吉田修一のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
どうして2人は今この場所にいるのだろう。
2人にどんな出来事があったのだろう。
そんな疑問を抱えながら、過去と現在が絡み合いながら物語は進んでいきます。
目に浮かぶような景色や揺れ動く心の描写に、すっかり物語の世界に入り込んでいました。
綺麗な景色に感動したり、人の温かさに触れたり、なんとも言い難い気持ちになったり、胸を撫で下ろしたり、物悲しくなったり、共感したり。
私の中でも、いろんな気持ちが物語とともに揺れ動きました。
とても素敵な物語だからこそ2人の行く末が気になるのですが、章が進むにつれて、ページをめくるたびに物語が終わりに近づいていくことに寂しさを覚え、まだまだ読み終わりたくない -
Posted by ブクログ
映画公開直前に上巻だけ買ったものの、映画を先に3回観てしまったので積読していた。
映画は言わずもがな神作だったが、本は映画よりもひとりひとりの人物について深掘りされていたり映画にはなかったエピソードも描かれていて、遅くなってしまったけど読んでよかった!!つまり映画も本もどちらも最高傑作です。
独特の語り口だし知らない言葉もたくさん出てくるのに内容がスルスル頭に入ってきて一気に読めたのは、映画を観ていたおかげで映像が浮かびやすかったのと、ストーリー展開がテンポよくて面白いからなのだろうなと思った。
徳次の人物像やマツとの関係性が深掘りされているところ、あとはやっぱり喜久雄と俊介の関係性やふたりの -
Posted by ブクログ
好きな食べ物は、、、
奥様が作るスープカレー
好きなスイーツは、、、
シュークリーム
好きな休日の過ごし方は、、、
昼寝と読書
好きな本は、、、
『タイム・アフター・タイム』
と、
私の好きなリストに入ってきた一冊です
「あなたが選ぶオールタイムベストは?」と聞かれると、今までなら村上春樹の『ノルウェイの森』と答えていました
が、
涙がこみ上げてくるこの一冊を読み終えたとき、私の中で大きく心が揺らぎました
オールタイムベストの一冊が『ノルウェイの森』から『タイム・アフター・タイム』に変わるのではないかと、、、
まだその答えはわかりません
し -
Posted by ブクログ
読んでいると
自分自身の甘酸っぱい初恋を思い出した
あの頃、それが世界の全てのように思っていたこと
この物語はさ
もう一度読み返したくなるんだよね
二人の気持ちをもう一度なぞりたくなって
なぜなら、それぞれの気持ちが直接的な言葉では
書かれていないの。
だけど、言葉では語りつくせない気持ちが、確かに匂い立つようにそこにある、って感じる文章。
それをもう一度心を合わせて感じたくて
何度も読み返してしまった。
後半、こんな一文がある。(ネタばれあり)
****
「ごめん、私は一人でも帰る。」
途端に苦しくなる。
本当の気持ちと口にした言葉があまりにも違いすぎて
息が苦しくなる。
** -
Posted by ブクログ
めぐりあう『縁』
『国宝』以来1年ぶり。
オッソーと久遠、たくさんの人達に出会い人生を歩んで
時に素晴らしいことに遭遇し、時に悔しく悲しいこともある。
苦楽を経験し、やがて大人になっていく。
オッソーの久遠に対する愛が本当に透き通った愛だった。
久遠の心を動かし、自分の人生をすべて注ぎ込む。
取り返しのつかないことをやってしまっても、
どんなことがあっても守ろうとする決断力。
それが今の彼らの人生に繋がって、めぐりあわせていく。
まさに『縁』なんだと思った。
一人ひとりの解像度がものすごく高すぎた。
そして情景もその情景から流れる音や声。
まるで映画を観ているかのようだった。
読後感 -
Posted by ブクログ
圧巻だったなぁ、、
読んでいると歌舞伎の舞台や楽屋が、音や香りまでありありと目に見えて伝わってくるようで、気付いたらどっぷりと没入していました。
喜久雄が舞台の上で俊介のことを想うとき、僭越ながら2人の人生を追わせていただいている読み手として、その思い出がまるで自分のことのように思い出されて涙がでました。
喜久雄や俊介だけでなく、徳次や弁天、そして優しく、それ以上に力強く男性を支える女性陣の姿一人ひとりにたくさん感動させられました。
歌舞伎が、舞台が、映画が、音楽が、本が、
芸術というものがある世界に生まれて良かったと心から思いました。
しばらくは心がふわふわするような余韻に浸っていられそ -
Posted by ブクログ
吉田修一さんの作品はなんてこんなにも美しいのだろう…沖縄の離島には行ったことないのに、浮かび上がる素敵な風景、島の人々の優しさ。
装丁のブルーがそうさせるのかもしれないし、シンディーローパーのタイムアフタータイムがピッタリすぎるからかもしれない。
国宝がとても良く、他の作品も読みたいなと思って本屋さんを覗いたらこちらの本が新刊で並んでいました。
今年の夏は読書が捗らず、積読になってしまっていましたが、やっと読むことが出来ました。
過去と現在を交互に描くストーリー。二人の事がだんだん明かされていき、後半は涙無しでは読めません。なんといっても、頑張ってる人は美しいなと。自分への活力にもなりまし -
Posted by ブクログ
表面上は実際にありそうな風景。
仕事に邁進しつつ恋愛問題もそれなりに抱え他人の厄介事にも巻き込まれ、自分だったらげんなりしそうな状況も世之介は軽やかに日常のように過ごしていく。まぁ、それを可能にしているのはあけみさんの手腕によるところも大きい訳で何なら彼女が一番偉いと思うが。
それでも世之介の人に労力を惜しまないところはとても魅力的だ。楽しんでいるのがまたいい。偉ぶらない(出来てない)のは更にいい。ある程度正直に生きていてそれが羨ましく、直前に読んだ伊坂幸太郎の逆ソクラテスに出ていた子供を思い出す。あの子と世之介を引き合わせたい(笑)
このシリーズを最初から読んでる人とここから読んだ人では捉 -
Posted by ブクログ
昨年映画を拝見。
「あんな風には生きられないよなぁ」
まさに邦画の最高峰。その世界観に心酔。
そこから頃合いを見て原作にトライ。
徳次の存在でかい!その他数多のキャラ含め映画では削ぎ落とされてしまったのは尺的に致し方ないが、先に映画を観てその後原作の流れは正解だった。
上下巻を小分けに少しずつ読み進めて2週間程度で読破したが、重厚感のある濃密な文章なのにさくさく読み進められ、読み終わってしまうのが寂しくなる過去にないほどの充実した読後感。
最後の方は映画主題歌である井口理の歌が頭の中ずっと流れてたのも心地良い時間。
青春時代から良い事ばかりではなかったものの、芸に取り憑かれた"