【感想・ネタバレ】女たちは二度遊ぶのレビュー

あらすじ

電車で遭遇した目を見張るように美しい女。電話ボックスで見かけた甘い香りを残した女。職場で一緒に働く世間に馴染めない女。友人の紹介でなんとなく付き合った怠惰な女。嬉しくても悲しくてもよく泣く女。居酒屋から連れ帰った泥酔する女。バイト先で知り合った芸能界志望の女。そして、中学の時に初めて淡い恋心を抱いた女……。人生の中で繰り返す、出会いと別れ。ときに苦く、哀しい現代の男女をリアルに描く短編集。カバーイラスト/はんだじゅんこ

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

過去に関わりのあった女性をふと思い出した、みたいな話が何本もまとまってる短編集。
恋愛関係、肉体関係、バイト先や会社の同僚など関係性はそれぞれ。
僕も普段生活している中で、何がきっかけになったのかはわからないくらい急に、ふと誰かを思い出すことがある。昔付き合ってた人とかはもちろんだけど、辞めた会社の元同僚とか、ワンナイトした人とか、飲みに行った店でその場限りの話し相手になってくれた人とか。特にエピソードがあるわけでも僕の人生に大きな影響を与えたわけでもない人たちだったとしても、思い出すとなんだか心が疼くというか懐かしくてたまらない気持ちになる。今何してるのかな、あれからどんな人生を歩んでいるのかな、くらいには思う。そんなふうに、一瞬だけ人生が交わった人たちが存在していて、そんな瞬間がたくさん詰まっている短編集でした。

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2025年11月24日

Posted by ブクログ

あらためて、クズでチャーミングで社不でセクシーな女性を描くのがうますぎるなと。。
「遭ったことのある11人の女」を小説にしたそうだが、自分のことをこんなふうに描いてくれる人がいるなんて恐ろしいけれどすこし羨ましい。

解説の田中敏恵氏
「男が語る女は、女にとってリトマス試験紙のようだ」

吉田修一さん、モテるんだろうなぁ。

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2022年05月18日

Posted by ブクログ

規格外の女性達
持っている世界がそれぞれで
自分がつまらなく思えた
どこからきてどこへ行くのか
考えても考えなくても一生
いいんじゃないか

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2025年11月22日

Posted by ブクログ

長い人生の中の一瞬の出来事を今体験してるみたいな感覚になって、次はどんな物語なんだろうって一気に読みたいけど勿体なくてちまちま読み進めた一冊

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2025年07月31日

ネタバレ 購入済み

11人の女性との逸話または寓話

吉田修一さんのストーリーテラーぶりにはただただ脱帽。男性視点の11人の女性との逸話または寓話。個人的には作品名含め最後の「最初の妻」の話がよい(というか胸が痛い)。中学1年で最初で最後のデートという設定も初恋ではないが儚くそしてその純粋な思いにくらくらしてしまいました。また、自分勝手な妄想で怒りにふるえてしまう犯罪ストーカー的な「夢の女」も共感する部分あり。「どしゃぶりの女」は何もしない無気力な女ではなくて、実は人には事情があって、それをいちいち言わないのもそれに気づかないのも男と女だなと思ってしまった。

#切ない #じれったい

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2024年11月07日

Posted by ブクログ

吉田修一さんって、短編もなかなかですね。一つ一つはとても短いですが、人間関係の機微を上手く切り抜いて表現されていました。少し甘いけど、星4つです

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2024年05月20日

Posted by ブクログ

作者の吉田修一氏が「初めて何かを思い出そうとして書いた作品」と語っている通り、過去に関わった女を懐古した作品。
「何を思い出そうとして書いたのか、、それは結局わからなかった」と。


アベレージは低いけれど、こういう余韻を残す作品は嫌いではない。

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2024年04月04日

Posted by ブクログ

登場する全ての女性との出会いと別れに共通して、ミステリアスさと哀しさを感じる。著者の描写が絶妙で、想像しやすく、読み進める中であたかも自分が経験しているかのような錯覚に陥る。

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2024年02月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

