吉田修一のレビュー一覧
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極道と歌舞伎。生い立ちも才能も違う若き二人の役者が、芸の道に青春を捧げていく物語の前編。(オーディブル)
映画に魅せられ、その後原作を読んで、さらにこの作品の魅力を存分に味わうことができ、やはり原作を読んで(聴いて)良かったです。
映画は3時間の大作でしたが、それでも原作のすべてを描き切れてはいなかったことがよくわかりました。
主人公二人の他の登場人物にもそれぞれの物語が描かれており、映画のストーリーの裏にはこんな出来事もあったのかと、もう一度映画を観直したくなりました。
前編の物語は、高度経済成長期からスタートし、まさに昭和の時代背景が色濃く反映され、自分も懐かしく感じる場 -
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都内の2LDKマンションに暮らす男女4人(良介、琴ちゃん、未来、直樹)と新たに加わったサトルの群像劇。
章が進むごとにそれぞれの心のうちに抱えた闇や葛藤、気持ちが明らかになっていきました。
それと同時に、他の章での共同生活での装いと語り手であった時の本心とのギャップが全員にあるように感じました。心地よい共同生活を続けるために一定の距離感を保つ5人の姿に少し共感してしまった…。
生きていると誰にでもあるよね、こういうとき
解説で川上弘美さんがこわい小説だと書いていました。ラストが急展開で驚き!
そして、ラストを知った上で最初から読み返したくなりました!! -
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「あいつに出会えただけで、自分は得をした」
読み終えた今、その言葉が痛いほど胸に響いている。
ラストのページ。
世之介の母親が綴った手紙。
あの一通には、世之介という人間のすべてと、彼を包んできた無償の愛が詰まっていて、気づけばボロボロと泣いていた。
この物語にはモデルがいる。2001年の新大久保駅転落事故で、人を助けようとして亡くなった日本人カメラマンだ。あの事故で助けようとしたのは韓国人留学生だけだと思い込んでいた自分にとって、この事実は大きな衝撃だった。
作中にふわっと韓国人留学生のキムくんが登場するのも、きっと作者の公平な眼差しなのだろう。国籍など関係なく、世之介の周りにはいつも、 -
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吉田修一に手を出した。デビュー作から順次読んでいくつもり。
あえて強引に分類すれば、純文学になると思うが、しばらくエンタメ(ライトノベル、直木賞系)を読んでたので、非常に歯ごたえと旨味があった。そして不思議なことに面白くないのに没頭してどんどん読んでしまうのだった。作品世界に引き込まれる。。。まあそれは結局、面白いということなのだろうが。
長崎弁が大変良い。これまでの人生で大学の4年間だけ九州にいたので長崎弁を聞く機会もあり、本作でも読んでてまったく苦も無く理解することができた。リズムと語呂が良い。
また、荻窪に向かう電車の中で読んでいるとき、主人公がモノレールからJRに乗り換えて荻窪に向かう -
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とても癒されました。
毎日の暮らしの中に共存している
猫という生き物が、たくさんの
作家の方々の憩いであり
生きがいであり、無くては
ならない存在でした。
家の猫も保護してから3年
猫を飼った事もない家族の中で
その存在感の大きな事、
角田光代さんの文章の中に
(以前は、自分は自分はという
感じで暮らしで辛かったところに
猫がきて自分以外の事に心を
持っていけるようになった事で
楽になった)とありました。
まさにそれです。疲れたけど
とりあえず猫に餌をあげようと
声をかける事で気持ちが良い
方向に切り替えていける。
猫って不思議な生き物です。 -
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吉田さんは今 映画で大ヒットしている「国宝」の作者でもあります。
伝説の映画女優・和楽京子と大学院生の岡田一心。
一心が京子(鈴さん)の自宅で、資料や書籍などの荷物整理を手伝う。
バイトを通じて鈴さんの人生の歴史と向き合う。
一心は小学五年生の夏に妹を亡くし、鈴さんは親友を原爆症で亡くしている。
年齢差のある二人が心を通してつながり合う。
大人の恋愛。
出演した映画のストーリーとも絡み合う人生。
とても良い作品でした。
この作品はaoi-soraさん、地球っこさん、松子さんとの一緒に読書を楽しむ「みんどく」。
今回の選書はaoi-soraさん。
とっても素晴らしい本を選んでくださり、ありがと