【感想・ネタバレ】最後の息子のレビュー

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Posted by ブクログ 2023年12月29日

初めて著者の作品を読みましたが、とにかく文章が上手いと感じました。
収録している3つの短編、いずれも分かりやすい起承転結があるわけでもなく、登場人物たちがもつ背景や性格に沿ってごくごく自然な態度・行動を取るだけの話で、オチというよりはストーリーの過程での感情の隆起や変化そのものを楽しむものなのかな、...続きを読むと思います。
起こった事象をどう認識し解釈するか、それは個々人の持っている情報や考え方によって大きく変わります。本作はそこに至るまでの背景の説明とその際に湧き起こる感情について、そのまま書き出すというよりは、目の前で起こっている事象を登場人物がどのように捉えているか、という結果となる部分を五感で立体的に表しているため登場人物への共感を強めることができ、物語の中に引き込まれるような感覚を味わえます。
そういった意味合いでいうと、登場人物が現状をハッピーに捉えているかどうかで各編の読後感が違ってきます。最後に掲載されている「water」が爽やか要素が多いこともあって一冊の印象としてはさっぱりした本だったな、となりますが前2篇はどちらかというと陰鬱というか諦念に近いものを感じました。どれくらい感情を変化させられたか、というのは自分の中で小説を評価する評価基準の1つになっているような気がするのですが、この項目で本作は非常に優れていると感じました。
こんな文章書けるようになりたーい。

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Posted by ブクログ 2021年02月20日

面白かった。

3つの短編どれも読み終わるとスーッとした。
どの主人公もとても順風満帆とは言えない生活の中で、周りを思いやり思いやられながら言葉を選び、周りと共存していく。

ちょっと荒み気味のガサついた心が癒された気がする。

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Posted by ブクログ 2020年03月15日

吉田修一初期の作品、ということで文学的な香りが漂う3作品。この人の文章何というかかっこいいんだよなぁ。語弊があるかもだけど、男性的で且つキザっぽい。でもそこが最高にかっこよくて憧れちゃう。

部活ものは心に響いちゃうなぁ。『Water』のアオハル真っ只中の物語は心が爽やかになるし、でも同時に中心人物...続きを読む4名には秘密で後ろめたい暗い側面があって、そのコントラストが意外にもライトで表裏というか全く同じ方向から眺めているのに不意に影が覗くみたいな二面性的な表現方法で、今どっち側の話題だっけみたいに迷っちゃう。
何はともあれ愛おしい小説です。

その他二作品、もう少しアダルトなでもフラジールな世界観で、とっても無垢で純粋なでも過去に囚われてる『破片』が、九州のあっけらかんな情景も非常に心地よくミックスしていていやらしくない。素敵。

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Posted by ブクログ 2018年04月10日

吉田修一の初期の短編集。著者らしく、普通の人々の日常を瑞々しく光り輝かせる。最後の『Water』は特に秀逸で、青春の結晶だと思う。

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Posted by ブクログ 2022年06月12日

「春、バーニーズで」と違い、こちらの作品は閻魔ちゃんのキャラクターが好きという理由から時折読みたくなる一冊。

あと、物語や登場人物に繋がりは無いのだが、この作品の“ぼく"と「パレード」に登場する杉本亮介がどうしても重なって見えるんだよなぁ。

それは、寿司屋の一人息子が誰もいない大学の大...続きを読む教室で"金沢の公務員"の息子をつかまえ、先輩の彼女とワンナイトしてしまい、親への顔向けができすわ、死んでしまった地元の友人に対しての浮かばれない思いなど様々な感情が入り混じって泣いてしまう彼。
K公園の安全な場所を一晩中歩いて自分を許し、母親に元彼女で浮気相手の女を紹介し、閻魔ちゃんに母親が会いたがってるから来てと電話して、家に戻ってこれまで撮り溜めた映像を見返すぼく。
この2人が重なって見えるのは私だけかな?

