吉田修一のレビュー一覧

  • 国宝 下 花道篇

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    映画が良かったので、原作も読んでみました。

    原作は素晴らしい作品だと思いますが、映画を見る前に読んでいたら、途中で挫折していたかもしれません。

    映画では描かれていない人物や、端折られている部分もありますが、限られた上映時間の中で、これだけの物語を上手にまとめた映画の構成は、改めてすごいと感じました。

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    2026年08月28日
  • おかえり横道世之介

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    本当にこいつは憎めない男。前に付き合ってた人になんだか似ていて切なくなった。今も彼の幸せを願っています!!世之介、幸せになってね!!

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    2026年08月26日
  • 湖の女たち(新潮文庫)

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    二つの事件は解明はされず、絡み合うこともなかった。
    それを軸にした人間ドラマ。支配された方が楽な人もいる、それを求める人もいるんだな。幼い正義感は暴走しがちで、人の命を簡単に殺せる人が自然を愛しているのもなんか分かる気がした。

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    2026年08月24日
  • 路

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    台湾新幹線建設を中心に、関わる周辺の人々の想い・生き方を描いている。

    春香と人豪
    結ばれる終わり方を期待していたけれど、そうはならなかった。私はまだまだ青いのか。お互いが言葉を飲み込まず、本心をさらけ出してもよかったのではないか、それで崩れるような関係性ではないはずなのにと、もどかしくなってしまった。
    せめて、これからも親友中の親友として支え合っていくことを願う。

    葉山勝一郎と中野赳夫
    年月を要したが、勝一郎と中野のわだかまりが氷解し、さらに晩年を心穏やかに過ごせたことはよかった。

    他の面々の今後もやわらかな明るさをもって想像できる。
    ただ、春香と人豪が…(まだ言ってる…)。

    私が中学1年の時、母が台湾工場の技術指導のため、1か月ほど高雄市に滞在していた。
    帰国後、台湾の高齢者は日本語が話せるんだよと言っていた。
    葉山勝一郎と中野赳夫の時代の話だったのかと、中学1年の夏を思い出した。

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    2026年08月23日
  • 国宝 下 花道篇

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     喜久雄と俊介の、命を燃やすような歌舞伎の世界にどっぷりと浸ることができた。
     時代とともに芸を継ぎ、名を継ぎ、命を継いでいく。

     「 女形というのは男が女を真似るのではなく、男がいったん女に化けて、その女をも脱ぎ去ったあとに残る形である」
     男も女も越えたところにある「女形」の美しさに胸がドキドキした。

     歌舞伎の演目は、今まで触れたことがなく、初めて目にするものばかりだった。
    実際の歌舞伎を見てみたいと感じた作品だった。

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    2026年08月23日
  • 罪名、一万年愛す

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    軽〜いタッチの王道ミステリー・・・・と理解し、
    サァ〜っと流し読み・・・・、
    途中から深刻な感じが伝わってくるが、戻る気になれず読み進め、
    そして・・・・・、ラストはファンタジー?
    機会があれば・・・再読。

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    2026年08月22日
  • ミス・サンシャイン

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    『国宝』の吉田せんせ、最近では日経夕刊に連載されてましたね。あれはもっとエロが欲しかったですね、残念でした。

    とは言え、クズ系ばかり読んでいた私には今回の物語は一服の清涼剤と申せばよろしいのでしょうか、素敵な純愛物語で私のクズ臭が後半の涙と共に一掃されて、ここ最近では一番の涙活ではかったかと。誠にありがとうございます。

    女優・和楽京子と親友佳乃子との別れは辛かった。原爆症による早世。ここから物語が一気に進む。悲しい歴史、みんな人には言いたくない辛い思い出はあるはず。

    20代と80代の純愛物語です。もちろんエロはありませんが、この伝説の映画女優と言われる80代の和楽京子さんには読んでいてエロスを感じました。吉田せんせウマイ!

    ただお願いがあります。実写だけはおやめになっていただければと存じます。いや、まじで。

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    2026年08月20日
  • おかえり横道世之介

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    大好きな映画「横道世之介」に続編があったなんて知らなかった!

    正社員にもなれず、パチンコ台目がけて走る世之介がいた。世之介24才から25才の話。
    世之介は周囲の人に、いつも優しい。優しすぎる。
    「人生の谷間に伴走してくれる人」。

    どこから読んでもニヤニヤするし、心が温かくなる。世之介のピンチに駆けつけた人とのやりとりが心に沁みる。亮太への世之介の接し方が重なり胸がギュウっとなる。

    「横道世之介」を読んでから「永遠と横道世之介」を読もう。だって、永遠と、で終わっちゃうんでしょう?

