吉田修一のレビュー一覧

  • 横道世之介

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    1980年代の空気感が感じられてよい。最後の写真のくだりは、読んでいて幸福感を感じた。
    祥子のキャラは、しばらく馴染まなかった…

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    2026年07月21日
  • おかえり横道世之介

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    前作以上におもしろかった。どの登場人物も欠点と善良さが絶妙なバランスで混ざり合って成り立っていて、人間とはそういう愛おしいものなのだと感じさせてくれる。

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    2026年07月21日
  • 悪人 新装版

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    二つの事件(殺人と逃亡劇)の関係者たちの葛藤や心情描写が刺さった。人生の岐路で人と人が相対して、何を感じどう行動するかは自分の物差しでは測れないこともあるし、自分の決断が一般的かどうかも分からないこともあり得ると思ってしまった。フィクションではあるけど、それぞれの人生の積み重ねが、突然の非日常的な場面に遭遇した時に、思いもよらない決断に作用することのリアリティも感じることができた。

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    2026年07月21日
  • 横道世之介

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    途中で心臓を鷲掴みされます。満員電車の中でハウっとなりました。
    切なすぎて、最後は世之介ーーーって叫びたくなります。

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    2026年07月18日
  • パレード

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    著者の「タイム・アフター・タイム」が非常に良かったので本作を手に取りましたが、じわじわと背筋が凍るような真逆のような物語でした。

    ルームシェアで暮らす若者5人。表面上は仲良く暮らすも、誰も真の姿を相手に見せていません。
    登場人物たちの行動や冷徹さにゾッとします。
    しかし、現実も誰もが偽りの平穏の中で生きている。人間の本質を突き付けられました。

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    2026年07月18日
  • 横道世之介

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    世之介はいたって普通なのだけど、彼のそばにいただけで自分の人生が少し肯定されるような、そんな「愛すべき普通」の輝きが全編に満ちている。加藤の「(世之介に)会ったっていうだけで、お前より大分得してる気がするよ」ってセリフが多くを表しているよね。

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    2026年07月15日
  • 路

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    台湾新幹線をめぐる群像劇。また絶対に読み返したいとまではならなかったけど、とっても良かった!!どの登場人物も好感が持てる。春香とエリックのもどかしいロマンス(?)も良きだが、台湾に後悔を残してきた勝一郎の哀愁に特にグッと来た。ちょっと前に読んだ吉田さんの「愛に乱暴」はなかなかのドロドロで読んでて辛かったので余計に爽やかに感じた。
    台湾は旅行で一度しか行ったことないけど、ちょうどこの舞台の時期の数年後になる。人が温かくて食べ物が美味しかったのが印象的。また行きたくなった。

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    2026年07月11日
  • 女たちは二度遊ぶ

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    吉田修一さんの男女のリアルを描く短編集。
    この作品は、人生の中のメインストーリーではなく、サブ中のサブ、「そういえばこんなこともあったなぁ」とふと思い出すような出来事が描かれています。
    吉田さんの恋愛小説に登場する男性は、誠実とはかけ離れた人物が多いですが、『平日公休の女』のぼくもまた然り。このぼくは、『東京湾景』の亮介に近いものがあり、彼女に対して「一緒にいたい」ではなく「一緒にいられる」という状況で付き合っているところが憎たらしい。そういう些細だけれど、ちょっとわかってしまう感情を描くのが本当にお上手です。
    こういう男性たちが苦手な方は、ぜひ『タイム・アフター・タイム』のオッソーに出会ってください。
    まだまだ吉田修一さんブームは続きます!

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    2026年07月11日
  • 永遠と横道世之介 下

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    ネタバレ

    二千花から一年という余命を聞いた世之介が「こんなに早く会えてよかった」と告げる。二千花が「こんなに早くって、一年しか」と思った瞬間、まだ一年あるんだよという誰かの声が聞こえる。
    読者は世之介の残りの日々を知りながらこの言葉を読む。
    著者の見事な筆が現在過去未来を往還しながら、この上なく幸せな読後感を与えてくれる。

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    2026年07月09日
  • 横道世之介

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    どこか憎めない世之介。
    青春を追体験できた感じがして楽しかった。
    特別なことは何もなく、ただただ日常を過ごせることのありがたさ、楽しさというのを改めて気づかせてもらえた。

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    2026年07月06日
  • ミス・サンシャイン