どちらも一言では言い表せない、入り組んだ複雑な感情を表現してて、この物語の後に続く「春、バーニーズで」もそうした複雑な感情をすごく上手に描いた作品だと思うんだよね。

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Posted by ブクログ 2022年02月11日

「最後の息子」「破片」「Water」の三篇。
先日(と言っても昨年8月)に読んで良かった『春、バーニーズで』がこの本の後日譚だと知り手にしました。
勿論、吉田さんの方が先達ですが、最近嵌まっている桜木紫乃さんと同じ香りがします。片や長崎、片や釧路。場所は違うけれど、場末の夜の繁華街。背徳感のある愛憎...続きを読む劇。最後の短編「Water」なんて、水泳部で競い合う高校生の爽やかな青春物語なのだけど、そんな話でさえどこか夜の酒場や背徳の香りが漂うのですから。
「破片」は良く判らなかったけれど、ショートムービーを繋ぎ合わせるようにしてストーリーを紡いで行く(しかも今はやりのLGBTネタ)構成力。そして、こういう世界が苦手な私を読み入らせてしまう文章力。凄いな、吉田さん。これがデビュー作でしたか。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年02月05日

同性愛者の閻魔ちゃんとの同棲を続けながら、同性愛者に向けられる偏見の眼差しを他者からも自己からも感じる「最後の息子」
幼い頃土石流で母を亡くした弟が、女性は自分がいなければ死んでしまうものという強迫観念から彼女を執拗に束縛してしまう「破片」
亡くなった兄の後を追うように高校の水泳部のキャプテンとなっ...続きを読むた凌雲が、仲間たちと大会に挑む青春小説「Water」
前二作は社会派でもあり重いところもあるが、「Water」は比較的爽やかで読みやすかった。くじ引きで水泳部の顧問になった大人の女性な黒木先生が、ジンを飲みながら練習を眺めてる場面が好き。惨めに見える先生に、どうしてあげたら良いか尋ねる凌雲に、そのままプールを行ったり来たりしてればいいのよ、と答える先生が素敵だと思った。あと、憧れの少女藤森さんを送っていった時、バスの運転手が、振られたのか?と声をかけて、きっと今のこのバスに10年後に戻ってきたくなるからよく見ておけ、って言って、車庫に入る途中まで乗せてくれるシーンも良かった。

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Posted by ブクログ 2021年10月02日

私とオカマの閻魔ちゃんと一緒に住んでいた「大統領」と呼ぶ男は、K公園のオカマ狩りで殴り殺された。大統領の亡くなるまでの痕跡を、いつも持ち歩いていたビデオカメラで撮り、それを見ることで思い出そうとするが…。

吉田修一の作品は、少しずつ積み上げていくタイプの砂山のような作品で、途中で大きくストーリーが...続きを読む展開したりするわけでもないので、あらすじが極めて書きにくい。

初期作品ということで、短編3つ。オカマの家に住み込む主人公、父がなくなって九州に里帰りし、酒屋の手伝いをする主人公、高校の水泳で強豪校に勝ちたい主人公。

ストーリー的には3本目の『water』が一番とっつきやすいので、1本目を読みかけてピンとこない人は3→1→2と読むといい。

個人的には、最近の興味と自分で書いている創作の方向性からも、1本めの表題作が一番印象に残った。同性愛という匂いのしないオカマとの同棲、一方で女性とも関係を続け、ある一点からその関係が崩れていく。

2本目に関しては、適度に事件は起こるし、大河ドラマ的に読めばよいのだろうけど、荒すぎて印象が薄かった。

なにかあるに違いない、と思って読んではいけない作品群。かと言ってつまらないわけでもない。比喩表現はあまりなく、作者のその時思っていることやちょっとした周囲の出来事を、文章にちょくちょく挟み込んでいくのは、同じようなスタイルで文を書いている身にとって親近感を持った。

若い人に読みやすい作品というわけでもない。誰に薦めるべきなのかは難しい。ただ、なにかしら良いものはある作品群だ。

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Posted by ブクログ 2021年09月12日

実家が酒屋さんだったり、同性愛が登場したり、三篇少しづつ重なるところがあって、かなりの部分は実話に基づいているんかなと思った。(作者の実家が酒屋さんなのはインタビューに載ってた。)

