吉田修一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
何気ない1日。何気なく自由気儘に暮らしている世之介。
横道世之介シリーズ、第何弾だろうか?三作目くらいかな。
作中で作者自身がこの物語には、大波や波乱は起こらずごくごく普通の世之介の日常が描かれていると、まさにその通りである。
思えば自分の人生だって、小説やドラマのようなジェットコースターのようなことは早々起こらない。
波乱はないけど、読んでいて安心する。
色々な本を読む中でたまにはこのようにホッコリする小説もいいな。
本編には全く関係ないが、作中で世之介が紹介したアメリカ軍で導入されている寝方は、自分も実践して役立っているw。
1.舌の力を抜く、2.口を緩める、3.徐々に瞼を閉 -
Posted by ブクログ
吉田さんの小説は、『横道世之介』しか読んだことがない。
本書は、短編+エッセイ集。
ANAの機内誌『翼の王国』が初出とのこと。
世之介とはまた違う側面が見えると期待して手に取る。
超短編小説なので、どうしても説明部分が目立って見える。
最初の二、三作は、そんな感じが否めなかったが、「居酒屋」あたりから、だんだん作品との波長が合ってくるのがわかる。
そうすると、やはり展開の鮮やかさに心を奪われる。
エッセイは…
以前NHKのネコメンタリーという番組で、吉田さんと飼い猫との日々が取り上げられていたのを見たことがある。
マンションの様子なども映り、作家の日常生活がほんの少し垣間見えたりする番組だ -
Posted by ブクログ
吉田さんの作品では『怒り』を読んだことがあり、
読みながら苦しくやるせない気持ちになった記憶。
でも、人間の奥の奥に隠された感情に迫る感じが懐かしくなり、今回『悪人』を読むことにしました。
誰が本当の悪人なのか、
それを白黒で決めつけることはできない。
誰しもの中に善も悪も混在していて、1人の人間が誰かにとっての悪でもあり、また別の誰かにとっては善だったりする。
本で描かれているのは極端な例だけど、
きっと日常の中でもこの構図は当たり前に存在するんだろうと思った。
祐一のおかした殺人は絶対にいけないこと。
それは揺るぎない事実で、私が佳乃の親だったら間違いなく祐一を120%悪(≒許せない) -
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『ああ、俺、もしかしたらずっと逃げたかったのかも』
ヒリヒリした緊迫感の中で逃亡の果てにつぶやいた者の言葉だ。4つの短編のどれもが、ふとしたことがきっかけで逃げなければならなかった者たちの、明日は我が身の物語である。
どのお話も、つい先日 テレビのニュースで見たようなリアルな現実感がある。逃亡するだけの犯罪を犯したということよりも、ごくまっとうな人々が事件を起こし逃げるまでの過程がストンと腑に落ちて共感を呼ぶ。作者 吉田修一さんの、人間の心の動きを見つめる目が好きだ。優しい。
ふと、偉大な社会派推理作家、松本清張さんを思い出す。松本清張さんも犯罪の背景と、罪を犯した者の心理に共鳴を覚える描 -
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籍も入れていないのに、子連れの女とともに過ごす大輔。さらには仕事をしないで引きこもっている光男。光男は毎日出かけずに熱帯魚の世話をする。大輔はボーナスで家族全員を連れて海外旅行へ行こうというが、だれもまともに取り合ってくれない…。
吉田修一の短編3編で、いつもどおりなにか起こるようで起こらないようなグズグズとした話である。しかし、とにかくあるかね全部使って何かを変えようとしたり、女子中学生に手を出したり、女にグリーンピースを投げつけたり、作りかけの酢豚を皿ごとゴミ箱に捨てたりと、突然爆発する。
どこかにあるようでどこかにない、掴みどころのない作風なのだが、なぜか日本映画のような妙な静けさと -
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