。

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    2021年07月21日
  • ブルース 上

    すげえ。

    原作の桜木紫乃はウィキによると「北海道釧路出身。中学生の時に原田康子の『挽歌』に出会い文学に目覚める。2人目の子供を出産直後に小説を書き始め、原田康子も所属した文芸誌「北海文学」の同人として活動。2007年に『氷平線』で単行本デビュー。作品のほとんどは北海道、特に釧路市近辺を舞台としている。「新官能派」のキャッチコピーでデビューした性愛文学の代表的作家であるが、人間の本能的な行為としての悲哀という描き方であり、過激さは低い。実家は理容室であったが、15歳のときに父親が釧路町に「ホテルローヤル」というラブホテルを開業し、部屋の掃除などで家業を手伝っていたという経験が性愛への冷めた視点を形成したという。」という人物。こりゃあ、すげえぜ。原作も漫画も読みたいと思ったのは久しぶり。漫画はもんでんあきこ。作品としての完成度が非常に高い。素晴らしいと言うしかない。

    #深い

    3
    2021年05月19日
  • ワン・モア

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    ネタバレ

    「十六夜」安楽死事件を起こし離島へと左遷された内科医柿崎美和と昴。
    「ワンダフル・ライフ」美和の同級生で末期癌の滝澤鈴音と元夫志田拓郎。
    「おでん」本屋の店長佐藤亮太と坂木詩織。
    「ラッキーカラー」看護師浦田寿美子と!赤沢邦夫。
    「感傷主義」同級生八木浩一と米倉レイナ。
    「ワン・モア」志田拓郎と鈴音と父。

    其々の人生に関わる桜木紫乃らしい連作長編。
    最後はリンとその子たちで繋がっている。

    何度も込み上げる感情で、最高に面白い。

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    2021年01月28日
  • 裸の華

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    芥川賞読んだ以来、久しぶりに手に取ったけど、こういう本を書く人でしたか。。

    みんな優しくて、一生懸命で、潔くて、なんとも切ない。

    元ストリッパーの話で、時々すごい描写もあるんだけど、艶かしくて下品さが無くて、私も『小屋』に行ってノリカのダンスを見たいし、瑞穂とみのりもダンスも見てみたい。

    オガちゃんのタンバリンはグッときたなぁ。。


    そして
    何度も出てくる、
    たらこバターとチーズわかめのおにぎりが食べたくなる。

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    2020年12月05日
  • 裸の華

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    ストリッパーの物語ということで際どいシーンが随所に顔を出すけれどそれもスパイスとして凄みを増してくるのがとても不思議だった。
    札幌の景色の描写がとても素晴らしく地元民としては震えてくるほどに感動。ダンサーふたりと凄腕のバーテンの絡みもたまらないしノリカさんの心意気をどこまでも追いかけていたくなるようなお話だった。桜木紫乃さんの作品でトップにランクインしたかも。

