【感想・ネタバレ】路のレビュー

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Posted by ブクログ 2023年12月19日

台湾新幹線でつながる日台の人々の物語。
たった一度きり、たった一人との出逢いで自分の歩む「路」が決まることもある。たとえ会えなくても、相手を思う強い気持ちさえあればきっとつながっていられる。
登場人物たちそれぞれの「路」を辿り、終始胸がいっぱいでした。

脳内に台湾の光景がぶわあっと広がる美しい描写...続きを読むも最高…!
何度でも読みたくなる一冊です。

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Posted by ブクログ 2023年07月20日

少し読みづらい展開でしたが、読み終えてみると人間の感情がよく描かれているストーリーでした。新しい読み物に一歩入ったかな。

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Posted by ブクログ 2023年01月22日

吉田修一っぽくはない。でもとても良い。

台湾に日本の新幹線が走る。その巨大プロジェクトに、それぞれの国の人々の個々に抱いてきた想いが繋がっていく群像劇。

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Posted by ブクログ 2022年11月14日

コロナで長いこと旅行もできてなかったので、絶対に台湾に行くと決めてこの本を買いました!
そしてこの本を読み終わる前に航空券も買いました!
生まれ育った国だから1番自分にしっくりくるというわけではなく、自分に合う環境でのびのびと生活できることは心身ともに良いことだらけだなと実感。
ありきたりですが、本...続きを読む当に台湾に行きたくなる、そんな一冊でした。

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Posted by ブクログ 2022年03月30日

偶然出会ってたった半日を共に過ごした二人。同じくほの温かい想いを抱き、互いの安否を気遣いながらも音信不通だった年月。それぞれの現在がしっかりしているせいか、男女が再会する小説にありがちな展開にならないのが心地良い。
台湾からの引き揚げ老夫婦、シングルマザーになった幼なじみに恋する青年、まったく関係の...続きを読むない人物の挿話が、台湾を走る新幹線開通を軸に、少しずつ関わり合っていくのも面白い。
日本人であること、台湾人であること、逃れられない現実を、この物語の登場人物たちはみな、とても前向きに自分の根としてとらえ、その上で、相手の国や国民性を肯定的に受け入れていくから、最終的に清々しく読み終えることができた。

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Posted by ブクログ 2022年02月20日

登場人物みな、前を向き歩いて行く姿に励まされる。
それぞれの路。

今すぐにでも台湾に旅立ちたくなりました。
素敵な作品です。

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Posted by ブクログ 2021年12月06日

かなり好きな感じの本で、読み終わるのが惜しいのに一気読みした。私自身中国で生活した経験があるからか、登場人物の人間関係がツボというか共感でしかなかった。台湾をショートトリップしているようなワクワク感もあり、この一冊でとても充実した時間が過ごせた。

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Posted by ブクログ 2021年12月01日

NHKのドラマがおもしろかったので、原作も読んでみた。台湾新幹線が開通したときに、たまたま台湾を旅行していて、テレビでニュースが流れていたのを懐かしく思い出す。台湾新幹線にいろいろな形で関わる人たちの話。それぞれにドラマがあって、味わい深い。

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Posted by ブクログ 2021年11月05日

台湾の新幹線、そこに関わる人々
ドキュメンタリー風なのかな?と読み始めたらそうではなく関わる人々や文化や心
出逢い
台湾で生まれ育ち戦後帰国して台湾が故郷であり友がいる日本人もたくさんいること
沢山の人間のストーリーが絡みあって1つのストーリーになっている
とてもよかったです

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Posted by ブクログ 2021年10月03日

台湾高鉄が開業までの道筋を、日台のさまざまなキャラクターの目線から伝える半分ドキュメンタリーのような小説。
一気に読めました。
台湾の文化や台湾人の考え方や感覚まですごく丁寧に表されていて素晴らしいと思った。