三篇中、『Water』が一番読後感が良い。
最後の方の、400メートルメドレーリレーのスタート直前のいざこざが、張り...続きを読む詰めた緊張感の一つの表現形として楽しい。(ずっと気遣いしてたのに「ホモはあっち行っとれ!」て、身も蓋もない。。圭一郎が、「凌雲!この前、藤森が別れようって言うてきた。お前のことが好きらしか。俺に隠れてこそこそ人の女にちょっかい出しやがって」と口火を切ったのがどう見ても間が悪いので、しょうがない。。) 言葉遣いが、自分の地元とほぼ同じなので、すごく懐かしい気がした。自分の高校生活とは全然違うけど。

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Posted by ブクログ 2020年03月25日

おそらく再読なのだろうけど,ほとんど忘れていた.あらためて読み直してみたら,なんともまぁ吉田修一が初々しい.

「最後の息子」 芥川賞の候補になったんだっけ?まあ,そういう感じ.オカマの閻魔ちゃんを上っ面では小馬鹿に思いながらも,閻魔ちゃんに気に入られるように努力してヒモ暮らしをしている自分に嫌気が...続きを読むさしている自意識過剰な自分ってなに?ってことを考えているバイの青年の一人語り.彼がビデオの撮影に執着しているのは疎外感の現れか.たぶんこれが吉田修一の原点なんだろうな.

「破片」 幼い頃,自分たちの軽率な行いのせいで母親を失ってしまった過去を持つ兄弟.その原因となってしまった弟と,弟の手を離してしまいそれを防げなかった兄の話が,母親の葬儀の数週間後に親子で行った海での出来事を挟みながら,物語られる.弟は入れ込んだ女性を守ることに異常に執着し,その女性のためにへんてこな家を造っているのだが,それを異常とは考えない.
 自信がなくて行動できていないだけで兄も実は同じ気持ちを持っているというのはいいのだけれど,最後に見つけた屋根の上に飾る物(ゴム・ボート)は何を表しているのだろうか?
それより,長崎ってあんな風なんだ.ちょっとびっくり.

「Water」 ああ青春小説だなーという感じの作品.水泳部のキャプテンをしている凌雲君の夏休みから大会までのお話.読後感がなんともいい.

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Posted by ブクログ 2019年11月30日

暑い、熱い作品

横道世之介への道のりのようで、もう既にのほほんとした雰囲気が滲み出てる

Waterをドラマ化してほしい

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Posted by ブクログ 2019年06月03日

爽快感200%、とってもキュートな青春小説!

と謳われてたけども
個人的には爽快感は15%くらいだった。
えぐみ強い。

惹きつける力は200%あった。
特に最後の息子、じりじりしながら読んだ。
デビュー作とはさすがのひと言。

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Posted by ブクログ 2018年12月13日

特にwaterが好き。大人と同じくらいの重い悩みを抱えながらも、それでも目の前にある勝負や恋愛に向かって全力にならずにはいられない主人公たちはエネルギーのかたまりです。パワーをもらえました。
若い故の危うさ美しさってよく言うけど、こういうことなのかな。

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Posted by ブクログ 2018年08月12日

「Water」が3つの短編の最後でよかった。清涼感で読み終えることができたから。「最後の息子」と「破片」は薄暗いところがあってちょっと苦手。でも、現実の青春はドロドロ、ギトギトもしている。「Water」はそういったものを泣き笑いで跳ね返す勇気と希望を感じる。凌雲にとって水泳部でキャプテンをしたことが...続きを読むきっとその後の人生でも何かの役に立つだろう。省吾に対する優しい想いは大人になっても忘れないと思う。凌雲は兄の雄大が言うように、人生の最高の時を何度も塗り変えていくのだろう。最高記録は破るためにあるのだから。そして、そのために全力を尽くすだろう。若い頃を懐かしんで『あの頃はよかった』なんてi言うのはずっとずっと先でいい。全力で生きていれば、いまが最高の時だと思う。10代や20代が人生の最高の時と決め込むのは本人だ。その後の人生のほうが長いのに。歳相応の全力で生きていこう。出し惜しみなんかしていたら、思い出にしがみついているみたいな生き方になっちゃうもの。元気出していこう!オレ!

