あらすじ
都内の2LDKマンションに暮らす男女4人の若者達。「上辺だけの付き合い? 私にはそれくらいが丁度いい」。それぞれが不安や焦燥感を抱えながらも、“本当の自分”を装うことで優しく怠惰に続く共同生活。そこに男娼をするサトルが加わり、徐々に小さな波紋が広がり始め…。発売直後から各紙誌の絶賛を浴びた、第15回山本周五郎賞受賞作。
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Posted by ブクログ
初読と再読で、印象がまるで変わる作品だった。
ルームシェアをする若者たちの生活が、それぞれの視点から描かれていく。初読では、何気ない日常を追っているうちに、少しずつ空気が濁っていくような不穏さを感じた。
しかし、結末を知ったうえで再読すると、見え方が一変する。
最初から人間関係には歪みがあり、それぞれに焦燥や秘密がある。そして、その秘密は本当に「隠されていた」のだろうかと思えてくる。むしろ住人たちは、互いのことをかなり分かっていながら、あえて触れずに生活を続けていたのではないか。
「知らない」のではなく、「知っているけれど変わらず過ごしている」。
そう考えると、彼らの共同生活は一気に不気味なものに見えてくる。
初読では結末へ向かって不穏さが増していく物語だったのに、再読では、最初から最後までずっと歪んでいたことに気づかされる。
読み返すことで作品そのものの輪郭が変わる。
再読後は、ただ唸ることしかできなかった。
Posted by ブクログ
シェアハウスってどのくらい一緒に暮らすかわからないから適度に礼儀をわきまえて、適度に砕けて、本音を見せると鬱陶しがられるよりほんの少しだけよそ行きの自分くらいがちょうどいい。ちょっとだけ無理してる自分くらいが適温だなって長い間シェアハウスに住んでみて実感したけれど、この5人は私が思っているよりも随分オープンにしていると感じた。だから5人が珍しくすごく仲がいいと言うか、すごく上手くやってるなーって感心しながら読み進めていたはずだったのに。
読み終えてから本作は全然意味の違う物に変化していて、あとがきの川上弘美さんは【こわい】という表現を使われていたけれど、私は【気持ちが悪い】でした。若いが故の無関心なのか?自分勝手なのか?自己中心的なのか?そもそもパレードって題名は何で?疑問がどんどん出てきて読み返さずにはいられない。
Posted by ブクログ
面白すぎた、、、しばらく引きずる、、、
途中までは、日常を面白く書いてるのかなって思ってて、それも面白くて、でも最後まで読んで、チャットルームってそういうことか!って気づいてからゾワッとした。このゾワッとする感覚って大好き。
Posted by ブクログ
都内の2LDKマンションに暮らす男女4人(良介、琴ちゃん、未来、直樹)と新たに加わったサトルの群像劇。
章が進むごとにそれぞれの心のうちに抱えた闇や葛藤、気持ちが明らかになっていきました。
それと同時に、他の章での共同生活での装いと語り手であった時の本心とのギャップが全員にあるように感じました。心地よい共同生活を続けるために一定の距離感を保つ5人の姿に少し共感してしまった…。
生きていると誰にでもあるよね、こういうとき
解説で川上弘美さんがこわい小説だと書いていました。ラストが急展開で驚き!
そして、ラストを知った上で最初から読み返したくなりました!!
