吉田修一のレビュー一覧

  • 国宝 下 花道篇

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    その道を極めるということがどういう事か戦慄を覚えた。
    喜久雄がどれほど歌舞伎に惚れ込み猛進(盲信?)していか、最終、昔、娘と神頼みで「何もいらないから芸を極めたい」という喜久雄の願いが娘から知らされた時が1番衝撃だったのと同時に納得した。喜久雄のどこまでも歌舞伎に対する真摯な態度はここまでの覚悟が無意識にあったのかと。
    壮大な物語、芸に尽くし尽くされた喜久雄達は幸せだったのか…。
    そんな余韻に浸れる素晴らしい作品でした。

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    2026年03月28日
  • 横道世之介

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    携帯電話をまだ持っていない時代の青春小説。その辺にいそうな世之介と、大学一回生の間に関わった仲間たち。間にその仲間達の十何年後かの話が入る。みんな世之介のことは少しだけ幸せな記憶として残っている。あとは読んでのお楽しみ。面白かった!

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    2026年03月26日
  • 永遠と横道世之介 上

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    ネタバレ

    やっぱり世之介やなあ。はやく文庫本出してや笑

    もう40歳近く。ということは世之介の最後が近づいてるって事で…。結末を知りながら読むのもつらいところはあるんやけど、でも世之介は大学生の頃から世之介のままで、大人になっても素直すぎたりするけどそれがまわりの人に慕われる魅力なんやろなあと。
    各作品で登場する女性のなかでもあけみちゃんすきやなあ。いやみんな好きやけど。
    さすがに現実で世之介みたいな40歳おったらわりと衝撃かもしれんけど、でも、きっとそれでもほんまにおっても憎めないそんな人なんやと思う。下巻気になる。。

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    2026年03月25日
  • ミス・サンシャイン

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    遅くなりましたが、吉田修一さんの「ミスサンシャイン」のレビュー書きます。

    読む前から、みん読のみんなの感想が面白くて笑っちゃって、話題に出てきていたみんなの言う、「格がちがう」いっくんと素敵な鈴さんはどんな人達なんだろうとワクワクしながら読み進めました。

    いっくんの大失恋、大女優だった鈴さんの映画や親友の話、その親友と鈴さんの被曝体験、いっくんが失恋から立ち直ったころに抱く鈴さんへの恋心、そしていっくんと鈴さんの共通点である、若くして亡くなった大切な人への気持ちを心の奥深くにしまっているからこその2人の心の共鳴。色々な要素が混じりながら素敵なハーモニーでした。

    でもやっぱり心に深く響いて

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    2026年03月22日
  • 国宝 下 花道篇

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    ネタバレ

    映画を見てから間を空けずに小説を読み始めたことで、両者の違いを意識しながら楽しむことができた。これまで「小説→映画」は経験があったが、「映画→小説」は初めてであり、3時間の映像作品に対して、どの部分が採用され、どのように改変されているのかを追う読み方は非常に新鮮だった。

    その上で、最終的には小説の方がより深く心に残った。音や映像に頼らない分、登場人物の内面が徹底して描き込まれており、その繊細さに強く惹かれた。本作においても、映画では捉えきれなかった感情の揺れや背景が、小説では鮮明に浮かび上がってくると感じた。

    本作は慣れ親しみのない文体で書かれており、読み進めるのに時間を要したが、その分、

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    2026年03月22日
  • 国宝 上 青春篇

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    ネタバレ

    映画を見てから間を空けずに小説を読み始めたことで、両者の違いを意識しながら楽しむことができた。これまで「小説→映画」は経験があったが、「映画→小説」は初めてであり、3時間の映像作品に対して、どの部分が採用され、どのように改変されているのかを追う読み方は非常に新鮮だった。

    その上で、最終的には小説の方がより深く心に残った。音や映像に頼らない分、登場人物の内面が徹底して描き込まれており、その繊細さに強く惹かれた。本作においても、映画では捉えきれなかった感情の揺れや背景が、小説では鮮明に浮かび上がってくると感じた。