春香が抱いた、
台湾の人が日本を思う気持ちに比べるとら日本人が台湾のことを知ろうとする気...続きを読む持ちは、あまりにもお粗末としか言いようがない、
という気持ちにも非常に納得。

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Posted by ブクログ 2021年09月26日

台湾高速鉄道着工から開通までの群像劇。とても面白かった。
私はもともと1人で行っちゃうほど台湾が好きなので、出てくる地名とか表現される空気感とかすべてにうん、うんと頷きながら読んだ。
テンポよく展開するため、ここに出てくる登場人物達のこの間に何があったんだろう、今後はどうなるのだろう、等々読者の想像...続きを読むに委ねてくれている部分が非常に多く、読んでいて楽しかったので、吉田修一さんを書き手としてとても好きだなと感じました。
読んだあとはそんな余韻に浸りつつ、早くまた台湾に行けるようコロナ収束を願います。魯肉飯に牛肉麺、胡椒餅、台湾かき氷…小籠包に火鍋。あぁ、台湾を思いっきり食べたいなぁ。

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Posted by ブクログ 2021年08月23日

 自分の人生を変えた本を一冊選ぶとしたら、この「路」を選ぶ。

 会社に入ったのち、初配属からの1年が一番腐っていた。
 なんでこんな田舎の雪国でくすぶっているんだろうと。
 そんな心境のままの2012年の12月、寮部屋でこの本を読んだことを思い出す。

 新幹線を造る。人が繋がる。物語が生まれる。...続きを読む
 すげぇじゃん。俺もやりてぇな。

 人事希望には短期的には新幹線希望、長期的には技術開発希望と書きこんだ。
 この本を読んでなかったら、その後で海外短期留学に行く気もなかっただろうし、実際に新幹線職場への異動もなかっただろう。

 新幹線をやりながら、2015年にはインド高速鉄道の機運が持ち上がり、将来はインドでメンテナンスかと思うようになったのだ。
 ただ、その直後には技術開発の道に行くことになったのだが。

 あのときの心境はどうったのか。
 9年前を思い出すべく再読した。


 日本の新幹線が台湾を走る。
 一度は入札競争で敗れた日本連合だったが、新幹線車両と信号システムの納入の権利を得た。

 商社勤務の春香は、9年前の台北での旅の出来事を覚えていた。
 半日だけ、台北で出会った青年に街を案内してもらい、連絡先のメモをもらったがなくしてしまって、その後に連絡できなくなったことを。
 
 高雄で暮らす威志は兵役を終え、定職につかずに暮らしていた。
 そこに、カナダに留学から台湾に戻ってきていた幼馴染と再会する。
 彼女は妊娠していて、カナダの大学をやめて台湾で生きていくという。
 そんな彼女に触発されたのか、威志は台湾にできる新幹線の整備工場の募集に手を挙げる。

 妻に先立たれた老人、勝一郎は台湾生まれの日本人だった。
 終戦とともに日本へ帰国する前、台湾人の友人に二級国民であると言ってしまったことを60年経った今も後悔していた。
 一度も戻っていなかった台湾だったが、かつての部下に引っ張り出された講演会で台湾人の建築家の青年に出会ったことで、自分の葛藤に向かい始める。


 今日一日で読み返した。

 「新幹線は機械が動かすんじゃなくて、結局は人が動かすんだよなぁ」
  
 読み返して、自分はやっぱり、新しいモノを作りたい技術屋なんだと再認識した。
 9年前の、あの閉塞感の日々が技術屋の俺にしたと改めて思い返す。

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Posted by ブクログ 2023年06月03日

NHKでドラマ化されたものを観たこともあり、原作である、こちらの本も読んでみました。
ストーリー全体としては若干強引さを感じたので「★★★☆☆」かも、と思ったのですが、部分部分での人間関係の描き方については、胸が熱くなったところが多かったこともあり、「★★★★☆」としました。

