吉田修一のレビュー一覧

  • 最後に手にしたいもの

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    ANA機内誌翼の王国に掲載されたエッセイをまとめた1冊。先日観た映画国宝に圧倒され、原作の作者の本を読んでみたく手にした1冊。旅好きの私に嬉しい各地の話に出会える短編集。


    「ぽんと完成品があると、最初からその姿でこの世に存在しているようだから、よく考えてみれば全て誰かの出て作られたもの」→物心ついた時、世界は完全なものに見えた。大人になるにつれ、この世界はまだ課題が山積みであると知った。

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    2025年11月23日
  • 永遠と横道世之介 下

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    横道世之介の1作目を読んでからだいぶ立つが、その時から感じていたのは知り合いからこんな奴いるんだよって言う話を聞いてる感覚。
    そんな世之介の話を久しぶりにあった友人から聞かされて、あー相変わらずだな世之介は、でもなんだかんだ色々経験してるんだな、自分もこの10年とかで色々あったなと振り替えさせられるような感覚。

    人生で一番大切なことはリラックスすること、と本の帯にも書いてあった。帯を見たときは違和感があったが、世之介がどういう思いで誰に言ったのかを知ると、あー世之介はこういう奴なんだな、と思わされる。

    人って変わってないようで少しずつ変わっていく、それが良いことどうかはわからないけど。

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    2025年11月22日
  • 女たちは二度遊ぶ

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    過去に関わりのあった女性をふと思い出した、みたいな話が何本もまとまってる短編集。
    恋愛関係、肉体関係、バイト先や会社の同僚など関係性はそれぞれ。
    僕も普段生活している中で、何がきっかけになったのかはわからないくらい急に、ふと誰かを思い出すことがある。昔付き合ってた人とかはもちろんだけど、辞めた会社の元同僚とか、ワンナイトした人とか、飲みに行った店でその場限りの話し相手になってくれた人とか。特別なエピソードがあったり、僕の人生に大きな影響を与えたわけでもない人たちだったとしても、思い出すとなんだか心が疼くというか懐かしくてたまらない気持ちになる。いま何してるのかな、あれからどんな人生を歩んでいる

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    2025年11月24日
  • 日曜日たち

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    今まで読んできた吉田修一作品とはまた違う雰囲気ではあったけど、改めて彼の文章が好きだなあと思った。
    各章で性別も年齢も異なる人物の目線で語られる構成で、文章の書き方を変えている。本当に別の人が書いたみたいに違う。

    5章の短編で、東京に生きる5人の男女を描いている。それぞれが人生の分岐点にいて、でもそれは劇的なものでもなく誰にでも訪れる日常の1ページ。東京には華やかな人生を生きる人もいるけど、ほとんどは"その他大勢"なわけで、しかし彼らにも決してドラマチックではないドラマがある。
    そして、同じ時、同じ街に生きていても交わることのない彼らの人生に現れる2人の幼い兄弟。各章の主

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    2025年11月08日
  • 悪人 新装版

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    とても不器用で、正直な生き方、愛し方が切ない。悪人って、人はなんとでも言うだろう。自分の言葉を信じてくれた人の幸せのために自分は悪人にもなれる。何とも深い愛。

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    2025年11月07日
  • 永遠と横道世之介 下

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    「劇的なことは起こらないのが人生」「その人のいた世界と始めからいなかった世界は違う、それが生きるということ」「永遠を感じる瞬間を撮る」「リラックスして生きる」 これらの言葉が心に残った。

    他の小説に記憶がないほど、普通の、ありきたりの、忘れてしまいそうな会話が続く。その一つ一つの積み重ねで人生が成り立っていること、人との関係ができあがっていくことを、いつのまにか感じ入る。時折顔を出す軽妙な、講談を聞いているような語り口も味わい深い。

