【感想・ネタバレ】森は知っているのレビュー

あらすじ

南の島で知子ばあさんと暮らす十七歳の鷹野一彦。体育祭に興じ、初恋に胸を高鳴らせるような普通の高校生活だが、その裏では某諜報機関の過酷な訓練を受けている。ある日、同じ境遇の親友・柳が一通の手紙を残して姿を消した。逃亡、裏切り、それとも――!?その行方を案じながらも、鷹野は訓練の最終テストとなる初ミッションに挑むが……。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

展開が面白すぎて途中から陳腐な終わりを迎えたらどうしよう、期待し過ぎてがっかりするのではと心配になりました。
が、無駄な心配でした!!
さすが吉田修一さん!
想像を越える展開のまま終わりますので安心して読んでください。

主人公の壮絶な人生とは比べ物にならない陳腐な人生ですが、下記のメッセージは主人公と同じように共感して心に残りました。
辛くて逃げたくなる日があっても、
一日だけ耐えて逃げずに生きる。
それを繰り返してこれからも頑張ろうと思いました。

-------本文抜粋------------------

生きるのが苦しいんなら、いつ死んだっていい!
でも考えてくれ!
今日死のうが、明日死のうがそう変わりはないだろ!
だったら、一日だけでいい...... 、ただ一日だけ生きてみろ!
そしてその日を生きられたなら、また、一日だけ試してみるんだ。
お前が恐くて仕方ないものからは、お前は一生逃げられない。
でも、一日だけなら、たったの一日だけなら、お前にだって耐えられる。
お前はこれまでだって、それに耐えてきたんだ。
一日だ。
たったの一日でいいから生きてみろ!

-------------------

1
2019年12月01日

Posted by ブクログ

鷹野の生い立ちが詳しく知れて、なんだかいじらしくなった。
鷹野も初めから冷静沈着でクールではなかった。
いろんな訓練、経験を積んで1作目のようなキャラになったんだな。
35歳になって鷹野がどうなるのか気になるので続けて一気に3作目読むよ。

0
2025年06月09日

Posted by ブクログ

いや、コレはなんだかスゴい作品ですぞ。
リアリティが無さすぎるだけに、逆に本当にありそうな世界。
上手いなあと思う。
無事に34歳まで勤め上げて平穏な人生を送らせてあげたい。

0
2023年12月29日

Posted by ブクログ

鷹野さんと風間さんが出逢った頃の話です。
壮絶な過去のトラウマと闘う鷹野さんがどうやってAN通信で働くようになったのか?
どうして風間さんが車椅子生活になったのか?
鷹野さんと風間さんのことを知った上でもう一度「太陽は動かない」を読んでみたくなりました。

富美子さんの気持ちも少しわかるような気がして 読んでいて苦しかったです…

0
2022年03月03日

Posted by ブクログ

映画は、「太陽は動かない」と本作品「森は知っている」をあわせて、また違った作品を構築していた。
どちらも、時を忘れて楽しめた。
次巻の「ウォーターゲーム」を早速読み始める。

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2021年03月25日

Posted by ブクログ

吉田修一の鷹野一彦シリーズの第2作目。(2015年4月単行本、2017年8月文庫本)。
第1作目の「太陽は動かない」の主人公、鷹野一彦がエージェントへ訓練されていく17歳高校3年生時代の物語。同時に上司の風間武が記者からAN通信のエージェントになる背景も明かされ、鷹野と風間の強い絆も描かれる。
鷹野と同じ境遇の親友の柳と共に沖縄の離島で高校生活を送りながら訓練を受けていたが、柳が突然姿を消す。逃亡したと思われたが、姿を消した背景にどんでん返しの結末が待っていて、これは面白い。
鷹野のエージェントとしてのテストを兼ねた初ミッションの仕事ぶりが「太陽は動かない」での31歳の円熟した優秀なエージェントとしての片鱗をうかがわせる。そして同世代あのデイビット・キムとも絡み、「太陽は動かない」での鷹野とデイビッドとの敵でありながら味方にもなる不思議な関係の背景を見た感じがする。
4歳で保護され11歳で軽井沢の風間に引き取られた鷹野は、家政婦の北園富美子に息子のように育てられ、沖縄の高校時代はエージェントの訓練を受けながら知子婆さんに世話になる。いづれもAN通信から派遣された人材らしい。
高校3年生の時に転校してきた菊池詩織に初恋をするが、卒業して詩織はニューヨークへ留学、鷹野はエージェントとして上海へ出張、偶然旅立ちの成田空港で出会ったところで物語は終わる。
いつかまたこの二人に出会いがあり、新しいドラマがあることを期待したい。8/6に発売されると聞いた文庫本、シリーズ第3作目の「ウォーターゲーム」も是非読んでみたいと思う。

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2020年08月01日

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「国宝」の書評やレビューをみて、吉田修一さんという作家を知り国宝が文庫になったら読もうとおもってたんだけど、我慢できずに手に取った一冊。

