あらすじ
電車で遭遇した目を見張るように美しい女。電話ボックスで見かけた甘い香りを残した女。職場で一緒に働く世間に馴染めない女。友人の紹介でなんとなく付き合った怠惰な女。嬉しくても悲しくてもよく泣く女。居酒屋から連れ帰った泥酔する女。バイト先で知り合った芸能界志望の女。そして、中学の時に初めて淡い恋心を抱いた女……。人生の中で繰り返す、出会いと別れ。ときに苦く、哀しい現代の男女をリアルに描く短編集。カバーイラスト/はんだじゅんこ
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11人の女性との逸話または寓話
吉田修一さんのストーリーテラーぶりにはただただ脱帽。男性視点の11人の女性との逸話または寓話。個人的には作品名含め最後の「最初の妻」の話がよい(というか胸が痛い)。中学1年で最初で最後のデートという設定も初恋ではないが儚くそしてその純粋な思いにくらくらしてしまいました。また、自分勝手な妄想で怒りにふるえてしまう犯罪ストーカー的な「夢の女」も共感する部分あり。「どしゃぶりの女」は何もしない無気力な女ではなくて、実は人には事情があって、それをいちいち言わないのもそれに気づかないのも男と女だなと思ってしまった。
Posted by ブクログ
男が持つ恋愛の記憶と女が持つ恋愛の記憶って、まったく違うんだろうなあ。男はどちらかというと、いつまでも引きずっていたりしがみついていたりする。それはどれほどどうしようもない恋愛でも、だ。
吉田修一は切り取りがやはり上手い。いろいろな(どうしようもない)恋愛を覗き見た感じがする。
「最初の妻」でこの本が終わったのがよかった。