Posted by ブクログ
とにかく怖かった。ゾゾゾってなった、思わせぶりな雰囲気も若干あったものの、楽しく笑えるところもたくさんある横道世之介ストーリーなのかなと思ってた。吉田修一の作風幅広すぎ。真夏の世にぞぞぞぞってしたい人におすすめしたい。
Posted by ブクログ
この読後感よ……感情を咀嚼するまでに時間かかってしまった。みんなそれぞれがその場所にいられるような自分を演じてるから、居るけど居ない。居ないから居られる。会話劇がとにかくリアルで、うわ〜こんな共同生活良いなとか思って笑わせられるんだけど、絆っぽい関係が首の皮一枚で繋がってる危うさが見えてきて薄ら寒くもなる感じ。心の暗さのグラデーションが綺麗。本当に狂ってるのは誰なのか?下世話な事には興味あって、少しでも自分の領域が犯されそうになると見て見ぬふりしてしまうよなー…。個人的に平山夢明「他人事」と同じホラージャンルに区分したいと思う。
リアルな日常を描かれていて妙にリアルでした。
日常に嫌気がさしてきた時に読み返そうと思えました。彼の作品は2作目でしたが、どの作品も日常をリアルに描かれていて不思議な気持ちになりました。
シェアハウスの内情
昨今シェアハウスをしてる人が増えている中、それぞれの暮らしの日常を、部屋の上から見ている感覚で読めました。人には必ず影がある。しかしシェアハウスと言う空間の中では、自分の意思ではなく、自然と別人格を演じる事になる可能性を感じる作品でした。ラストは衝撃的な展開です。
Posted by ブクログ
本音と建前、グレーゾーンを絆・真実と取るのか。
それとも曖昧な上辺の付き合いと取るのか。
現代人特有ともいえる、
今っぽいコミュニケーションの在り方の中に、
それぞれのナイーブな心の隙間と葛藤について詳細に描いている作品、と思う。
Posted by ブクログ
男女4人のルームシェアに訪れた"ある変化"によって見え隠れする本性。あの部屋の澱みが善悪の判断を見誤らせているのか。彼らの関係性は良好に見えたけど、私はただ上澄だけを見ていたのだと最後に思った。
再読するとさらに楽しめる作品だと解説にあったのでまた読みたい。
Posted by ブクログ
著者の「タイム・アフター・タイム」が非常に良かったので本作を手に取りましたが、じわじわと背筋が凍るような真逆のような物語でした。
ルームシェアで暮らす若者5人。表面上は仲良く暮らすも、誰も真の姿を相手に見せていません。
登場人物たちの行動や冷徹さにゾッとします。
しかし、現実も誰もが偽りの平穏の中で生きている。人間の本質を突き付けられました。
Posted by ブクログ
若者の群像劇と思いきや、予想外の結末に読後は呆然としてしまいました。
悩みを相談したり、ご飯を食べに行ったり、一見仲が良さそうな4人ですが、『本来の自分』と『同居を成立させるための自分』の違いがそれぞれの視点で描かれています。サトルという人物が登場することで、4人をより客観的にみる視点が加わり、この関係性の違和感に気付かされていきます。特に印象的だったのは、直輝の章で、「相手に思いやりを示さないことで、いつの間にか俺は、彼らの良き兄貴分に祭り上げられている」という一文がありますが、それはあくまで主観であったことを結末で知らされるところです。
仲が良さそうに見えて、誰も本来の自分をださないし、誰にも関心がないということ。読んだ後、じわじわと恐さを感じた作品でした。
Posted by ブクログ
小さなきっかけで集まった、お互いに無関心な緩い関係性の5人の話。ゆるい日常にだんだんと暗雲が立ち込めて、ラストに繋がった。まともそうな人が実は、というとこまで含めて親近感がわく小説だった。
長く付き合う関係性もいいけど、人生の中で数年程度の刹那的な関係っていいよね。
Posted by ブクログ
直樹の章の最後で、全くジャンルが異なる本になる。
共同アパートで暮らす5人を丁寧に描いた群像劇のように進んでいく。
サトルが新たに入居して不穏な空気になるがそれがミスリードのまま終わると思いきや、まさかのそれをオチに持ってくる衝撃の展開。
読んでいて全く予想できなかった、ただこの作品のジャンルがとても難しいと思った。
オチありきならミステリーになるのだが、それだとオチの衝撃が無くなってしまうだろう。
しかし、純文学と言われればオチによって全く異なる性質に変わるので純文学ではない、故に非常に難しい本の紹介になる。
紹介する人の技術が問われる小説なのかもしれない。
Posted by ブクログ
4人の男女がマンションの部屋をシェアして暮らしている。適当な距離を保って快適だと思っていた。それが長引くとお互いのかかわりも深まって。
第15回山本周五郎賞受賞作
都内の2LDKのマンションに男女4人が暮らしている。男部屋、女部屋と名づけて一部屋に二人ずつ住んでいる。
