吉田修一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
吉田修一さんの男女のリアルを描く短編集。
この作品は、人生の中のメインストーリーではなく、サブ中のサブ、「そういえばこんなこともあったなぁ」とふと思い出すような出来事が描かれています。
吉田さんの恋愛小説に登場する男性は、誠実とはかけ離れた人物が多いですが、『平日公休の女』のぼくもまた然り。このぼくは、『東京湾景』の亮介に近いものがあり、彼女に対して「一緒にいたい」ではなく「一緒にいられる」という状況で付き合っているところが憎たらしい。そういう些細だけれど、ちょっとわかってしまう感情を描くのが本当にお上手です。
こういう男性たちが苦手な方は、ぜひ『タイム・アフター・タイム』のオッソーに出会ってください。
まだまだ吉田修一さんブームは続きます! -
Posted by ブクログ
ネタバレ前半はよくいるOLの話。仲が良いようで心の中ではほくそ笑んだりしている、女の汚い部分が描かれていた。被害者はまさに"イヤな女"だし、加害者は苦労人で初め同情したが結局感情で人を殺めたし、で、登場人物の誰にも共感できない、むしろ胸糞な内容。だが後半、どうしようもない登場人物の家族側にスポットライトが当てられ、感情移入をし、泣いてしまった。自分の大切な子・孫がどんな悪行を働いたとしても、愛おしいし、それを馬鹿にする人の気持ちがわからない。普段では考えられない行動も発作的に起こす。亡き娘の背中を蹴り飛ばした男の元へ行くも結局もできず帰ってきてしまう父の切なさ。自分を脅迫する男の元へ震えながら立ち向かう祖母の姿。孫の優しさが動力になる。その孫は人を殺めたが、祖母にとってはかけがえのない孫である。救いようのない事件の中で、人の心が希望の光となる物語だった。
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Posted by ブクログ
読んだ本 おかえり横道世之介 吉田修一 20260614
シリーズ連投で読みました。
ちょっと世之介の世界が小さくなった気がするけど、周りの人たちの関わる世界に間接的に触れることで、無力感を感じさせない何もできない様子がなんかいいですね。
こういう幸せの中で納めてあげたくなる気もするんだけど、そうはいかないんですかね。
隼人さんの最後が、すごく感じ入りました。当たり前のようにしていたことからの解放。自分が何なのかを取り戻すようなラストシーン。これを最後に持ってくるなんて、やっぱり良いお話でした。
三作目もあるって気づきました。
少し余韻に浸ってから読みますかね。