    本作は慣れ親しみのない文体で書かれており、読み進めるのに時間を要したが、その分、

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    2026年03月22日
  • 横道世之介

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    横道世之介はごく普通の青年なのに真っ直ぐで少し抜けていて優しくて、とてつもなく魅力がある。祥子ちゃんがあんなに彼を好きになった理由がなんとなくわかる気がする。読んでいて(特に前半)何度も声を出して笑ってしまった。
    大学生活の1年間を飾らずに描いているところがたまらない。熱すぎず、恋愛だけではない青春の日常と、そして世之介らしい生き方を描いている。
    「世之介に出会えたことが一番の幸せだった」という母親の手紙の一節。読み終えて切ないけれど、とても温かい気持ちになった。出会えてよかった1冊。

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    2026年03月21日
  • 国宝 下 花道篇

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    下巻(花道篇)。
    只々素晴らしかった!
    ため息と共に読み終えました。歌舞伎という絢爛な舞台に飲み込まれたような高揚感に包まれています。
    決して順風ではなかった喜久雄の歌舞伎人生に、支え続けた家族や仲間に最大の賛辞を贈りたい。
    映画は観てなかったけど、これは観るべきでしょうね…。

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    2026年03月20日
  • 国宝 下 花道篇

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    一人の歌舞伎役者の生涯を凝縮した圧巻の作品でした。
    主人公だけでなく、取り巻く登場人物すべてが強かな信念と覚悟をもって生きる様、ぎりぎりの選択肢の中で芸道を追究する姿勢からは、安穏と生きる自分とおなじ日本という社会で生きる人間なのかという衝撃とともに、痛いほどの感銘をうけました。

    ストーリーやエピソードひとつひとつがどれをとっても重厚で、また方言を使い分けることでシーンごとの雰囲気を一転させるところがまた巧妙で印象的でした。メインが大阪弁なこともあり重苦しいシーンでも軽快でテンポがよく、吐き出す言葉の潔さ、深さに心の底から賞賛せずにはいられませんでした。

    クライマックスでは物語の最高潮を迎

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    2026年03月19日
  • 怒り(下) 新装版

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    読みながら震えた。
    信じるとは、相手の中にある“見えない部分”を受け入れること。
    自分の弱さや不安を抱えたまま、それでも一歩踏み出すことでもある。
    裏切られる可能性ごと相手を選び、結果ではなく選択そのものに覚悟を置く。
    だから信じるという行為は、確信ではなく、静かな覚悟に近い。

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    2026年03月17日
  • パレード

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    面白すぎた、、、しばらく引きずる、、、
    途中までは、日常を面白く書いてるのかなって思ってて、それも面白くて、でも最後まで読んで、チャットルームってそういうことか!って気づいてからゾワッとした。このゾワッとする感覚って大好き。

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    2026年03月17日
  • 国宝 上 青春篇

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    時間を忘れるほど、想像以上に面白かった。
    尾上さんの朗読も素晴らしい。
    今更だが、映画を観に行きたい。

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    2026年03月17日
  • 国宝 下 花道篇

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    若いときの苦難を乗り越えて下巻を読み進み、いつまで経っても喜久雄が嬉しそうにする場面に辿り着かない。ずっと喜久雄とその周辺の人物たちの人生を追ってきた読者が待ち望む、喜久雄のこれまでの人生が報われるような、喜久雄が大喜びしているような場面。

    振り返ると、きくちゃんが喜びを表に出している描写が少ない、歳を取ればとるほど減っていく。“愛想笑い一つできない”という喜久雄の人物像が際立っていく所以でもある。

    きっと喜久雄の喜びとか感情は、舞台を観ている観客の表情や歓声が代弁しているのかと。


    ラスト舞台、涙出ました。


    あと軽く再読したら、俊ぼんの『隅田川』の舞台にもまた泣いた。舟に乗せてくれ

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    2026年03月17日
  • ミス・サンシャイン

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    これだから吉田修一は好きなんだ。

    戦後活躍した大女優と大学生院生との物語。
    思いがけず戦中戦後の長崎の話が出てきて
    姿勢を少しだけ正して読む。
    「サンシャイン」の名前に、あんな皮肉が込められてただなんて。
    軽くショックを受ける。

    さみしくてどうしようもない時は
    私も膻中を自分でさすってみよう。
    映像化されたら、鈴さんは誰が演じるかなー。

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    2026年03月15日
  • 国宝 下 花道篇