最初は「直樹」と「美咲」が住んでいた。二人の仲が冷め始めた頃、「美咲]の友人が行きどころが無くなり一緒に住み始めた、これが雑貨店の店長をしている「未来」。そこに直樹の後輩の後輩「良介」が上京して同居することになる。その頃美咲は新しい恋人を見つけて、マンションを出て行く。
「美咲」は大手化粧品メーカーの秘書、「直樹」はインディペンデント映画の配給会社に勤めている。
そこに「琴美」という娘が、田舎のコンパで知り合った若者が人気俳優になったので追って上京してくる。彼女はナンパした男の子のお兄さんのトラックに乗って築地まで来た。「良介」が迎えに行き、住む所のない「琴美」は「未来」の部屋に同居する。
四人はうまく距離を保っていて、これが居心地がいい暮らしだと感じている。
「良介」は大学の先輩の彼女に一目惚れして、先輩のいないときは彼女と付き合うようになる。同居人が彼女は二股だといったりするが気にしない。両親に大切にされ、心身ともに柔らかい人柄で、みんなとうまく暮らしている。
古い車を買って姓名判断で「桃子」と言うぴったりの名前をみつけて可愛がり、同居人の気分転換にドライブに誘ったりして付き合っている。
4階のベランダから、退屈で下の道路をぼんやり見ている。次々と走ってくる車が、交差点では停止線の前で距離を保って止まる。信号が青になるとまた次々に走り出して事故が起きることが無い、そのうち自分も時間の輪の中にいるように思えてくる。
そして、誰かと本音をぶちまけて正直に話してみたい、本音でぶつかってみたい、相手は可愛い子でなくてもいい、少し能天気ぐらいがいいと思ったりもしている。
「未来」はイラストレーターでもあって、体の一部のイラストを書いている。同居の男たちをモデルにして撮影し、そのイラストを公園で売っている。美人の琴美が隣に座ると、買い手がつくといって喜んでいる。
未来は
ここで暮らしている私は、間違いなく私が創り出した「この部屋用の私」である(「この部屋用の私」はシリアスなものを受け付けない)よって、実際の私は、この部屋には存在しない。ここの住人(良介や琴や直樹やサトル)とうまくやっているのは「この部屋用の私」だと思う。・・・がしかし、ここにいる彼ら(良介や琴や直樹やサトル)が、私と同じように「この部屋用の自分」を創り出していないとも言いきれない。とすると、彼らも実際にはこの部屋に存在していないことになり、畢竟、この部屋には誰もいないことになる。
そして、ここは無人の部屋?いや無人になるには私たちがいなくてはならない
などと考えて、結局は、今の状況が良くわからないと思う。
「琴美」は日がな一日、その人気俳優の電話を待っている。枝毛を切ったり眉毛を抜いたりして、ほとんど家にこもっているが、綺麗好きで料理上手なので、一応兄貴分で部屋の借主である「直樹」は同居を認めている。
酒癖の悪い「未来」が「サトル」を連れてくる。だが本人は酔っ払っていて連れてきた覚えが無いと言うが、「サトル」も「未来」の部屋だと思って入ったが、朝になって、どたどたと目を覚ました同居人たちが現れ、あたふたと出掛ける支度をして消えるのにあっけにとられてしまう。
「未来」は、男娼の群がる地域で見かけた「サトル」を不審に思っているが、「サトル」は昼間うちにいる「琴美」と気があったらしく出たり入ったりし始める。
みんなは思っている。こうして居心地がいいというのは、言わなくてもいいことは言わない、住みやすい距離を保って暮らしているからだろう。
「直樹」は同居人たちと十分距離をとって無関心でいたいと思っている。ところが何かしら相談事を持ち込まれて関わりを深めていく。
彼は家出をしたことがある。道に迷って恐ろしくなっていた時に、古い山小屋を見つけた。そこには食べ物が蓄えられていて、恐怖心が薄れると火をたいて温まりながら数日そこで暮らした。
「あそこで暮らした時間はほんとにすばらしかったよ。すばらしいなんて、今どき使わない言葉だろうけどさ、あそこで過ごした数日間は、ほんとにすばらしかったんだ。・・・・・すばらしかった、ウン、マジですばらしかったんだ」
と「直樹」は「サトル」に話した。
そして、恐ろしい事件が起きる。犯人のやり場のない気持ちについては巧みな文章の中にこめられている。
誰も気づかないふりをしている。この部屋の住人は「未来」の言うように、みんないるから無人なのである。
考えれば生きていることはそれぞれの距離が保たれて生活できる時間が流れている、しかし、内心をむき出すと、それが自分の本心だと改めて気がつき、なかまがそれをふと見聞きしてしまうと恐怖感が湧くかもしれない、といって生活の外に出てしまえば、結果は自由であっても、繋がっていると思っている現実から孤独な世界に放り出されることになる。
地球の外の宇宙に出てしまいたい、「直樹」の見る夢の中の宇宙、そこには彼が望む開放感がある、だが宇宙の広さはやはり孤独で、目覚めれば5人が暮らすこの部屋は、窮屈でも本音さえ話さなければ住みやすい。
