吉田修一のレビュー一覧

  • 国宝 上 青春篇

    Posted by ブクログ

    オーディブルで読んだ(聴いたが)、長崎のヤクザの父親を目の前で殺され、小学校の朝礼で仇を討とうとした少年・喜久雄が京都で歌舞伎役者を目指す…そんな出だしから引き込まれてしまい、、

    弁慶のように喜久雄を守り、助ける相棒のトクジや同郷のハルエも、同じ歌舞伎役者を修業する丹波屋坊ちゃんの俊介、喜久雄に襲名させることを決める花井半二郎…人物そのもの、関係そのもの、生きているエネルギーが大きくて、長崎から京都、そして東京への、その場所その場所での芸事に携わる人物達の凄みに圧倒されてしまった

    0
    2026年08月20日
  • 国宝 上 青春篇

    Posted by ブクログ

    映画を観てから読んだ。
    映画では描ききれなかった事があるだろうなとは思っていたけど、当然そうで、本を読んで良かった。

    0
    2026年08月19日
  • 怒り(下) 新装版

    Posted by ブクログ

    人を信じることの難しさ、苦しさを描いた物語。
    若い夫婦が自宅で惨殺され、犯人の男が逃亡して一年が経ったところから物語は始まります。
    読み始めは犯人の逃亡劇かと思いきや、それだけではなく、千葉・東京・沖縄を舞台にそれぞれの登場人物の視点で、家族・恋人・友人を信じることができるのか?ということが描かれていました。
    一番印象に残ったのは、洋平と愛子の親子。愛子は幸せになれると思いたいのに、心のどこかで娘に対する自信のなさが顔をだしてしまう描写がとても切ないです。洋平が田代に対して逃亡犯ではないかと疑い始めたとき、身近にいる田代の真面目さから逃亡犯なわけがないと思いつつ、逃亡犯との共通点を探してしまうあたりの心理描写はさすがです。
    優馬や泉の視点も胸に迫るものが多く、苦しいのに読む手が止まらない作品でした。
    今まで読んだ吉田さんの作品の中でもトップクラスに面白かった!まだまだ吉田修一さんブームは続きそうです。

    0
    2026年08月19日
  • 国宝 下 花道篇

    Posted by ブクログ

    映画を先に見たものの、その話とはまた違っている部分が多く、心情や状況も描かれていることから、とても良かった。
    喜久雄について、映画同様、歌舞伎に対する一身の努力、本人の努力に関わらず評価や舞台の有無が左右される環境には、羨望や不憫だと思う気持ちがあった。
    しかし一方で、俊ぼん春江家族や、市駒綾乃家族を大切にしている様子がよく描かれてて、愛のある人だと思うとさらにすきになった。

    0
    2026年08月18日
  • 国宝 下 花道篇

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    下巻(花道編)も失速せずずっと面白くてすごい!全てを読んで思うのは、春江と彰子がいい女すぎる!春江は俊ぼうを10年間養い、子供を失って心が壊れて薬に溺れた彼の世話もして、同じく薬に溺れた思春期の綾乃(喜久雄の娘)の面倒も見て、時にはプライドも捨てて(テレビ出演)家を守った。彰子も、喜久雄が自分と結婚したのは自分の家目当てと分かりつつ喜久雄を支え続けた。
    あと、喜久雄と生駒、喜久雄と綾乃の関係良好そうでなんか良かった。
    足を失って、リハビリしてやっとという時にもう一方の足も失うと分かった俊ぼうが荒れるシーン辛かった。
    もう1回映画みたい!

    0
    2026年08月18日
  • 国宝 上 青春篇

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    1年前に映画を見て面白かったので本も読んでみた。めっちゃくちゃ面白かった〜!!!
    当たり前だけど映画よりも情報量が多くて、人物への印象が少し変わった。映画では影の薄かった徳次はずっと側で喜久雄を支えてたんだなぁとか。あと、映画では俊ぼう失踪は春江が連れ出した様な印象を受けた(劇場のシーン)けど、本を読むとその印象が薄れた(アパートの場面)。
    映画では描かれてなかった、喜久雄が映画に出る時に虐められる描写、感情移入しちゃってきつかった。

    0
    2026年08月18日
  • 横道世之介

    Posted by ブクログ

    大学生世之介と関わった人達が20年後にそっと思い出す「そういえば、世之介って奴がいたなぁ」。
    "世之介と出会った人生と出会わなかった人生、きっと何も変わらない。でも、青春時代に彼と出会った自分はなんだか凄く得をした気がする"そんな人物。
    終盤には思わず嗚咽した箇所も…温かい作品でした。

