角田光代のレビュー一覧

  • 庭の桜、隣の犬

    Posted by ブクログ

    角田さんの本を読むのは恐らく初めて。
    だからどんな作風かも分からないまま読み進めていった。

    生活の生々しさがそこにはあった。
    宗二が言う“ビジョン”を思い描くこと。

    その“ビジョン”を思い描き続けていくことの難しさに思いを馳せた。

    年を重ねるに連れて、それは難易度を増していくのではと思う。

    それは明確な“正解”や“枠”がなくなっていくから。

    例えば義務教育の間であれば、小学校→中学校と一連の流れがある。
    余程のことがない限りは向かう道を特に迷う必要がない。

    しかし、その後はどうだろうか。
    進学、就職と少しずつ枝葉が分かれていく。
    その中から自分で“選択”をしていかなければならない。

    0
    2015年04月19日
  • なくしたものたちの国

    Posted by ブクログ

    松尾たいこさんの美しいイラストから角田さんが紡いだ5編の物語。人生でなくしたもの、失ったもの、別れたものを切なく温かく見守る作品集。
    人間は忘れる生き物である。その時、その瞬間に大事だと思っていても、後の記憶に残っていないことがほとんどだ。ただ、喜怒哀楽のすべてを明確に記憶していたら、とてもではないがまともな社会生活は遅れないだろう。先天的に人間が持っている本能を、角田さんの才能で描いたストーリー。

    0
    2015年04月19日
  • あしたはうんと遠くへいこう

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    泉という女性の成長と退化?の話

    ヤドカリが次の宿貝を探すように、次々と移り変わる自分自身。まだ見ぬ何かを求め、新しい物に惹かれる泉という一人の女性の遍歴。田舎の学生だった頃。都会の大学生になった頃。OLとしてお金を稼ぎだした頃。変わりゆく泉の視点から見える世界が精緻な筆致で描かれている。

    0
    2015年04月04日
  • 女性作家が選ぶ太宰治

    Posted by ブクログ

    改めて読み返し、未読なもの、既読なものまちまちだなと思った。
    わたしも江國さんと同じで太宰作品ですきだとはじめに感じたのは女生徒です。
    そして角田さんの言うように太宰作品は読み手が、私自身が書かれていると思い込むなにかがあること。
    もっと広い世代に読んでもらいたいですね。

    0
    2015年03月12日
  • ぼくとネモ号と彼女たち

    Posted by ブクログ

    なんとなく手に取ってみた本だけれど、読んでみると、「海底二万里」の内容が少しだけ出て来る。だから本のタイトルも「ネモ号」となっているわけだけれど。最近「海底二万里」を読んだので、関連があってなんだか嬉しかった。

    0
    2015年03月10日
  • マザコン

    Posted by ブクログ

    タイトルどおり、マザコン男性の物語を期待していたが、母親に関する短編集。
    クライ、ベイビイ、クライが好き。

    0
    2015年03月06日
  • 東京ゲスト・ハウス

    Posted by ブクログ

    ◼なにか、こう放浪的に生きて、旅のように生活するのもありだなって。半年アジア放浪して戻ってきて、何者でもない自分っていう空っぽな感じで特に親しい人もなく、誰にも寄りつくことなく生きてるのはほんの少しだけ今の自分に近くて。そんな今、海外旅もありかなとほんの少しだけ思った

    0
    2015年02月21日
  • 三月の招待状

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    仲間の中で、主人公が変わっていく連作短編集。
    誰かが誰かを気にしてて、でもその誰かは別の誰かと・・みたいなね。ドロドロしたものではなく、大人だから心の中で相手に嫉妬したり、見下したり、立場によっていろいろ。

    結婚している人もいるし(離婚したけど)、年下の彼氏がいることもある。それでも、昔の仲間を忘れられない。そんなものかね。
    思い出は美化されるっていうし、それこそ立場によって同じ人間でもまるで違う人物に見える不思議が描かれていておもしろかったな。

    万人に受け入れられ、好かれるもしくは嫌われる人っていないんだよね。
    どんな悪い人(浮気性、やくざ、浪費家なんでも。大なり小なり)でも、理解しよう

    0
    2015年02月17日
  • ロック母

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     作家活動15年にわたる作品から傑作短編集。なかでも『爆竹夜』に印象深い箇所がある。「中国上海で旧正月を祝う爆竹が鳴る夜、旅人の彼は女のふりを装い、女便所で女のケツを思う存分見ることを思いつく・・・」この様な変態行為を女性の著者がイメージし得たことに驚きを覚える。他6篇もそれぞれに著者らしくて好きだ。

    0
    2015年02月15日
  • あしたはうんと遠くへいこう

    Posted by ブクログ

    つまらない女のつまらない人生。
    恋愛遍歴をキーに綴られていきます。

    そしてつまらないって書いたけど、
    じゃぁ自分の人生はどうなんだって思うと
    つまんないよねーと思ったりして。

    0
    2015年02月14日
  • 空の拳

    Posted by ブクログ

    角田光代さんは趣味でボクシングをやってたんだけど


    (今はやってるか知りませんが・・・)


