吉田修一のレビュー一覧

  • ミス・サンシャイン

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    作家の得意とする暗さがなく楽しめた。でも最後は暗い部分の表れそれが作品の魅力を一段と引き立てている。
    異性と性別を超えた共鳴を覚える人に出会えたことが羨ましくもあり、本当にあるのかなとも、またその境地に達していないだけの自分がいるのかなとも、、、

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    2026年06月11日
  • ミス・サンシャイン

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    すずさんといっくんの関係がすてきすぎた。
    いっくんが、すずさんとのことだけは奥さんに話せなかった、というところに切なさを感じた。

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    2026年06月08日
  • 罪名、一万年愛す

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    吉田修一さん、ほんとにいろんなジャンルの作品があってビックリします!

    私は「太陽は動かない」の3部作が好きで、そのあとに「悪人」や「怒り」の犯罪小説系を読み、そして「国宝」はまた文体からして全然違ったけど素晴らしく……“みんな違ってみんないい”です本当に

    この本もまた、私が読んだことのある吉田修一さんの作品にはないジャンルで、ドラマ化を前提に書き下ろしたのかと思うような劇的なストーリー
    楽しく読みました

    次は、こちらの皆さんの本棚や評価で目にとまった、「横道世之介」読むぞ〜〜!!

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    2026年06月05日
  • 怒り(上) 新装版

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    虚偽の情報に満ちた腐敗した社会の中で、自分を偽らずに生きることが、いかに危険で絶望的に困難であるかを投げかけている。

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    2026年05月20日
  • 湖の女たち(新潮文庫)

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    湖畔の老人介護施設で老人が亡くなった
    人工呼吸器を外されていたことで警察の捜査が入り
    物語は展開していくのだけど
    刑事とそこのスタッフの女性とが怪しい関係に
    なっていく流れの異常さは読者を選ぶかもしれない
    事件の経過も気になるし二人の関係もなぜか気になり
    読みました
    この著者はこういった感じの作品なのかな?
    と思いながらも物語的には気になって引き込まれて
    しまいました

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    2026年05月20日
  • 泣きたくなるような青空

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    偶然にも知り得た吉田氏のエッセイは、心に響いた。本書もすぐに読んでみようと思っていた。個人的にも、旅は、いいものだ。


    本書は、航空機内誌に連載されていた25編のエッセイを纏めている。カバーが、圧巻だ。椰子の木と
    その椰子の木の周囲を取り囲む岩場等、ちぎれ雲とのコントラストが筆舌し難い。見事に夏の一瞬を切り取っているように見え、非常に目に映える。

    筆者は、中国語を勉強しているようだ。日本語と中国語との発声方法の違い等を知ると、中国語に対するイメージ等も変わるという。さらに、筆者は、新しい言葉を学ぶ楽しさを述べている。確かに、学習直後は、特に楽しいだろう。

    中国語の勉強を始めた筆者と、中国語に限らず外国語を少しでも実践したいという気持ちが強かった学生時代の頃とが重なった。

    余談だが、先日、勤務中に中国人旅行者が質問してきた。何とも心許ない中国語力だが、問題等は解消できたようで、そのお二方は、満足気だった。


    日々思っていることだが、新しい言葉を知ることは、世界を拡げてくれるはずだ。

    本書は、私の背中をそっと押してくれた気がした。

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    2026年05月18日
  • 国宝 5

    購入済み

    む?

    相変わらず絵が綺麗で良いが、時系列がちょっとわかりにくいのと、
    危なさ満載だった辻村の舞台に立ってどうだったのか、などがなんだか不明?

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    2026年05月11日
  • 新装版 静かな爆弾

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    吉田修一さんの恋愛小説。
    テレビ局に勤める俊平は、公園で出会った聴覚にハンディキャップを持つ女性・響子と恋に落ちる。
    静かで穏やかな日々を重ねていく二人は、俊平が仕事で忙殺されるなかで、すれ違いが積み重なっていく。
    俊平と響子は言葉を交わせない分、伝えたいことを精査して文字で伝えるため、余分なことを省略するのが当たり前になってしまう。だけど、その余分なことが相手を知るために必要なこともあり、心が通じ合えるほどの関係に至っていなかったことに気付かされる。
    思っていた以上に相手のことを知らず、知らないことに薄々気付いていたのに知ろうとしなかった俊平の気持ちが見えてくる描写がとても良かったです。
    二人の出会いの場面がとにかく美しく、はっきりとは描かれない二人の関係も想像をかき立てます。
    吉田さんの恋愛小説は心に沁みる。また好きな作品が増えました。