    0
    2026年08月16日
  • 永遠と横道世之介 下

    Posted by ブクログ

    横道世之介は世話好きで大好きな人を心から愛し、彼女が亡くなってもずっと愛し続ける情が深い男。普通の生活の中で起こる様々が大切で、愛おしいと思わせてくれる物語。読み終えると、自分の人生の中の他愛ない会話や笑い合える仲間や家族を大事にしたくなる自分がいた。普通って、こんなに素晴らしいのだと叫びたい。

    0
    2026年08月15日
  • ミス・サンシャイン

    Posted by ブクログ

    吉田修一さんの愛と喪失を描いた物語。
    恋愛小説であり、戦争小説でもありました。
    主人公・一心の日常と、伝説の映画女優だった和楽京子こと鈴さんの人生がリンクして描かれており、『国宝』と似た描き方だと感じました。
    戦後、鈴さんの女優人生は、成功に満ちた鮮かな人生に見えますが、その裏には被爆者であることを揶揄されたり、親友の存在が心の傷として残っていることが明らかとなります。
    鈴さんが佳乃子さんを長崎港に連れ出し、海に向かって叫ぶシーンは、胸が引き裂かれそうになりました。
    鈴さんが佳乃子さんのことを語ると、彼女が影になってしまうという言葉が重く響き、佳乃子さんの人生も引き受けた鈴さんの覚悟に、戦争を生き抜いた人の強さを感じました。
    戦争を思い出すこの時期に読めて良かった。
    戦争に傷ついた人たちのことを、まだまだ知らなければならないと感じた作品でした。

    0
    2026年08月15日
  • おかえり横道世之介

    Posted by ブクログ

    大学卒業後、バイトとパチンコで食いつなぐ世之介の「人生のダメな時期」を描いた物語。

    計算のない善良さと心の余白があったからこそ、彼に関わった人の心に深く響き、世之介が亮太に与えたものはとてつもなく大きかった。

    上手くいかない時期も人生の豊かな一部なんだと、心をふっと軽くしてくれる大切な教訓を教えてもらいました。

    0
    2026年08月15日
  • 永遠と横道世之介 下

    Posted by ブクログ

    世之介、世之介。二千花、あけみ、世之介家族やそれぞれの家族。カメラマン仲間、下宿などの優しくもその歴史など、この一員になりたい。シリーズラストだが「永遠と」だけ読んでも大満足!この優しい永遠と世之介の世界観を是非体験してほしい

    0
    2026年08月14日
  • 国宝 上 青春篇

    Posted by ブクログ

    上巻を読み終わった今の段階でこの感想を書くか迷うところだけど…面白い!さすが、映画が大流行りしていただけはある。主人公がまさかそんな出自とは思いもしなかった。物語は青春篇、華やかな時代が流れて、立場が何度も逆転してようやく再会したところ。生まれ、環境、努力、天才、執念。これからどうなるのか。結局血なのか?歳は取るほど親に似てくるからなぁ。それが血の怖さと汚さ。早く下巻を読みたい!(気になるのは、結局、あの日のことは言わなかった…のか…な?)

    0
    2026年08月12日
  • パレード

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    初読と再読で、印象がまるで変わる作品だった。

    ルームシェアをする若者たちの生活が、それぞれの視点から描かれていく。初読では、何気ない日常を追っているうちに、少しずつ空気が濁っていくような不穏さを感じた。

    しかし、結末を知ったうえで再読すると、見え方が一変する。

    最初から人間関係には歪みがあり、それぞれに焦燥や秘密がある。そして、その秘密は本当に「隠されていた」のだろうかと思えてくる。むしろ住人たちは、互いのことをかなり分かっていながら、あえて触れずに生活を続けていたのではないか。

    「知らない」のではなく、「知っているけれど変わらず過ごしている」。

    そう考えると、彼らの共同生活は一気に不気味なものに見えてくる。

    初読では結末へ向かって不穏さが増していく物語だったのに、再読では、最初から最後までずっと歪んでいたことに気づかされる。

    読み返すことで作品そのものの輪郭が変わる。
    再読後は、ただ唸ることしかできなかった。

    0
    2026年08月07日
  • ミス・サンシャイン

    Posted by ブクログ

    ふと目に止まり導かれるように手に取った吉田修一さんの『ミス・サンシャイン』。
    「ミス・サンシャイン」というタイトルから受ける軽やかな印象とは裏腹に、のちのち判明するその言葉が意味する重さや深さに深く納得させられました。
    何より、一心君の想いがひしひしと伝わってくる物語で、今の自分の心にこれ以上ないほど響きました。
    もし読書の神様がいるのなら、「今のあなたにこそ、これを読みなさい」と手渡されたような気分です。本との出会いはタイミングだと言いますが、まさに今この本に出会えたことに感謝したくなるような、特別な一冊になりました。
    やっぱり吉田修一作品好きだ!