    その頃に書いた作品なんだろうなぁ。


    文芸志望の雑誌編集者が


    ボクシング雑誌に配属されて


    最初は不貞腐れながら


    でも途中から少しずつのめり込んでいくお話です。


    ボクシングは生で見たことないけど、


    スポーツを文字で読ませるっていうのは


    とっても難しいことだと思う。


    角田さんはあんまりそういうのを書くイメージではないので、


    彼女の中では結構な挑戦だったのかなぁと


    ファンとして想像してみたり。。。

    0
    2015年02月14日
  • ぼくとネモ号と彼女たち

    Posted by ブクログ

    ロードムービー風の短め長編小説。一日でさらっと読める。20歳くらいの頃特有の「私が私が」っていう自己顕示欲の強い感じとか、自分探しをしている感じが、うまいこと書かれている。1997年という時代を反映しているせいも、きっと、あって、、現在30歳すぎの私は、当時の自分とも重なって、懐かしい気分になった。
    他の世代の方がたは、この本を読んでどう感じるのでしょうか?気になる。

    0
    2015年01月28日
  • あしたはうんと遠くへいこう

    Posted by ブクログ

    連れにすすめられて読みました。普段はミステリーばっかなので、このような小説は新鮮でした。
    恋愛に生きる一人の女性を主人公にした物語です。恋は人を盲目にさせるとはよく言いますが、主人公の行動や心情がとてもおもしろかったです。
    印象に残った言葉が、「想像は怖い」(間違ってるかも)という言葉です。その他にもいろいろ感心しました。
    この作家の他の本も読んでみようと思いました。

    0
    2014年12月31日
  • あしたはうんと遠くへいこう

    Posted by ブクログ

    地方の温泉町から大都会東京に出てきた恋愛下手な栗原泉。彼女の1985年から2000年に至る全戦全敗の恋愛遍歴を描いた物語。
    彼女の想いは直球だが、男から見るとあまりにも重苦しく、都合がよく、扱いにくい危険物のようだ。ただ、読んでいてもドロドロ感ではなく、逆に爽快さを抱くこの不思議さ。泉のキャラクターに特殊な人間味があるからだろう。ラストの電車に乗って泉の思うところが、とても魅力的だ。彼女はこのあと絶対幸せな恋を成就する。

    0
    2014年12月21日
  • これからはあるくのだ

    Posted by ブクログ

    角田さんのエッセイ。
    薄いけど内容充実。

    表題作の話は、ウソのようなホントの話って感じで怖かった。
    確かに、そんな目にあったら「これからはあるくのだ」と思うよなあ。

    叔母さんの話、とてもよかったです。
    よくいろんな物語とかにも、すてきな「独身の叔母さん(叔父さん)」が出てくるけど、私にはそういう人がいなかったので、とてもうらやましかった。
    伯母さん、じゃなく叔母さん、なんだよね、たいていそういう人って。

    0
    2014年12月01日
  • マザコン

    Posted by ブクログ

    読んで『面白かった!』と思う本ではなく、う~ん。。。となんとも言えない後味の本でした。
    でも、母と娘の関係、『確かにね。。』と思うところは多々あった。
    息子の母となり、もっと歳を重ねたら自分がどのような母になるのだろう?と考えてしまった。
    困ったちゃんな母にはなりたくないな~

    0
    2014年11月23日
  • 私たちには物語がある

    Posted by ブクログ

    14/11/16

    表紙がかわいい。
    “本は人を呼ぶ。本屋の通路を歩くと、私だけに呼びかけるささやかな声をいくつか聞くことができる”と角田さんは言ってるけど、納得。共感。“私を呼ぶ本”て言い方かっこいいなあー

    0
    2014年11月16日
  • 母と娘はなぜこじれるのか

    Posted by ブクログ

    田房永子、角田光代、萩尾望都、信田さよ子、水無田気流との対談 田房永子のは、まあまあ。角田光代の「八日目の蝉」の親子関係の異常さが、この対談を読んで何となく納得。萩尾望都の母親とのこじれは、作品を読んでいたからなんとなく察しはついていたけど、公にするべきではないような気がする。作品を読めばすべてが書かれているから。「残酷の」を書いてから憑きものがおちたような気がして、作品を読んでもあまりおもしろく感じられない。最後の二人は、ほんのつけたし。

    0
    2014年11月04日
  • これからはあるくのだ

    Posted by ブクログ

    角田光代氏の短編エッセイ集。
    平凡で特にどうということは無い。ただ、私の学生時代と似た体験をしているようで、青春の懐かしさはあった。
    この作家は小説のほうがいいなぁ。

    0
    2014年10月30日
  • 母と娘はなぜこじれるのか

    Posted by ブクログ

    水無田気流との対談が面白い。母子密着を助長する様々な要因が挙げられるが、最終的に父親の不在・疎外に行き着いてしまう。日本の父性は明治30年頃に捏造されたもので、一貫してそんなものは無いと。かといって日本で父性の代替を発明するのは至難だろう。

    0
    2014年10月29日