個人的には、「台湾新...続きを読む幹線を実現する上で、欧州連合と日本連合が折り合いをつけていく具体的な過程や技術的なところをもっと厚くしてほしい」と思いながら読んでいました。
が、おそらく、著者としては、ここ100年ぐらいの日本と台湾の関係を軸にした人間模様や台湾の人々や風景を描きたかったと思われるので、「この本のような内容にならざるを得ないよなぁ」とも思いながら読み進めました。

とりあえず、この本を読んで、台湾に少し興味が湧いたので、本を読むなどして、ちょっと勉強してみたいと思います。

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Posted by ブクログ 2023年03月18日

この作品を読んで、吉田修一さんの文章から、あたかも目の前で起こっていることがありありと浮かんでくる様な感じを受けました。台湾に行ってみたくなりました。

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Posted by ブクログ 2023年02月25日

とにかく人豪と春香の2人の関係が堪らなく切なくて愛おしい。

たった半日だけだったから、ここまで2人の気持ちを熱くさせたのだろうし、たった半日だけだったから、あまりに長すぎた月日は、その関係を2度とは戻してくれなかった。ギュッと胸が痛くなるけど、少し心地よくて、僕はこの月末で良かったと思います。

...続きを読むその他2人の主人公、威志と勝一郎も魅力的な存在。それにしても、吉田修一さんは複数主人公を上手く絡ませるなぁ

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年12月28日

多田春香
大井物産台湾新幹線事業部。入社四年目。東京神田生まれ神戸育ち。関西の私立大学出身。母親の道子の実家で小学校卒業まですごした。父親の直人は福岡県出身の寡黙な電気関係の技術者。台湾に出向する。

高橋一馬
大井物産海水淡水化事業部。春香と同期入社。

山尾
台湾新幹線事業部部長。台湾新幹線事業...続きを読むを社内で引っ張ってきた第一人者。

萩尾
台湾で詰めている。

葉山勝一郎
大学で交通工学を学んだ後、大手建設会社の熊井建設に就職した。定年を迎える頃には専務にまで昇り詰めたし。退職後は後輩社員が独立して設立した中堅のコンサルタント会社で顧問として奉公した。台湾で生まれ終戦まで過ごした。

葉山曜子
勝一郎の妻。

安西誠
台湾新幹線事業部所属で春香の先輩。
妻と息子を日本に残し単身赴任中。行きつけのクラブ・クリスタルのホステス・ユキと同棲する。

黄忠賢
仏独チームの日本サイドとの交渉役。台湾人。三十代半ばのやり手ビジネスマン。

池上繁之
春香の恋人。都内の大手ホテルに勤務。

上條
新幹線の父と呼ばれる人で台湾側のアドバイザーとして活躍している。

ジャック・バルト
台湾高鉄の日本側窓口。

林芳慧(リン ファンホエ)/小慧(シャオホエ)
台湾新幹線事業部の現地採用スタッフ。

エリック/劉人豪(リョウ レンハオ)
春香が台湾に旅行しにきた時に現地を案内してくれた。九段下の大手建設会社の建設計画室に勤務。大学生時代に台湾を旅行していた春香を助けた。翌日に偶然再会した春香に観光案内した。