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    2026年05月11日
  • 横道世之介

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    昭和?平成初期?の大学生横道世之介の1年間を描いた小説。
    映画観た記憶が薄らあるが、そんなにおもしろくはなかったし、世之介変なやつだなーとか思った気がするが。
    本は世之介そんなに変じゃないし、世之介が関わった人たちがほんとうに少しだけ影響を受けたり受けなかったり。世之介もすんなりいいやつってわけではないけど、どこか憎めない、愛される男。この男の見ている世界を切り取るカメラマンという職業もよかった。
    この本が、世之介が、とても大切だと抱きしめられる人もいる、響く人には響く作品。

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    2026年05月10日
  • パレード

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    若者の群像劇と思いきや、予想外の結末に読後は呆然としてしまいました。
    悩みを相談したり、ご飯を食べに行ったり、一見仲が良さそうな4人ですが、『本来の自分』と『同居を成立させるための自分』の違いがそれぞれの視点で描かれています。サトルという人物が登場することで、4人をより客観的にみる視点が加わり、この関係性の違和感に気付かされていきます。特に印象的だったのは、直輝の章で、「相手に思いやりを示さないことで、いつの間にか俺は、彼らの良き兄貴分に祭り上げられている」という一文がありますが、それはあくまで主観であったことを結末で知らされるところです。
    仲が良さそうに見えて、誰も本来の自分をださないし、誰にも関心がないということ。読んだ後、じわじわと恐さを感じた作品でした。

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    2026年05月09日
  • 東京湾景(新潮文庫)

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    吉田修一さんの恋愛小説。
    どんな愛にも終わりは来るとうそぶく亮介と、愛の力を疑いながら、でもどこかで信じたい美緒。身体を重ねるふたりは、身体の関係の「その先」に向き合うことに。心をさらけ出す恐さや、素直になれないモヤモヤした思いが、二人の何気ない言葉や行動で感じられる描写がたまらなく良かったです。
    二人の関係性は、美緒の友人・佳乃の「始まるのが恐くて、お互いに目をつぶったまま抱き合ってただけじゃない!」という言葉そのもの。そんな二人のラストシーンは、最高にドラマティックでした。

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    2026年05月05日
  • ミス・サンシャイン

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    こんなふうに歳を重ねれたらいいなぁと思う。
    現実的に50も歳が離れていて恋愛感情が湧くのかどうかはわからないけど、人間的に惹かれるというのはわかる。
    同じように大切な人を亡くして心に傷を隠したままの二人が心の交流によって癒されていく。
    人は人によってしか癒されないのかな。

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    2026年05月01日
  • ミス・サンシャイン

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    ネタバレ

    タイトルと装丁に惹かれてほぼジャケ買いの一冊でしたが、
    タイトルにそんな意味があったとは…。

    ひょんなことから昭和の大女優・和楽京子こと石田鈴の自宅整理を手伝うことになった岡田一心。
    回想での女優としての和楽京子の描写はまるで本当に映画を見ているような熱感で、
    一方で現在の鈴さんは穏やかな時間のなかで生きていて。
    片付けを通して鈴さんの歴史に触れ、読み終わる頃には一心とともにすっかり鈴さんの虜になってしまいました。

    幼馴染の佳乃子を原爆で亡くした経験を持つ鈴さんと、わずか9歳の妹・一愛を亡くした経験を持つ一心。
    鈴さんのかつての恋と、一心の恋心。
    ふたりの共通点が見えてくるうちに、だんだん二人が近くなっていって、少しの間だけその糸が交わってまた解けてしまう。

    でも解けた先にもちゃんと鈴さんはいて、一心の人生を支えていて。
    そんなふたりのように、ひとときの交わりでもそこから自分の未来につながるような出会いを繋いでいくのが人生なのかな〜と思ったり。
     
    読み終わったあと心の芯がじんわりあったかくなるような温度感のある一冊でした。

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    2026年05月01日
  • 日曜日たち

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    特に何も起こらないけど短編5つを通して最後に兄弟は幸せそうだった。
    「日曜日の被害者」の遊んでる若者の雰囲気、平成感が好き。結構キツいことされるけど。
    「日曜日の運勢」の優柔不断なモテ男の憂鬱も面白い。男女のやり取りがやっぱり好きなんだなって気づく。あと吉田修一が好みって気づいてきた。

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    2026年04月26日
  • 最後の息子

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    吉田修一さんのデビュー作品。
    『Water』は、高校の水泳部員たちを描いた青春小説で、とても清々しい作品。大会の最終日、メドレーリレーの前にケンカする4人がめちゃくちゃ尊い。
    個人的には『最後の息子』と『破片』がとても好きで、どちらも閉鎖的なコミュニティでの息苦しさや、昔ながらの男女の価値観が描かれていました。
    デビュー作でこんな作品を描いてしまう吉田修一さんはやはりすごい。
    別の作品も手に取ってみようと思います。

