桜木紫乃のレビュー一覧

  • 風葬

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    北海道の岬、海が嗅ぐわって来そうな物語。ストリートはややこしくないのに、なかなか読みすすめなかった。

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    2023年08月27日
  • 二周目の恋

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    二周目の恋ってなんでしょ。
    人気作家さんお揃いのアンソロジー。

    「最悪よりは平凡」島本理生
     妖艶な名前を持つ女の子は平凡を目指す

    「深夜のスパチュラ」綿矢りさ
     勝負のバレンタイン。彼氏は凄腕。

    「フェイクファー」波木銅
     着ぐるみ同好会。

    「カーマンライン」一穂ミチ
     アメリカと日本。離れて育った男女の双子の擬似恋愛。

    「道具屋筋の旅立ち」遠田潤子
     かわいいを振り切った女子は、カッコよく生きるのだ。

    「無事に、行きなさい。」桜木紫乃
    アイヌ語で アパンノ パイエ 「さよなら」がない民族

    「海鳴り遠くに」窪美澄
     程良い年齢の百合。

    二度目ではなくて二周目ってキーワードが難

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    2023年08月27日
  • Seven Stories 星が流れた夜の車窓から

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    私は三浦しをん熱がまだ冷めないので、本屋に行くと、「三浦しをん」を探してしまう。
    題名を見て「きみはポラリス」を思い出したこともあり、本書を購入。
    でも、開けて読み始めると、JR九州のクルーズトレインを巡る7人の作家の短編集だった。北斗七星之ではない。表紙をよく見れば電車だったし、帯にもそう書かれている。すぐにカバー掛けてもらっなので気が付かなかった。
    因みに、文春文庫では「甘い罠」「妖し」などをテーマに豪華な顔ぶれでアンソロジーを出している。(この本がそうであるように、初出はオール読物かもしれない)

    私は、中でも川上弘美の「アクテビティは太極拳」が良かった。母親が子育て中の娘に手紙でななつ

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    2023年08月16日
  • 緋の河(新潮文庫)

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    分厚い本だったが、最後までするすると読めた。
    実際はもっとドロドロしてたんだろうけど、美しい表現で綺麗にまとまってた。
    カルーセル麻紀さん
    先駆けみたいな存在だったもんね。ご苦労多かったと思う。

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    2023年07月24日
  • 光まで5分

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    桜木紫乃さんの小説には、いつも影がないように感じる。影がないということは光がないということ。光まで5分、私には果てしなく遠く感じました。
    桜木紫乃さんは北海道を舞台にした小説が多いけど、今回は沖縄が舞台。いつもと少し違うかな?と思って読み進めていた、やっぱり桜木紫乃さんでした。桜木紫乃さんの小説を読んで頭の中で想像する映像は、全体に影がかかっている感じ。見えない影を描いている。

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    2023年06月21日
  • ふたりぐらし(新潮文庫)

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    北海道で暮らす半分無職の夫と看護師の妻の日常が、妻と夫交互の視点から描かれた連作短編集。

    元々他人だった二人が、探り探り夫婦という最小単位の家族になっていく様が味わい深い。
    お互いの両親との軋轢も、かなりリアル。

    ただ、結婚して数年は経っていそうな夫婦が、ここまで相手に遠慮して暮らすものだろうか、と少し違和感があった。

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    2023年06月12日
  • ブルース

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    ネタバレ

    霧が立ち込める、寒々しい北の歓楽街。今でこそ人口が減少し寂れてしまったが、炭鉱やパルプ産業で活気があった昭和の北海道を感じさせる小説。

    戦後の日本、特に北海道が発展した裏側では、光の当たらない、悲しい出来事が沢山あったのだろう。演歌を通り越して、まさにブルースである。

    白黒の寂しい街角を思わせる表紙と、裏表紙の紹介文から、登場人物の設定やストーリーの展開は容易に想像できた。それでも、ついつい、博人の人生に引き込まれ、読み進んでいく。結局、「濡れ場」中心に物事が進んでいく展開は気に食わないのだが、まだまだ謎が多い博人の人間性に迫るために、もう一度読むか、続編も手に取りたい。(漫画の方は後にし

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    2023年06月11日
  • 緋の河(新潮文庫)

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    桜木紫乃さんのトークショーでカルーセル麻紀さんが釧路出身と知り、同郷繋がりの本作が気になって読んでみました。やはり釧路の描写が抜群に良い。生きたことない時代なのに風景が見える。
    今みたいなLGBTなんて言葉も存在しない時代だったろうに、自分を貫かれて今も元気に活躍されててよかったなぁと思う。

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    2023年06月08日
  • Seven Stories 星が流れた夜の車窓から

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    豪華寝台列車『ななつ星』を題材にしたアンソロジー。
    読めば自分も乗車しているかのよう。
    亡くなった誰かのことを思い浮かべながら旅をしているものが多く、パターンが似ているものが多く思えた。
    ちょっと想像していたものと違ったかも。