江昆毅(ジャン クンイー)/阿昆(アークン)
芳慧の恋人。

燿緯(ヤオウエイ)
芳慧の姉の子。甥。

阿緯(アーウエイ)
芳慧の姉の子。

陳威志(チエンウエイズー)/阿志(アーズー)
高雄市内にある自宅から燕巣郷で一人暮らしをしている祖母の家に通う。一九八二年生まれ。かき氷屋でバイトしている。

張美青(ヂャンメイチン)/阿美(アーメイ)
威志の幼馴染。威志の祖母の近所に住んでいる。カナダに留学している。中途帰国し、未婚の母となる。

ユキ
クラブ・クリスタルのホステス。

ケビン
クラブ・クリスタルの従業員。ユキの弟。

中野赳夫(なかの たけお)/呂燿宗(ルヤオツオン)
葉山勝一郎と旧制台北高等学校の同級生。
台北市内病院の院長。

呉信意(ウーシンイー)
威志のバイトの先輩。煮ても焼いても食えない男。

李大翔(リーダーシャン)
威志の友人。中学からの同級生。

王窈君(ワンヤオジユン)
威志の中学の同級生。威志が偶然入ったリゾートホテルで働いている。

笵琳琳(ファンリンリン)
芳慧の高校依頼の親友。小さなIT会社を経営している夫がいる。

鴻巣義一
終戦間際の学徒動員で勝一郎と同隊に所属。旧制台北高校卒業。

有吉咲
劉人豪の同僚。環境計画室勤務。

高浜
建設計画室室長。

王春銀(ワンチユンイン)
人豪の大学時代の同級生。オランダ系建設会社の台北支店に勤務。

蔡明樹(ツァイ ミンスー)
人豪の高校時代からの親友。脱サラして辣醤鶏唐揚げ店をオープンした。

小野学
人豪が参加していたボランティアに来ていた東京の学生。

竹本
勝一郎の元部下。熊井建設株式会社常務取締役。

鴻巣義一
台湾の高校で勝一郎と同窓。

振振(ヅエンヅエン)
美青の息子。

村井
JR西日本から派遣されたベテラン運転士。

松浦
JR西日本から派遣されたベテラン運転士。


整備士教育部長。

張家洋(ヂヤンジヤーヤン)
威志の同僚。

甲田
勝一郎のお手伝い。


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Posted by ブクログ 2022年11月12日

台湾新幹線の開業に舞台にした群像劇。
国境を越えて時代を越えてめぐる様々な人たちの想いが爽やかに描かれています。
読み終えて、晴れ晴れとした気分になれる一冊、台湾に行きたくなる。プロジェクトX的な内容を想像したけど、そういう感じは薄い
小籠包、魯肉飯、牛肉麺などの単語に反応してしまう。お腹も空いてく...続きを読むる一冊。

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Posted by ブクログ 2022年10月05日

あーこれシンガポールにいる間に読み終わったんだけど感想書いてなかった。なんか台湾新幹線の話で群像劇で結構面白かったなって記憶がある。けどなんか吉田修一ぽくないなって思いながら読んでたような気がするけど、最近俺が思ってる吉田修一ぽさって横道世之介ぽさかもしれないので曖昧だな。

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Posted by ブクログ 2022年05月18日

台湾新幹線の建設や運営に関係した人達のそれぞれの物語が深く、最後に新幹線の車内で交わるところがほっこりした

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Posted by ブクログ 2022年05月07日

人生初の海外一人旅は大学時代、行き先は台湾だった。
30年前だからもちろんスマホなどない。カードも作っていない。現金と、使い方がいまひとつわからないトラベラーズチェックを握りしめ、出合い頭ベースで行き先を決めて1週間を過ごした。

むせ返るような南国の空気、濃い緑の田園、全く英語が通じないが筆談した...続きを読むらなんとかなったケーブルカーの切符売り場のおばちゃん、山奥の料理店でまごついていたらいきなり日本語で話しかけてくれたお爺さん、、、あれ以来、私は台湾が大好きだ。

、、、というごく個人的な記憶が鮮やかに蘇ってきた本。日本の技術で台湾に新幹線が開通する2000年代初頭が舞台。

まずビジネスを舞台にした小説というのは、主役は必ず注文を「受注」する側だ。取れました!という感覚は仕事の最大の醍醐味だろう。その証拠に、発注する側の葛藤を描いた小説というのは私は見たことがない。そして、本当の苦しみは取れてから始まる、それもどの世界でもおそらく同じだろう。