男が持つ恋愛の記憶と女が持つ恋愛の記憶って、まったく違うんだろうなあ。男はどちらかというと、いつまでも引きずっていたりしがみついていたりする。それはどれほどどうしようもない恋愛でも、だ。
吉田修一は切り取りがやはり上手い。いろいろな(どうしようもない)恋愛を覗き見た感じがする。
「最初の妻」でこの本が終わったのがよかった。

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2020年02月06日

Posted by ブクログ

短編集。どれも面白いのだが、とりたてて印象には残らなかった。良いのに残らない。そういう本に時々出会う。絲山秋子の「イッツ・オンリー・トーク」なんかがそうだった。

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2018年11月20日

Posted by ブクログ

吉田修一って女性を描くのがすごくうまい。
男性の描く女性って女から見ると
いやいや、と思う部分が多かったりするけど
この人はとても自然に女性を描く。

短編で、スッキリしない人も多そうだけど
私はけっこう好きだった。

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2018年04月25日

Posted by ブクログ

登場人物に関しては、だれも友達になりたくはない人ばかり(笑)出来れば避けて通りたい人たち。
だけど、不思議ともっと知りたくなる。

大恋愛をしたわけではない、運命の人と思える相手でもない。それなのに、本当にふとした瞬間、どんな思い出があって、どんな言葉を交わして、どんな印象があるのかを思いだす。
段は思い出せないけど、ふと同じ匂いがしたときに当時のことが鮮明に思い出せる香りみたいな。
自分の人生に何か大きな影響を与えた訳ではない、未練があるわけでもない、それなのに綺麗に忘れられず、思い出せば一日中彼女で頭がいっぱいになるような。

私は、忘れられない人がいるだろうか。
誰かにとって忘れられない人になっているのだろうか。
人生で何人の忘れられない人に出会えるのだろう。

物語全体は淡々としていて、面白味にかけるように見える。だけど面白味がないからつまらないといつのはこの作品においては違う気がする。
彼女たちについて考えれば考えるほど、面白い作品だと私は思う。

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2016年10月03日

Posted by ブクログ

毎日寝る前に、ちょっとずつ読みたくなる!
最後の女の子は切ないし、途中に嫌な女の子も出てくるけど時々自分と重なる部分がある

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2025年02月16日

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短いエピソードがたくさんあり、軽く読み進められた。読者の想像にお任せするような、謎を含む結末の物語が多かった。

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2024年08月09日

Posted by ブクログ

男性視点での恋愛?短編集。

学生主観の話はノスタルジーを感じて良かったが、女性は勿論手に取ってもあまり共感はないし男性も人を選びそうな作品。テンポはすごく良い。

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2024年02月01日

Posted by ブクログ

だから何?って感じで終わる短編集
こういうの苦手なんだよなぁ
けど男目線で語られるかなり昔のたまにふと思い出すような女の話っていうのがなんかいい

なんでかよくわからないけどやけに記憶に残ってて定期的に思い出す誰かとのやりとりとかあるよな〜という感じ

そういうなんとなくの話を書くのがうまくてすご!って感じの本です

誰かの記憶の中に私っているかな、いるとしたらどんなシーンなのかなとか考えた

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2022年08月25日

Posted by ブクログ

タイトルから各短編の主人公は女性なんだろうけど、登場する男性の視点で書かれており、またその男性がどうしようもない感じの人ばかりなので、むしろ男性の方が気になった。
15年くらい前の作品ですが、そういえは昔の吉田氏はこんな感じの都会の若者を描いた作品が多かったことを思い出しました。路線が変わったのは「悪人」が作品も映画もすごく話題になってからだろうか。本書のような昔の雰囲気が懐かしいです。

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2021年10月27日

Posted by ブクログ

最後の話を読まずに書きたくなったから書く。
その時起こったこととその時の気持ちについて書きました、みたいな起承転結もない話が多かった。
けどまあリアルの人生ってドラマチックなことなんてそうそうあるわけなくて、あの時こうしてれば違ったかなって数年後感傷的になる感じ、凄くリアルだなと思った。

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2021年10月10日

Posted by ブクログ

タイトルの美しい短編集。
特に好きな話はないが、どこにでもいそうな、でも男にしか見えない女の姿が描かれている。
そして、女を語る男はどれも地に足の付いていないようなモラトリアム中の男ばかり。
時の流れの中で互いに漂う男と女が偶然交差した瞬間を切り取った写真を見せてくるような短編集だった。