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    往年の大女優と大学院生の青年の交流を描いた作品。出演した作品や演技とその時々の生活や背景などを描きながら、現代の時間や交流とオーバーラップしつつ進んでいく展開は吉田修一のお得意のところという感じ。舞台芸術的な世界や作品を丁寧に描くという意味では『国宝』とも通じるのですが、『国宝』は地の文の独特さもあり(それが良いのですが)、どちらがより吉田修一らしいかと言われればこちらでしょう。結びの描き方も落ち着いていて大変良い。人生で歩んできた時間や人とのつながりを大切にしたくなる温かい作品。

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    2026年06月25日
  • 日曜日たち

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    短編集。日曜日の運勢の章が個人的に一番の好みだった。断ったり強く否定できない性格から癖のある女性に好かれ振り回されるものの案外その人生を謳歌している主人公が愉快だった。

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    2026年06月24日
  • ぼくたちがコロナを知らなかったころ

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    何ともほのぼの。
    小説とは違って、事件はみんなと同じくらいのもの。
    猫らに癒されるのも。
    しかし、仕事などでいろんなところに行き、いろんな人と会い、いろんなものを食べて飲んでいるところのグレードは高いな。
    国宝の最初にも出会える楽しい作品。

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    2026年06月22日
  • おかえり横道世之介

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    子どもとのやりとりがあたたかい。
    好きな一言
    弱い人間っていうのは、弱い人からおもちゃを取ろうとする人のことだぞ。逆に、強い人間っていうのは、弱い人に自分のおもちゃを貸してあげられる人のこと。

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    2026年06月21日
  • ミス・サンシャイン

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    引退した大女優の荷物整理を引き受けた大学院生が恋をする話

    来た!吉田さんの純愛純文学。波乱万丈でも平々凡々でもすべては人間であり同じような悩みや傷を抱え生きている、深い共感。愛とは嫌われてもいいと思う気持ち。吉田さんの描く男はみんな優しい

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    2026年06月20日
  • 悪人 新装版

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    ネタバレ

    前半はよくいるOLの話。仲が良いようで心の中ではほくそ笑んだりしている、女の汚い部分が描かれていた。被害者はまさに"イヤな女"だし、加害者は苦労人で初め同情したが結局感情で人を殺めたし、で、登場人物の誰にも共感できない、むしろ胸糞な内容。だが後半、どうしようもない登場人物の家族側にスポットライトが当てられ、感情移入をし、泣いてしまった。自分の大切な子・孫がどんな悪行を働いたとしても、愛おしいし、それを馬鹿にする人の気持ちがわからない。普段では考えられない行動も発作的に起こす。亡き娘の背中を蹴り飛ばした男の元へ行くも結局もできず帰ってきてしまう父の切なさ。自分を脅迫する男の元へ震えながら立ち向かう祖母の姿。孫の優しさが動力になる。その孫は人を殺めたが、祖母にとってはかけがえのない孫である。救いようのない事件の中で、人の心が希望の光となる物語だった。

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    2026年06月20日
  • 永遠と横道世之介 上

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    大きな出来事が起こるわけではないが、世之介を取り巻く温かな日々に引き込まれる。この幸せな時間がいつまでも続いてほしいと願うが、その先に待つ悲しい結末を前作で語られているからこそ、一つひとつの場面がより愛おしく切なく映る。下巻へ

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    2026年06月19日
  • 日曜日たち

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    ネタバレ

    5つの短編から成る一冊です。
    5つの違った物語の中に,少しだけ繋がりがあり、最後は全体が繋がっていきます。
    日常に溢れている身近な風景の中に生活している人たちの、ちょっと切ない物語です。
    それでも、読み終わると肩の荷が下りたようなホッとした気持ちになりました。
    キーポイントでもある少年の兄弟も、著者の描く世界観にマッチしていて、すごく良かったです。

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    2026年06月19日
  • 国宝 上 青春篇

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    ネタバレ

    万菊さんの「あなた、歌舞伎が憎くて憎くて仕方ないんでしょ。でも、それでいいの。それでもやるの。」というセリフ、もとは俊坊へのセリフだったんだ

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    2026年09月13日
  • おかえり横道世之介

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    読んだ本 おかえり横道世之介 吉田修一 20260614

     シリーズ連投で読みました。
     ちょっと世之介の世界が小さくなった気がするけど、周りの人たちの関わる世界に間接的に触れることで、無力感を感じさせない何もできない様子がなんかいいですね。
     こういう幸せの中で納めてあげたくなる気もするんだけど、そうはいかないんですかね。
     隼人さんの最後が、すごく感じ入りました。当たり前のようにしていたことからの解放。自分が何なのかを取り戻すようなラストシーン。これを最後に持ってくるなんて、やっぱり良いお話でした。
     三作目もあるって気づきました。
     少し余韻に浸ってから読みますかね。

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    2026年06月14日