吉田修一のレビュー一覧

  • 悪人 新装版

    Posted by ブクログ

    とても不器用で、正直な生き方、愛し方が切ない。悪人って、人はなんとでも言うだろう。自分の言葉を信じてくれた人の幸せのために自分は悪人にもなれる。何とも深い愛。

    0
    2025年11月07日
  • 永遠と横道世之介 下

    Posted by ブクログ

    「劇的なことは起こらないのが人生」「その人のいた世界と始めからいなかった世界は違う、それが生きるということ」「永遠を感じる瞬間を撮る」「リラックスして生きる」 これらの言葉が心に残った。

    他の小説に記憶がないほど、普通の、ありきたりの、忘れてしまいそうな会話が続く。その一つ一つの積み重ねで人生が成り立っていること、人との関係ができあがっていくことを、いつのまにか感じ入る。時折顔を出す軽妙な、講談を聞いているような語り口も味わい深い。

    実は自分の周りにも「世之介」はたくさんいるのかもしれない。日々普通に生きていること、他者が周りにいてくれること、その人達が生きてくれていることの意味を考

    0
    2025年11月07日
  • 路

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ドラマも良かったけど、著者の構成力と描写力が味わえる原作の方に惹かれた。

    台湾新幹線の建設という時間の流れを軸にしながら、隠されていた多田春香と劉人豪の人生の交差が次第に明かされて行く。

    また、葉山勝一郎と呂のもうひとつの時間の流れ、人生の交差が加わることで、物語の構成に厚みを感じた。

    作品の中の高音パートと低音パートがハーモニーを奏でているようだ。

    春香や人豪を含めた登場人物たち、繁之や安西、ユキや林芳慧。彼らも人間くさく魅力的だ。

    台湾には旅行で数回訪れた程度だが、台湾の風景が原色で甦ってくるような描写力に驚かされる。同時に風土の描写が台湾の人々の描写にもなっていることに感服させ

    0
    2025年11月08日
  • 永遠と横道世之介 下

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    遂に読み終わりました三部作の最終巻。
    読んでる途中で「国宝」の原作者と知って吃驚しながら読んだ「横道世之介」
    続編があると知ってオチが決まってるのに何を書くんやと思いながら読んだ第二作「おかえり横道世之介」。登場人物がほぼ一新して、なるほどこーゆー描き方するんだーと感心して遂に最終作「永遠と横道世之介」。今までの集大成かと思いきや、前2作以上に話があちらこちらに飛び回り集中力が途切れそうな描き方。でも二千花さんが出てきたり、終生のパートナーっぽいあけみさんが出てきたり、永遠や一歩やエバや咲子ちゃんは、人生の終焉に相応しい賑やかな顔ぶれでしたね。
    大円団でした。
    最後の一瞬はとうとう描かれず仕舞

    0
    2025年10月15日
  • おかえり横道世之介

    Posted by ブクログ

    シリーズものを読んでしまう。出逢った人たちがまた更につながって、嬉しくなってしまった。世之介の存在が隣人の外国の方にも繋がり、普通に日常を送る我々以上に存在意義、存在意義を満タンにして去って行った、そんなふうに感じた。
    もう、これで世之介のシリーズはいいかな、ご馳走様でした。

    0
    2025年10月14日
  • 永遠と横道世之介 下

    Posted by ブクログ

    あの列車事故のカメラマンの方を題材にしてたとは上巻では知らず、最後に知った次第。何気ない大切な人との触れ合いを異常な程大切に生きる世之介のスタイル、今の日本には居ないんじゃ無いかと羨ましい生き方。色々な伏線が走りながら、人が結びついて、世之介の周りの方は皆それぞれ幸せにつながってるみたい。 楽しかった。いつ終わるかも分からな人生を味わいたいもの。

    0
    2025年10月14日
  • 永遠と横道世之介 上

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    小説というもの最近読んでなかったんだけど、これはよめた!場面展開が段落ごとに時空が変わり、後からこれが繋がってたんだと頁を戻すら何度もやりながら世之介の生き様を味わいました。

