吉田修一のレビュー一覧

  • 7月24日通り

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    会社の上司の奥さんが高校時代の知り合いの亜希子だった。
    自分が中心にいないと気がすまない彼女は
    私を観客に仕立て上げて高校時代は聡史と、
    今は安藤さんとの仲を見せつける。
    しかし同窓会をきっかけに亜希子と聡史が再燃。
    聡史を好きだった私は今日も7月24日通りを歩く。
    写真:畠山直哉 装丁:新潮社装丁室

    自分の町がリスボンの造りと似ているって知ったら
    いつもの景色が全然違った風に見えるんだろうなあ。
    絶対絵描きの彼といた方が幸せになるのに、と思いつつも
    彼がいたからこそ間違いに踏み出せたのかも。

    章題がいまいちだと思ってたんだけど最後のリストとつながってて
    うまい!と思った。そっくりだよ本当

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    2010年10月11日
  • 長崎乱楽坂

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    地方ヤクザの栄枯盛衰を描いた物語。
    「ヤクザ」というある種、異質な家庭で育つ兄弟。

    各章ごとに時系列が途切れ、衰退の一途を辿る一族。
    地方に生まれ、地方で長い年月を生きた者には、共感できる風景の描写、兄弟の心の機微が多い。

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    2010年08月29日
  • 7月24日通り

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    吉田さんの他作品とちょっと違う、せつないお話。でもすごく共感してしまった。カッコイイ弟にコンプレックスなのか大きな期待を寄せる、平凡な姉。自分が住む街をリスボンになぞらえる所が素敵。

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    2010年07月16日
  • 春、バーニーズで

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    最初の章を読んで、ああ、いつもの短編か、と思ったら短編の続き物でした。
    妻子ある男の、何気ない生活を描いたものです。時々脱線する感じが、なんとなく村上春樹の作品に似てますね。って思ってたら、作中に村上春樹の作品が出てきたりします。「パーキングエリア」の、いかにもありそうでやっぱり無い日常と、「楽園」の虚無感がいいです。いややっぱ「パパが電車をおりるころ」もいい。

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    2011年12月27日
  • 長崎乱楽坂

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    1回途中まで読んで放り投げたけど、もう一回読んでみたらすいすい読めました。なんだか終わり方が『天人五衰』っぽい…感じがしました。うまく言えないけど。

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    2010年03月21日
  • ランドマーク

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    人は見た目じゃわからないというものの象徴が主人公の貞操帯で、内と外という(内面外面というよりも文字通りの内側と外側)面をそれぞれの登場人物に適したアイテムで鋭く描かれている。


    ふたつのサイドからの構想も変に感傷的じゃないので鼻につかなくてよかった。

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    2009年12月21日
  • ランドマーク

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    好きな作家はと聞かれたら、必ず入れるであろう作家の一人です。

    文学界や芥川賞を取るなど純文学の作家ですが、この「ランドマーク」は彼の作品の中でも特に純文学っぽい作品だと感じました。


    舞台は大宮。大宮駅前に建設中の地上35階建ての超高層ビル。
    その建設に関わる設計士・犬飼と、鉄筋工の隼人という二人の毎日が描かれます。
    犬飼が設計したビルはフロアが捩れながら積み上げられる螺旋の構造を持っている。
    そのビルの設計が進むに伴って交互に描かれる犬飼と隼人の毎日も少しずつずれていき・・・、というお話。

    舞台が東京でなく九州でもなく、大宮であることには意味があるんですが、個人的には、大宮

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    2009年10月25日
  • 長崎乱楽坂

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    読み始めはなんて温度が高い小説かと驚いた。そして、主人公である瞬が、小1、小5、中1、中3、そして高校2年で中退し、最後には最初は赤ん坊に近かった弟が大学生となり、主人公ではなくなった兄をあきれた目で見るようになるまでの、どんどん温度が低くなっていく過程に悲しくなった。一話一話進むごとに、三村家の人間がいなくなっていき、比例するように確実に温度が下がっていく。悠太が瞬を見る視線に遣る瀬無さがつのった。幼くして父親を亡くし、たくさんの男たちを見てきた瞬は、何も覚えてない悠と違い、ずっと「男」の姿を模索し続けてきた。「なんもせんで生きとるのも、なかなか難しかとぞ」と言う瞬に涙が出そうになった。最後

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    2009年10月07日
  • 長崎乱楽坂

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    いつからだろう・・・?

    さだまさしの『解夏』を読んでから?吉田修一の本と出会ってから??