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    2020年09月29日
  • 裸の華

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    久しぶりの桜木紫乃。
    ベストワンと言いそうになるけど なんかもう一冊すごい好きなのあった記憶が。
    でも間違いなく わたしの中の桜木紫乃ベストスリーに入る。
    途中 胸が痛くなるほど切ない場面はいくつかあるものの 全体として明るい仕上がり。こんな明るい桜木紫乃は初めてかも。明るいというか 軽やかさを感じるというか。ある時期から描く世界に色がついてきたのは感じてたケド それが加速した感じかな。
    まぁ 明るい中に 底無しの闇はあるけど 笑。
    でも 明暗のコントラストというより もっと近い感じ。うまく言えないけど コントラストって わたしの中では 色相で言うと補色みたいに対極にあるイメージなんだけど これは明暗の差は激しいけど スポットライトの隣にある闇 みたいな。全然わかりやすくないか 笑。
    オガちゃんのタンバリン 聞いてみたかった。
    タンバリンって そんな上手下手があるとは知らなかった。でもタンバリン芸っていうくらいだからね
    なんか違うんだろうなぁ。
    オガちゃんが店を訪ねてくるシーン
    いろんな意味で 涙なくしては読めない。
    ファンってありがたいねぇ。
    最後にオガちゃんのタンバリンで踊るノリカを見せられてよかった。お互いに最高のプレゼント。
    熱海の静佳に会いに行ったシーンもほんと切なく 読み進めるのがツライほど。暗闇での再開。どんな強い気持ちで踊り終わるまで観てたんだろ。踊るほうも同じく。たぶんこれが最後になるだろうに 最後までコトバを交わすことなく。楽屋を訪ねることもなく。
    こんなしんどい思いをしながらも ストリッパーとして死にたいって 強いなぁ。それほど 自分の芸に対して揺るぎない自信と愛情があるってことだろうね。
    それにしてもなぁ スポットライト当てる照明さんは
    胸が張り裂けそうだろうし 静佳ファンでないイチゲンサンがほとんどだろうアウェイな舞台で いきなりこれを見せられるって お客さん どんな気持ちだろ。酔っ払ってるだろうし 罵声のひとつも飛びそう。その場面さえ目に浮かぶようで胸が痛くなった。
    なんでここまでって思いに戻っちゃうんだよ ぐるぐると。まさに凄絶。
    そしてノリカ まさかストリッパーに戻るとはなぁ。
    自分で踊りたくなっちゃったのかなぁ。
    それとも わたしの居場所はやっぱり舞台ってことなのかなぁ。ここでもまたファンって有り難いねぇと。
    あたたかいファンの気持ちに迎えられての復活。
    ストリッパー冥利に尽きるね。
    誰かを育てる元気がなくなっちゃったとしても またちょっと違うタイプの店にしていけば良くない?
    わざわざ そんな厳しい道を選ばなくても すごいバーテンダーもいるんだし。と思うわたしは甘いんだろうなぁ。
    抜群にカッコいいオンナとオトコが出てくるって ほんと桜木紫乃変わったね 笑。前はほんと感情移入できない 嫌なひとばっかり出てきたもん 笑。
    この5年後くらいの話が読みたいな。
    ま かかないだろうケド。
    ここで切なく終わるのがいいんだろうね きっと。

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    2020年09月10日
  • 裸の華

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    足を痛めて北海道に流れてきた元ストリッパーのノリカさん。若いダンサーを集めて、ススキノでダンスバーを立ち上げる。店を手配してくれた不動産店の営業マンは、実は銀座の伝説的バーテンダー。新しい人生は成功するのか? 

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    2020年01月24日
  • 裸の華

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    元ストリッパー、フジワラノリカの第二の人生の物語!..って、元祖紀香にこれは許可を得ているのだろうか?それはともかく、これは好き。いつもうら寂しさを感じさせる桜木さんにしては、体温高め。怪我で引退したノリカは、新たにダンスシアターをオープンする。ポリシーは、店の踊り子は脱がせない、純粋たるダンサーに育てる。志願してきた若く才能のある踊り子・影のあるバーテンダー。珍しくほんの数摘、少女漫画的要素をたらしてリーダビリティを発揮。登場人物も皆好き。著者らしさと、新境地テイストのバランスが良い。著者既読上位入り!

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    2019年11月26日
  • 氷平線

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    モノトーンなのに鮮やか。冷たいけど生々しい。
               (瀧井朝世さんの解説より)

    ​忘れられない思いの作品だったので、再読しました。
    しかし、
    自分の3年前の感想​​を見ますと、忘れられない作品と思ったわりにはあっけらかんとブログしておりました。

    特に短編6篇(「雪虫」「霧繭」「夏の稜線」「海に帰る」「水の棺」「氷平線」)のうち最初の「雪虫」が何とも言えずいいのです。オール読物新人賞デビュー作だそうで、これで世に出ましたという作品だからでしょうか。そもそもの桜木さんワールドのはじまり。