    0
    2025年10月14日
  • ミス・サンシャイン

    Posted by ブクログ

    ちょうど最近日本映画にハマっているところで読んだので、すごく心に沁みる。伝説の映画女優、和楽京子が出演したとされる小説上の映画作品は架空のものなのに実在していそうな感覚。桃ちゃんにも幸せになってほしい。

    0
    2025年10月13日
  • パレード

    Posted by ブクログ

    この読後感よ……感情を咀嚼するまでに時間かかってしまった。みんなそれぞれがその場所にいられるような自分を演じてるから、居るけど居ない。居ないから居られる。会話劇がとにかくリアルで、うわ〜こんな共同生活良いなとか思って笑わせられるんだけど、絆っぽい関係が首の皮一枚で繋がってる危うさが見えてきて薄ら寒くもなる感じ。心の暗さのグラデーションが綺麗。本当に狂ってるのは誰なのか?下世話な事には興味あって、少しでも自分の領域が犯されそうになると見て見ぬふりしてしまうよなー…。個人的に平山夢明「他人事」と同じホラージャンルに区分したいと思う。

    0
    2025年10月09日
  • 永遠と横道世之介 下

    Posted by ブクログ

    ついに完結....

    この最後のシリーズは読みたかったような読みたくなかったような複雑な気持ちで読み進めた。大人になった世之介は1作目当初の世之介とはまた少し違ったように感じられたから。でも最後まで読み切った今思うのは、やっぱり本当に素敵なシリーズだということ。世之助の魅力を堪能できて幸せな読書時間であったということ。完走してよかったということ。

    0
    2025年10月04日
  • パーク・ライフ

    Posted by ブクログ

    「なんにも隠してることなんてないわよ。逆に、自分には隠すものもないってことを、必死になって隠してるんじゃないのかな」

    ビデオの時計は、電話をかけたときが「20:34」で、受話器を置いたときが「20:43」だった。あと一分でちょうど十分だったのだが、その一分で何が話せたというわけでもないのに、その一分で何かが話せたような気もした。

    .
    読んでいると、人は何か決定的なことを取りこぼしながら、それでも生きていかなければいけない、むしろそれが必要なんじゃないかとおもった。

    0
    2025年09月30日
  • 永遠と横道世之介 上

    Posted by ブクログ

    世之介が本当に好きだったので、また読めて嬉しいです。
    こんな人と出会えていたら、私も引越し手伝って欲しいし、色々飲みたいし遊びたいって心から思う。

    0
    2025年09月16日
  • 国宝 下 花道篇

    aaa

    ネタバレ 購入済み

    映画より面白い

    映画が面白かったので、原作を読んでみた。
    大筋は原作通りだけど...やっぱり映画は別物。
    なんと言っても徳ちゃん、漢前です。かっこいい。
    結局喜久雄は『ぼんぼん』なので徳ちゃんが居なくなると叱ってくれる人も居なくて、喜久雄の孤高感が加速したのかとも思うし、その分芸に磨きが掛かった気もする。最後は社長になっても喜久雄の国宝受賞に飛んでくる所は徳次の義理堅さが出てて良かったです。
    あっと言う間に読み終え、何故か脳内で柄本時生さん版徳次が躍動しておりました。
    柄本時生さんの徳次.....観たっかなぁ。

    1
    2025年09月13日
  • 永遠と横道世之介 下

    Posted by ブクログ

    よかった。
    押し付けがましくなく、優しく爽やかに、生きることのすばらしさを教えてくれる小説でした。
    生きることや死ぬことは文学のテーマとしてあり続けるものだけど、こういう形で描くのはけっこう難しいことなんじゃないかなあ。
    生きることをポジティブに描いてもどこか説教臭くなることが多いけど、この小説は本当に爽やか。それがすごい。

