吉田修一のレビュー一覧

  • 犯罪小説集

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    随分前に『楽園』を見て読みたくなり購入。買ってから短編集と知るw

    じめ〜っとした嫌な蒸し暑さと全てを覆い隠してしまう重苦しい寒さといった温度が感じられる文章だったな。
    不快な温度の中にいると何も考えられなくなるのと同じように、各短編の登場人物達も考え方が一方通行すぎるし人って本当に自分の都合のいい方にしか考えられへんのやなと思った。
    それは悪夢を終わらせる希望でもあるのか。
    あいつが怪しい、あいつに決まってるって次々に言い出すの怖かった。

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    2023年02月04日
  • 路

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    吉田修一っぽくはない。でもとても良い。

    台湾に日本の新幹線が走る。その巨大プロジェクトに、それぞれの国の人々の個々に抱いてきた想いが繋がっていく群像劇。

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    2023年01月22日
  • 逃亡小説集

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    ネタバレ

    吉田修一の短編小説集で『逃げろ九州男児』『逃げろ純愛』『逃げろお嬢さん』『逃げろミスター・ポストマン』の4作が収録されている。
    どの話も実際にあった事件を彷彿とさせる内容で、個人的には『逃げろお嬢さん』がとても良かったと思う。夫が大麻取締法違反で捕まった舞子が逃亡し、その舞子をかつて推していた宿の経営者宮藤康太がひょんなことから舞子を助け「テレビのドッキリだな」という壮大な勘違いをしてしまい、その結果、大騒ぎになるというもの。
    クスッと笑ってしまう表現とハラハラする表現の塩梅が最高でのめり込むようにして読んでしまった。
    また、吉田修一は社会的弱者とされる立場の人たちの描写をこちらの心が痛くなる

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    2023年01月04日
  • 悪人 新装版

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    主要な登場人物の中での「悪人」ランキング

    僕の中では、

    第一位 ボンボンの大学生・増尾圭吾(だんとつ)
    第二位 殺された保険外交員・石橋佳乃
    第三位 土木作業員・清水祐一
    第四位 紳士服店店員・馬込光代

    でした。


    「人としての正しい行い」がこの小説のテーマかな、と思いました。
    誰にも潜む「悪人」の自分。そいつが衝動的に引き起こす悪行。もちろん取り返しのつかないこともあるけど、その悪行の後の「人としての正しい行い」こそ、生きていく上では大切なこと。


    それと、人に執着すること、について。
    佳乃の父、佳男が増尾の友人、鶴田に語りかける言葉。
    長くなるけど、とても心に残ったので引用する。

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    2022年10月05日
  • おかえり横道世之介

    購入済み

    なるほど、そういうことか!

    世之介の人生において、前作には書かれなかった部分のお話。
    前作との繋がりは殆ど無いに等しいので、本作だけ読んでも充分楽しめます。もちろん、前作ファンの方は必読です。

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    2022年09月05日
  • おかえり横道世之介

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    ネタバレ

    文庫化で購入。
    バブル最後の売り手市場に乗り遅れ、バイトとパチンコで食いつなぐこの男。名を横道世之介という。いわゆる人生のダメな時期にあるのだが、なぜか彼の周りには笑顔が絶えない。鮨職人を目指す女友達、大学時代からの親友、美しきヤンママとその息子。そんな人々の思いが交錯する27年後。オリンピックに沸く東京で、小さな奇跡が生まれる。

    構成が素晴らしすぎる。
    未来の描写の時、ここに世之介がいたらどんな感じだったのかなぁと思わずにはいられない…。
    世之介は本当に優しい人。自然と人に寄り添う優しさで。
    線路に落ちた人を助けようとして亡くなるっていうのがまさにそう。
    “本当に不思議だった。世之介兄ちゃ

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    2025年06月02日
  • 初恋温泉

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    短篇集。
    前日に離婚を告げられた夫婦や、過ちを犯して1人で来た旦那や、不倫旅行や、カップル。合計5編。
    最初の初恋温泉と純情温泉が良かった。
    特に純情温泉。
    吉田さんってこんな高校生の恋愛の話を書くんだと少し意外に思った。まだまだ読み足りないな。

    部活でかいた汗や、女子たちのデオトライトや香水の匂いが混ざって、まるで夕方の教室みたいだった。

    この表現で一気に学生の頃、夕方教室に残って友達達と過ごした時間を思い出した。
    純情温泉、とてもよかったなー。
    また読みたい。

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    2022年06月13日
  • 女たちは二度遊ぶ

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    あらためて、クズでチャーミングで社不でセクシーな女性を描くのがうますぎるなと。。
    「遭ったことのある11人の女」を小説にしたそうだが、自分のことをこんなふうに描いてくれる人がいるなんて恐ろしいけれどすこし羨ましい。

    解説の田中敏恵氏
    「男が語る女は、女にとってリトマス試験紙のようだ」

    吉田修一さん、モテるんだろうなぁ。

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    2022年05月18日
  • ウォーターゲーム

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    ネタバレ

    面白かった~~!
    心配してたあの人との再会もできてよかった!

