あらすじ
旅ってやっぱりいいもんだ。そこには人や場所との出会いがあり、人や場所の匂いがあり、人や場所の声が聞こえ、人や場所の手触りがある。台北や博多の屋台で舌鼓を打ち、沖縄やマレーシアの真っ青な空に目を奪われる。旅に出ることが出来る、それだけで奇跡。ANA機内誌連載をまとめた、ベストセラー作家・吉田修一の素顔が垣間見えるエッセイ集。
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日曜の夜に一気読みしてしまった。
エッセイなのに横道世之介を読んでいるかのようだった。世之介は著者そのものなのか!?
何だかキャンプとか屋外で夜風に当たりながらランプの灯りで読みたい本だった。
あまり旅行をできないが、本で旅をした。
いつか行ってみたいと思いを馳せながら…
修学旅行で行った長崎、もう一度行きたいな。
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吉田修一さんのエッセイ読むの、意外にも初めてかも。
人間というものの切なさ、愛おしさが感じられる簡潔な文章はエッセイでも健在で、ああ吉田修一ってやっぱいいなあ、と思いながら読んだ。
特に好きなのは『お盆・花火・長崎』。
長崎ではお盆に墓場で花火したり、精霊流しで100本以上も爆竹を鳴らすのは初めて知った。故人を賑やかに送るの、楽しそうで、どうしようもなく切なくて、最高。
吉田修一さんは、盛大な爆竹と共に精霊船を流し終えた後、宴会に向かって、高揚と虚しさが入り混じったような足取りで歩きながら、亡くなった家族や友人のことを話すのが好きだそうで、それもすごくいいなあと思った。
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ANAの飛行機に乗ると、必ず目を通すのがこの機関誌。そうか、そこに載っていたエッセイだったのか。
地図が大好きな私は、早速吉田修一さんとの共通点を見つけて、「読む旅」を始めた。
吉田修一さんが『横道世之介』の原作者というくらいしか予備知識がなかったが、読めば読むほど興味が湧いてきた。
吉田さんはさださんと同じ長崎出身。賑やかな精霊流しな話などを読むと憧れがふくらむ。
上高地とヨセミテ国立公園の水と清潔の話。水が大好きな吉田さんは、清潔さが一番恐ろしいという。たぶん表裏一体の気持ちだろう。森の声と風のゆらぎ、満天の星の敬虔なる風景がそう言わせたのかな。
アカデミー賞の映画に対するSMAPの稲垣さんのコメントにもビックリした。稲垣さんには、感情に溺れない、自分で冷静に考え判断する稲垣さんのイメージを持っていたが、自分を俯瞰して観る目を持っている方なんだなと感じた。
吉田修一さん、好きな作家になりそうな予感がする。
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飛行機はANA派なので、何度も空の上で『翼の王国』の中のこのエッセイを読んだことがある。
旅のエッセイを読むと、やっぱり旅心がついちゃうな。
息を飲むようなヨセミテ国立公園の空気、
それから、長崎の精霊流しの夜、
私も感じてみたい…。
著者の小説にまつわる短編も多く、楽しめた。
『路』を読んで台湾に行きたくなったこともあったなぁ。
読み終わった時なんとなく、旅の終わりに感じる「あーあ。終わっちゃった」という気持ちになっちゃって、自分でちょっと笑ってしまった。
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国内外問わず、色んなところに赴いてそこで初めての経験や感じたことが短くまとまっていてわかりやすい。その場のにおいとか天気とかふと思い出すことってあるよなぁ〜と思いながら読んでいました。旅に出たくなった。
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吉田修一のANAの機内誌に連載しているエッセイ集(第4冊目)。僕は機内誌で何度か読んだ記憶があるがエッセイとして出ていることを恥ずかしながら知らず、何だか読んだ気のするタイトルもあるなあ、とか思いながら読み進んだ。そしてその中でこの作品がエッセイ集として4冊目ということを知って、どうしようかと思いながら、まずは3冊目と5冊目を購入して読み進めることにしたのだけど、エッセイだから順番はそんなに気にする必要はないかもしれないが、いずれにしても全冊は読まない気がする。それはともかくこの作品だけど、厚さといい(笑)、とても持ち運びやすく、読み進めやすくて助かっている。内容も小説ほどとはさすがにいかないけど、吉田節が随所にみられてそれはそれで納得出来る。ちょっと息抜きしたいと手にとってみたけど、次の小説を読みたくなる欲を刺激してくれる作品になっていると思う。
