吉田修一のレビュー一覧

  • 永遠と横道世之介 下

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     飄々とかつ一生懸命に人生を楽しむ男、横道世之介。
     現在は東京郊外にある下宿屋「ドーミー吉祥寺の南」で、家主のあけみや4人の店子たちと共同生活を送っている。
     暮らし向きが豊かでないのは相変わらずだけれど、やはり毎日が楽しそうだ。

     世之介不惑の歳までの約1年間を描くシリーズ最終作。下巻は、後半の半年間の物語。
              ◇
    世之介は39歳を迎えた。カメラマンをしながら東京郊外での下宿屋暮らし。大家で妻のあけみと、気心の知れた3人の店子たち。そんな平和な空間にやってきたのは引きこもり男子高校生。名を一歩という。

     一歩は世之介が仕事で知り合った中学教師の一人息子で、誰ともコミュニケーションを取ろうとせず、不満があれば下宿中に響く爆音で音楽を流したりする。
     両親ですらお手上げ状態の一歩なのだったが、下宿屋のユルい空気の中で徐々に変化が訪れる。

     また、世之介やその周囲でも、人生に新たな希望が芽生えはじめていた。

     全7章で「三月」から「八月」までをひと月ごとに描いた本編と、エピローグとしての「15年後」からなる。

          * * * * *

     下巻の中心になるのは世之介の溢れる人間味です。適宜挿まれる二千花との日々。もう涙なくしては読み進められませんでした。

     まず、世之介の好意を察知した二千花が余命2年を告げるシーン。世之介のリアクションがいかにも世之介で、安堵の笑みが漏れます。
     結婚式場でのウェディングドレス体験に゙二千花が応募する話もいい。タイムアップのときが刻々と迫る人生を精一杯生きようとする姿が美しい。また、彼女を懸命に支える世之介のふわっとした優しさがよかった。
     そして、海辺での2人のシーン。もう言葉にならないほどです。

     世之介のよさは、二千花の余命をカウントダウンしながら彼女に接する、ということをしないところです。
     世之介が見ているのは目の前にいるいま現在の二千花だけ。だから二千花も、その時の体調に合わせた過ごし方を世之介に伝えるだけ。瞬間瞬間をきちんと生きようとする2人が胸を打ちます。
     心が繋がっているような密度の濃い2年間でした。

     また、世之介の両親の出会いから世之介誕生の日のことまでの描写も印象的です。
     「世之介」命名の意味もストンと腑に落ちました。「名は体を表す」のことばどおり、まさに世之介の生き方そのものだったからでした。

     あとは運命の日に向かって物語が盛り上がりを迎えていきます。
     世之介の日々は明るく希望に満ちた展開であるだけに、読んでいて却って辛くもなります。

     ブータン人のタシさんの言葉。
    〈私が誰かに生まれ変わる。そしたらその生まれ変わった誰かは、きっと今、私が愛している人たちの生まれ変わりにとても愛されるんだと思います〉
     目の前の人を愛する。助ける。でも決して押しつけない。誇らない。得意にならない。まことの愛は輪廻転生を越え永遠に受け継がれていく。

     世之介にはタシさんのような確固とした哲学はないと思います ( 偏見です、ごめんなさい )。けれど、本能というか根っこのところで、世之介にはタシさん同様の行動原理が備わっている気がします。そんな天然の「愛の使徒」っぽいところに人は惹かれるのだろうと思いました。

     世之介と関わった人たちは皆、素直で優しい愛でもって周囲に接するようになります。その展開の心地よさこそ本作のかけがえのない余韻なんだと思います。

          * * * * * 

     世之介は、宮沢賢治さんの詩「雨ニモマケズ」を体現したような人だなあと、ずっと感じていました。亡くなるその瞬間まで世之介は、「サウイフモノ」だったと思いました。

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    2025年06月25日
  • 永遠と横道世之介 上