    しかし、すごくスリリングでした
    途中で後ろのページ見たくなったです
    鷹野さんと田岡さん生きてるよねって 
    確認したくなりました。
    突然警察に逮捕されたり
    プライベートジェットから脱出できるのか?とか、ハラハラドキドキでした。

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    2022年03月08日
  • 森は知っている

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    鷹野さんと風間さんが出逢った頃の話です。
    壮絶な過去のトラウマと闘う鷹野さんがどうやってAN通信で働くようになったのか?
    どうして風間さんが車椅子生活になったのか?
    鷹野さんと風間さんのことを知った上でもう一度「太陽は動かない」を読んでみたくなりました。

    富美子さんの気持ちも少しわかるような気がして 読んでいて苦しかったです…

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    2022年03月03日
  • 初恋温泉

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    短編集です。かなり好きな作品でした。
    表題作は、そのタイトルから想像していた内容とは全く違いました。読み終わった時、なるほどそう来たか、と思いました。
    ただの恋愛小説かと思って読んだら良い意味で裏切られます。切なく、ほろ苦さのある味わい深い作品でした。

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    2021年11月03日
  • 路

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    台湾高鉄が開業までの道筋を、日台のさまざまなキャラクターの目線から伝える半分ドキュメンタリーのような小説。
    一気に読めました。
    台湾の文化や台湾人の考え方や感覚まですごく丁寧に表されていて素晴らしいと思った。

    春香が抱いた、
    台湾の人が日本を思う気持ちに比べると、日本人が台湾のことを知ろうとする気持ちは、あまりにもお粗末としか言いようがない、
    という気持ちにも非常に納得。

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    2021年10月03日
  • 最後に手にしたいもの

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    どのお話も旅に出ているような気分になれだけど、台湾でマルーン5が最高でした。
    私もコロナ前はとあるバンドを追っかけて海外へ行っていました。コロナ禍が落ち着いたらまた絶対に行くつもりですが、ライブが始める前のドキドキした気持ちや周りのお客さんとの会話。どれもこれも共感できる話ばかりで涙ぐんでしまいました。本当に旅は素晴らしい。早く行けるようになると良いな。

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    2021年06月12日
  • ウォーターゲーム

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    日本版、MIF(Mission Impossible Force)のようなAN通信社シリーズは、この三冊で完結と書いてある。
    まだ、続きを書いてほしいと思う。
    スケールが大きいコンゲーム。
    しばし、時を忘れて別の世界へといざなう娯楽作品だ。
    小説も、映画も、ぜひ次回作の制作を祈念しております。

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    2021年03月25日
  • 森は知っている

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    映画は、「太陽は動かない」と本作品「森は知っている」をあわせて、また違った作品を構築していた。
    どちらも、時を忘れて楽しめた。
    次巻の「ウォーターゲーム」を早速読み始める。

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    2021年03月25日
  • パレード

    購入済み

    シェアハウスの内情

    昨今シェアハウスをしてる人が増えている中、それぞれの暮らしの日常を、部屋の上から見ている感覚で読めました。人には必ず影がある。しかしシェアハウスと言う空間の中では、自分の意思ではなく、自然と別人格を演じる事になる可能性を感じる作品でした。ラストは衝撃的な展開です。

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    2021年03月12日
  • ウォーターゲーム

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    文句なく面白い。
    シリーズの映画のCMもやってるけど、個人的にはちょっとだけイメージが違うかも。

    シリーズものだと知らず一作目が未読なのが残念。今から読んでもちゃんと面白いかしら?
    中盤で興奮の種明かしがあってそこからのスピード感が気持ちいい。こういう展開、読後感がよろしくて好き。

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    2021年03月04日
  • 最後の息子

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    面白かった。

    3つの短編どれも読み終わるとスーッとした。
    どの主人公もとても順風満帆とは言えない生活の中で、周りを思いやり思いやられながら言葉を選び、周りと共存していく。

    ちょっと荒み気味のガサついた心が癒された気がする。

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    2021年02月20日
  • 犯罪小説集

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    瀬々敬久監督の”楽園”が素晴らしすぎたので、その原作が読みたくて拝読。

    神話的な雰囲気さえただよう短編集。
    犯罪小説集というタイトルが想起させるようなハードボイルドな感じの事件は一つもない。

    ただ必死に生きていただけだった。
    それなのにどうしてこんなことになるんだろう。
    罪を犯しているのは誰なんだろうか?
    犯人?社会?運命?
    ただ”生きている”、そのことが罪なのかもしれない。

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    2021年01月19日
  • 犯罪小説集

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    人間、堕ちて行く時は、このままじゃダメだ!って分かってて、それでも「今」を変えられなくて堕ちていくものなんだなと改めて思った。
    ダメだ!と思って踏みとどまる意識がある時に、まだ戻れる道が見える時に戻らないと。

    私って流されてしまうタイプだから、たまに 堕ちた生活に身を置く自分を簡単に想像出来てしまう。
    怖いわ〜>_<
    これ以上何も求めないから、どうかこれ以下になりませんように。

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    2021年01月12日