吉田修一のレビュー一覧

  • 永遠と横道世之介 上

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    何気ない1日。何気なく自由気儘に暮らしている世之介。

    横道世之介シリーズ、第何弾だろうか?三作目くらいかな。

    作中で作者自身がこの物語には、大波や波乱は起こらずごくごく普通の世之介の日常が描かれていると、まさにその通りである。

    思えば自分の人生だって、小説やドラマのようなジェットコースターのようなことは早々起こらない。

    波乱はないけど、読んでいて安心する。

    色々な本を読む中でたまにはこのようにホッコリする小説もいいな。

    本編には全く関係ないが、作中で世之介が紹介したアメリカ軍で導入されている寝方は、自分も実践して役立っているw。

    1.舌の力を抜く、2.口を緩める、3.徐々に瞼を閉

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    2024年08月12日
  • 泣きたくなるような青空

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    飛行機はANA派なので、何度も空の上で『翼の王国』の中のこのエッセイを読んだことがある。
    旅のエッセイを読むと、やっぱり旅心がついちゃうな。
    息を飲むようなヨセミテ国立公園の空気、
    それから、長崎の精霊流しの夜、
    私も感じてみたい…。

    著者の小説にまつわる短編も多く、楽しめた。
    『路』を読んで台湾に行きたくなったこともあったなぁ。

    読み終わった時なんとなく、旅の終わりに感じる「あーあ。終わっちゃった」という気持ちになっちゃって、自分でちょっと笑ってしまった。

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    2023年06月18日
  • 空の冒険

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    吉田さんの小説は、『横道世之介』しか読んだことがない。
    本書は、短編+エッセイ集。
    ANAの機内誌『翼の王国』が初出とのこと。
    世之介とはまた違う側面が見えると期待して手に取る。

    超短編小説なので、どうしても説明部分が目立って見える。
    最初の二、三作は、そんな感じが否めなかったが、「居酒屋」あたりから、だんだん作品との波長が合ってくるのがわかる。
    そうすると、やはり展開の鮮やかさに心を奪われる。

    エッセイは…
    以前NHKのネコメンタリーという番組で、吉田さんと飼い猫との日々が取り上げられていたのを見たことがある。
    マンションの様子なども映り、作家の日常生活がほんの少し垣間見えたりする番組だ

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    2023年06月18日
  • 橋を渡る

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    多少はぼかす事が普通だが、当時のニュースがそのまま使っていた事が面白かった。確かに、こういう事あったなあ、と懐かしい気分になった。

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    2023年06月11日
  • 悪人 新装版

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    吉田さんの作品では『怒り』を読んだことがあり、
    読みながら苦しくやるせない気持ちになった記憶。
    でも、人間の奥の奥に隠された感情に迫る感じが懐かしくなり、今回『悪人』を読むことにしました。

    誰が本当の悪人なのか、
    それを白黒で決めつけることはできない。
    誰しもの中に善も悪も混在していて、1人の人間が誰かにとっての悪でもあり、また別の誰かにとっては善だったりする。
    本で描かれているのは極端な例だけど、
    きっと日常の中でもこの構図は当たり前に存在するんだろうと思った。

    祐一のおかした殺人は絶対にいけないこと。
    それは揺るぎない事実で、私が佳乃の親だったら間違いなく祐一を120%悪(≒許せない)

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    2023年06月10日
  • 逃亡小説集

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    『ああ、俺、もしかしたらずっと逃げたかったのかも』
    ヒリヒリした緊迫感の中で逃亡の果てにつぶやいた者の言葉だ。4つの短編のどれもが、ふとしたことがきっかけで逃げなければならなかった者たちの、明日は我が身の物語である。

    どのお話も、つい先日 テレビのニュースで見たようなリアルな現実感がある。逃亡するだけの犯罪を犯したということよりも、ごくまっとうな人々が事件を起こし逃げるまでの過程がストンと腑に落ちて共感を呼ぶ。作者 吉田修一さんの、人間の心の動きを見つめる目が好きだ。優しい。

    ふと、偉大な社会派推理作家、松本清張さんを思い出す。松本清張さんも犯罪の背景と、罪を犯した者の心理に共鳴を覚える描

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    2023年06月05日
  • 愛に乱暴(下)(新潮文庫)

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    不倫もの。軽くさらっと読んでいたが実は構成がこっていてもっとじっくり読めば良かったと少し後悔。良かった。

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    2024年02月25日
  • 泣きたくなるような青空

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    国内外問わず、色んなところに赴いてそこで初めての経験や感じたことが短くまとまっていてわかりやすい。その場のにおいとか天気とかふと思い出すことってあるよなぁ〜と思いながら読んでいました。旅に出たくなった。

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    2023年04月23日
  • 東京湾景(新潮文庫)

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    夜の埠頭にバイクで行ってみたくなる。

    これを薦めてくれた人は、これを読んだ後、過去にマッチングアプリで付き合った人を追って、夜に原付きで長距離走った………と言ってた。そんなイメージなんてない人なのに。
    人をそんなふうにする力がある作品かと。

    登場人物誰一人として、彼らの恋愛観には共感できないけど、その勢いと熱情には共鳴できる。
    そして少し切なくなり、かなり歳を感じる。

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    2023年03月13日
  • 熱帯魚

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    美しい俳優が演じることを想定したダメ男ものの群像劇を、なぜかそのへんの一般人が主演しちゃった!ダメだよ〜人間臭すぎるよ〜!みたいな小説×3篇。好きです。