もっとも、この小説は例えば黒木亮氏のような壮絶な受注合戦の内幕もの、とかではない。むしろその辺の描写は淡白で、新幹線をめぐる日台の人々の関わり合いがテーマ。

あの「悪人」を書いた吉田修一氏にしては薄味というか、決して特別なドラマがあるわけではない。でも、あの若い頃の無駄に力の入った仕事の感覚や、壮年期の黄昏ていく気分や、何よりあの南国の湿気と気温の覆いかぶさってくるような心地よさ、、、そんなものがひしひしと伝わってきて胸が熱くなるのだった。

台湾、今や世界で最もきな臭い地域と呼ばれるようになってしまった。そして日本も今やその技術でアジアに上から目線で臨める国ではなくなった。
20年、あっという間のようでいて立っている場所はこんなにも変わってしまった。
そんなノスタルジーも感じる本。

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Posted by ブクログ 2022年04月02日

「台湾で日本の新幹線が走る」、そのビッグプロジェクトに向けた群像劇かと思いきや、このプロジェクトを軸として登場する日本人、台湾人の温かい心の絆を描いた、読んでいて心地よい物語でした。

台湾には行ったことがないですが、目を閉じると台湾が感じられるような気がして、いつか本当に台湾を訪れたいと思いました...続きを読む

現実にも、この小説のように国境も時間も越えて人々が結ばれるような、平和な世界が世界が訪れることを願ってやみません。

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Posted by ブクログ 2022年02月27日

日本の新幹線が台湾を走る。

台湾新幹線開業までの一大プロジェクトに関わる人たちのそれぞれの国への想い、ひとへの想いが、プロジェクトの進展とともに、繋がっていく。

一大プロジェクトがメインにもかかわらず、仕事、仕事しすぎず、ひととひととの繋がり、ひとの想いがメインで、最後にはすべてが繋がっていく。...続きを読む
さわやかな読みこごち。

台湾の風景の描写が目に見えるようで、行ってみたくなった。

春香と人豪、どっちもお互いのことを思いやる気持ちが強かったなぁ。初めて会った時から、時間がたって、大人になったって、ことなんだろう。
これからどうなっていくんだろう?
気になるなぁ…


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Posted by ブクログ 2022年02月13日

BS再放送テレビドラマ「路」を見た。台湾新幹線事業を舞台とした物語で、見始めたら面白くて、続きが気になり、すぐ文庫本を買った。
日台様々な人の視点からドラマは描かれていて、日本の主人公と台湾青年との出逢いとすれ違いが切なくて、一気に読み終えた。共に過ごした時間は少なくても、人生に大きな影響を与えるよ...続きを読むうな出逢いは実際にあるだろう。でも、そんな出逢いを手繰り寄せるためには、じっと待っているだけでは駄目だろう。ここぞという時には躊躇なく動ける行動力が備わっている強さも必要だ。コロナが落ち着いたら台湾旅行に行ってみたくなった。

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Posted by ブクログ 2022年01月06日

本当に久々の読書。
読書スピードが極端に落ちてることを実感し、再び活字中毒を目指すことを決意。

さて、言わずもがな京セラ創業者の稲森さんが著書の本作。
京セラを創業し、世界に名を轟かせる企業にまで発展させる過程で、経営のみならず、生きていく上で自身が重要視している考え方を紹介している自叙伝兼自己啓...続きを読む発書?といったところでしょうか。

今や出家を終えもはや坊さんになっている稲森さん。
人生の生き方全てのベースを仏門に寄り添っている。
その仏門の教えを誰にでも分かるように簡潔に説明しています。
と言っても仏門の教えが、本来誰もが潜在的に既に分かっている当たり前のことだらけと言った方がいいのかもしれない。

宗教色が濃いと言ったら濃いためいささか取っ付きづらい部分もありますが、結局は世界企業を作り上げた分かりやすい結果を残されている方の言葉なので、嫌でも説得力がある。

当たり前が一番難しい。
言うは易しとはよく言ったものです。
実践にはまず何万回でも自分に言い聞かすことから始まる。
時間の流れが早い現代で日常に埋もれそうになりますが、兜の緒を締めさせてくれる一作。

