吉田修一のレビュー一覧
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ネタバレ探偵の遠刈田は「一万年愛す」という宝石を探してほしいと依頼をうけ、依頼者の豊大とともに孤島、野良島を訪れる。そこでは豊大の祖父、壮吾の米寿をお祝いするため息子家族、そして元刑事の坂巻が待っていた。
その次の日、「一万年愛すは、わたしの過去に置いてある。」という遺言書をのこし壮吾は消えてしまう。台風の影響で本土から警察も呼べないなか、彼らは壮吾を探し始めるが……。
この本のほとんどが会話文で成り立っており、その9割が「」の外にあるため、それがセリフなのか、それとも状況説明なのかを確認しながら読まなければならない。
最初はものすごく読みづらかったが、中盤あたりもすぎるとそれにも慣れ、気にならな -
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どんな作品かも全く知らずなんの事前情報もないまま、好きな吉田修一の作品というだけの理由で読んだ。
だから読みながら「え?島田荘司でも乗り移った?」とちょっと思うくらい、よもやのストーリー展開だったけれど、終盤になって、ああこの感じは『悪人』とかそっちっぽいのかな、とも。
正直荒唐無稽とも言っていいかもしれないけれども、読みやすくてほぼ一気読みだったし、著者が描く人物像は相変わらず嫌いじゃない。
うーん、でもやっぱりちょっと突っ込みどころ満載な感じは否めず。最後の最後のオチも、これ必要?と思わないでもない。
まあいわゆるエンタテイメントとして受けとめとくのが正解かなー。
ほんとは、著者のリア -
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Posted by ブクログ
吉田修一氏のオリンピック時に掲載された短編小説集。香港林檎、上海蜜柑、ストロベリーソウル、東京花火と、アジアの若者たちの4つのストーリーを綴りながら、暖かい励ましをくれているような、包み込まれているような感覚だ。
香港では、ボート部の男が将来を案じながら、その道を終えようとしているときにオリンピックが始まろうとしている。中国上海、ソウルでは夢と夢を託す人、頑張れと応援する人、それでいてどこか切ない。応援しても、届かない声。ふんわりとした内容で、突き刺すような内容はないからこそ、コロナ禍のオリンピックは、何もなかったかのように過ぎて行くような感じと重なり合う。人生のどこかで交錯しているような感覚 -
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吉田修一がさまざまな企業や媒体からの依頼に応じて寄せた掌編・エッセイ集。吉田修一の上質な文章で切り取られる人生の瞬間は美しく、ブランドというものを際立たせる。ただ、もうちょっと編集は工夫できたのではないかなぁ。掌編と取材旅行記的なエッセイが混ざって次々に出てくると読み手側のテンションが追いつかない。執筆順の掲載なのかもしれないけれど、だとしたら20年にもわたるさまざまな時期のいつぐらいに書かれたものなのかだったりどんな媒体にどんな文脈で寄せられた作品なのかの補足情報が少しでもあれば親切かなと思う。普段の小説作品では書けないものが出せる機会、という言葉を最後のインタビューで引き出しているのでどの
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主人公の初瀬(はせ)桃子は、大手外資系の美容関連企業でキャリアを積み、現在は手作り石けん教室の講師としてポツポツと働いている主婦。結婚8年になるが子供はおらず、夫の真守の両親が暮らす母家とは別の離れに住んでいる。いわゆる二世帯住宅ってやつに近いのかな。
義理の母親はよくいるタイプの姑で、息子の嫁である桃子に対しては少し言葉に棘があり、良い年の息子を「マーくん」と呼ぶ子離れのできない母親ではあるが、桃子と共通のある話題があがってからは2人の距離も縮まる。
初瀬家の問題は、この嫁姑の関係ではなくて(それもあるけど根本ではない気がする)、ズバリ真守の不倫。ところどころ挟み込まれている不倫相手の手