最近の若者の付き合い方はこんな風に内面を語らず、気楽な付き合いで日々を過ごしていくのはたやすい、それを世知というのかもしれない、若者に限らず……。
ただ、それはどこと無く淋しい。そんなことを感じさせる話だった。
映画化されている
直樹・・・藤原竜也
良介・・・小出恵介
未来・・・香里奈
琴美・・・貫地谷しほり
サトル・・林遣都
Posted by ブクログ
びっくりした。
クスッと笑える描写もあって、人々の暮らし、性格を細かに描いた会話劇のような面白い小説だと思って読み進めてたけど、もうページ数も少なくなってきたな、読みおわるな,って思ってた頃に衝撃的な文章が現れて、思わず、あれ?同じ本読んでたよな?まってこれ私の解釈が違う?あれ?という不思議な感覚がした。
Posted by ブクログ
恋愛関係にはない男女4人の共同生活を描いたストーリー。シェアハウスでもないのにこんな共同生活なんて、個人的には考え難いが、まあこういう若者もいるんだろうな。あらすじに「男娼のサトルが加わり、徐々に小さな波紋が広がり始め…」とあるが、特にそんな波紋というほどのことは起こってないよね、サトルのことはあまり好きになれないけど…と、のんきに読んでいたら、びっくりした!読み返したいけど、読み返す勇気が今のところ湧かない…。
「国宝」を読んで以来すっかり吉田修一作品にハマっている。なんてことのない平坦な日常をうまく掬うこの文章力に唸らされる。
Posted by ブクログ
・大学生から28の社会人までの男女4人が共同生活を送る様子を、日常のコミカルなやり取りを中心に描いた作品。
・くどい説明もなく軽やかな掛け合いややり取りだけで各登場人物の人となりが表現されており、読み易く、入り込みやすかった。
・最終章で打って変わって、これまでの4章全ての意味合いが一変したのは圧巻だった。
・同じ人物のことでも、各人の認識しているその人の人となりは当然異なること、一方で自分自身の認識と他者からの認識も異なることにフォーカスされていた。
Posted by ブクログ
とても難関な作品。
文体が難しいとかではなく、作者の意図が捉えがたかった。
主要な登場人物は5人。
千歳烏山にあるマンションで同居する若者たちの話しである。
それぞれの奇妙さを丁寧に描き、若者たちの姿を表現していると思いきや、最終章での急転直下。感情がついて行けなかった。
この終わり方は読めないよ。
巻末の解説にあるように、結末を知った上で再読すると違った印象を残すかもしれない。
そんな一冊だった。
Posted by ブクログ
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都内の2LDKに住む四人の若者と、そこに加わったサトル。
本音を偽り、優しくも怠惰な共同生活を送る彼らの日常に、
サトルが加わることで小さな波紋が広がり、歪みが生じる。
平穏な日常、抱える秘密、そして不可解な事件が絡み合う。
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ユーモア溢れる軽快で愉快な会話のテンポやトーンが
一見読みやすく若者達の青春群青劇を思わせる切り口。
シェアハウスに住む四人は、理想的な暮らしに見えた。
干渉し合わない、踏み込まない、適度な距離感を保つ。
それが上手くやる暗黙のルール。
しかし心地良かったはずの生活の実体が明らかになる。
深く関わりすぎないからこそ、それぞれの印象も様々。
そこで、他人の目や理解なんて、勝手なものだと痛感。
ううう〜んこれは難しい。難しいぞ。
自分自身、人間関係は狭く深く派なので、
広く浅く関わる人には必要以上に関与したくない。
でもそれは結局自己防衛の為で、傷付きたくないとか、
面倒に巻き込まれたくないとか、振り回されたくないとか。
だからもしかしたら私もこの部屋の一員になり得るかも。
上手に見て見ぬふりをして、なんとなく大人のふりして。
明らかな「悪」から目を逸らして、心地良さを優先して。
読み進めるにつれ、どんどん不穏さが増していき、
衝撃のラストにまた全部最初から読み直したくなる。
そしてその不気味さと奇怪さは最初の印象とは違い、
つまりは結局どういう話だったんだ?と疑問が湧く。
きっと誰しも分かり合いたいと思っているはずなのに、
現実はこんなものか、と軽く絶望した私なのでした。
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読み終えてから、映画化されていないか調べて、
「あれ?これ映画で観たことあったわ」と気付く。笑
映画から入ったからもちろん申し分ないナイス配役。
藤原竜也林遣都はもちろん、香里奈もなかなか良い!
