吉田修一のレビュー一覧
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ネタバレ映画では見たことがあった吉田修一さんの作品。小説は初めて。とても読みやすく、最後の息子の意味を見落としてしまい、2回読んだ。
1話 最後の息子:モラトリアムな主人公に母性を持て余すオカマの閻魔ちゃん。ビデオを通しての視点が新鮮で、ショートフィルムを見た気分になった。閻魔ちゃんの優しさが切ない。
2話 破片:母親の死をトラウマとしている兄弟。地元に残り過剰な愛情表現しかできなくなっていまった弟、都会で暮らす自信のない兄。もがきながら進もうとしているが、なんとも将来が心配
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3話 Water:いきなりの青春。前2話からのずーんとした気持ちを一気に晴らす、疾走感。バスのシーンはもぞもぞし、水 -
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内容(「BOOK」データベースより)
ありふれた「日曜日」。だが、5人の若者にとっては、特別な日曜日だった。都会の喧騒と鬱屈した毎日のなかで、疲れながら、もがきながらも生きていく男女の姿を描いた5つのストーリー。そしてそれぞれの過去をつなぐ不思議な小学生の兄弟。ふたりに秘められた真実とは。絡みあい交錯しあう、連作短編集の傑作。
短編より連作の方が集中力が途切れなくて好きです。どの話も風合いが違っていて硬軟取り揃えた中で、同じ差し色として小学生の幼気な2人が出てくるのですが、その存在感が絶妙。皆悩みが有って自分の事ばかり考えているようでいて、少年たちが気になってしまうあたりでとても親近感が沸 -
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ネタバレとびきり幸せでも、とびきり不幸でもない普通の男と女たちの何気ない日常を切り取った5つの短編。
5つの短編の主人公それぞれの人生は交差しないものの、すべての物語に、九州から家出してきた小学生の兄弟がかかわり最後に掲載された表題作へと連なっていく。
それぞれの物語を味わいながらも、兄弟の行く末が気になる。
そして、ラストでは心が温かいもので満たされ、この作品の本当の主人公はこの兄弟だったのでは…と思う。
吉田さんらしい、冷めた目線に隠れた他者への温かさが心地よい。特に、「日曜日の新郎たち」は秀逸。
みんな頑張って生きている。みんな、幸せになって欲しい。そんなことを素直に思えた作品だった。 -
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登場人物に関しては、だれも友達になりたくはない人ばかり(笑)出来れば避けて通りたい人たち。
だけど、不思議ともっと知りたくなる。
大恋愛をしたわけではない、運命の人と思える相手でもない。それなのに、本当にふとした瞬間、どんな思い出があって、どんな言葉を交わして、どんな印象があるのかを思いだす。
普段は思い出せないけど、ふと同じ匂いがしたときに当時のことが鮮明に思い出せる香りみたいな。
自分の人生に何か大きな影響を与えた訳ではない、未練があるわけでもない、それなのに綺麗に忘れられず、思い出せば一日中彼女で頭がいっぱいになるような。
私は、忘れられない人がいるだろうか。
誰かにとって忘れられな -
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BOOK」データベースより)
新宿で起きた轢き逃げ事件。平凡な暮らしを踏みにじった者たちへの復讐が、すべての始まりだった。長崎から上京した子連れのホステス、事件現場を目撃するバーテン、冴えないホスト、政治家の秘書を志す女、世界的なチェロ奏者、韓国クラブのママ、無実の罪をかぶる元教員の娘、秋田県大館に一人住む老婆…心優しき八人の主人公が、少しの勇気と信じる力で、この国の未来を変える“戦い”に挑んでゆく。希望の見えない現在に一条の光をあてる傑作長編小説。
勧善懲悪のような話かと思いきや、復讐するような流れでは無く、脇道に逸れて畜生道に落ちそうな面子が、お互いに手を差し伸べあって、陽の当たる道を歩 -
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主人公はどこにでもいる地味で平凡なOL
彼女の唯一のプライドは、誰もが認める容姿端麗な弟の存在
自分のことが好きじゃない、というか半分あきらめているけど、
心のどこかでは光の当たる人と対等になれるかも、
という期待がいつになっても捨てられず、
自分に良く似た平凡な弟の彼女を認められない・・
巻末のあとがきが私の感想そのもの!
そして、この文章は結構納得してしまったなぁ
「どの幼稚園にも、必ず王子様役に選ばれる男の子がいて、
同じように必ずお姫様役しか考えられない女の子がいる。
たかが生まれてから三,四年の人生経験で、彼らが
王子様やお姫様にふさわしい魅力を得るはずがない。
そう考えれば、