    実は自分の周りにも「世之介」はたくさんいるのかもしれない。日々普通に生きていること、他者が周りにいてくれること、その人達が生きてくれていることの意味を考

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    2025年11月07日
  • 路

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    ネタバレ

    ドラマも良かったけど、著者の構成力と描写力が味わえる原作の方に惹かれた。

    台湾新幹線の建設という時間の流れを軸にしながら、隠されていた多田春香と劉人豪の人生の交差が次第に明かされて行く。

    また、葉山勝一郎と呂のもうひとつの時間の流れ、人生の交差が加わることで、物語の構成に厚みを感じた。

    作品の中の高音パートと低音パートがハーモニーを奏でているようだ。

    春香や人豪を含めた登場人物たち、繁之や安西、ユキや林芳慧。彼らも人間くさく魅力的だ。

    台湾には旅行で数回訪れた程度だが、台湾の風景が原色で甦ってくるような描写力に驚かされる。同時に風土の描写が台湾の人々の描写にもなっていることに感服させ

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    2025年11月08日
  • 永遠と横道世之介 下

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    ネタバレ

    遂に読み終わりました三部作の最終巻。
    読んでる途中で「国宝」の原作者と知って吃驚しながら読んだ「横道世之介」
    続編があると知ってオチが決まってるのに何を書くんやと思いながら読んだ第二作「おかえり横道世之介」。登場人物がほぼ一新して、なるほどこーゆー描き方するんだーと感心して遂に最終作「永遠と横道世之介」。今までの集大成かと思いきや、前2作以上に話があちらこちらに飛び回り集中力が途切れそうな描き方。でも二千花さんが出てきたり、終生のパートナーっぽいあけみさんが出てきたり、永遠や一歩やエバや咲子ちゃんは、人生の終焉に相応しい賑やかな顔ぶれでしたね。
    大円団でした。
    最後の一瞬はとうとう描かれず仕舞

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    2025年10月15日
  • おかえり横道世之介

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    シリーズものを読んでしまう。出逢った人たちがまた更につながって、嬉しくなってしまった。世之介の存在が隣人の外国の方にも繋がり、普通に日常を送る我々以上に存在意義、存在意義を満タンにして去って行った、そんなふうに感じた。
    もう、これで世之介のシリーズはいいかな、ご馳走様でした。

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    2025年10月14日
  • 永遠と横道世之介 下

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    あの列車事故のカメラマンの方を題材にしてたとは上巻では知らず、最後に知った次第。何気ない大切な人との触れ合いを異常な程大切に生きる世之介のスタイル、今の日本には居ないんじゃ無いかと羨ましい生き方。色々な伏線が走りながら、人が結びついて、世之介の周りの方は皆それぞれ幸せにつながってるみたい。 楽しかった。いつ終わるかも分からな人生を味わいたいもの。

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    2025年10月14日
  • 永遠と横道世之介 上

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    ネタバレ

    小説というもの最近読んでなかったんだけど、これはよめた!場面展開が段落ごとに時空が変わり、後からこれが繋がってたんだと頁を戻すら何度もやりながら世之介の生き様を味わいました。

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    2025年10月14日
  • パレード

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    この読後感よ……感情を咀嚼するまでに時間かかってしまった。みんなそれぞれがその場所にいられるような自分を演じてるから、居るけど居ない。居ないから居られる。会話劇がとにかくリアルで、うわ〜こんな共同生活良いなとか思って笑わせられるんだけど、絆っぽい関係が首の皮一枚で繋がってる危うさが見えてきて薄ら寒くもなる感じ。心の暗さのグラデーションが綺麗。本当に狂ってるのは誰なのか?下世話な事には興味あって、少しでも自分の領域が犯されそうになると見て見ぬふりしてしまうよなー…。個人的に平山夢明「他人事」と同じホラージャンルに区分したいと思う。

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    2025年10月09日
  • 永遠と横道世之介 下

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    ついに完結....