これもう一度観たいなあ藤原竜也の狂気が見たい。笑
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Posted by ブクログ
朝井リョウさんが、YouTubeのとある番組で紹介されており、手に取りました。
5人の若者のそれぞれの心のうちが赤裸々に描かれていて、文章が自分の胸にじわじわと染み渡るように広がってくる。それぞれの若者達の思いが、自分もいつかどこかで思っていたような感情で、懐かしいような、そんな思いもした。
5人の関係が、気を許してるようで全く許してないような、なんだか、“ごっこ”みたいな感じ。それが最後にあんな展開になって、ちょっとびっくり。それでも皆、一緒にいるんだ…。
人の気持ちって、本当にわからない。
Posted by ブクログ
表面的には穏やかで居心地のいいシェアハウス。でも読み進めるほど、誰もが何かを隠していて、空気が少しずつ歪んでいく感じがゾクッとした。特に直輝の視点に切り替わった瞬間、一気に世界が反転して鳥肌。人の“普通”の裏にある狂気をここまで静かに描けるのに驚愕した。
Posted by ブクログ
1番まともそうな直樹が通り魔なのだろうなというオチは正直予想できたが、それをみんなが受けいれて何事も無かったかのように「上辺」の付き合いを徹底して過ごしているのだというオチは想定外だった。結局人間は見せたい部分だけを見せて、見たい部分だけを見る生き物なんだ。そして、見せたい部分だけ見せててもやっぱり人間は人間のことをよく見ていて、醜い部分もちゃんとバレるんだ。でも人間って死ぬまでそんなもんなのかな、自分の気持ちは自分だけが知ってたらいいや、と。たしかに「こわい」物語でした。
Posted by ブクログ
ミステリーホラー?そんなジャンルはあるかは知らないけど、。共同生活をする5人の若者の話。それぞれの視点から物語は描かれる。彼らの生活には小説的な事件は起きないが、なぜだがスルスルと読み進めることができた。各章に散りばめられた違和感が、先を読み進めたいと思わせてくれる仕掛けになっていた。
おもしろかった
おもしろかったけどよくわからなかった。
純文学も混じっているような作品なのでじっくり何度も読んだ方が味が出てくると思う。
ただ最後は少しゾッとする感じでしばらく引きずる作品だった。
二度目はもう少しいろんな箇所に気をつけて読んでみたい。
Posted by ブクログ
最初はよくある同居系日常もの小説かな、という感じだった。それは半分あっていて、半分は大間違いだった。
物語はシェアハウスに同居している五人の人物の視点で語られていて、それぞれの文章を読んでいくと、恋人に対するものを除いて、いっさい「他人を思いやっている心を持っているような描写がない」ことに気づく。
サトルをシェアハウスに入れたのも未来が酔った勢いで連れ帰ったことであったり、とにかく利己的な登場人物が多いことに気付かされる。
それを見て、自分の心の中にある何かに気付かされました。
Posted by ブクログ
若者たちの、群像劇。
特にすごく盛り上がる訳ではない出来事が淡々と続いて、最後、ヒヤッと寒気のする展開が待っていました。
突然すぎて、そこを読み返してしまった。
もう一度読むと、最初から違って見えるのかもしれない。
でも、後味が悪いので、もう2度と本を開かない予定です。
Posted by ブクログ
あと書きに怖いと書いてあったが、私はそこまでこわいとは感じず、まあありえるかもしれないなあと思った。
例えば都会で、誰かが倒れていても横を素通りしていく人が結構多くいるようなことに似てると感じた
Posted by ブクログ
吉田修一を読み始めており、最後の息子に続いて2冊目であるが、なんだろうな、リアルで生々しい、湿度や汗や息の匂いがただよってきそうな描写で、ちょっと嫌になる。人によってはそこが癖になるのだろう。
スマホも携帯も一般的ではない最後の時代の若者たち。おれも同世代で同じ頃、同じ東京で過ごしていた。あの頃、あんなだったっけな。
この作品は新刊で読みたかったな。同じ時間軸、リアルタイムで作品世界を共有したかった。
Posted by ブクログ
読み終わって薄気味悪さが残っている。
ただ、読み返したくなる
本当は誰も居ないかもしれないっていうのは、誰も暗い影には触れず、チャットのようなテンポのシェアハウス。誰も憎めない存在だけど、誰のことも心から信用はできない、そんな感覚が残ってる。
かなり終盤まで、この問題もあの発言も解決してないけど...と若干不安になりながら読み、最後は怒涛の展開を見せる。きっと2〜3回読むと繋がると思うけど、初めて読んだ私はぼんやり煮え切らない感覚だけが残ってる。
Posted by ブクログ
んーん。なんか苦手な書きぶり。
何だろう。山本周五郎賞と聞いて買ってはみたものの。しばらく積んどくか。
読んでみた。んーん。
最後に急展開。え、え、え。
しっくりこないので、まずは閉まっておくか。
読み直したら、また再発見あるのかも。