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2018年01月05日

映画では見たことがあった吉田修一さんの作品。小説は初めて。とても読みやすく、最後の息子の意味を見落としてしまい、2回読んだ。

1話 最後の息子:モラトリアムな主人公に母性を持て余すオカマの閻魔ちゃん。ビデオを通しての視点が新鮮で、ショートフィルムを見た気分になった。閻魔ちゃんの優しさが切ない。

...続きを読む2話 破片:母親の死をトラウマとしている兄弟。地元に残り過剰な愛情表現しかできなくなっていまった弟、都会で暮らす自信のない兄。もがきながら進もうとしているが、なんとも将来が心配


3話 Water:いきなりの青春。前2話からのずーんとした気持ちを一気に晴らす、疾走感。バスのシーンはもぞもぞし、水泳大会は胸が熱くなった。

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Posted by ブクログ 2017年03月20日

吉田修一、初期の短編集。3つの中では「破片」が一番良かった。それぞれ、身近な人を亡くした傷心の中で、もがき頑張る若者を描いている。

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Posted by ブクログ 2017年11月07日

文學界新人賞を受賞した表題作ほか、2編を収録。

『パレード』から読み始めた作者の、そう言えば初期の作品は読んでいなかったことを思い出し、文庫本を購入した。
表題作と「破片」は、倦怠感を帯びた不穏なムードをまとった純文学で、その後の『パレード』や『悪人』『怒り』などにも通じる、何とも得体の知れない恐...続きを読むさを感じた。
「最後の息子」は、タイトルの意味がわかったとき、やり場のない哀しさに胸がふさがれた。後からじわじわと沁みてくる魅力があり、忘れられない一編になりそう。
素朴な荒々しさのある「破片」は、長崎弁だからこその生々しさがある。

最後の1編は、毛色が異なる高校生の青春物。男の子たちの笑える性衝動と熱血ぶりは、爽やかと言うよりも青臭いと言うほうが似合う。
残りの未読作品、書店で探してこようっと。

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Posted by ブクログ 2023年05月12日

ゴールデンウィーク中、家の庭の草むしりをしながらオーディブルで読む。

吉田修一さんのデビュー作である「最後の息子」含め3遍の短編が収録。
少し屈折してなかなかスカッとしない、
だからと言って希望がないわけではない、
そんな青春小説だ。

3遍の中では「Water」が好きかな。

♪(I’m)The...続きを読む End of the Family Line/Morrissey

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Posted by ブクログ 2022年11月25日

ゲイの閻魔ちゃんの家に転がり込んでる男が主人公の最後の息子

家業の酒屋で働く弟と東京に住んでる兄が長崎に帰ってきた時の話の破片

長崎の高校の水泳部のキャプテンが主人公のWater

上記三部作

最後の息子は読み始めかなり文に引き込まれてこの本あたりだ!って思ってけど後半にかけて文学的な描写が増...続きを読むえてう〜んで感じになった

2作目の破片は会話がゴリゴリの長崎弁で少し読みにくかった、弟がストーカー

最後のWaterは青春!って感じの爽やかな話で好きだった

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Posted by ブクログ 2022年10月01日

色々なことが見えていながらも見えてていないふりを続けながら生きていく青年像がよく伝わってきました。人に愛されかまわれるために多少のことは気にしななかったり許せないものに歯向かう意志など持ちつつも、色々なことを隠し隠しやりくりしたりどこか全力でやりきれない逃げがちな生き方にリアルさを感じました。

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Posted by ブクログ 2022年07月07日

3つの中編。

表題になっている最初の話は、やっと最後で
そこにたどり着きました。
言われてみれば、確かに『最後』になります。
経済力があればどうにかなりそうですが
血のつながりを求められたら、どうしようも…。

二つ目の話は、読んでいるうちに
ストーカー? モラハラ?? と
首をかしげたくなるよう...続きを読むな行動に。
そちらの方が気になってしまって
ほぼ内容を覚えていません…。

