あらすじ
大人が、遠い記憶と向き合うための25篇
沖縄を離れる時、僕らは数日間の沖縄に別れを告げるのではなく、
妄想の中で暮らした美しく豊かだった日々に別れを告げなければならず、
その喪失感は青い空を見てつい涙が流れてしまうほどになる。(本文より)
『悪人』『横道世之介』『さよなら渓谷』『怒り』などの ベストセラーで知られる芥川賞作家・吉田修一が、 日々を懸命に生きている大人たちに贈る、 どこまでも前向きで心に沁みる50篇のエッセイです。
大人たちを縛る「記憶」との上手な付き合い方がしみじみ伝わってくる 『泣きたくなるような青空』の25篇、
自分自身がいかに唯一無二でユニークなのかをあらためて自覚できる『最後に手にしたいもの』の25篇の、2冊同時発売。
また、出版業界としては異例の
・紙書籍
・電子書籍
・audible(本を耳で楽しむオーディオブック)
の3媒体同時発売!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
夜明けを初めて見た記憶、大自然の中の無音の時間を過ごした記憶、色んな街の朝の風景。
自分も感動した覚えがあるけど、すっかり忘れてしまっていたその時の感情を、吉田さんが書き起こしてくれたような気がした。
読んでいて、どこか懐かしくなるエッセイ集。
Posted by ブクログ
朝の種類
(P81より)
朝の歌舞伎町というのはどこかぽかんと気が抜けている。
街全体が大欠伸をしているような感じで、
どういう思考の流れからなのかは自分でも説明できないが、「なんか人間っていいなー」と素直に思える。
浪速の従姉妹漫才
(P142より)
こうやって大阪の親戚たちと会った時というのは、
その代わりに誰かを亡くした時でもある。
祖母、伯母、伯父・・・。
そんな時、彼女たちといると、人間というのは可笑しいから笑うのではなく、
悲しい時にも笑うことがあると教えられる。
いや、本来、笑いというものが人生の可笑しみからではなく、悲しみの底から立ち上がろうとして生まれたものではないのかとさえ思われてくる。
吉田修一さんの素直な気持ちを綴っている印象。
カッコ付けず、それでも洗練された言葉が並べられている。
単行本で読める日を待って待って
読むことができて良かった。
Posted by ブクログ
ANAの機内誌に連載されていたエッセイだそうです。
意外と?楽観的というかミーハーというか。「中華料理店の王さん」という話が良かった。旅行関係ないけど。
旅に出たいですね~
Posted by ブクログ
60過ぎぐらいまで、飛行機にはよく乗ってました。タバコが吸えなくなってからも、長時間だけど仕事で我慢して、私的では2時間だから我慢して・・・。ANA、JAL、パンアメリカン、デルタ、ルフトハンザ、アエロフロート・・・。高所恐怖症なのによく乗ったものです。1968年生まれ、芥川賞作家、吉田修一氏「泣きたくなるような青空」、2017.10発行。「あの空の下で」「空の冒険」同様、ANA機内誌「翼の王国」でのエッセイです。「おべんとうの時間」も人気ですね(^-^)