吉田修一のレビュー一覧
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ネタバレ味わったことのない読後感だった。心を揺さぶられた。電車で読んでいなかったら泣いていただろう。
ずっと平和で穏やかで幸せな日々だった。世之介は本当に憎めなくて、だらしがないけどいいやつで、なんだかんだ優しくて、翔子ちゃんとお似合いで、二人はどんな大人になるんだろう、結婚するのかな、と思いながら読んでいた。
それがまさか、この結末なのか....
人生ってこうなのかな。みんな平等に時を重ねていくって思い込んでいるから、簡単に別れたりできるのに。ある日突然いなくなってしまうのかなあ。すごく切ない。
何故なんだ。行かないでほしかった。でも世之介ならきっとそうするんだろうなぁ。世之介らしい最期なんだろうな -
Posted by ブクログ
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都内の2LDKに住む四人の若者と、そこに加わったサトル。
本音を偽り、優しくも怠惰な共同生活を送る彼らの日常に、
サトルが加わることで小さな波紋が広がり、歪みが生じる。
平穏な日常、抱える秘密、そして不可解な事件が絡み合う。
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ユーモア溢れる軽快で愉快な会話のテンポやトーンが
一見読みやすく若者達の青春群青劇を思わせる切り口。
シェアハウスに住む四人は、理想的な暮らしに見えた。
干渉し合わない、踏み込 -
Posted by ブクログ
香港、上海、ソウル、東京、4つの都市で暮らす若者を描く短編集。元は『オリンピックにふれる』というタイトルだったものが改題されて『昨日、若者たちは』になっており、4編それぞれの若者たちの人生にオリンピックが何らかの形で「ふれて」来るのだけど、その触れ方や距離感は四者四様でオリンピックを射程圏に目指す距離にいる人もいれば、周囲の人の間接的な視点で触れる人もいて、それは読者である私たちもきっとそう。私にとっては東京五輪もまったく近さを感じないものだったが、自分の人生に何らかの形で触れたという人もいたのでしょう。そして改題されたタイトルでは「昨日」という言葉が用いられて日常が昨日から今日、そして明日へ
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Posted by ブクログ
オーディブルで聴きました。
やはり吉田修一作品はしみじみと良い。それぞれのキャラクターが知り合いにいそうなほど目に浮かんだ。
毒にも薬にもならないけど、いいヤツだったな⋯な知り合いは誰にでもいそう。そういう物語の主人公にはならなさそうな世之介が主人公のお話。
バブル時代だったせいもあるだろうけれど、みんなふわふわ生きている。肩パッド入ったバーガンディのスーツ着ていたんだろうな。それでもそれぞれに成長して、それなりの大人になっていく。祥子ちゃんはやはりポテンシャル高かったなと思う。
さくらは木綿のハンカチーフのその後のイメージ。幸せになっていて欲しい。
ドラマにするとしたら、世之介は満島