    世之介のことを思うと心がチクッとするから★4つ

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    2026年08月18日
  • 国宝 上 青春篇

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     この作品の映画も観ておらず、歌舞伎の世界も任侠の世界も全く知らない私だが、物語の世界に惹かれっぱなしだった。

     歌舞伎の家に生まれた俊介、極道の家に生まれ、歌舞伎に魅了された喜久雄。
     それぞれが、それぞれの立場に苦しみながらも、歌舞伎を愛する気持ちは同じ。
    歌舞伎に向かう気迫が凄まじくて圧倒された。
     少々血の気が多い喜久雄を上手に支える徳次にも惹かれた。

     語り口が、古い日本のお芝居のようで、この作品自体が壮大な舞台で、客席からそれを観ているような錯覚にも陥った。
     
     下巻が楽しみ。

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    2026年08月18日
  • 国宝 下 花道篇

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    ネタバレ

    ああ凄かった。と思わず声が漏れた。
    大河ドラマを一晩で観たような、そんな感覚だった。1人の人間の生き様を、美しく甘く、残酷な鮮やかさで、これほどの舞に見せれるものか。語り長で、一章一章舞台を見ているかのような充実感。ずっとそばで喜久夫を見てきたような、でもすごく遠い存在のような。
    面白かった、とか、感動した、とか、共感した、とかじゃなくて、凄かった。
    周りの女性も凄かった。喜久夫を母親代わりに育てた幸子も、我が子の座を彼に取られながら、結局は後ろでずっと支えたし、喜久夫の元彼女にして俊介の嫁もまあ強かった。そりゃあ俊介の逃亡10年を側で支えてれば強くもなるか。みんな子供の頃に悲しい記憶を持ちながら、歯を食いしばって何度落ちても這い上がる。カッコよかった。歌舞伎の世界って古いし、女性は舞台に立てないけど、舞台に立つべき周りの支えがあってこそ、役者が舞台に立てるのだという事を初めて知った。
    市川団十郎と麻央ちゃんのことを、つい思ってしまった。

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    2026年08月15日
  • 国宝 上 青春篇

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    映画ももちろん大好きだが、原作は細かい感情を読み取ることができてグッとくる。色々な登場人物が描かれるのも面白い。喜久雄の苦労と人の良さを深く知る事が出来るため、最後がよりグッときそう。下巻楽しみ

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    2026年08月14日
  • 罪名、一万年愛す

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    いやはや、もうやられたのなんのって、戦後のこの国に犠牲になった子供たちの痛み苦しみ、そして未来への喪失感に胸が詰まる思いのあとに待ち受ける
    ラストの奇想天外の結末には、なんども言いますがやられたの一言。一気読みでした^_^

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    2026年08月14日
  • 永遠と横道世之介 下

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    横道世之介、39歳、カメラマン。

    二千花との2年間が明らかになってくる。
    だからか、あけみちゃんと結婚しないのは…
    なら2番目でもわかるよ、世之介…
    待ってるんだな、二千花とまた会えることを。
    トナカイになってた?
    サンタになったの?
    あけみちゃんがいうように、本当にみんなの世之介だった。
    ごくごく普通の人間なのに。
    とんでもなくあくが強い人間でもないのに。
    みんなが世之介に引き込まれていく。
    『大丈夫』って、世之介に言われているようで。
    本当に世之介といるとホッとするんだろうな。

    ありがとう、世之介。

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    2026年08月14日
  • 永遠と横道世之介 上

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    シリーズ3弾!カメラマンになった世之介、20代から30代であり40手前、それでも世之介は世之介なんだぁ。そして序盤に著者の説明(ボケ?)が秀逸!さぁ下巻だ!

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    2026年08月13日
  • 横道世之介

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    吉田修一さんの作品は初めて。
    『国宝』をはじめ映画の原作となる作品がたくさんある作家さんなのですごく楽しみにしていました。

    この作品は東京の大学に入学した横道世之介の1年間のお話。
    何とも言いがたい魅力溢れる世之介に惹きつけられ、ほんわかした気持ちで読み進めていましたが、後半はそれこそ何とも言えない儚さで胸がいっぱいになってしまいました。
    圧倒的な儚さ、だからこそ.....っていうところがたまらなかったです。
    ありがとうございましたm(_ _)m

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    2026年08月13日
  • 永遠と横道世之介 下

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    世之介シリーズの完結編。
    他の方も書いておられるのだが、読み進めるにつれて、「ああ、もうすぐ終わってしまう」と切なくなるのだ。本シリーズは1年を12章で分割して、1章で1か月が経過するスタイルだから、「あと1年、あと半年、あと3か月」と残りの月数を数えてしまう。 