    0
    2026年08月07日
  • 横道世之介

    Posted by ブクログ

    「タイム・アフター・タイム」「パレード」に続いて「横道世之介」です。

    長崎から上京した大学1年生の横道世之介の青春と、友人たちの20年後が交互に描かれる構成です。

    主人公の世之介は、そこにいるだけで周囲をパッと明るくしてしまう、お人好しで憎めないキャラ。

    人の未来はどおなるかわからない。だからこそ、今ある何気ない日常を楽しく生きることの大切さを世之介が教えてくれた気がします。

    0
    2026年08月06日
  • 横道世之介

    Posted by ブクログ

    2回目読み終わりました。

    作者の振り幅すごくて一番はそこに驚きますが、、、2回目も楽しませてもらいました。

    なんかこういうやついるんだよなぁ、いたなぁと思いながら読んでました。

    めちゃくちゃいいやつかって言われるとそういうわけでもない、でもなんかこうニュートラルというか力入ってないというか、こういう人になりたいと思わされる魅力的な人物それが横道世之介です。

    ぜひ!

    0
    2026年08月04日
  • 横道世之介

    Posted by ブクログ

    横道世之介の大学一年生の1年間。続編もあるみたいだけど、上下巻なのでちょっと怯んでいる。

    横道世之介、18歳。大学進学のため九州から出てきた。205号室。202号室の人がシチューに誘ってくれたのでご馳走になる。入学式。倉持と知り合いになる。サークルブースをみていると、阿久津唯がくっついてくる。
    世之介は一人暮らしを始めて、自分のことは自分でやらないといけないことに気づく。

    3人はなぜかサンバサークルに入り、清里に合宿へ。ホテルの配膳の仕事を紹介してくれるという。いつのまにか倉持と阿久津がつきあっている。

    中学生の娘の智世が警察に補導されて、一緒にいた18歳の少年とつきあっているという。男の子に会いに行き、別れてくれるように頼んだ。男の子は街を出ていき、智世は中学は卒業したが引きこもりになる。夫妻は世之介を懐かしがる。

    世之介は小沢と待ち合わせる。マスコミ研究会に入ったそうだ。ダンスパーティの券をもらう。ルームサービスの給仕をするバイトを開始した。家に帰るとお隣の203号室の前にヤクザさんたちがいる。部屋に急いで入る。

    世之介は祥子という女の子に自動車学校であい、つきまとわれる。帰省にもついてくるという。倉持と阿久津の間に子供ができる。

    0
    2026年08月03日
  • 永遠と横道世之介 下

    Posted by ブクログ

    上巻はただひたすら楽しい。
    下巻は終盤に向けて胸がいっぱいになりました。

    初めて出会った2010年から私も年を取りました。

    0
    2026年08月02日
  • 永遠と横道世之介 下

    Posted by ブクログ

    横道世之介シリーズ堂々完結。泣いた。寂しい。
    本っっっ当に素敵なタイトル。横道世之介読んだことがある人全員に読んでほしい。
    今回もすごく優しい気持ちになれた。心が浄化された。
    私のような人間ですら横道世之介読んでいる時とその後一週間くらいは人に優しくしようと思える。継続したいもんだね。

    これまでのシリーズでは世之介の現在にスポットが当たりゆるゆると春夏秋冬が描かれていたけれど、今回の作品は時代を遡り、世之介の周りの人の誕生、生い立ち、その両親にまでスポットが当たり描かれていた。亡くなった世之介の元恋人との生活も描かれ、シリーズ最終章とあってかなり死生観に触れた内容になっていたと感じた。
    死生観や、登場人物の背景や考え方がこれまで以上に描かれているのもあり、登場人物たちに対し「この人も誰かが命懸けで産んだ人なんだ」と思った。これは小説だしフィクションだけれど、現実もこの小説とそう変わらないと思った。

    世之介は「なんでもない一日みたいな人」という一節がある。
    なんでもない一日は、平等に訪れ、穏やかで、そして大切さになかなか気付けない。

    思い返すと大満足日って意外と沢山あるじゃん、とか、リラックスしている時に永遠を感じることができる、とか
    横道世之介シリーズは人生の中の意外と気付いていない、普段の生活の中では見逃してしまうような瞬間を思い出させてくれて、自分の人生が少し愛おしく、素敵なものに見えてくる。
    横道世之介シリーズは終わってしまったけれど、横道世之介は私の中に永遠に生き続けるだろう。

    0
    2026年07月31日
  • 悪人 新装版

    Posted by ブクログ

    久しぶりに読み直しました。
    誰かの「善人」は誰かの「悪人」。
    誰かの「悪人」は誰かの「善人」。

    SNS時代だとなおさら感じます。

    0
    2026年07月28日