吉田修一のレビュー一覧

  • 横道世之介

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    横道与之介という一見平凡に見える青年の話。はじまりから見事な脇役の配置とその飛躍に富んだ交流。「読者の今」と「登場人物の今」を行き来して読むものを飽きさせない物語の展開。続編を読まずにはいられない。サブスクの一気見じゃないけど、完結編が出てから読み始めることの幸運に感謝。こんなところで終わられたら読者としては辛抱たまらん、そんな感じの小説。

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    2026年06月26日
  • ミス・サンシャイン

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    往年の大女優と大学院生の青年の交流を描いた作品。出演した作品や演技とその時々の生活や背景などを描きながら、現代の時間や交流とオーバーラップしつつ進んでいく展開は吉田修一のお得意のところという感じ。舞台芸術的な世界や作品を丁寧に描くという意味では『国宝』とも通じるのですが、『国宝』は地の文の独特さもあり(それが良いのですが)、どちらがより吉田修一らしいかと言われればこちらでしょう。結びの描き方も落ち着いていて大変良い。人生で歩んできた時間や人とのつながりを大切にしたくなる温かい作品。

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    2026年06月25日
  • 日曜日たち

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    短編集。日曜日の運勢の章が個人的に一番の好みだった。断ったり強く否定できない性格から癖のある女性に好かれ振り回されるものの案外その人生を謳歌している主人公が愉快だった。

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    2026年06月24日
  • ぼくたちがコロナを知らなかったころ

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    何ともほのぼの。
    小説とは違って、事件はみんなと同じくらいのもの。
    猫らに癒されるのも。
    しかし、仕事などでいろんなところに行き、いろんな人と会い、いろんなものを食べて飲んでいるところのグレードは高いな。
    国宝の最初にも出会える楽しい作品。

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    2026年06月22日
  • おかえり横道世之介

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    子どもとのやりとりがあたたかい。
    好きな一言
    弱い人間っていうのは、弱い人からおもちゃを取ろうとする人のことだぞ。逆に、強い人間っていうのは、弱い人に自分のおもちゃを貸してあげられる人のこと。

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    2026年06月21日
  • ミス・サンシャイン

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    引退した大女優の荷物整理を引き受けた大学院生が恋をする話

    来た!吉田さんの純愛純文学。波乱万丈でも平々凡々でもすべては人間であり同じような悩みや傷を抱え生きている、深い共感。愛とは嫌われてもいいと思う気持ち。吉田さんの描く男はみんな優しい

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    2026年06月20日
  • 悪人 新装版

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    ネタバレ

    前半はよくいるOLの話。仲が良いようで心の中ではほくそ笑んだりしている、女の汚い部分が描かれていた。被害者はまさに"イヤな女"だし、加害者は苦労人で初め同情したが結局感情で人を殺めたし、で、登場人物の誰にも共感できない、むしろ胸糞な内容。だが後半、どうしようもない登場人物の家族側にスポットライトが当てられ、感情移入をし、泣いてしまった。自分の大切な子・孫がどんな悪行を働いたとしても、愛おしいし、それを馬鹿にする人の気持ちがわからない。普段では考えられない行動も発作的に起こす。亡き娘の背中を蹴り飛ばした男の元へ行くも結局もできず帰ってきてしまう父の切なさ。自分を脅迫する男の元

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    2026年06月20日
  • 永遠と横道世之介 上

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    大きな出来事が起こるわけではないが、世之介を取り巻く温かな日々に引き込まれる。この幸せな時間がいつまでも続いてほしいと願うが、その先に待つ悲しい結末を前作で語られているからこそ、一つひとつの場面がより愛おしく切なく映る。下巻へ

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    2026年06月19日
  • 日曜日たち

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    ネタバレ

    5つの短編から成る一冊です。
    5つの違った物語の中に,少しだけ繋がりがあり、最後は全体が繋がっていきます。
    日常に溢れている身近な風景の中に生活している人たちの、ちょっと切ない物語です。
    それでも、読み終わると肩の荷が下りたようなホッとした気持ちになりました。
    キーポイントでもある少年の兄弟も、著者の描く世界観にマッチしていて、すごく良かったです。

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    2026年06月19日
  • 横道世之介

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    世之介くんが大学入学で上京し、最初の1年をベースに描く青春小説。
    周りの人たちが未来から世之介のことを思い出したりするパートが随所に挟まれ、アクセントになっていた。

    世之介のキャラクターはもちろん、恋人の祥子のキャラクターが生き生きとしてよかった。
    調子を崩されるようなマイペースお嬢様でありながら、一途に世之介と過ごす様子が眩しかった。

