吉田修一のレビュー一覧

  • 橋を渡る

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    春、子供のいない夫婦が預かっている、海外赴任中の姉の高校生の息子が、彼女を妊娠させる。夏、市議会議員の妻が、夫の収賄を知って苦悩し、秋、数カ月後に結婚を予定している順風そうなテレビディレクターが、彼女を殺してしまう。そして冬、時代は一気に70年後に飛ぶ。冬の視点者は、「サイン」と呼ばれる、特殊な生まれ方をし、通常の人間とは区別されて生きている男。その「サイン」は、秋、テレビディレクターが追いかけていた研究者が作り出したものである。サインの妻が、春の夫婦の血縁者であったり、もう一人のサインの夫が、夏の市議会議員の血縁者だったりすることが、だんだんわかる。70年前の出来事が、影響している世界。あの時の選択は、間違いだったのか。

    初読みの時にはあまり印象に残らず、忘れていたけれど、今回、おもしろくてのめり込むように読んだ。週刊文春連載だったらしく、「セウォル号沈没事件」「都議会セクハラヤジ問題」「iPS細胞」「香港の雨傘デモ」など、当時、世間を騒がしていたニュースが、そのままの形で出、正しいとは何かという問いかけが、ちりばめられている。そして、その影響を受けた70年後は、人間がストレスから解放された社会であり、しかし、その下で、犠牲になっているものがある。

    どうということのない夫婦の生活が、吉田修一が書くと、面白いのはなんでなんだろう。春、子のない夫婦のもとに届いた、差出人不明の酒、米の回収は、他の人の感想を読むまで、気づかなかった(ちゃんと書いてあるんだけどー)。

    良かった比喩。朝、泥酔状態の若いホスト三人が歌舞伎町のマンションに帰り、登校する小学生が出てくるシーン。
    「兵士が野戦病院に担ぎ込まれるように彼らが消えると、代わりに叶音ちゃんが元気よく飛び出してくる。」

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    2025年08月08日
  • おかえり横道世之介

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    おかえり!
    泣けた!

    横道の善良さに心洗われた。
    冬に飲む自販機のコーンポタージュみたいな安心感と暖かさがある。
    相変わらず笑いもあり。

    大人になって大学生の頃のような激しさはないけど、人間味がある深い話が多かった。

    印象に残ったのは次の吉田修一さんのまとめ。

    人生の低迷期だったとしても、その時にしか会えなかった人はいるし、その時ならではの楽しかった思い出もある。
    スランプ万歳!

    なんか焦らなくていいんやなって思った。
    当たり前に過ぎていく日常やけど、色んなことは起きてる。
    それを楽しんで、受け入れながら生きていくだけでいいのかもって。

    あとは、やりたいことやる。
    横道みたいにカメラとか、浜ちゃんは寿司、コモロンは英語と、真面目な仕事。

    性格にあったそれぞれやりたいことがあるから。

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    2025年08月08日
  • 罪名、一万年愛す

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    ネタバレ

    孤島を舞台にしたミステリーであり、戦災孤児など歴史の重みがにじむ人間ドラマでもあった。時々クスッと笑える描写もあり、気づけば結末が気になって一気読み。作中で触れられる「砂の器」など昭和の名作とは異なる予想外のラストに驚かされた。初読みの作家さん。引き込まれる作品で、とても面白かった。

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    2025年08月06日
  • 横道世之介

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    ネタバレ

    映画国宝を見て、吉田修一さんの著書を読んでみた。

    まず、一言で言うとこの人は天才だと思った。
    前半で、横道世之介という人物像を読者に掴ませ、愛着を沸かせる。その後、横道世之介を知る人物からみた横道世之介の人物像を語る。そこで過去の横道世之介の片思いの相手が横道世之介が死んだことを知るシーンを描く。その後再び横道世之介の目線から描かれる。
    横道世之介が亡くなったことに対するインパクトを読者が1番残す方法で書かれていて、実際私も心を掴まれた。

    ここまで面白みの欠ける主人公を面白おかしく描けるのは吉田修一さんしかいないと思った。

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    2025年08月02日
  • 女たちは二度遊ぶ

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    長い人生の中の一瞬の出来事を今体験してるみたいな感覚になって、次はどんな物語なんだろうって一気に読みたいけど勿体なくてちまちま読み進めた一冊

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    2025年07月31日
  • ぼくたちがコロナを知らなかったころ

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    ANA機関誌に掲載されたエッセイ。
    ちょうど2019年までのものなのでコロナを知らなかったころなんだなぁ。
    先日観た映画の原作の話も時々出てきて興味深かった。
    とても明るい楽しいエッセイでした。

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    2025年07月31日
  • 国宝 1

    匿名

    無料版購入済み

    話題

    映画が話題になっているので読んでみました。想像していたストーリーではなく、良い意味で意外で面白いです。

    1
    2025年07月23日
  • 国宝 1

    匿名

    無料版購入済み

    映画の評判が良いので見てみました。映画見てないけど、これは映像で見たら面白そうだなって思います。華やかだろうな。

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    2025年07月20日
  • 国宝 1

    無料版購入済み

    さすが

    2025年夏、超話題の映画「国宝」のマンガ版。

    原作小説が2018年秋と2021年秋の上下巻発売、このマンガが2024年9月から連載開始、そして映画の公開が2025年6月。
    タイミング的に、このマンガ版は映画と共に売るというメディアミックス戦略の一環だろう。