    世之介シリーズの読者であれば、世之介が電車事故で亡くなることは周知のこと。正確な年月や、世之介の享年は覚えていなくても、なんとなくそろそろではないかと、残りの章が少なくなるにしたがって焦りが増してくる。
    加えて、先だった恋人・二千花の亡くなる直前のエピソードや、これから生まれてくる子(後輩・ニコの子供)など、後半は生と死が入り乱れて、読んでいるこちらの心も乱される。でもそんな中でも、世之介はしっかりと、普通に生きて、生活しているのだ。

    線路に落ちた女性を救うために、躊躇なくホームから飛び降りることができるのはこんな人だろうなと納得できました。これまでの横道世之介シリーズ2作品も充分楽しませていただきましたが、世之介を理解するに3作目が必要不可欠だと感じました。ありがとうございました。

    雑記
    長崎の「精霊流し」って、さだまさしさんのしんみりしたイメージしかなかったんですが、あんな爆音と花火の行事だったんですね。同じ行事でも語る人によって印象がこうも変わるんだなと思いました。さださんのは大騒ぎした後の寂寥感でしょうか。一度、お盆の長崎を訪れてみたいと思います。

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    2026年08月12日
  • 永遠と横道世之介 上

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    『横道世之介』シリーズ第3弾。

    39歳となった横道世之介。カメラマンとして細々と生活しながら、『ドーミー吉祥寺の南』で暮らしている。祖母からドーミーを引き継いだあけみちゃんとは、未だ籍は入れずに同棲中。元芸人のサラリーマン・礼二さん、書店員の大福さん、大学生の谷尻くん、中学教師ムーさんの引きこもりの息子・一歩、の『ドーミー吉祥寺の南』の住人たちとの日々を送っている。

    なんとなく、生きる世之介。ふわふわと中に浮いているように。
    変わらない、本当にずっとこどものままだ。
    亡くなった恋人・二千花を忘れられないために、あけみちゃんとの関係も…
    あけみちゃんにも、『2番目』と言ってしまう始末で。
    本当に小学生かと…
    誰からも愛される世之介。
    世之介の周りにはほんわかとした雰囲気が生まれる。たとえ、南條さんであっても。
    なんなんだろうな。

    このまま世之介はどうなるんだろう。
    あけみちゃんとは⁇

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    2026年08月11日
  • 国宝 上 青春篇

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    講談風の語りなんですね。昭和感満載。この時代のカッコいいとこ、良く描いてあると思います。青春と青春。それぞれの。歌舞伎の世界、全く分かりませんが読んでいけます。さぁ、下巻はどういう展開が待ってますやら。楽しみ。

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    2026年08月10日
  • ミス・サンシャイン

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    ハリウッドで活躍した伝説の大女優、和楽京子。(本名、石田鈴) 80歳を超え 女優業は引退してもなお美しくスカッとした粋な人柄と、戦後の銀幕を彩った彼女の映画に魅了されていく大学院生の一心。

    二人の半年間の心の交流を、丁寧に静かに紡いでいきます。


    鈴は米国でミス・サンシャインと呼ばれ人気女優になりますが、実はそう呼ばれるのは嫌だったこと、愛する人がいたこと、長崎で被爆していること、自分よりもっと綺麗な幼なじみがいたこと‥徐々に彼女の華やかな半生の裏にある哀しみが明らかになっていきます。


    作者の吉田修一さんが『初めて長崎の原爆のことを書こうと思った』と言っています。でも、このストーリーの中に生々しい描写は一切なく、そうしないことで逆に哀しみを伝えていく手法を取っています。


    「世の道世之介」風の一心くんと80代の鈴の、静かな呼吸が聴こえてくるようなストーリーです。

    ・2022年 第29回島清恋愛文学賞

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    2026年08月08日
  • おかえり横道世之介

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    横道世之介シリーズの続編。あの独特の語り口が楽しめます。
    今回は世之介が24歳から25歳の1年間。前作が18歳だったので6年後かな。
    語り口もそうだけど、世之介もあまり変わっていない。ちょっと不器用だけど良い人。そしてスルリと心の中に潜り込んでくる不思議な男。でもちょっと物足りない男、世之介。
    そんなどうでも良い男の1年間を、なぜか熱心に読んでしまう。大きな事件や出来事が起こるわけではないのに、なぜかどんどん読まされてしまう。
    まるで作者の手のひらで転がされているよう。上手いです。

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    2026年08月04日