    将来の祥子パートで、「大切に育てるとは、大切なものを与えることよりも、その大切なものを失ったときに乗り越える強さを伝えることだ」というようなことを感じているシーンがあり、とても印象に残った。

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    2026年06月17日
  • 国宝 上 青春篇

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    ネタバレ

    万菊さんの「あなた、歌舞伎が憎くて憎くて仕方ないんでしょ。でも、それでいいの。それでもやるの。」というセリフ、もとは俊坊へのセリフだったんだ

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    2026年09月13日
  • おかえり横道世之介

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    読んだ本 おかえり横道世之介 吉田修一 20260614

     シリーズ連投で読みました。
     ちょっと世之介の世界が小さくなった気がするけど、周りの人たちの関わる世界に間接的に触れることで、無力感を感じさせない何もできない様子がなんかいいですね。
     こういう幸せの中で納めてあげたくなる気もするんだけど、そうはいかないんですかね。
     隼人さんの最後が、すごく感じ入りました。当たり前のようにしていたことからの解放。自分が何なのかを取り戻すようなラストシーン。これを最後に持ってくるなんて、やっぱり良いお話でした。
     三作目もあるって気づきました。
     少し余韻に浸ってから読みますかね。

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    2026年06月14日
  • 横道世之介

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    読んだ本 横道世之介 20260610

     なんか、これも映画になっているらしいけど、吉田修一の小説としてはそこはかとない幸せがずっと漂っていて、うまくいかないことも、こうなってほしいってことも、全て幸福感の中ですれ違っていく。
     どちらかというと、絶望の中の僅かな信頼とか、希望とも呼べない小さなものが不幸の中で希望に感じる的な小説ばっかりだと思ってたけど、こんなお話もあるんですね。
     世之介の未来が示唆されているからこそ、その場その場の世之介の行動や言葉が心地よいっていうか味わい深いっていうか。
     素敵な話でした。
     祥子ちゃん大好き。

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    2026年06月14日
  • ミス・サンシャイン

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    作家の得意とする暗さがなく楽しめた。でも最後は暗い部分の表れそれが作品の魅力を一段と引き立てている。
    異性と性別を超えた共鳴を覚える人に出会えたことが羨ましくもあり、本当にあるのかなとも、またその境地に達していないだけの自分がいるのかなとも、、、

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    2026年06月11日
  • ミス・サンシャイン

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    すずさんといっくんの関係がすてきすぎた。
    いっくんが、すずさんとのことだけは奥さんに話せなかった、というところに切なさを感じた。

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    2026年06月08日
  • 罪名、一万年愛す

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    吉田修一さん、ほんとにいろんなジャンルの作品があってビックリします!

    私は「太陽は動かない」の3部作が好きで、そのあとに「悪人」や「怒り」の犯罪小説系を読み、そして「国宝」はまた文体からして全然違ったけど素晴らしく……“みんな違ってみんないい”です本当に

    この本もまた、私が読んだことのある吉田修一さんの作品にはないジャンルで、ドラマ化を前提に書き下ろしたのかと思うような劇的なストーリー
    楽しく読みました

    次は、こちらの皆さんの本棚や評価で目にとまった、「横道世之介」読むぞ〜〜!!

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    2026年06月05日
  • 横道世之介

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    ずーっと呑気でのほほんとした世之介と、自分は経験してないけどギリギリ想像がつく時代の東京。全く悲しくならずぼんやりと、お母さんの暖かい手紙でほんのり涙が出そうな気持ちに。

    きっと大人になってからも相変わらずのらりくらりと、和やかに生ききったであろう世之介に、乾杯!

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    2026年06月04日
  • 横道世之介

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    どこか抜けていて肩の力の抜けた主人公、横道世之介。仲間と過ごした何気ない大学時代はかけがえのない時間だったのだと、青春の日々を懐かしく思い出させてくれる一冊でした。

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    2026年06月03日
  • 怒り(上) 新装版

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    虚偽の情報に満ちた腐敗した社会の中で、自分を偽らずに生きることが、いかに危険で絶望的に困難であるかを投げかけている。

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    2026年05月20日
  • 湖の女たち(新潮文庫)

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    湖畔の老人介護施設で老人が亡くなった
    人工呼吸器を外されていたことで警察の捜査が入り
    物語は展開していくのだけど
    刑事とそこのスタッフの女性とが怪しい関係に
    なっていく流れの異常さは読者を選ぶかもしれない
    事件の経過も気になるし二人の関係もなぜか気になり
    読みました
    この著者はこういった感じの作品なのかな?
    と思いながらも物語的には気になって引き込まれて
    しまいました

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    2026年05月20日