そんな状態で読み始めた3本目。
青春ものっぽかったです。
男の子、という感じの生活でした。

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Posted by ブクログ 2021年01月23日

3つの短編集から織り成す物語。


最後の息子
破片
water


どれもよく分からないけど読み終わった後にほんの少しジーンと心が温かくなる。


どれも本当に些細で然り気無い愛が感じられる。


私的にはwaterのバスの運転手の台詞に青春真っ只中だった頃を思...続きを読むい出した。


戻りたくなる場所(過去)がある事は幸せな事なんだろうなぁ~。


【坊主、今から十年後にお前が戻りたくなる場所は、きっとこのバスの中ぞ!ようく見回した覚えておけ。坊主たちは今、将来戻りたくなる場所におるとぞ】

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Posted by ブクログ 2020年11月12日

「最後の息子」「破片」「Water」の3編収録。
「最後の息子」はデビュー作にて1997年文学界新人賞受賞。新宿でオカマの「閻魔」ちゃんと同棲して、時々はガールフレンドとも会いながら、気楽なモラトリアムの日々を過ごす「ぼく」の話。

面白いのだが、何を言いたいのか、どう捉えていいのか難しい。
長崎の...続きを読む高校水泳部を描いた青春小説「Water」がわかりやすかった。

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Posted by ブクログ 2020年06月25日

最後の息子・破片・waterの短編3作。軽く読める。
waterは、長崎出身で水泳をやっていたという吉田修一の体験から生まれたのかなと思う。
しかし彼の作品にはどうしてこうも男性好きの男の人が登場するのだろうか?

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Posted by ブクログ 2019年03月20日

吉田修一さんの本は、理由はわからないけどつい惹かれて読んでしまい、すとんとその世界に入れるものと、やっぱり自分とは合わないな、と思ってしまうものと両方ある。(それなのに読みたくなるのが不思議。)
今回は残念ながら後者で、それはおそらく「女たちは二度遊ぶ」と同じく、男性のダメっぷりが目立ちすぎてしまっ...続きを読むたからだと思う。わたしは閻魔ちゃんのように母性もなく、心広くもないので、ダメ男性に対して許しの気持ちをもてず、ただイライラや不潔感のみを覚えてしまう。
「Water」だけは違った。一見ダメ男子ばかりにみえるけれど、水泳に全力を注いでいる高校生たち。泳げないのに水泳部に入った後輩を励まし、友の記録更新を自分のことのように喜ぶ。この短編は好き。

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Posted by ブクログ 2018年04月27日

どの作品にも、夏と湿気を感じる。
破片が一番好き。
最後の息子、とwaterは、さらっと読めたけど、破片は読み進めるのが重かった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2018年03月07日

林真理子さんや角田光代さんなど、女性の心境を描くのが上手い作家さんはたくさんいるけれど、男性の心境を描くというと、この方なのかもって思った。正直全然理解できないくらい、不思議な思考回路な印象で、これが男の人の考え方なのかもって思った。

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Posted by ブクログ 2017年12月12日

内容(「BOOK」データベースより)
新宿でオカマの「閻魔」ちゃんと同棲して、時々はガールフレンドとも会いながら、気楽なモラトリアムの日々を過ごす「ぼく」のビデオ日記に残された映像とは…。第84回文学界新人賞を受賞した表題作の他に、長崎の高校水泳部員たちを爽やかに描いた「Water」、「破片」も収録...続きを読む。爽快感200%、とってもキュートな青春小説。
吉田修一の書く若者は怠惰で優しくて欲深く、残酷で小心者で純粋です。一面しかない人間なんていない、どんな人間も多面体で有るという事をどの本においても強く感じます。表題作は筆者のよく描くモラトリアムで怠惰な若者そのもので、マイノリティーであるゲイの「閻魔ちゃん」の強さと悲しみと自立の象徴です。毎回と言っていいくらい同性愛が出てくるのがなんともですが。Waterは青春ですね、青春好きとしてはなかなかの良作です。しかしここでもなぜか同性愛が(笑)

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Posted by ブクログ 2017年11月03日

ホモやイタイ人の話し。
ホモ話しは好きじゃないので、もういいって感じ。
きっと身近にホモがいたんでしょうね。
☆3弱ってとこ。

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Posted by ブクログ 2017年12月04日

「最後の息子」、「破片」、「Water」収録。
どの作品も、わたしには終わりかたがモヤモヤに感じられた。長崎のことばがよかった。

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