    この最後のシリーズは読みたかったような読みたくなかったような複雑な気持ちで読み進めた。大人になった世之介は1作目当初の世之介とはまた少し違ったように感じられたから。でも最後まで読み切った今思うのは、やっぱり本当に素敵なシリーズだということ。世之助の魅力を堪能できて幸せな読書時間であったということ。完走してよかったということ。

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    2025年10月04日
  • パーク・ライフ

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    「なんにも隠してることなんてないわよ。逆に、自分には隠すものもないってことを、必死になって隠してるんじゃないのかな」

    ビデオの時計は、電話をかけたときが「20:34」で、受話器を置いたときが「20:43」だった。あと一分でちょうど十分だったのだが、その一分で何が話せたというわけでもないのに、その一分で何かが話せたような気もした。

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    読んでいると、人は何か決定的なことを取りこぼしながら、それでも生きていかなければいけない、むしろそれが必要なんじゃないかとおもった。

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    2025年09月30日
  • 永遠と横道世之介 上

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    世之介が本当に好きだったので、また読めて嬉しいです。
    こんな人と出会えていたら、私も引越し手伝って欲しいし、色々飲みたいし遊びたいって心から思う。

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    2025年09月16日
  • 国宝 下 花道篇

    aaa

    ネタバレ 購入済み

    映画より面白い

    映画が面白かったので、原作を読んでみた。
    大筋は原作通りだけど...やっぱり映画は別物。
    なんと言っても徳ちゃん、漢前です。かっこいい。
    結局喜久雄は『ぼんぼん』なので徳ちゃんが居なくなると叱ってくれる人も居なくて、喜久雄の孤高感が加速したのかとも思うし、その分芸に磨きが掛かった気もする。最後は社長になっても喜久雄の国宝受賞に飛んでくる所は徳次の義理堅さが出てて良かったです。
    あっと言う間に読み終え、何故か脳内で柄本時生さん版徳次が躍動しておりました。
    柄本時生さんの徳次.....観たっかなぁ。

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    2025年09月13日
  • 永遠と横道世之介 下

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    よかった。
    押し付けがましくなく、優しく爽やかに、生きることのすばらしさを教えてくれる小説でした。
    生きることや死ぬことは文学のテーマとしてあり続けるものだけど、こういう形で描くのはけっこう難しいことなんじゃないかなあ。
    生きることをポジティブに描いてもどこか説教臭くなることが多いけど、この小説は本当に爽やか。それがすごい。

    けど、シリーズ初代の『横道世之介』のほうが個人的には好きでした。

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    2025年09月12日
  • 永遠と横道世之介 上

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    一番好きな作家、吉田修一さんの作品。
    あまり本を読まない人におすすめの小説を聞かれたら『横道世之介』を勧めることが多いくらいこのシリーズが好きです。

    世之介もちゃんとおじさんになってる、でもやっぱり世之介は世之介だなあ、

    好きだけど内容をうろ覚えの『横道世之介』『続横道世之介』だったので、この本を読んだときに「こんな人物いたっけ…読み直さなきゃ」と何度か思ったけど、やっぱり以前のシリーズにはでてきていない人物がふつーに登場していたのですね!
    世之介にもいろいろあったんだなあ…としみじみしつつ、下巻に進みたいと思います。

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    2025年09月12日
  • おかえり横道世之介

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    横道世之介は私にとって特別に大好きな小説で、その後映画化されたけど、それもまた大大大好き。小説も映画も最高と思えた本当に大切にしている作品。

    その続編は読むのが正直怖くもあったのだけど、もっと早くに読んでおけばよかった。時にくすり、時に目頭が熱く。自分の青春らしき日々の感情も呼び起こされて。とにかくこの作品が、シリーズが、世之介とその周りが私は好き。善良であるってどういうことだろうって改めて考えさせられる。そして、ただ寄り添う人がいるだけで、人生のタフな瞬間も乗り越えられるものだよねぇ。ほんと、そうなのだ。そして、有り難かったはずなのに、そのことを人はふっと忘れてしまったりする。そのあたりま

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    2025年08月30日
  • 永遠と横道世之介 下

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    評価なんてつけるの野暮
    殿堂入り

    横道と出会えてよかった

    横道の1日をずっと見てきて
    本作を読み終えて
    今は自分もこの世界の1人になった気分

    もうこのシリーズは終わりやけど
    自分の人生が、1日1日は続いていく

    うまく言葉にできないけど
    その1日1日がこの本であったら嬉しい

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    2025年08月18日