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2018年09月24日

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この世には、恐ろしほど男性がいると同時に、恐ろしいほど女性がいる。

それも、魅力的で、一筋縄ではいかない女性。ハマりはじめた時には、もう、遅いです。

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2018年07月16日

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要領の良い人間が羨ましい。24色のクレヨンの例えが心に刺さった。僕は首藤さん側の人間だろう。白色のクレヨンで、彼女は彼女にしか見えない絵を描いているのだろう。

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2017年10月14日

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様々な女性との出会いとわかれを描いた短編集。一つ一つがもう少し長くてもよいかなと思う。こんな人もいたなー的な書き方がさらっとしている。

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2017年02月21日

Posted by ブクログ

定職に就かず借金でパチンコ打ったり、生活や女にだらしがない残念な男性像ばかり。そんな男に依存して甘えたり尽くしたり、自立できない女性像ばかり。…と書くと本当に下らない小説に見えてくるけれど、これが案外面白いのです。昭和感満載な懐かしい情景に、自由すぎる若い男女が妙に似合う不思議。こんな不安定な人間たちなのに悲壮感が漂わないのは、全体的に過去を振り返るような書き方だからでしょうか。確かにそんな怠惰な時代があったけど、今はまぁそこそこちゃんとやってますから大丈夫ですよ、的な。面白いです。

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2016年12月06日

Posted by ブクログ

11人のオンナの デッサン。
そのオンナの断面を切り取る うまさがある。
それなりに、存在感がある。
そのオンナたちを見ているオトコの
不確かさ。不安定性が 目につく。
下流のオトコたち。

『どしゃぶりの女』
頼りないオトコなのに、オンナを試す。
何もしないオンナが、食事を待っている。
だから、待っているのを どれだけ待てるか 試す。
この こころ意地の悪さ。
それでいなくなった。
それは、オンナではなく ペットの猫の扱い。

『殺したい女』
あかねにつきあい、居着いてしまうあかねの工場。
母親が蒸発し、娘 あかねも蒸発してしまう。
お母さんのところにいったんだ。
それで納得する オトコたち。これも、ペットのたぐい。
ちゃんと、探せよ。

『自己破産の女』
まったく、金の管理ができないオトコ。
女のセイにするなよ。

『泣く女』
妊娠させて、堕胎を自分で言えないオトコ。
友人に言ってもらう。情けない。

『平日公休の女』
アパートに残された別れた彼女の荷物といっしょに
『手切れ金』と書いておくるオトコ。

『公衆電話の女』
公衆電話の話を盗み聞きしたと言って
身体の関係を迫る オトコ。

『11人めの女』
別れたいと言われて 首を絞めてしまうオトコ。

『夢の女』
きれいだなと思って ストーカーまがいのことをして、
彼女の家に 男の声がしたからと言って 
石けんをぶつけるオトコ。

『CMの女』
マクラ営業で CMにでることができたのだろうな
と 推測で 考えながら CMを見るオトコ。

『ゴシップ記事の女』
虚偽の履歴書を書いて、就職し、仕事もできずに、
女に教えてもらう オトコ。

『最初の妻』
初恋以前のあわい想い出にしたるオトコ。

掃いて捨てるような 下流のオトコたち。

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2016年10月07日

Posted by ブクログ

短編で引き込まれるものとそうでないものがあった。
掘り下げて読んでいきたいないようもあり。

個人的には長編の方が好きみたいです。

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2016年09月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

男目線の恋愛小説。
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電車で遭遇した目を見張るように美しい女。電話ボックスで見かけた甘い香りを残した女。職場で一緒に働く世間に馴染めない女。友人の紹介でなんとなく付き合った怠惰な女。嬉しくても悲しくてもよく泣く女。居酒屋から連れ帰った泥酔する女。バイト先で知り合った芸能界志望の女。そして、中学の時に初めて淡い恋心を抱いた女……。人生の中で繰り返す、出会いと別れ。ときに苦く、哀しい現代の男女をリアルに描く短編集。

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2016年05月18日

Posted by ブクログ

”出会わなかったような出会いをした女たち”との短編集。


数年後に「あんなこともあったな・・・あの子どうしてるかな」ってふと思い出すような出会いをした女の子との思い出って朧儚くてどこか美しい。

吉田修一って20代ないしは30代前半だと思ってた。
感性が若い、というのか、共感しやすい。

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2016年04月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

解説を読みました。
なにかを思い出しながら書いたのは初めてだそうです。
吉田修一さんの作品は初めてか?