少しでも内容が気になる方は、手に取ってみてください。

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購入済み

台湾に行きたくなる

2020年06月26日

台湾ガイドブックとしても使えるとの評判どおり、台湾への愛と大切にしたいという気持ちが伝わってきます。序盤はNHKのプロジェクトXみたいな感じです。みんなで協力して一つのプロジェクトを成し遂げるというストーリーを気負わず読みたい方にオススメの作品です。

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Posted by ブクログ 2024年01月12日

ぼちぼちですかね。
台湾新幹線にまつわる人々の物語。簡単にいうとこれだけなんですよね。ひとつひとつのエピソードはわるく無いですが、ほぼ繋がりも少なくて。掴めるまでがとてもきつかった。とはいっても余韻は悪くなかったですが。

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Posted by ブクログ 2023年11月07日

新幹線建設の部分が少しアッサリな印象。
ドラマとごっちゃになっている気がするけど、たまたま一度会っただけの人に、そこまでの想いを寄せる?

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年07月08日

●あらすじ
台湾新幹線の着工から開業までの巨大プロジェクトに、商社員や整備士、湾生の老人など日台の人々一人一人を巡るドラマが絡んでいきます。政治では問題を抱えていても、日本と台湾の間にしっかりと育まれた個人の絆を、台湾の風土とともに色鮮やかに描き、大きな感動を呼ぶ、著者の渾身作です。
(文藝春秋BO...続きを読むOKSより)


なんかすごく爽やかだった。
吉田修一ってもっとミスリードがあるというか、ひとつの物語を群像劇で拗れさせるのが上手い印象があったけど、これは拗れることもなく爽やかに進んでいきました。台湾の空気、オフィスの空気、人と人の間に漂う空気。そういう「空気」を書くのがすごく上手だなと思います。
安西とユキの関係性が良かったなぁ。あと主人公カップル(?)が最後まで恋愛に落ち着かなかったのもすごくほっとした。だよね。もう付き合うとか、そういうふうに簡単に出来る話じゃないよね。

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Posted by ブクログ 2023年04月29日

新幹線の海外輸出というと、中国の高速鉄道のことが頭を占めていて、台湾高速鉄道のことはほとんど記憶にない。 改めて新幹線の海外輸出について知るいい機会になった。 ただ、登場人物の名前や台湾の地名に苦戦し、メモに取った地名や料理名を見返す度にストーリーが途切れ、内容に集中できなかったのでいつかリトライし...続きを読むなきゃ・・・。

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Posted by ブクログ 2023年01月29日

文庫の表紙が素敵だったので 映像化もされていることだし(見れてないけど) 著書が吉田修一さんだし…と思って読んだ

 最後になって物語の主だった人達が絶妙に交錯する感じがなかなかおもしろいなと感じた
人生って こういう風に最後には交錯する部分が大いにあるんじゃないかな?と期待!

 物語は台湾に日本...続きを読むの技術を持って時速300キロの新幹線を台北から高雄(カオシュン)まで走らせるという大掛かりな計画を遂行するものだ
日本と台湾の背景がうまく表現されている
その新幹線の計画に関連している人物のそれぞれの生き様や 恋の行方も読みどころとなっている
舞台設定は2000年〜2007年で 年ごとに章が分かれており 章の初めはそれぞれ台湾高速鉄道に関する新聞記事となっている
物語はフィクションだそうだが この記事は本物なのかな?
そこは分からない…

 台湾の場所や人名には ルビがふってあるけれど しばらくすると『えーっと、なんて読むんだったっけ?』とページを戻る
時間がゆっくり過ぎていくような読書だった


 『東京でも台北でも嫌なものを見ようとすれば、どこにでもある。ただ美しいものを意識的に求めれば、それだってどこにでもあるわけで、せっかく開いた目で見るのであれば、美しいものの方がいいと春香は思う。』
(本文より)

上記は私がこの物語の主題ではないかと思った部分だ
台湾は他の国に支配された歴史を持つが 日本の植民地であった時代もある
春香のような心を持って目を開けば 世界はもう少し平和になるのではないか
もっとみじかなところで考えると 自分の生き方はもっとたおやかになれるのではないか…と考えた
春香にこう言わしめた吉田修一さんはすごい!