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     飄々と、そして一生懸命に、人生を楽しむ男、横道世之介。
     現在はカメラマンとして生計を立てつつ、「ドーミー吉祥寺の南」という東京郊外の下宿屋で、家主のあけみや3人の店子たちと共同生活を送っている。相変わらず暮らし向きは豊かでないけれど、やはり毎日が楽しそうだ。

     世之介不惑の歳までの約1年間を描くシリーズ最終作。上巻は、前半の半年間の物語。
              ◇
    前巻から14年ほどが過ぎ、世之介39歳を迎える年。カメラマンとして (かろうじて) 身を立てられるようになっている。

     現在の住居は東京郊外の下宿屋。でも店子というわけではなく、寝起きするのは家主のあけみの居住スペースである。
     あけみと入籍はしていないので、内縁の夫という位置づけだ。だけど2人の醸す雰囲気からはまったく不安定さを感じない。
     あけみのサバサバした性格も大きい。けれど、何と言っても世之介の魅力でもあるフレンドリーさが主たる要因だろう。

     店子は3人。気さくな営業マンで元芸人の礼二さん、書店員で何やらとっつきにくいところのある大福さん、純で気弱な大学生の谷尻くん。
     狭い生活空間ではあるけれど、世之介を中心に、付かず離れずの絶妙な距離感で暮らすメンバー。ドーミー吉祥寺の南は毎日が平和である。

     ところがある日、そんな下宿屋の空気にそぐわない入居者がやってきた。

     全6章で9月から2月までをひと月ごとに描いていく。

          * * * * *

     付添カメラマンとして修学旅行に帯同している世之介が、男子中学生のザコ寝部屋で写真撮影をするシーンから物語は始まります。
     イキがる中坊を茶化すことなく飄々と受け止めていく世之介の姿に、ああ変わってないなあとうれしくなりました。

     この上巻でもっとも注目したのは、世之介とあけみさんの関係。というか世之介の恋愛事情。これまでの祥子ちゃんや桜子さんのときとは違う世之介を見られるのではと期待しました。

     祥子ちゃんとは学生らしい初々しい恋人関係でした。「布団が吹っ飛んだ」でウケまくったり、長崎の世之介の実家に押しかけて世之介の両親や友人たちと仲よくなってしまったりする祥子ちゃんが実に微笑ましい。でも世之介は、そんな祥子ちゃんに常に押されっぱなしだったのを覚えています。

     桜子さんとは格が違っていたのか、世之介は土俵にすら上げてもらえなかったように思います。

     そして今回のあけみさん。どしっと構えた素敵な女性。気立てがよくさっぱりしているし、心遣いも細やかです。
     けれど、世之介も女性をしっかり受け止められるようになっているではありませんか。内縁ではありますが、あけみさんとおしどり夫婦の関係です。
    前巻から14年。世之介もいい感じに成長したのですね。

     ところで、あけみさんと知り合う前、世之介には二千花という恋人がいたのです。二千花は不治の病に冒されており、2年間にも満たない恋愛期間だったけれど、世之介にとっては最愛の女性として永遠の存在になっています。
     
     でも恋人とこんな別離を経験すると、なかなか違う女性を好きにはなれないし新しい恋にも踏み出せないのが普通であるように思います。
     けれど世之介は、あけみさんとの新生活に踏み切ります。しかも「いちばん好きなのは二千花」とあけみさんにことわったうえで。

     あけみさんから言い寄ったのだし、あけみさんの気持ちを世之介がまじめに受け止めたというのはわかります。でも世之介が逡巡したとの描写はないのです。
     別に『好色一代男』になぞらえたわけでもないでしょうが、一般的には誠実さが疑われる行動なのに違いありません。

     それでもこちらの世之介には、嫌悪感どころか違和感さえ感じない。そんなところが、横道世之介の横道世之介たる所以なんだろうなと思ってしまいました。

     本文中に、世之介の人生観を象徴する次のようなことばが出てきます。
     人生の最後に、どんなことを思っていたいかについて。
     「そうだなー。おれだったら、こう思いたいかなー。『あー、いっぱい笑った。あー、いっぱい働いた。いっぱいサボって、そんでもって、いっぱい生きたなー』って」
     1年後に訪れる世之介の運命を知っているだけに、強烈なインパクトを感じることばとして印象に残りました。