のほほんとした島の生活にカモフラージュされた、壮絶な組織の中での任務。二つの対比の振り幅が大きいからこその魅力だと思う。
冷たく機械的な対応としかおもえないAN通信の人々。そもそもの出自が幸せとはいえない人の集まりなのだから仕方がない、という思い込みはみごとに裏切られた。
想像をはるかに越えるおもしろさで、吉田作品にはまりそう。

0
2020年05月22日

購入済み

読後爽やか

最後まで一気に読みました。
主人公の成長と共に青春もちゃんとあって、
悲惨な境遇だけじゃない事がよかったです

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2020年05月01日

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面白い
吉田修一いまんとこ読んだ本はみんな面白い
常にスピード感があって
ほっといても物語りに引き込まれちゃう
電車が着いても
しおりを挟むのを躊躇うような
そういう本だけを読めればいいのに

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2025年07月11日

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子どもの生育環境がその後の人生に与える影響を感じた物語でした。

「水」に関しても様々な角度から描かれていて、味わい深く読みました。海、川、滝、ダム、大雨、冷たい雨、凍る水、濁流、水道、、それぞれの知識があるとまたさらに深く読み込めるのではないかと思いました。

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2024年05月18日

Posted by ブクログ

第一作の夜明け前。
若かりし頃の鷹野の葛藤と苦悩。
AN通信の背景。
より深く本シリーズを楽しむためには必読。相変わらず面白い!

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2022年06月02日

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『太陽は動かない』をまだ読んでいないので、いきなりの『森は知っている』なので何も知らないで南の島での謎の冒険?と思って読み始めました。
違いました。
ストーリーは面白かった。
主人公達がそこに至るまでの経緯は正直辛かった。

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2021年11月30日

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南の島に暮らす高校生が秘密組織の一員となって行く。企み、逃亡、裏切り、策略が駆け巡るエンターテイメント。徳永の男気が良い。鷹野と柳の未来にも期待したい。

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2021年08月11日

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ネタバレ

太陽は知っているの続編。前作ではあまり登場人物の心理描写が多くない印象だったが、今作は鷹野が正式にAN通信のスパイになるまでの出来事を描く中で心理描写が多くなされており、鷹野の為人を深く知ることができた。鷹野が唯一心を許した詩織への最後のセリフ「きっとあるよ。俺、そう思う」には過去のトラウマに囚われ続け、壁の外に行きたいと願っていた鷹野の成長と生きていく希望が込められいるように感じた。

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2021年06月01日

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 「太陽は動かない」を読んだときは,吉田修一はこんなハリウッド映画みたいな小説も書くんだと感心したんだけど,これは吉田修一らしい作品(活劇風ではあるが).ティーンエイジャーの鷹野くんがエージェントになるまでの物語で,鷹野くんの生い立ちや風間さんとの関係も明らかに.
 やっぱり,吉田修一が物語るハイティーンの子の話は面白い.

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2021年04月06日

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シリーズものの序章の話。この本だけで面白いかというとちょっと物足りないところがある。あくまで序章という感じ、同シリーズが好きならとんだ方がいいとは思う。

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2021年02月01日

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「太陽は動かない」「ウォーターゲーム」を先に読んで感じていた過去の謎、やっと鷹野や柳、風間、デビットの関係性が明らかになった。「太陽は動かない」「ウォーターゲーム」もう一度読み直したい。

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2021年01月24日

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鷹野一彦シリーズ第2弾。
「太陽は動かない」の主人公、AN通信エージェント鷹野一彦がエージェントへ訓練されていく17歳高校3年生の物語。
沖縄の南の島で暮らしている鷹野一彦、ある日、同じ境遇の親友・柳が一通の手紙を残して姿を消した。

面白かった!!

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2020年10月31日

Posted by ブクログ

『森は知っている』吉田修一著

1.購読動機
202005放送の『路』の番組がきっかけです。
実際の歴史出来事と人間のドラマを交錯させる見せ方に関心があったためです。

2.森は知っている から投げつけられたこと
「死にたいならばいつ死んでもいい。
 今日死のうが、明日死のうがそんなに
 違いはないだろう。
 ならば、今日一日だけでいい。
 ただ、一日を生きてみろ。」

強烈だった。
がつんときた。

3.本書
幼きころ肉親に捨てられた。
弟は目の前で餓死。
自身は孤児院で生き始める。

彼は、その後ある組織に拾われる。
名前を戸籍を変えて、別の人生を歩みはじめる。
そう、産業スパイだ。

時は水道事業の民営化。
韓国企業と日本企業の駆け引きが始まる。
そして、それぞれの国の産業スパイ。

組織のルール。
18歳で正式な構成員となるか?やめるか?
なるならば、肉体に爆弾をうめて奉仕をする。
拒否ならば、戸籍を無くして、名もなきひととして生きるだけ。

どちらも酷な運命である。

4.18歳の主人公と周りからの学び
組織への裏切りは罰せられること。
当たり前の顛末。

ひとは、何かに所属して、何かのさだめを与えられて、一日を生きていけること。
孤独であることが、どれほど耐えづらいものなのか?ということ。

#読書好きな人とつながりたい。

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2020年06月11日

Posted by ブクログ

身近な高校生らしさありつつ、ハリウッド映画のようなスパイ感ありつつ、深い闇もちらつきながら、光も見えながらの一冊。
積ん読してたのを、映像化するって聞いて消化。思った以上に引き込まれ、本屋さんで続編も見つけてホクホク読み終わって気が付く。
これが、、続編だ、、、
前情報なしでフィーリングで本買っちゃうから、一冊目から読めないこと多い、、、、