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    映画を観た後に読んだが、小説の方が詳細書き込まれていることを認識。本を先に読まなくて良かった…
    映画はすでに興行成績208億円を超えているらしい。映画は映像美が素晴らしかったが、ストーリーとしてはやはり小説が素晴らしい。話題になっているからと映画を観た人が小説を読み、諸々確認する為にまた映画を観るというループに陥っているのかも…でも波に乗って両方経験するのが良い。

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    2026年03月15日
  • 国宝 上 青春篇

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     極道と歌舞伎。生い立ちも才能も違う若き二人の役者が、芸の道に青春を捧げていく物語の前編。(オーディブル)

     映画に魅せられ、その後原作を読んで、さらにこの作品の魅力を存分に味わうことができ、やはり原作を読んで(聴いて)良かったです。

     映画は3時間の大作でしたが、それでも原作のすべてを描き切れてはいなかったことがよくわかりました。

     主人公二人の他の登場人物にもそれぞれの物語が描かれており、映画のストーリーの裏にはこんな出来事もあったのかと、もう一度映画を観直したくなりました。

     前編の物語は、高度経済成長期からスタートし、まさに昭和の時代背景が色濃く反映され、自分も懐かしく感じる場

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    2026年03月14日
  • 国宝 下 花道篇

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    重くて辛くて美しい。
    喜久雄の不器用さと孤独。
    正直歌舞伎のことは全く知らず、もちろん観劇したこともないけれど、喜久雄の生き様や歌舞伎の世界にぐいぐい引き込まれる。
    幼い頃からそばにいる徳次が素晴らしい働きをしていて、映画で彼の存在感をほぼなくしたのは思い切ったなぁ、と思う。でも、だからこそ喜久雄と俊介が際立っていて映画も素晴らしい。

    仕事の昼休みに何度も泣きそうになった。
    いい作品に出会えて良かった。

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    2026年03月13日
  • 国宝 下 花道篇

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    映画を見てから小説を読んだ口です。
    映画が余りにも良かったから。
    また友人に映画と小説ではずいぶん彰子の扱いに差があるって聞いたので気になりました。
    確かに全然違いました。
    国宝になるまで夫婦です。添い遂げるのかと思えばそうでもなさそうな伏線もあります。
    ラストは人間国宝になった喜久雄の役者を超越した演技で終わり。
    すっごく映像的な終わり方。
    最初から映画狙いにしては描写が複雑過ぎるから、吉田修一も狙って描いたわけでは無い?と思う。
    よく此の小説を映画化したなって思う。
    小説読んでから映画を見たら物足りないって思うかも。逆は感心するんちゃうかな。
    喜久ちゃんと俊ぼんの深い交わりや、孤高に登り詰

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    2026年03月13日
  • パレード

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    都内の2LDKマンションに暮らす男女4人(良介、琴ちゃん、未来、直樹)と新たに加わったサトルの群像劇。

    章が進むごとにそれぞれの心のうちに抱えた闇や葛藤、気持ちが明らかになっていきました。
    それと同時に、他の章での共同生活での装いと語り手であった時の本心とのギャップが全員にあるように感じました。心地よい共同生活を続けるために一定の距離感を保つ5人の姿に少し共感してしまった…。
    生きていると誰にでもあるよね、こういうとき

    解説で川上弘美さんがこわい小説だと書いていました。ラストが急展開で驚き!
    そして、ラストを知った上で最初から読み返したくなりました!!

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    2026年03月13日
  • 国宝 下 花道篇

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    ネタバレ

    映画から小説に触れて、改めて映画の場面構成チャレンジングすぎるけど読んだ結果だらだら心情描写するぐらいならと、キーとなる場面構成をかなりガッツリ取り出して順序変えているとこに脚本の妙を感じた。
    (最後に彼の原風景となる雪の情景を引き出してくるところなど)
    ただ映画が優れているということではなく、幼馴染や知人、家族、義理の家族という子供から大人に上がり関係性や心情の変化を各人丁寧に描写することで、
    情景描写に偏っていた映画とはまた違う当人の異常性が浮き彫りになっていて、別軸で作品に触れられてとてもよかった。たまたま映画放映前に襲名披露公演を見ていたので余計辛くなった。
    人間の本性って生まれに深く

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    2026年03月13日