吉田修一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
評価が低めだったので、恐る恐る読みましたが、私としては満足。吉田修一さんのこの人間の描き方が好き。絶望を感じる人間の醜い部分に反して美しい湖の描写が印象に残る。本来人間もこの湖の様に美しさと、底知れぬ怖さを持っているのだと、雨が降り、風が吹き、環境が荒れると波が立つように、人も環境に左右され荒れるのだと、そんなことを感じとりました。
何気に伊佐美さんの描き方良かったな。どうしようもない権力や金や悪に負けた時、人は捻くれてしまうものだと思う。正しさとか、純粋さとか、諦めを装って生きていかなければやってられないこともある。
映画化されるとのことだが、なんとも不安な配役。松本さんは好きだけど、あの声じゃエロスすぎます。笑 パッとしない地味な女の内に秘めた願望を想像していたので、松本さんじゃ秘められてないよ。ダダ漏れです。お色気シーンメインになってしまいそう。この作品のどうしようもない人間の業の深さをジメジメと描いた良さが消えてしまいそうだなーなんて思いながらも怖いものみたさで観るけどね。
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Posted by ブクログ
ネタバレ最初、読んでるうちは、インモラルな性愛に目が向きがちで、これ、映画化ってどうするんだろう…、みたいな野次馬的な見方をしていたのですが…
吉田修一さんを見縊るもんじゃありませんでした
それは様々なインモラルについての描写の1つに過ぎなかっただけ
この時代に、1番弱く崩しやすい者を追い込み吊し上げる集団
ある一定数の、金と権力を持っている者の振る舞い
戦時中の正誤が歪んだ中での歪んだ行為
そして、終盤に露わになる事実に、やはり吉田修一氏もはたして盛り込んできたかと放心しました
昨年、「ロスト・ケア」が口火を切り、「正欲」「月」とセンセーショナルな映画が公開されました
今まで、見ないように蓋をしてきたけど、それでいいと思いますか?と読者、視聴者に問いかけてきます
作者は全ては詳らかにはしません、朧げに状況を記すのみで、あとは読者に放つだけ
あなたは、どう判断しますか?
警察がある人を犯人に仕立て上げる様は、まるでSNSで私たちが誰かを吊し上げる様のようで
これを記している時、ニュースが流れました
「セクシー田中さん」の原作者で、漫画家の芦原妃名子さんが死去したことが29日、分かった。
今、またその犯人探しが始まってます
なんでわからないの?
わたしたちはいつまでこんなことをくりかえしますか?
この物語を読んで、心に残った文章です
罪を償わなければならないのは、事件や犯罪を犯したからではない。金や権力を自分が持たなかったからなのだ。
幾らパーティーしようが、頭悪いね、と言い放とうが、大統領にだってなれる時代だけど
だから諦めていいわけがない
すみません、もっとまとまった文章を書くつもりでしたが、突然知ったニュースに心が乱れています
まわりが道徳に反していて、それが当たり前になっているからといって、それが間違っていると思ったら、勇気を出して、周りに配慮して、対話すべきだ、話し合うべきだ
責めるんじゃなくて!誰かを否定するんじゃなくて!
諦めて黙ってても、何も変わらない、と強く思います
それはSNSに無闇に書き込むこととは全く違います
SNSに書き込むことはとてつもない責任を伴う行為です
その言葉で誰かが生きるのを諦めてしまうこともあるのですから -
Posted by ブクログ
いろんな状況で「逃亡」する人々の話。
なんていうか…やりきれなさが拭えない。
つくづく不公平だよなぁと思う、気づいたらどん詰まり。というか始めっから行き詰まっててどうにもならない。もちろんわかってたけど…何かのきっかけでそのことがもう嫌になって、夢を見ているみたいに、アクセル踏み込んで検問突破したり、郵便の荷物を乗せたままフラッとどっかへ行ったり。
逃亡。願望…ですらないのかなぁ。でも長く人生に苦しんでる人が屋上に登ったら死にたいと思ってなくても突発的に飛び降りてしまうみたいなのににてるんじゃないのかな。
悪人の時も思ったけれど、普通の状態なら真っ先に考える「先のこと」が全く考えられなくなってそう。ていうかそんなことは頭にないんだろう。
なんだろ…普段フツーに暮らしてて、突如異常なことが起こって現実逃避(現実感が喪失)してしまうのはよくある、その時は感覚が上滑りして、意識のうわっつらだけで物事が進んでいく感覚。一時的な、とりあえず的なのはよくあるからわかる。
でもそっから「普通」に戻らないってことなんだよな。
逃げろお嬢さん、警察と宿の主人の温度差が滑稽ですごく見てて笑えた。
普通に今日わーって来たのに、いきなり帰れとか怒鳴り散らし始めて。なになに、何いきなり?ちょっと落ち着いてよって…警察からしたら意味がわからんでしょ笑笑