きっと、
作者の昔の彼女とかを思い出しながら書いたのでしょう。
友達とか、
友達の彼女とか、
いろいろ参考にしたのかな?
と、
言うのは全部嘘で全部創作かもしれない。
ぜひ、
普通に読んでから解説を読んでまた本編を読んでほしいです。

解説にもあったけど、
「出会わなかったような出会いだったからこそ、
何年か経ってから、
とつぜん懐かしく思い出すこともあるのだ」ってのが個人的にも残ったな。

うちも、
出会いの数だけならかなりありますが、
なぜか突然に思い出す人、
居ますね。。。

雪が降れば思い出す、
土手を歩けば思い出す、
あの場所に行くと思い出す、
ふっと、
何かの拍子に思い出すし、
そういう人間になりたいとも思ってますね。

・どしゃぶりの女
誰かを思い出すわ。。。
何もしない女。
でも、
この子はまだまし。
本当に何もしない女の子っていますから!
同棲って1回しかしたことありませせん。
しかも、
6か月だけっていうね。。。

・殺したい女
なんもないんだろうけど、
本当はちゃんと何かあって黙ってるんだよね。。。
話し「合おう」よね。
でも、
無理なんですよね。。。
溜め込まないで欲しい。

・自己破産の女
そっか、
そうやってちょっとづつ借りちゃうんだね。。。
個人的には、
真里ちゃんいいんですけどねぇ。。。

・泣かない女
よく泣いてるし。。。
つか、
子供って、
パチンコって大変よねぇ。。。
しかし、
遠回りって使う手なんですね。
僕はやるのもやられるのも嫌ですけどねぇ。。。

・平日公休の女
手切れ金。。。
けっこうな額はいってましたよねぇ。。。

・公衆電話の女
まぁ、
よくないよねこういうの。。。
たまに、
聞く話だけどさ。。。
カンニングとか。。。
でも、
並んで食べようラーメン。

・十一人目の女
普通ってなに?
今も今までも「普通」がわからない。
「普通」=「常識」でもなく、
「普通」ってあなたが思ってる平均値ってことで、
つまりは、
あなたの思い込みってことよね?

・夢の女
こういうストーカーよくします笑
最近はしないかな?
つか、
話しかけないね。
黙ってる笑

・CMの女
これは、
身に覚えが少々ありすぎてさぁ。。。
少々か?

・ゴシップ雑誌を読む女
4年って。。。
ないわぁ。。。
でも、
凄いと思うけどリアリティがない。

・最初の妻
違う!
そうじゃない!
って、
よく思い出せたなぁ。。。
うちじゃアカンわぁ。。。

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2016年02月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

たんぺんしゅー。

面白いかもしんないけどこの人は「悪人」から感じるに長編向きなんじゃないかなー。

女たちは二度遊んでます。

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2016年01月18日

Posted by ブクログ

男の人って、こんなにも流されながら
恋愛をしてるのでしょうか?
女性の方が意地や意志がある。
やっぱり女性の方が強い。

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2015年06月07日

Posted by ブクログ

面白くないわけではない。でもどこか掴みきれない。そんな感想です。
1作品が20ページほどの11の短編集です。一つ一つが少し短すぎて、何かが描き切れていないような印象です。
それぞれの短篇に現れる女性達は、キッチリ描かれているのですが、どこか最後のオチが弱いのです。そのため、どこか不可解で希薄な印象しか残らない。おそらく作者が意図してやっているのだと思うのですが。。。
文章で読むより映像化した方がインパクトがあって面白いかなと思ってたら、ちゃんとされていました。
ところでこのタイトルは如何なものでしょうかね。前にも「初恋温泉」という作品が有りましたが、どうも私は安っぽく感じてしまうのですが。

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2016年07月31日

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