無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
過去に関わりのあった女性をふと思い出した、みたいな話が何本もまとまってる短編集。
恋愛関係、肉体関係、バイト先や会社の同僚など関係性はそれぞれ。
僕も普段生活している中で、何がきっかけになったのかはわからないくらい急に、ふと誰かを思い出すことがある。昔付き合ってた人とかはもちろんだけど、辞めた会社の元同僚とか、ワンナイトした人とか、飲みに行った店でその場限りの話し相手になってくれた人とか。特別なエピソードがあったり、僕の人生に大きな影響を与えたわけでもない人たちだったとしても、思い出すとなんだか心が疼くというか懐かしくてたまらない気持ちになる。いま何してるのかな、あれからどんな人生を歩んでいるのかな、くらいには思う。そんなふうに、一瞬だけ人生が交わった人たちが存在していて、そんな瞬間がたくさん詰まっている短編集だった。
Posted by ブクログ
数年ぶりに再読。とにかく読みやすい。
オムニバスのなかで描かれる主人公たちの自意識は、共感できるものもあれば、到底できないものもあり、さまざま。
「女たち」とタイトルにあるが、どちらかというと、男の側に軸足がある。「女たち」は、男の自意識を作品に昇華させるためのテーマでしかない、と感じた。
こんなこと言ったら身もふたもないが、男の自慰のような作品だと思う。
自分をクズでダメでと自虐しつつ、でもその自分自身と、「自分自身からの逃れられなさ」全体を愛しているような。そんな作品。
人生の中で女たちとすれ違う男たちの肥大した自意識。その自意識に、読者は自分を重ね、気持ちよくなるのではないか。
読みやすい文体で整えられているが、男が自分を慰撫するような手触りの作品だと思うので、好みじゃない人も多いだろうと思う。
でも自分は読んでて気持ちよくなってしまった。
特にCMの女が好きだった。キャラクターが何を言いたいかわかる、と思ったので。
文庫版の解説は、あまり良くないと思った。この作品を読んで、「女性が描けていない」という感想を持つ人がごまんといることくらい、誰にだって予想できるだろう。
そしてこの解説に良くなさを感じることで、この作品そのものに対する感じ方も変わるというか、没入していたところから急に、2026年の現代に引き戻される感覚があった。そういう意味では優秀な解説と言えるのかもしれない。
Posted by ブクログ
吉田修一さんの男女のリアルを描く短編集。
この作品は、人生の中のメインストーリーではなく、サブ中のサブ、「そういえばこんなこともあったなぁ」とふと思い出すような出来事が描かれています。
吉田さんの恋愛小説に登場する男性は、誠実とはかけ離れた人物が多いですが、『平日公休の女』のぼくもまた然り。このぼくは、『東京湾景』の亮介に近いものがあり、彼女に対して「一緒にいたい」ではなく「一緒にいられる」という状況で付き合っているところが憎たらしい。そういう些細だけれど、ちょっとわかってしまう感情を描くのが本当にお上手です。
こういう男性たちが苦手な方は、ぜひ『タイム・アフター・タイム』のオッソーに出会ってください。
まだまだ吉田修一さんブームは続きます!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。