吉田修一のレビュー一覧
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シェアハウスってどのくらい一緒に暮らすかわからないから適度に礼儀をわきまえて、適度に砕けて、本音を見せると鬱陶しがられるよりほんの少しだけよそ行きの自分くらいがちょうどいい。ちょっとだけ無理してる自分くらいが適温だなって長い間シェアハウスに住んでみて実感したけれど、この5人は私が思っているよりも随分オープンにしていると感じた。だから5人が珍しくすごく仲がいいと言うか、すごく上手くやってるなーって感心しながら読み進めていたはずだったのに。
読み終えてから本作は全然意味の違う物に変化していて、あとがきの川上弘美さんは【こわい】という表現を使われていたけれど、私は【気持ちが悪い】でした。若いが故の無 -
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永遠と横道世之介の文庫発売、新作映像化決定ということで再読。
初めて読んだのは10年前ほどだ。映画を先に見てから読んだのだけれど、映画も原作もとても好きな作品。
記憶が薄れているというのもあるけれど、大学生の時に読むのと今読むのでは全然感じ方が違い、号泣してしまった。
好きなのは、世之介の死後、祥子のもとに何でもないような日常の写真が世之介の母より送られ、少し後のパートでその写真を撮った際の世之介の日常が描かれるシーン。
駅のホームでキム君と帽子を拾おうとするシーン。
世之介の人生や、世之介とはこういう人物なんだというのが詰まっているシーンだと個人的に感じてとても好き。
世之介の今後を予感さ -
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audibleで。映画はまだ見ていない。audibleは尾上菊之助のナレーションで、歌舞伎の世界観が頭の中に広がって、圧倒される。映画も見ず、audibleでなかったら、挫折していたかもしれない。
立花組を継ぐものとして生を受けた喜久雄と、丹波屋を継ぐものとして生を受けた俊介が、ともに競い合い、若者らしい友情を深め、芸を極めていく。その清々しさと対比するように、2人の行く末に待ち受けている茨の道が示されていく。演ずることを初めから与えられていた者と、演ずることを渇望し引き摺り込まれてしまった者。切なくて、それでも20歳そこそこの若者には、運命の流れにどうすることもできなかった。そんなことを、思 -
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映画『国宝』に興味を持ちつつも未鑑賞のまま時間だけが過ぎていたところ、職場の仲間に原作を勧められ、読み始めた『国宝 上 青春篇』。
歌舞伎界の知識も、「市川」「中村」といった名を親子代々で継いでいるらしい――という程度のほぼ無知な状態で読み進めていたが、だからこそ歌舞伎界における“血”の重みには強く衝撃を受けた。
これほどまでに血統を重んじる価値観は、歴史ある日本文化ならではなのかもしれない、とも感じた。
才を持つ喜久雄と、血を持つ俊介。
それぞれに異なる苦悩を抱える中で、花井半二郎の代役を見事に務め上げた喜久雄が、見舞いに来た俊介へ向けて放った
「俺な、今、一番欲しいの、俊ぼんの血ぃ -
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国宝の作者、吉田修一先生の過去の作品で、その名の通り「横道世之介」が主人公の物語り。長崎出身の世之介は大学生で東京に出てきて、色々な出会いや経験をする。
この流れからすると普通の青春ストーリーかと思われるが、この世之介が掴みどころのない人物像で、でも性格が憎めず、気になる存在でついつい読み進めてしまう構成になっています。
途中、未来の話(世之介が登場しない10年後の話等)が挿入され、伴う飽きのこない進め方になっているのかなと思っていたのですが!!
世之介が20年後になぜ!?当時付き合っていた人との今後は!?といつの間にか読者が置き去りになってしまう展開に。少し戻って読み返すとそういうこ