吉田修一のレビュー一覧
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大学進学のために上京してきた横道世之介の1年間。
世之介って、ずば抜けていいヤツってわけでもなく、だらしないところもあるごくごく普通の18歳。
だけど誰の懐にもスーッと入ってきて気を遣わせず、一緒にいると肩の力が抜けるような気安さがあります。
押しに弱くていろんな事をあれこれ引き受けるハメに。
正直この本どうしてこんなに人気があるのかな…と思いながら読み進めた中盤、読み味がガラッと変わりました。
大学生の普通の毎日がいきなり尊くなり、しょうもない出来事ほどキラキラしてくる、半端ない切なさ。
疎遠になっても「あいつ今頃なにしてるかな」「あんなヤツいたなそういえば」と、みんながふと思い出し笑いする -
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ネタバレ45年前の主婦失踪事件の容疑者でもあった富豪の米寿の祝いの最中、その富豪が姿を消し彼を見つけようとする祝い参加者と45年前の主婦失踪事件の謎に迫る物語。
読むにつれて次はどのような展開になるのかと興味を持って読み進むことが出来たが、当初は風雨の中、決して島からは出れないと言っておきながら、クルーザーでもやっとたどり着けた離島に88歳の富豪が一人でボートに乗って離島に行ったことになっているのはどう考えても???。せめて、離島への秘密の地下道でもあったとなれば何とか納得は出来るのだけれど。
このことが頭から離れずすっきりとしない読後感だった。 -
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解説を読んで、作者は逃亡劇に対する文学作品を得意とするんだなと納得した。
最初の逃げろ九州男児は、一通を逆走し警官に止められたとき、ふと何もかもどうでもよくなり犯罪歴のない男性が母親を乗せたまま車での逃亡劇。走馬灯のように過去の思い出が蘇るが、逮捕され冷静になるものの、最後はまた逃走で終わる。
2作目の逃げろ純愛は、教え子と教師のまさに純愛。結果未成年との交際で逮捕されるがその際に押収された交換日記が何とも青々しい。
3作目、逃げろお嬢さん。あとがきでも述べられている女性芸能人の逃亡劇と、それをドッキリと勘違いした熱烈ファンとの邂逅。
勘違いもここまで来ると立派と思わせる良作。
四作目 -
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引退した昭和の大女優の倉庫の片付けのアルバイトをすることになった、大学院生の男の子。元女優の80代のおばあさんと、通いで来るそれよりは少し若いお手伝いさんと、なにとはない会話をしながら、女優の紹介、それから、男の子の恋愛の顛末を。男の子は、一度就職し、心を病んで辞めて、大学院に入り直していた。カフェの女の子を好きになり、結ばれるが、女の子は別れた元彼を忘れられない。ラストは、数年が経って、家庭を持っている彼が、大女優の死を知るという構成。
女優には同郷の親友があり、むしろ彼女のほうが女優になるべきだったと思っている。二人とも長崎で被爆し、親友のほうはそれが原因で白血病になり、若くして死ぬ。男