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    2023年09月03日
  • 泣きたくなるような青空

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    日曜の夜に一気読みしてしまった。
    エッセイなのに横道世之介を読んでいるかのようだった。世之介は著者そのものなのか!?
    何だかキャンプとか屋外で夜風に当たりながらランプの灯りで読みたい本だった。
    あまり旅行をできないが、本で旅をした。
    いつか行ってみたいと思いを馳せながら…

    修学旅行で行った長崎、もう一度行きたいな。

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    2023年07月24日
  • 新装版 静かな爆弾

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    ネタバレ

    ・とりあえず読んでみてよかった!!最後はよく分からないけど鳥肌が立った。こうして文章にまとめることにも意味があるんだと思った。
    ・「音のない世界」って、たぶん想像できない。怖い。
    ・〝情報というのは、不思議なものだ……〟(P.54L2〜)取材の人も必死なのがよくわかる。情報の価値の違いとか、考えたことなかった。
    ・アパートで起きたいざこざ、よく分からなかった。誰が悪いんだろう……?
    ・とにかく、気付かされることが多い!実体験なのかな。
    ・読んでるとき「これは記憶しておけばいいか」って思ってメモしなかったこともあるけど、きっと忘れちゃうんだろうな、人間って。だからこそ覚えようとするんだろうか。
    ・響子がいなくなったあたりとか、面白くなってきたー!って感じ。
    ・ラストの方、気になりすぎて一気読み不可避。
    ・何かを伝える仕事って素敵。やり方はなんであれ、〝伝える〟って大切。
    ・最後は「え?!なになに?!」ってなった。もう少し経ってから読み直したい。今までどうして知らなかったのか……

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    2023年07月07日
  • 最後に手にしたいもの

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    自分のことを目の前でTwitterにて呟いた大学生とのエピソード、最高でした。長崎ではなく、佐賀にこの人は欲しかった。

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    2023年06月28日
  • 永遠と横道世之介 上

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    横道世之介シリーズがついに完結。
    上巻からすでに名残惜しくて、1ページ、1ページ、大事に読ませていただきました。
    割とタイムリーに読んできた自分としては、いつの時代も、あぁ、これが世之介だよなぁと思わせてくれるキャラクターで、まるで実際に存在しているかのでは思わせる。小説なのにここまで生き生きと描ける吉田修一さんはやっぱり巧い。
    体温と同じくらいの温度で、浸かってんのか浸かってないのか、よく分かんないぬるいお湯のような世界観に浸かりながら、最後まで見届けたい。 ★5.0

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    2024年09月07日
  • 作家と一日

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    吉田修一さんのエッセイ、やっぱりとてもいい。
    さりげなく、結構高級そうなホテルやリゾートに行っていたり、ドンペリ飲んでたりするのだけど、マウント取ることもへりくだることもなく、フラットな目線をしているから全然嫌味じゃないのも、実はすごいと思う。
    あとは、出来事を脚色したり、変にオチをつけようとせず、本当に感動したことをそのまま書いている(もちろんそこは吉田修一だから素晴らしい表現だけど)のもいい。信頼できる感じがする。
    秋田の乳頭温泉、台湾、フィンランド…と行きたいところが増えた。

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    2023年06月09日
  • 犯罪小説集

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    解説にあるように、登場人物たちの人生、生きる空間が丹念に描かれていて、人が罪を犯すまでが、ものすごくリアルに、近所の噂話かのように感じられる。
    一人一人が身近に思えるので、事件が起こる瞬間には、ああもう取り返しがつかないと、とてつもないやるせなさに襲われる。
    矛盾だらけで、本当に言いたいことは伝えられない、人間の哀しさみたいなものを感じる。

    そんなずっしり重くてしんどい短編集だけれど、読むたびに発見があり、別の登場人物に共感できたりするので、何度も読み返している。
    特に印象的なのは『万屋善次郎』『白球白蛇伝』。