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    2023年05月31日
  • 砂上

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    一人のアマチュア作家が、一人の編集者に出会い突き動かされたように小説を書き上げていく。
    彼女の作品の題材は、私小説的な狭い自分の家庭の世界。それを虚構として、第三者の視線で書きあげるようにアドバイスを受ける。彼女の家族の現状と小説とがクロスする。自分の産んだ子供を母の子として妹として家族となリ、女としても母としても主体性なく生活してきた。自分のルーツを知り小説を書き上げる事で、娘と向かい合い、亡き母を認めていく。彼女の作家として、家族としての成長過程。
    桜木さんの「小説を書く」という事への想いを込めているのかなと思う。

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    2023年05月30日
  • Seven Stories 星が流れた夜の車窓から

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    「ななつ星」という一つの列車の中に、いろんな想いをもった人たちが同じ時間を過ごすのだと思うと、不思議だなぁと感じた。アンソロジーだからよりそう感じたのか。

    この本は、乗客目線でかかれているけれど、クルー目線の作品もあればおもしろいなと思った。

    三浦しをんさんと糸井重里さんの作品が特に好き。
    憧れの豪華列車の旅。乗ってみたい気持ちがもっと強くなった。

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    2023年05月13日
  • Seven Stories 星が流れた夜の車窓から

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    恩田陸目当てに購入。
    「ななつ星」を舞台にした短編集。
    豪華クルーズトレインなだけに、登場人物は年齢設定が高め。
    人生の節目の岐路に立っている人たちの旅を覗き込んだみたいだった。
    そしてなんとなくちょっと重めだったかな。
    それぞれ素敵な旅だったのだけど。
    井上荒野の「さよなら、波留」が、一番好きだった。

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    2023年05月01日
  • ふたりぐらし(新潮文庫)

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    夫婦の日常。夫と妻それぞれの立場から書かれてる。話の盛り上がりに欠けるので、結論何が言いたかったかよく分からなかった。ただ男と女の関係はどの世代でも難しいことは分かった。他人同士だった二人が長い間過ごすのはより大変。紗弓の父親を見てると余計そう思った。心労が大きかったからあの穏やかさに達したのではと懐疑したくなる。

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    2023年04月20日
  • それを愛とは呼ばず

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    驚愕の結末!…って一体何だろう!

    最初はちょっとした違和感からジワジワと恐怖がが増してきて続きが気になりほぼ一気に読み切りました。

    それは愛とは呼ばず  
    なるほどそう言う事かー

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    2023年01月24日
  • 蛇行する月

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    幸せとはなにか
    他人と比べるものではないのに
    女って仲の良い友達にさえも家族にさえも
    自分よりちょっとだけ不幸を望んでる
    女性作家ならではの視点で
    どこか自分と考え方が似てる登場人物がいて
    スラスラ読めた

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    2022年12月30日
  • 蛇行する月

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    短編ごとにメインの人物が変わってとても読みやすかった。そして、作者の独特の人物の書き方なのでしょうか女性がとてもしっとりしていて、なんとも世界に引き込まれてしまいました。 全体にも短めでさらっと読めるので本当にお勧めできる作品です。 ちなみに僕は乃木坂の橋本ななみがお勧めしていたから買いました。

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    2022年12月22日
  • 砂上

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    友達が貸してくれて読み始めました。
    中盤から展開が気になってグングンと読み進めた。
    最期は解説に至るまで、勢いは止まず。話はじっとりと暗い重たい感じはあるのに、疲れて飽き飽きすることなくどっぷりとこの世界にのめり込みました!

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    2022年11月26日
  • ブルース

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    それぞれの過去がある男と女が影山ヒロト
    と言う町の闇を担う男の幻影に囚われ
    ながら、その町で生きている。
    ヒロトの義理の娘莉奈は、ヒロトを亡くした
    事でヒロトの代理を自ら担い町の暗部で
    生きる事を選択した。
    釧路と言う海辺の町で、ヒロトの幻影に
    縋りながらそこから動く事も出来ず
    冷たい湿った釧路の海風が莉奈やヒロトを
    逃すまいとしている様だ。

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    2022年09月21日
  • 蛇行する月

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    ネタバレ

    今まで読んできた作風とはまるで異なっていた。二十以上も年上の和菓子職人と駆け落ちした順子は、貧しく東京で三人暮らしをしていたがそれを幸せという。初めはみすぼらしく幸せだということが理解できなかったが、子供の輝が生きがいとなり、余命わずかな順子の眼が愛する息子の眼となり海外へ飛び立つことへの喜びを純粋に語ることから、心が温かくなった。

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    2022年08月21日
  • ふたりぐらし(新潮文庫)

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    おすすめ文庫王国2022からのチョイス(って、いつの話だよ)、恋愛小説ベストテンの第8位(この微妙な順位のどこに惹かれたのだったけな)。

    定職を持たず時々入る映写技師の仕事をしながら映画評論や脚本を書いて暮らす信好40歳と、昼夜の看護師を掛け持ちして彼を支える紗弓35歳。
    親ともあまり関わらず近所付き合いもないような二人だけで暮らす世界で、甲斐性のなさに後ろめたさを持つ夫と、そんな夫の屈託を理解し彼の心に踏み入らない妻。
    それぞれの心の中にある小さな棘や夫婦であっても相手に話さぬ気遣い話せぬ秘め事、そうした夫婦の微妙な心根と日常が交互の視点で描かれていく。
    仲の良い、健気な夫婦の話は、悪い話

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    2022年08月19日