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2022.02.26~03.03
表紙の引かれ、帯に引かれて購入。
青い空は、気分が上がる。
コロナ収束してほしいと、切に願ってしまう一冊。
収束したら沖縄のあの濃い青空を見に行きたい。
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7月24日通りを読んだ。
このアプリに登録がないようなのでこちらの本で。
リスボンの街並み、良し。
小百合は地味だけどうじうじしている方でもないし現状はつまらないけどその中に自分なりの楽しみを見出していて嫌いじゃなかった。
キャラ付けがすき。
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『最後に手にしたいもの』と合わせて文庫化した吉田修一の旅エッセイ。機内誌の連載ということで国内も海外も短めのエッセイがいろとりどりに続きます。あとがきに本人も書いてるけどコロナ前の当たり前に旅行に行けていた日常の贅沢さを感じます。旅行行きたい〜
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ANAの機内誌「翼の王国」で連載のエッセー、三巻目。
スッと読めて、頭からまたスッと出ていく軽い読後感が機内誌にちょうどいい。
その頭に残らないなかで、ふといつかなにかの表紙で思い出すことがあるのだろうか。
旅と人にまつわるエッセー集。
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吉田修一(1968年~)氏は、長崎市生まれ、法大経営学部卒の小説家。芥川龍之介賞(2002年/『パーク・ライフ』)のほか、山本周五郎賞、大佛次郎賞、柴田錬三郎賞等の文学賞を受賞している。
本書は、初出はANAの機内誌「翼の王国」への2012年10月号~2016年10月号の連載(25篇)で、2017年に単行本で出版、2021年に文庫化された。また、作者の「翼の王国」への連載は2007年4月から始まり、これまで『あの空の下で』、『空の冒険』、『作家と一日』の3冊が出版・文庫化されており、本書は4冊目になる。(5冊目の『最後に手にしたいもの』も2021年2月に文庫化予定)
私は、既刊の3冊も所有しているが、実は本棚の片隅で積読状態である。というのは、2019年に、ビジネスの関係で海外の短距離フライトに乗る機会が急激に増え、その時に読もうと思って、2019年末に3冊まとめ買いしたのだ(短距離便には個人モニターが付いていないため、とにかく退屈である)が、昨年1年はコロナ禍のため全く飛行機に乗る機会が無くなってしまったのだ。
本書は、帯に書かれた「今年こそは旅に出たい!まずは“読む旅”をお楽しみください」というフレーズを見て我慢ができず、思わず自宅で読んでしまったのだが、体の移動の自粛が続く中で、心は(わずかながらも)軽くなったように思う。
作者は「文庫版あとがき」でこんなことを書いている。「基本的に旅情をテーマとしたエッセイであるから、旅先のスケッチが多い。・・・そこには人や場所との出会いがあり、人や場所の匂いがあり、人や場所の声が聞こえ、人や場所の手触りがある。そして今回、なによりも驚かされたのが、そうやって日々の旅を続ける自分自身が、この旅が続くことに、なんの疑いも持っていないことであった。今回、改めて一編一編のエッセイを読み返しながら、台北や博多の屋台にいる自分や、沖縄やスイスの青空の下に立つ自分に、こう言ってやりたい気持ちにあふれる。「お前は奇跡の中にいるんだぞ」と。お前は日々、奇跡の上に立っているんだぞ。だからこそ、こんなに空は青く、風は清らかなんだぞ、と。」
コロナ禍があったからこそ、我々は、旅のできる日常が当たり前のものではないことを知った。そうした意味で、貴重な体験だったとも言えるのだが、今はただ、一日も早く、心置きなく旅ができる日々が戻ってくることを祈るばかりである。
(2021年1月了)
(2021年1月了)
Posted by ブクログ
乗ると必ず隅々まで熟読するANAの機内誌、「翼の王国」連載のエッセイ集。
巻末の地図まで見続ける著者に共感する。
国内、世界、それぞれの旅に人柄がにじみ出ている。
読みながらリラックスでき安らかな気持ちになる。
そろそろ旅に出よう。
Posted by ブクログ
ペルヘンティアンは確かに良いところだった。
海はものすごくきれいで海亀と泳げたしご飯は絶品だったし。
イグアナはそんなにいなかったと思うけど。
あまり気にしていなかっただけかも。
他にも行ったことのある場所が載っていてちょっとあるある感を持って読めた。