    共感しながら読むやつじゃないはずなのに、自分のダメポイントを浮き彫りにされるような居心地の悪さを感じながら、ぞわぞわしながら読みました。でも妙に爽やかな読後感なのがウケます。なぜ。

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    2023年01月19日
  • 愛に乱暴(下)(新潮文庫)

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    作者の吉田修一に、騙す気なんてないかもしれないけど騙された(日記の部分)。騙されたことに、読み終わるまでというか読み終わってもなお気づかかなった。登場人物の誰も好きにはなれないけど、日記部分の仕掛けに唸ってます。そこに感心したので★4つにしたけど、内容としては★3つ。
    李という青年、神出鬼没のピーちゃん、時枝おばさん、床下の穴、連続放火事件・・・。怪しさ満載で気を持たせすぎ。

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    2023年01月07日
  • ウォーターゲーム

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    爆発的な面白さ。世界をどこまでも、いつでも戦いのために飛び回る主人公。まさか最後にあんな芸当をやってのけるとは。残り10ページが息つく暇なくページをめくることに。
    テーマはこれから世界的な課題である水問題。日本、カンボジア、ロンドン、キルギスと飛び回り世界的な水ビジネスで悪どく儲けようとする企業をはめていく。その水問題と水ビジネスを的確に描きながらエンターテイメント性を高めていることろ、なかなかに評価できる。

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    2022年12月29日
  • 犯罪小説集

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    ネタバレ

    モデルとなった事件

    ・青田Y字路
     栃木小1女児殺害事件

    ・曼珠姫午睡
     首都圏連続不審死事件

    ・百家楽餓鬼
     大王製紙事件

    ・万屋善次郎
     山口連続殺人放火事件

    ・白球白蛇伝
     元千葉ロッテマリーンズ投手強盗殺人事件
     清原和博覚せい剤取締法違反

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    2022年12月27日
  • 初恋温泉

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    映画的な文章から、柔らかなお湯やしんしんと降る雪の音、ピンと張りつめた空気等々が伝わってきました

    どのお話もよかったけど、男女の機微は私にはわからないところもありました(恋愛経験不足)

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    2022年12月07日
  • 熱帯魚

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    籍も入れていないのに、子連れの女とともに過ごす大輔。さらには仕事をしないで引きこもっている光男。光男は毎日出かけずに熱帯魚の世話をする。大輔はボーナスで家族全員を連れて海外旅行へ行こうというが、だれもまともに取り合ってくれない…。

    吉田修一の短編3編で、いつもどおりなにか起こるようで起こらないようなグズグズとした話である。しかし、とにかくあるかね全部使って何かを変えようとしたり、女子中学生に手を出したり、女にグリーンピースを投げつけたり、作りかけの酢豚を皿ごとゴミ箱に捨てたりと、突然爆発する。

    どこかにあるようでどこかにない、掴みどころのない作風なのだが、なぜか日本映画のような妙な静けさと

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    2022年12月06日
  • 新装版 静かな爆弾

    ネタバレ 購入済み

    音のない世界

    音が聞こえない世界を時折ヒヤリとする表現されていて一気に読み進めました。未来への可能性を残した終わり方も素敵です。

    #切ない #深い

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    2022年11月20日
  • 逃亡小説集

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    いろんなしがらみから逃げたくなる時って度々あるけど、結局踏み留まることが多いワタシ。それが良いのか悪いのか、、、。

    この短編集では、逃げた後、幸せになれるどころか大切な人や無関係な人まで巻き込んで不幸になるだろう未来を予感させる結末。
    辛くなったら逃げれば良い、なんて人には簡単には言えない。
    逃げた後、ちょっと希望がみえるそんな話も読んでみたかったな。

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    2022年11月18日
  • 橋を渡る

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    世間の評判ほど言うほど悪くはなかった印象。
    前半3部はまさに吉田修一といった感じでスイスイ読み進められる。
    問題の最終章、
    まさにフロム・ダスク・ティル・ドーンばりに、
    一気にジャンルが変わっていく。
    ここで躓くということなのだろう。
    だが、過去とされる所謂現代の物語も引き継がれ、
    さらにユートピアともディストピアとも言えない未来を
    見せられ、それがやけにリアルに感じたのは確か。

    欲を言えば、もう少し伏線の回収をしてもらいたかったとこだが、
    それは愛嬌。物語に蛇足はいらない。そういうことだ。

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    2022年11月12日
  • もの書く人のかたわらには、いつも猫がいた NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。

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    猫好きさん、集まれ〜 って本!

    猫との付き合い方はそれぞれ違っていても
    溢れるほどの愛は皆んな同じ。

    猫って、
    そこにいるだけでいいんだよ。
    くっつき過ぎず、離れ過ぎずの距離もたまらない。

    そう思っている自分は
    柚月裕子氏に一番共感する。
    と、言うことは、、
    自分は「二割の人」かな…
    もっと、彼女の本を読んでみたいと思う。

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    2022年10月17日
  • もの書く人のかたわらには、いつも猫がいた NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。

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    もの書く人のかたわらには、いつも猫がいたを読みました。

    NHKのネコメンタリーという番組のスピンアウト本で、6人の作家と飼っている愛猫たちについてのインタビューと猫を題材とした短編が収録されています。
    また、それぞれの飼い猫の写真が満載でした。

    私も家で猫を飼っているので共感する部分もあり面白く読みました。

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    2022年09月12日