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    2023年06月04日
  • 国宝 下 花道篇

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    毎日のように 本は読んでいますが 星5をつける本に出会うのは年に1、2回あるかないかです。けして辛口 だからではなく深い感動を得る本に、そう簡単には出会わないと思っています。
    しかしその星5を読み始めからすぐに確信したのがこの「 国宝」です。
    読み終わったのは 明け方の4時です。一睡もせずに読み切りました。読み終わるのがおしくて最後のページを何回も何回も読みました。

    朝日新聞の連載小説なので、新聞で読み続けていた方は、最後のページを読んだあと感動で立ち上がれなかったのではないでしょうか。

    歌舞伎の女形、花井半二郎の生涯‥と簡単に言ってしまえばそれまでです。そんな生易しいものではない。これでもかと火の粉が降りかかり、意図せずに 周りを不幸にしながら、芸道に突き進んで行きます。

    そして、芸の道に精進するものは時として「他に何もいらないから芸を上手くさせてくれ」と、幸せと引き換えに悪魔と取り引きして祈ります。
    真っ直ぐで一途な者の凄味を、これでもかと味わい、ページをめくる手が止まりません。

    作者ご自身が実際に舞台の黒衣となっていくつもの歌舞伎を裏から見続けたそうです。ですから歌舞伎場面の臨場感は半端ないです。圧巻です。

    このお話に幕切れはありません。幕は下ろさなくていいのです。なぜなら、読者は読み終わってもその余韻がいつまでも続くからです。それを一番望んでいるのは花井 半二郎その人なのです。芸に幕切れはないのです。あるのは、けして幕の下りることのない舞台へと続く花道だけです‥‥。

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    2026年08月31日
  • 泣きたくなるような青空

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    吉田修一さんのエッセイ読むの、意外にも初めてかも。
    人間というものの切なさ、愛おしさが感じられる簡潔な文章はエッセイでも健在で、ああ吉田修一ってやっぱいいなあ、と思いながら読んだ。

    特に好きなのは『お盆・花火・長崎』。
    長崎ではお盆に墓場で花火したり、精霊流しで100本以上も爆竹を鳴らすのは初めて知った。故人を賑やかに送るの、楽しそうで、どうしようもなく切なくて、最高。

    吉田修一さんは、盛大な爆竹と共に精霊船を流し終えた後、宴会に向かって、高揚と虚しさが入り混じったような足取りで歩きながら、亡くなった家族や友人のことを話すのが好きだそうで、それもすごくいいなあと思った。

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    2023年04月20日
  • 犯罪小説集

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    随分前に『楽園』を見て読みたくなり購入。買ってから短編集と知るw

    じめ〜っとした嫌な蒸し暑さと全てを覆い隠してしまう重苦しい寒さといった温度が感じられる文章だったな。
    不快な温度の中にいると何も考えられなくなるのと同じように、各短編の登場人物達も考え方が一方通行すぎるし人って本当に自分の都合のいい方にしか考えられへんのやなと思った。
    それは悪夢を終わらせる希望でもあるのか。
    あいつが怪しい、あいつに決まってるって次々に言い出すの怖かった。

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    2023年02月04日
  • 逃亡小説集

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    ネタバレ

    吉田修一の短編小説集で『逃げろ九州男児』『逃げろ純愛』『逃げろお嬢さん』『逃げろミスター・ポストマン』の4作が収録されている。
    どの話も実際にあった事件を彷彿とさせる内容で、個人的には『逃げろお嬢さん』がとても良かったと思う。夫が大麻取締法違反で捕まった舞子が逃亡し、その舞子をかつて推していた宿の経営者宮藤康太がひょんなことから舞子を助け「テレビのドッキリだな」という壮大な勘違いをしてしまい、その結果、大騒ぎになるというもの。
    クスッと笑ってしまう表現とハラハラする表現の塩梅が最高でのめり込むようにして読んでしまった。
    また、吉田修一は社会的弱者とされる立場の人たちの描写をこちらの心が痛くなるほど上手にしているが、それは作者本人がそのような立場の人たちに本気で寄り添いたいと強く願うからこその裏返しだとも思った。この作品も読み終えたときに自然と優しい気持ちにもなれる不思議な作品だった。

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    2023年01月04日
  • おかえり横道世之介

    購入済み

    なるほど、そういうことか!