    どんな風にいいのか?ストーリーがうまい。情景が湧いてくる。
    芳しい牧草の中での交歓、牧歌的風景。高校以来付き合ってるいい年の男女の紆余曲折。
    持っていかれる感情。明るい中の哀歓をかみしめたくなる。余韻が嫋々とそして納得する。

    *****
    <3年前の感想>

    桜木紫乃さんの短編集『氷平線』と『誰もいない夜に咲く』にはまって

    「格差社会の現代の片隅に生きている」短編の主人公たち(『誰もいない夜に咲く』解説)
    「一億総中流」の昭和に駆け抜けたわたしからみれば、「庶民の哀歓」になる
    やっぱりちょっと古いかなあ(笑
    つまり、いつの時代も庶民は悲哀に満ちた人生を送っている、ってこと

    主人公たちが
    けしてお金持ちではなく、家庭が崩壊しかけてるか、肉親同士が解り合えず
    夫婦円満でないか、離婚してるか、恋人フラれているか、さびしい、きびしいひとり身か

    しかし
    この作者の短編の数々が一見「暗いものがたり」を編んでいるようにも
    背景にからっとした空気の北海道の風景がそこはかとなくはめ込まれてあるので
    そこに目が行く、目だけで無く、そこへ旅行したくなる不思議さ

    その風景の中で哀歓をかみしめてみたい、なんてさ
    だからうまい作家ってことになるのだけれど

    北海道がからっとしているという感想もわたしの幻想なのかもしれない
    霧の摩周湖は行った時、ほんと霧で何も見えなかったしね(笑

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    2019年11月10日
  • 誰もいない夜に咲く

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    北の大地に生きる強く逞しい女達の浮き沈みある人生模様を描く桜木紫乃さんの傑作短編集。桜木さんの描くヒロイン達はみんな迷いがなくきっぱりとしていますよね。自らの下した決断に責任を取り後悔せずに今を懸命に生きている男以上の力強さを感じます。みんな十分に聡明で賢いのにどうして自堕落な甲斐性の無い男達に惚れるのかは謎ですが、まあ生まれついての性分なのでしょうね。本書を読んで心に思い浮かんだ2つの歌詞を書きますね。前川清「そして神戸」誰かうまい嘘のつける相手捜すのよ、さだまさし「向い風」倖せの形くらい私に決めさせて

    『波に咲く』我愛爾、愛してる、国だけで性格を一括りにすべきではないと思います。『海へ』健次郎は自由への手切れ金と考えよう。加藤さんは少し気の毒ですね。『プリズム』やがて記憶が戻り現実が重く圧し掛かってくるでしょう。『フィナーレ』勇気を出せば二人の復縁も有り得るかも知れませんね。『風の女』自らの運命を悟った姉は妹の幸せを願って全てを仕組んだのかも知れませんね。『絹日和』最低の男と死の一歩手前で別れられてよかった。彼の潔さだけは褒めてあげるべきでしょう。『根無草』嘘も方便。古賀の遺した金で母娘二人お幸せにね。

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    2019年06月07日
  • 氷平線

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    北海道に生きる大人の男女の愛と人生を描き続ける直木賞作家・桜木紫乃さんの心を打つデビュー作品集。ここに描かれる男女達は意志が強固なしっかり者ばかりなのですが、でも時には自力ではどうしようもない辛くて哀しい運命もあるのですね。『雪虫』達郎の仕事は四季子を愛しマリーを幸せにする事ですね。『霧繭』真紀には男よりも着物なのですね。『夏の稜線』京子は最早限界でこれが最善の道でしょう。『海に帰る』自由気ままでいたい女・絹子。『水の棺』不幸や落ち目の時も見捨てないのが真実の愛。『氷平線』友江の薄幸の人生に涙が溢れます。

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    2019年02月24日