    けど、シリーズ初代の『横道世之介』のほうが個人的には好きでした。

    0
    2025年09月12日
  • 永遠と横道世之介 上

    Posted by ブクログ

    一番好きな作家、吉田修一さんの作品。
    あまり本を読まない人におすすめの小説を聞かれたら『横道世之介』を勧めることが多いくらいこのシリーズが好きです。

    世之介もちゃんとおじさんになってる、でもやっぱり世之介は世之介だなあ、

    好きだけど内容をうろ覚えの『横道世之介』『続横道世之介』だったので、この本を読んだときに「こんな人物いたっけ…読み直さなきゃ」と何度か思ったけど、やっぱり以前のシリーズにはでてきていない人物がふつーに登場していたのですね!
    世之介にもいろいろあったんだなあ…としみじみしつつ、下巻に進みたいと思います。

    0
    2025年09月12日
  • おかえり横道世之介

    Posted by ブクログ

    横道世之介は私にとって特別に大好きな小説で、その後映画化されたけど、それもまた大大大好き。小説も映画も最高と思えた本当に大切にしている作品。

    その続編は読むのが正直怖くもあったのだけど、もっと早くに読んでおけばよかった。時にくすり、時に目頭が熱く。自分の青春らしき日々の感情も呼び起こされて。とにかくこの作品が、シリーズが、世之介とその周りが私は好き。善良であるってどういうことだろうって改めて考えさせられる。そして、ただ寄り添う人がいるだけで、人生のタフな瞬間も乗り越えられるものだよねぇ。ほんと、そうなのだ。そして、有り難かったはずなのに、そのことを人はふっと忘れてしまったりする。そのあたりま

    0
    2025年08月30日
  • 永遠と横道世之介 下

    Posted by ブクログ

    評価なんてつけるの野暮
    殿堂入り

    横道と出会えてよかった

    横道の1日をずっと見てきて
    本作を読み終えて
    今は自分もこの世界の1人になった気分

    もうこのシリーズは終わりやけど
    自分の人生が、1日1日は続いていく

    うまく言葉にできないけど
    その1日1日がこの本であったら嬉しい

    0
    2025年08月18日
  • おかえり横道世之介

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    とても良い。世之介の行く末が判っているから盛り上げにくいはずだけど、それを逆手に取って今現在の皆の立ち位置を描く。概ね世之介のいない人生を立派に生き抜いている。
    大きな影響を受けたと思われる人が殆どいないのが一層面白い。でも思い出すと何故だかほっこりしてしまう。
    今回もいい出来でした。もう一個続編が有るのね。
    この魔法のような話がまだまだ続くのかしらん。
    楽しみです。

    0
    2025年08月11日
  • 国宝 下 花道篇

    ネタバレ 購入済み

    《歌舞伎》への底しれぬ愛情。

    2025年7月読了。

    話題に成っている映画の方を先に観て、映画は映画でとても素晴らしかったのだが、3時間の尺でも『何かのダイジェスト版を見されられている』様な気がして、速攻で原作を読んだ。
    映画を先に観ていたお陰で、名前と顔が直ぐに浮かび、劇場で「喰い足りない感」が有ったのを、原作を読むことで本当に心から堪能した。

    ただ、劇場版が笑いなしのシリアスタッチだったのに対し、原作は笑い有り涙ありの波瀾万丈な物語だった事が一番意外に感じた事だ。まぁこれだけの作品を映画化するには、ストーリーを相当にカットしなければ3時間どころでは済まないことに成ったのであろうから、致し方無かったのかもしれないが…。

    #深い #感動する #笑える

    2
    2025年07月26日
  • 国宝 下 花道篇

    ネタバレ 購入済み

    上下巻とも夢中に読みました。

    既に映画は公開されていますが、上巻を読み、どこを切り取って映画化したのか、上巻だけでも色々切り取っても迫力ある映画になりそうで、下巻に進むと更に、幾らでも映画として切り取れるストーリーが幾つも展開していく本です。一体映画は何処を切り取り作ったのか、そう考えながら読んできました。そして思うのは主人公は、歌舞伎役者それとも歌舞伎役者を取り巻く多くの女性達どっちなのか、複雑にからみあう女性達の、なんたる不思議な信頼関係というか線引き潔さよさ、それを許しあう主人公を取り巻く歌舞伎の世界、この微妙な関係や繋がり、寄りかかり助け合う世界を表現する作家の本の構成の妙が素敵な本です。締めに向けては、女形、歌舞

    0
    2025年07月20日