あらすじ
南の島で知子ばあさんと暮らす十七歳の鷹野一彦。体育祭に興じ、初恋に胸を高鳴らせるような普通の高校生活だが、その裏では某諜報機関の過酷な訓練を受けている。ある日、同じ境遇の親友・柳が一通の手紙を残して姿を消した。逃亡、裏切り、それとも――!?その行方を案じながらも、鷹野は訓練の最終テストとなる初ミッションに挑むが……。
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Posted by ブクログ
展開が面白すぎて途中から陳腐な終わりを迎えたらどうしよう、期待し過ぎてがっかりするのではと心配になりました。
が、無駄な心配でした!!
さすが吉田修一さん!
想像を越える展開のまま終わりますので安心して読んでください。
主人公の壮絶な人生とは比べ物にならない陳腐な人生ですが、下記のメッセージは主人公と同じように共感して心に残りました。
辛くて逃げたくなる日があっても、
一日だけ耐えて逃げずに生きる。
それを繰り返してこれからも頑張ろうと思いました。
-------本文抜粋------------------
生きるのが苦しいんなら、いつ死んだっていい!
でも考えてくれ!
今日死のうが、明日死のうがそう変わりはないだろ!
だったら、一日だけでいい...... 、ただ一日だけ生きてみろ!
そしてその日を生きられたなら、また、一日だけ試してみるんだ。
お前が恐くて仕方ないものからは、お前は一生逃げられない。
でも、一日だけなら、たったの一日だけなら、お前にだって耐えられる。
お前はこれまでだって、それに耐えてきたんだ。
一日だ。
たったの一日でいいから生きてみろ!
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