『気持ちなどというものは、自分がどうしようかと決めて動くものではないのだが、それでも自分が何か方向性を決めてやらないと、自分の気持ちが「どう動いていいのか分からない」と途方に暮れるのだ。』
(本文より)


これも名文!
まったくそうだ その通りだよ!と思う
日々がこの連続!
まず これって悲しむところか 前向きに捉えるところか 塞ぎ込んじゃうところか 笑って済ますところか…
方向性を決めてやらないと 泣くに泣けず 笑うに笑えず モヤモヤして苦しむ期間がある
もう どうにでもなれ!っていうのも 結局は悩みに悩んだ結果 潔く受け止めてあとは自然に任せようという方向性を決めた後の話だ  モヤモヤして悩むっていうのは「方向性を決めてやる」時間なんだよきっと


ほんとなら 1年後に台湾に行きたいと思ってた
◯◯歳になったら 台湾旅行しようと友達と話して 夢みてた
けど…コロナが発祥したあたりから 雲行きがあやしくなり コロナが収束でなく共存となる方向の現在も のびのび安心して台湾に行ける気持ちにはなれない

 だからこの本でいっぱい 台湾を感じたよ
美味しい屋台の料理を味わったよ
昔懐かしいような風景をスクーターで走ったよ
お弁当を買って 台湾新幹線に乗って穏やかな時間を過ごしているよ
もしかしたらこの新幹線の中で目的地に着くまでに 私も同郷の誰かに偶然出会って著者が記した『説明しがたい安心感』を得ることになるのかもしれないな
物語の中の私

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年10月08日

うむ。良いです。良い本です。

アレですね。吉田修一さんの本の中の系列で言いますと、「横道世之介」や「平成猿蟹合戦図」系だなあ、って思いました。安心して読めまっせ系、といいますか。

ただ、個人的には「悪人」や「怒り」系が好きなんで、そっちの継投の圧倒的凄さやるせなさを愛する派なので、「うん。フツー...続きを読むに良いですね」という感想で終わってしまって、申し訳ない。

超好き!という境地には、至らなかった感じ、ですね。キッツイこと言ってすみません。でも、良いなあ、って思いながらよんでましたし、こうした感じの吉田修一さんの作品がお好きなかたも沢山いらっしゃるでしょうし、作品の好き嫌いは、人それぞれ、ということでね、良いと思います。

で、そうした、とある作品の好き嫌い、を超越して、自分の中では「吉田修一は、ドえらい作家である」って認識が、もう確立してますのでね、吉田修一さん自身が、なんせ大好きですんで。今後も、期待してまっせ!という。そういうポジションですね。

それにしても吉田さん、マジで台湾がウルトラ好きなんだろうな、ってことは、もう読んでてヒシヒシと伝わります。「俺、台湾って国が、ホンマに好きなんですよお!」って事を、作品を通して語ることができて、んで、小説としてもちゃんと面白い、ってえのはね、単純にお見事ですよね。自分が心からコレが好きだ!って思いを、ちゃんとしたエンターテインメントとして商品としてパッケージングして誰かに伝える、という事の素敵さ素晴らしさは、ヒシヒシと感じました。

自分は、台湾どころか海外に一度も行ったことのないチキンな根性無しの人生を送ってきた43年間ですのでね、新型コロナウイルス禍が落ち着いたら、ちゃんと海外、行ってみたいよなあ冒険してみたいよなあ、とかね、思いましたね。ってか、43歳でそんな事言ってる時点で、なんだかなあ、、、俺って。とも思うけんども。

ま、なにしろ、間違いなく、良い物語です。個人的ドンズバではないものの、間違いなく、良いです、うむ。そんな感想ですね。

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