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2020年05月03日

Posted by ブクログ

シリーズ第2段。今回は前作の主人公「鷹野」の学生時代の話。前回は「スパイ」感が強かったけど、今回は「アクション」感が強かった一冊。鷹野の生い立ちやAN通信のバックボーンなどなど補完的な意味合いが強いのかな。まぁ面白かったから良いや、満足。しかし、著者の本は裏のあらすじだとそんなに惹かれないのに、読んでみるとずっぽりはまるの本多いな。

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2020年03月01日

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面白かった。
吉田さんの本でハラハラする感じの話は初めて読んだ。

色んなタイプの話を書くんやなぁと思った。

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2019年10月06日

Posted by ブクログ

吉田修一さんは、本当に文章がうまい!
その文章のうまさを、
「光の当たらないところにいる若者」を浮かび上がらせることに使っている。
そこがまたいい味なんですよね。

この小説も、まさに「光の当たらないところにいる」主人公。
小さい頃に虐待され、保護され、そしてスパイ候補生として闇の部分を生きる「鷹野」。
そのスリリングなアクションもハラハラ・ドキドキさせられます。
そしておばあが、またいい味を出しています。

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2019年03月01日

Posted by ブクログ

柳との仲、風間が車いすの訳などが分かった。
デイビット・キムも出てきた。
この後「ウォーターゲーム」を読むと良かったのだけど、
先に読んでいたので???の部分もありました。
「森は知っている」を読んで納得できました。

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2019年02月04日

Posted by ブクログ

産業スパイ鷹野一彦シリーズの第二弾。
とは言っても、前作の太陽は動かないよりも過去のお話。
鷹野がどういった経緯でAN通信で産業スパイとして
働くことになったのかが描かれている。

どちらかと言うと、前作よりも今作の方が好みかも。
壮絶な人生を歩む鷹野、だがそれでも人間味が溢れる部分に
少なからず共感というものは生まれる。
こんな突拍子もない世界の話であれば尚更。

前作の太陽は動かないと今作の森は知っていると併せて
映画化が発表されたが、
はてさて、普通に描けば興ざめでしかない世界観を
どう表現してくれるのか大いに楽しみだ。

どうか、込められた人間の存在意義も含めて
痛みも含めて、見事に表現してほしいと期待したい。

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2018年11月23日

Posted by ブクログ

スパイみたいな物語
なんとなく予想通りな感じ
とにかく1日1日を一生懸命生きていく!というか言葉は良いね。

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2023年10月05日

Posted by ブクログ

ある南の島で暮らす少年。彼はある組織によって育てられ、そしてその組織のために働く運命にあった。その彼の初任務は波乱に富んだものだった。

エンタメ小説としか言いようがない。何か感じるかと言ったら何も感じない。まあまあ面白いかなぐらい。
この作家さんはあんまり触れられたくない心理を抉り出してくるのが上手だと思っているのだが、この小説には必要なかったのか、その点がほとんどない。

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2023年02月09日

Posted by ブクログ

3.3産業スパイ鷹野の誕生物語。前作があるみたい。ある意味スピンオフ的な話。初恋要素も入れながらスパイの悲哀をクールに描く。

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2021年10月01日

Posted by ブクログ

続編『ウォーターゲーム』を読んでからの逆読みだったけれど、それもまた良し。痛快なアクションが炸裂する起爆剤の片鱗か随所に伺える、AN通信社?まるで秘密結社! 55

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2020年10月24日

Posted by ブクログ

戸籍のない孤児をスパイに仕立て上げる組織に所属している柳と鷹野。
鷹野は虐待されていた子供だった。鷹野の境遇に胸が痛くなった。
続きが気になって、ぐんぐん読み進める本。おすすめ

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2020年04月18日

Posted by ブクログ

南の島で某諜報機関の訓練を受けている鷹野一彦。過酷で非情な訓練と儚さを感じる友情に葛藤しながらも、組織の一員としての気構えを覚える彼の決断の瞬間を描く青春産業スパイ小説。
先に発表されている『太陽は動かない』の前日譚。鷹野一彦が今存在する、その姿の成り立ちの物語。凄惨な幼少時代とほのかな初恋と熱い友情が、一流の産業スパイ諜報員として完成されたのがよくわかる。

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2020年01月14日

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