吉田修一のレビュー一覧
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ネタバレ評判が良いので読んでみた。
長崎から東京の大学に上京し、大学生を謳歌する世之介。青くて若い生活楽しいー!と思って読み進めていたら急に現在軸になり…。
世之介、亡くなってしまっていたのね。それまで楽しく読んでいたのが一変、見え方が変わって世之介のその後の人生に想いを馳せてしまった。
青い時間が色褪せてしまうことも、過ぎた日々に想いを馳せることも、懐かしい誰かがもう側にいないことも、何も変わったことではなく誰もが日々の中で感じることである。あんな人いたな、こんなときもあったなと感じたことや触れたこと、人生の全ての起点はそこにあるのかもしれない。
とても現実的な小説だった。学生のときの翔子 -
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サラリーマンが公園で知り合って、ふとしたことで口をきき、何気ない付き合いが始まる。それだけ。
以前、話題になった「悪人」を読んだ感想で、可もなく不可もない話だと書いた覚えがある。被疑者にされた恵まれない育ちの素朴な青年と、電話で知り合った女性が逃げているうちにお互いに情が湧く、ストックホルム症候群的いきさつだろう。それがそんなに話題になるほどいい小説なのか、長いし。と思った。
この「パーク・ライフ」を読んでから再読すると、とんだ勘違いで、浅い読み手だったと反省した。
これは日常生活の1シーンを切り取ったようないい話だった。
取り立てて驚くようなこともなく、公園でふと知り合ったサラリーマンと -
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ネタバレ圧巻の下巻。
これを読み終わった足でそのまま2回目の映画『国宝』も観てきた。
原作では娘の綾乃とも、婚約者を紹介されたり挙式に参列したり、孫の誕生に涙したりちゃんと仲良く付き合ってたし、璋子とも結婚して、本妻と2号さん、そして春江ともみんなで親しくしてて、愛とか恋とかでなく3代目を歌舞伎をみんなでサポート!て感じ。
映画と違って喜久雄はそこまで孤独ではないな、みんなに支えられつついい人間関係を築けてるなと思ってた。
思ってたのに後半どんどん精神的に孤独になっていく喜久雄。人間国宝という人でなく歌舞伎と同化していくさまが映画とも違う孤独を表現されてた。
最後、徳ちゃんには会えたのかな…。原作で -
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4人の男女がマンションの部屋をシェアして暮らしている。適当な距離を保って快適だと思っていた。それが長引くとお互いのかかわりも深まって。
第15回山本周五郎賞受賞作
都内の2LDKのマンションに男女4人が暮らしている。男部屋、女部屋と名づけて一部屋に二人ずつ住んでいる。
最初は「直樹」と「美咲」が住んでいた。二人の仲が冷め始めた頃、「美咲]の友人が行きどころが無くなり一緒に住み始めた、これが雑貨店の店長をしている「未来」。そこに直樹の後輩の後輩「良介」が上京して同居することになる。その頃美咲は新しい恋人を見つけて、マンションを出て行く。
「美咲」は大手化粧品メーカーの秘書、「直樹」はインデ -
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ネタバレ映画『国宝』が大変よかったので、読書好きとしては原作を読まずして語らいでかと思い当然読み始めた。
映画はところどころ端折ってたけど、それでもだいぶ原作に沿って流れててくれたんだなと。
原作のほうは歌舞伎の舞台の描写はいまのとこほぼない。から映画で観たあの美しい舞台演出を頭に描きながら読めたのでそれも映画を先にしてよかったなと思った。
そしてなによりも徳ちゃん…
原作のもう大きな違いは徳ちゃんの存在だよ…
映画の喜久雄は、(まだ上巻では出てないけど)「ほかになにもいらないから芸を上手くしてください」と悪魔にお願いして、家族も捨てて人間国宝になって、ああ芸を極めるのってなんて孤独なんだろう、と思 -
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世之介。自分まで世之介と呼びたくなる。
日常の風景描写が多くて、よのすけが長崎から上京してきての大学一年生の1年間を月毎に追いかけていく…
時も流れて遠く離れてなかなか会えなくなって、何年か経った時にふと、「あ、そういえばあんなんあったな」「あいつ面白かったな」とか思われたい
そういう何気ない風景の中にいつもいるみたいなのが豊かさの象徴な気がする
これ、高校の時に多分読んだはずでタイトルだけはずっと覚えてて。でも読んでみると内容はあんま覚えてなかった。なぜか阿久津結のアイプチは覚えてた笑笑
カメラの描写は好きやったなあ
ちょうど最近カメラ買ったしまた撮ってみたくなった