    僕は行ったことのない長崎県にとても魅力を感じるようになりました。

    この長崎楽乱坂は、父親が死にヤクザの一家で生活することになった二人の兄弟の話です。

    母が二人のもとを去り、大人になっていく姿が描かれています。三人称ながら主人公が変わるとゆう手法もいいです☆

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    2009年10月04日
  • ランドマーク

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    ねじれながら空へと上っていくビルの建設。
    そこに絡みつくように織り成す人間ドラマを、軽妙なテンポの文章表現で描き出しています。
    生き生きと脳内で踊る登場人物たちに、圧倒させられます☆

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    2009年10月04日
  • 7月24日通り

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    吉田さん初読。読みやすくてびっくり。
    サユリの考え方、すごいわかるなーと思いつつ読んでました。先輩かっこいいですねー。
    でも映画とは結構違うみたいですね。予告で使われていたようなシーンが本ではなかったように思うのですが。でも映画も面白そうです。キャスティングお見事!!

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    2015年02月09日
  • 7月24日通り

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    異国の地図、ピンの刺さった蝶、バスにこもる雨の匂い、吉田修一によって配信される世界はまるで地図。彼の手にかかれば世界(風景)と人間(読者)の距離感は縮められ、情景描写という言葉を使うことさえためらわれる。だから私は吉田修一の小説は地図だと思う。人間模様を象った地図だ。これは女性が書いたものだと紹介しても誰も驚きはしないだろう。女性の心理を書くのが上手すぎる。

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    2011年07月03日
  • おかえり横道世之介

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    前作で世之介の結末はわかっているので、どうしても頭にそのことがちらついて切なくなってしまうけど、
    人生を最大限、精一杯楽しんでいる世之介は見ていてこちらも楽しくなる。
    そういう世之介だから関わった人たちを知らず知らずのうちに救えたんだなって思う。

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    2026年09月14日
  • 横道世之介

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    世之介は、特別に大きなことを成し遂げた人ではない。それでも、彼と出会った人たちの記憶の中には、何気ない会話や一緒に過ごした時間が残り続けている。本人がいなくなった後も、ふとした瞬間に思い出されることで、その人の存在は誰かの中で生き続け、生きた証として残る。

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    2026年09月14日
  • タイム・アフター・タイム

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    読みやすかった。
    いろんな場面で感覚がぴったりあって、くだらない話をずっと続けられるそんな二人…いるんだな〜。離れたとしてもまた巡り会える不思議。運命なのかな〜。

    沖縄の島に住む話、二人の逃避行は、「怒り」「悪人」と同じ感じで、爽やかさプラスか。

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    2026年09月11日
  • パレード

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    ネタバレ

    最初はよくある同居系日常もの小説かな、という感じだった。それは半分あっていて、半分は大間違いだった。
    物語はシェアハウスに同居している五人の人物の視点で語られていて、それぞれの文章を読んでいくと、恋人に対するものを除いて、いっさい「他人を思いやっている心を持っているような描写がない」ことに気づく。
    サトルをシェアハウスに入れたのも未来が酔った勢いで連れ帰ったことであったり、とにかく利己的な登場人物が多いことに気付かされる。
    それを見て、自分の心の中にある何かに気付かされました。

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    2026年09月09日
  • タイム・アフター・タイム

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    吉田修一さん、初読。
    珍しくこの手の純愛系を読んでみました。
    一気読みではあったんですが、ね。
    曲がった人間なのでね、結果うむむむむーっとなりました。
    個人的好みなので、悪しからず。

    オッソーの義叔父と凪沙が嫌いすぎました。
    めっちゃ嫌い。
    それだけは明言しておきます。

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    2026年09月06日
  • 国宝 下 花道篇

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    なんだかとんでもない世界観すぎてすごいとしか言いようがない感じだった。
    終わり方もなんだかゾワゾワした。
    父親を殺した話は結局何が理由?だったの?よくわからなかった。

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    2026年09月02日
  • 春、バーニーズで

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    最後の息子を読んでいない自分が、この本を手にしたのが悪いのかもしれないけど、吉田作品の中で一等モヤっとするエンディングでした。

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    2026年09月01日
  • 国宝 下 花道篇

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    ネタバレ

    あらすじ
    極道の家に生まれながら、芸道の世界へと飛び込んだ喜久雄。そして、歌舞伎界のサラブレッドとして生まれた俊介(俊ぼん)。対照的な生い立ちを持つ二人の若者が、血と汗の滲む激しい芸の精進を経て、時に高め合い、時に嫉妬し合いながら歌舞伎の最高峰「国宝」へと登りつめていく一代記。上巻では俊介の出奔や喜久雄の台頭、俊介を陰で支える徳次たちの絆と葛藤が描かれ、下巻では病魔や事故という過酷な運命に翻弄されながらも、命を削って狂気と美の境地へと挑み続ける二人の凄絶な生き様が描かれる。

    所感・深掘り
    映画の映像美やシーンを頭の中で反芻しながら、原作小説の文字世界と対比させて読むという、贅沢で深い読書

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    2026年09月13日