    世之介の人生において、前作には書かれなかった部分のお話。
    前作との繋がりは殆ど無いに等しいので、本作だけ読んでも充分楽しめます。もちろん、前作ファンの方は必読です。

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    2022年09月05日
  • 初恋温泉

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    短篇集。
    前日に離婚を告げられた夫婦や、過ちを犯して1人で来た旦那や、不倫旅行や、カップル。合計5編。
    最初の初恋温泉と純情温泉が良かった。
    特に純情温泉。
    吉田さんってこんな高校生の恋愛の話を書くんだと少し意外に思った。まだまだ読み足りないな。

    部活でかいた汗や、女子たちのデオトライトや香水の匂いが混ざって、まるで夕方の教室みたいだった。

    この表現で一気に学生の頃、夕方教室に残って友達達と過ごした時間を思い出した。
    純情温泉、とてもよかったなー。
    また読みたい。

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    2022年06月13日
  • 女たちは二度遊ぶ

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    あらためて、クズでチャーミングで社不でセクシーな女性を描くのがうますぎるなと。。
    「遭ったことのある11人の女」を小説にしたそうだが、自分のことをこんなふうに描いてくれる人がいるなんて恐ろしいけれどすこし羨ましい。

    解説の田中敏恵氏
    「男が語る女は、女にとってリトマス試験紙のようだ」

    吉田修一さん、モテるんだろうなぁ。

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    2022年05月18日
  • ウォーターゲーム

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    ネタバレ

    面白かった~~!
    心配してたあの人との再会もできてよかった!

    しかし、すごくスリリングでした
    途中で後ろのページ見たくなったです
    鷹野さんと田岡さん生きてるよねって 
    確認したくなりました。
    突然警察に逮捕されたり
    プライベートジェットから脱出できるのか?とか、ハラハラドキドキでした。

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    2022年03月08日
  • 森は知っている

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    鷹野さんと風間さんが出逢った頃の話です。
    壮絶な過去のトラウマと闘う鷹野さんがどうやってAN通信で働くようになったのか?
    どうして風間さんが車椅子生活になったのか?
    鷹野さんと風間さんのことを知った上でもう一度「太陽は動かない」を読んでみたくなりました。

    富美子さんの気持ちも少しわかるような気がして 読んでいて苦しかったです…

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    2022年03月03日
  • 初恋温泉

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    短編集です。かなり好きな作品でした。
    表題作は、そのタイトルから想像していた内容とは全く違いました。読み終わった時、なるほどそう来たか、と思いました。
    ただの恋愛小説かと思って読んだら良い意味で裏切られます。切なく、ほろ苦さのある味わい深い作品でした。

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    2021年11月03日
  • 路

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    台湾高鉄が開業までの道筋を、日台のさまざまなキャラクターの目線から伝える半分ドキュメンタリーのような小説。
    一気に読めました。
    台湾の文化や台湾人の考え方や感覚まですごく丁寧に表されていて素晴らしいと思った。

    春香が抱いた、
    台湾の人が日本を思う気持ちに比べると、日本人が台湾のことを知ろうとする気持ちは、あまりにもお粗末としか言いようがない、
    という気持ちにも非常に納得。

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    2021年10月03日
  • 最後に手にしたいもの

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    どのお話も旅に出ているような気分になれだけど、台湾でマルーン5が最高でした。
    私もコロナ前はとあるバンドを追っかけて海外へ行っていました。コロナ禍が落ち着いたらまた絶対に行くつもりですが、ライブが始める前のドキドキした気持ちや周りのお客さんとの会話。どれもこれも共感できる話ばかりで涙ぐんでしまいました。本当に旅は素晴らしい。早く行けるようになると良いな。

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    2021年06月12日