    作画の三国史明というマンガ家は、ビッグコミックオリジナルにて「穀潰しのメシア」という読み切り作品で2022年にデビュー。
    そして、恐らくその次の作品が本作。
    他に「武論尊100時間漫画塾」出身という情報くらいしかないが、絵のレベルはかなりのモノ。
    特に、歌舞伎の女役にスポットを当てた作品で、妖艶さを出す描画力はすごい。
    また、普段の絵もいい感じ。

    三国史明のオリジナルの発想力はまだ不明だが、今後かなり人気の出るマンガ家になるんじゃないかと思う。

    ストーリーは原作小説も映画も知らないが、なかなか壮大なストーリー。
    さすが話題になる作品だけあると感じた。

    これはいつか全巻読んでみたい作品。
    もっとも、その前に映画版を見てみたいが。

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    2025年07月17日
  • 森は知っている

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    面白い
    吉田修一いまんとこ読んだ本はみんな面白い
    常にスピード感があって
    ほっといても物語りに引き込まれちゃう
    電車が着いても
    しおりを挟むのを躊躇うような
    そういう本だけを読めればいいのに

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    2025年07月11日
  • 国宝 上 青春篇

    匿名

    購入済み

    引き込まれました

    映画が好評ということで、とても気になっていたのですが、原作が有るという事で、映画を見る前に読むことにしました。どちらが先が良かったか?はまだ分かりませんが、とても面白く、あっという間に上巻を読み終えました。早く映画がみたいです。

    #泣ける

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    2025年07月09日
  • 罪名、一万年愛す

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    ネタバレ

    面白かった。まさかそんな方向に行くのかと先が気になって急いで読んでしまい,二度読みした。真相というか過去の経過はすごく辛くて,実際を知っている人にとって虎に翼はきれいすぎただろうなと思う。最後のファンタジー的な結末はちょっと,と思うけど,全体が面白かったので気にならない。
    話は面白かったけど,砂の器とかのネタバレになっているのはどうなのか,「砂の器等のネタバレをされたくない人は先にそっちを読んで・見てください」と注意喚起すべきでは,でもそうするとこっちのネタバレになってしまうし難しい,と思う。先に知っておいて良かった。
    映像化は難しいだろうなと思うけど,そう思った国宝も映像化されてるし,されるかな。梅田翁はイッセー尾形さんあたりでどうか。豊大と三上も絶妙な俳優さんを選んでもらえることを期待。

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    2025年06月26日
  • 日曜日たち

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    間を空けずに一気読みすべきだった!
    それでも不思議な兄弟が出てくる度に話が繋がっていくのがとても面白かった。
    最終章ではじんわりと胸が熱くなります。

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    2025年06月16日
  • 横道世之介

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    映画「国宝」を観たから
    吉田修一さんの作品が読みたくなりました。
    結構読んでるんだけど肝心の「横道世之介」読んでないなと。

    誰の心にも
    横道世之介みたいな懐かしい友達がいると思う。
    高校の佐々木くんて子を思い出していました。元気にしてるかな?(笑)

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    2025年06月15日
  • 路

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    1つのプロジェクトを軸に国境を越えた人同士の絆の物語
    こんな仕事に憧れる。そして台湾に行ってみたくなった

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    2025年06月14日
  • 永遠と横道世之介 上

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    あ、4月始まりじゃないんだ、の読みはじめ。
    上下巻になってるので、世之介の日常が心なしかのんびりとしている。
    最後の一言が下巻に起こることを感じさせて切ない。

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    2025年06月04日
  • 新装版 静かな爆弾

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    惹き込まれるラブストーリー フィクションとは思えないリアリティ。男性からの目線で書かれたラブストーリーを読んだことがあまりなかったので、新鮮で興味深かった。

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    2026年01月12日
  • 悪人 新装版

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    祐一も光代も未熟な人間。出会うタイミングが違えば幸せだったのかもと思ったけど、このタイミング、この状況があったから強く惹かれあったとも思える。房枝のバスの場面は切なすぎて泣けた。佳男が増尾に会いにいく場面もやるせない。祐一が母親に金をせびっていたのは、そうする事で母親の罪悪感を軽減させたかったからなのか?悪くいうと、自分を捨てた母親への報復?
    個人的には前者だと思うけど、とすれば優しい面もある祐一がこんな顛末になりあまりにも切ない。

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    2025年05月23日
  • 永遠と横道世之介 下

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    ネタバレ

    終わっちゃうのかー,と悲しくなりつつ読んだけど,やっぱり良かった。みなさん大好き。
    ただ15年後は,想像するに任せて欲しかったかかなー,と。南郷さんが繋いでくれたんだろうなとか,いろいろ想像するけど,書かれてしまうと,そんなにうまくいく話でもないと思うんだよなとか思ってしまう嫌な人間なので。

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    2025年05月14日
  • 永遠と横道世之介 上

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    ネタバレ

    安定の横道世之介。出てくる人みんな好き。
    あと,輪廻転生の話がすごく良かった。死ぬことが楽になる。吉田さんのオリジナルなんだろうか。心から御礼を言いたい。
    もう映像化はしてくれないのかな。いい感じで年をとってはると思うのだが。

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    2025年05月14日