吉田修一のレビュー一覧
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世之介をとりまく人々、またその人たちをはぐくんできた人たち、たくさんの登場人物がでてくる。
世之介の父母の出会い、世之介と事実婚にあるあけみちゃんの芸者だった祖母。。。
それらは、今を生きる世之介やあけみちゃんが語るのではなく、その当事者たちの時代に戻るためそのたび読者は時代を行き来することになり脳が忙しくなる。
どのエピソードも特にドラマティックではないがあたたかくやさしさにあふれている。
特に、世之介の父母の出会いの話が好き。
多恵子(母)が結婚前に洋造(父)の母に初めて会う場面。
長く漁師町で働いてきたのちに姑となる母の手で握られた多恵子は「ここが私が幸せになる場所だ」と確信する。「ウ -
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遂に…本当にこれでおしまいかぁ…!!一気に読んだけれど、長いとは感じなかったです。
「ドミー吉祥寺の南」の住民たちと、世之介の元カノである二千花、仕事の後輩に当たるエバ…世之介が関わってきた人たちは(前作・前々作の登場人物も含めて)、みんな素敵な人たちでしたっ!
善良な世之介と関わったことで、みな善良になれたのかな…この世で一番大切なことはリラックスできていること、世之介らしいなって感じました。なんでもない一日みたいな人が世之介…こんな風に誰かの心に残る人になりたいなぁ…!
あぁ…読み終えてしまった…!評価は通して、☆4に読み終えたときのインスピレーションでしているけれど…☆5で -
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遂に読んでしまったって感じかな…。この作品では、主人公の横道世之介が38歳~39歳の1年間をベースに描かれています。世之介は修学旅行に同行するようなカメラマンとして、そして暮らしているのは「ドミー吉祥寺の南」という下宿です。この下宿を切り盛りしているのが、交際相手のあけみちゃんで、世之介の他にも営業マンの礼二さんや書店員の大福さん、大学生の谷尻くんなど個性的な面々が暮らしています。そこに、教師のムーさんの息子でひきこもりの一歩が加わります。
世之介って、どの年代にもちゃんと交際している彼女がいて…あ、あけみちゃんとは内縁関係か、でもその前にもう一人、二千花という彼女もいたようで…あけみち -
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「横道世之介」の続編です。この作品も、読んでいて楽しかったです!
この作品では、主人公の横道世之介が24~25歳の1年間が主に描かれています。世之介は1年留年し大学を卒業したものの、バブル最後の売り手市場に乗り遅れ、バイトとパチンコで生計を立てています。パチンコ店で知り合ったハマちゃん(浜本)や、同じく留年したコモロン(小諸)、いくつかの偶然が重なっての桜子と亮太親子との出会いもありました。桜子とは交際をはじめ、桜子の父が営む整備工場を手伝うことになったり、その兄である隼人とも親しく付き合うようになります。
やっぱり、世之介好きだなぁ~。なんとも憎めない性格なんですよね!桜子親子が頑 -
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パーク・ライフ
大きな公園には様々な人が集まる。仕事の息抜き、散歩、運動など。
仕事の昼休みを公園で過ごす女性と主人公の交流のお話。
文体、雰囲気が好みだった。主人公が淡々としている作品好きになりがち。
心を新鮮な風が通り抜けたような読後感。
flower
パーク・ライフが爽やか寄りならflowerはドロドロ寄り。
上京した主人公の変化の話。月日を重ね、職場の人間や妻との関係が緩やかに変わっていく。
職場の先輩、元旦が印象的。私には想像もできない思考回路を持ち、理解はできないけどその人の中にある理念を通して生きているように見える人物を読むのが興味深かった。終わりは何かを暗示していそうなんだけ -
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下巻は主にあけみちゃんが切り盛りする下宿屋の下宿人や、世之介の後輩など、世之介を取り巻く人たちにスポットがあてられている。
何事にもゆるく、肩ひじ張らない世之介だけれど、根はやっぱり誠実?
だからあけみちゃんも見捨てないし、みんなが世之介を慕ってくる。
仕事に行き詰って泣きついてきた先輩に掛けた世之介の一言「リラックスしてください」一気に肩の力が抜ける気がした。
春のある1日、夏のある1日、秋のある1日、冬のある1日、あ~今日はいい1日だったなぁ、と思えるような暮らしでいい、そんな毎日でいい、というようなことを世之介が言う。
世之介の生き方。
最後はえっ!?てなるんだけど、これって・・・
カメ -
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初めて世之介が世に出たのはもう15年ほど前でしょうか。
続編かと思っていたら、この間にもう一冊「続」があって驚く。次に読みましょう。
さて、世之介は40歳前になっていて、下宿屋をしているあけみちゃんと暮らしながら、カメラマンをしている。
といっても、売れっ子でもなんでもなく、レストランのメニューを撮ったり、修学旅行について行って学生の写真を撮ったり・・・
時には先輩カメラマンのアシスタントをしたり、ゆる~くだけれど、何事にもまじめな世之介である。
あけみちゃんとは事実婚の仲だけれど、あけみちゃんはぼくの2番などと公言して、亡くなった婚約者が忘れられない世之介である。
婚約者の実家にもたびたび顔 -
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横道世之介が大学入学からの1年間の話。
青春話になるのかなあ。
バブル期の時代背景描写が
自分の経験と重なり懐かしさがこみ上げる。
それにしても世之介って。
両親の名前のセンスっ!
世之介のやる気があるんだかないんだか、
ふわふわっとしている雰囲気のような
つかみ所があるよな、ないような
流される性格のような、そうでないような、
独特の雰囲気を醸し出している感じでもあるが
どこにでもいるような平々凡々な男でもある。
ひょうひょうとているようで、熱いものもあるような
なんだか憎めないやつ。
20年後ふと思い出したときに
笑みがこぼれてしまう不思議な人。
当時つきあっていたお嬢様の祥子ちゃん -
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断捨離をしているうちに吉田修一さんの本が結構出てきて、また読んでみようかと。本屋さんに行くと最近の作品=映像化されている作品があり、つい手にとった。
地理的に琵琶湖の風景が脈々と解るので余計リアル、薬害問題、戦時中の人体実験、介護施設の事件もかなり知見しているのでリアル
人間とは賢くもあり愚かである。
この物語
圭介と佳代のなんとも言えないインモラルな描写に妄想も加わり一気読み。
「湖は自らを波立たせることが出来ない。だからこそ静かで美しい」
波立った湖は物語の終わりに何事も無かったように静かなり、より一層美しくなる
ちょっと車を走らせて湖岸に向かおうかなと言う気持ちだ。
もし白衣の子供たちが