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    2026年04月25日
  • 路

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    日本の新幹線の台湾への輸出事業を背景に、両国の人たちの交わりや、すれ違い、その中に生まれる静かだけど深い思いのドラマ描写。
    人生におけるタイミングであったり、出会いの奇跡、必ずしも成就しないことだったりが、自分に優しい気持ちを与えてくれたように感じられた。

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    2026年04月25日
  • 怒り(下) 新装版

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    2026.04.22 ★4.6

    上巻は静かに淡々と時間が流れ、下巻からは怒涛の展開。

    3ヶ所に居る身元不詳の男は一体誰なのか
    誰が誰を信じていて、誰が誰を信じられないのか
    「怒り」は誰が誰に向けたものなのか

    一気に色々なことが起こり、ページをめくる手が止められない。

    正直、読み進めるのが辛く感じる展開もあったが、ほんの少しだけ光が見える終わり方だった。


    ↓↓↓内容↓↓↓

    山神一也は整形手術を受け逃亡している、と警察が発表。
    洋平は一緒に働く田代が偽名だと知り、
    優馬は同居を始めた直人が女といるところを目撃し、
    泉は気に掛けていた田中が住む無人島であるものを見てしまう。
    日常をともに過ごす相手に対し芽生える疑い。三人のなかに、山神はいるのか? 犯人を追う刑事が見た衝撃の結末とは! 

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    2026年04月22日
  • 路

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    吉田修一の描く群像劇はやはりピカイチだと思う。
    とても素敵な作品だった。

    台湾に日本の新幹線が走る。
    商社の台湾支局に勤める春香と日本で働く建築家・人豪の巡り合い。
    台湾で生まれ戦後引き揚げた老人・勝一郎の後悔。
    「今」を謳歌する台湾人青年・威志の日常。
    新幹線事業を背景に、
    日台の人々の国を越え時間を越えて繋がる想いを色鮮やかに描く群像劇。

    出てくる登場人物たちが皆何らかの形で台湾新幹線に関わっている。
    これは非常に高等なテクニックだとも思った。
    何気ない日常を描き、何でもない台湾人青年に至ってもそういう流れになる。
    群像劇で一番難しい繋がりを、いとも簡単に描いている点は流石の一言。

    メインとなるのは、学生時代に一度会ったきりの台湾人青年を
    未だに心のどこかで思っている春香とその台湾人青年・人豪の
    もはやすれ違う運命としかいいようがないもどかしい関係。
    やはりタイミングというものは重要なのだなと思わせてもくれる。

    物語は7年の歳月を描いているが、
    変わりゆく台湾の情景など、読み手のこちらも台湾にいるかのような
    そんな風に錯覚してしまうほどの描写が多く飽きが全く来なかった。

    中国名の登場人物や地名が多い場合に陥る、
    この漢字どう読むんだっけ?問題は最後までついて回るのだが、
    それさえ乗り越えれば、
    台湾という地がとても身近になるそんな体験をさせてくれる良作である。

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    2026年04月20日
  • ウォーターゲーム

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    水道の利権をめぐる策略と情報戦。色んな企業、国、政治、それぞれの私利私欲が絡み、スパイ&アクションのエンタメ要素ががっつり高めで面白い!展開がテンポ良く変わるので飽きずに読める。ただ、前の2作と比べるとあまりにも現実離れしすぎているというか出来すぎている感はあって、前半はそんなにのめり込めなかった。でも、終盤の畳み掛けるような展開が好き過ぎた。
    スピンオフも出して欲しいな。

    あと、ファッテューチョンってスープ、初めて知った。仏も飛んでくるってすごい!どんな味なんだろ?!

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    2026年04月11日
  • ミス・サンシャイン

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    当初想像していたのとはだいぶ違う内容だった。それは勿論良い意味で。

    心に傷を負った大学院生の岡田一心は、
    伝説の映画女優である和楽京子こと石田鈴の自宅で荷物整理を手伝うことに。
    引退した今なお美しい鈴さんの胸に秘められていた波瀾万丈な映画人生、
    原爆が奪った運命と大切な人たち。
    その過去に触れるうち、一心の胸にあたたかな光が灯る。

    吉田修一作品で言ったら横道世之介に分類される読みやすさと温かさであった。
    何より、鈴さんの生きた人生が本当に胸に刺さる内容であった。
    ミス・サンシャインに込められた皮肉、
    そんなことにも気付けなかった己の無知さ加減も含めて。

    鈴さんという存在によって、
    主人公であるはずの一心のズルさが非常に目立った。
    本当にズルい男だと、最後までそれは拭えなかった。
    だから自分の中でこの素晴らしい作品を満点に推せなかったのかもしれない。

    とは言え、一心は欠かせない存在なのである。
    桃ちゃんのクソさも含めて、物語には欠かせないのである。
    この矛盾が何とももどかしかった。

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    2026年04月11日