吉田修一のレビュー一覧

  • 国宝 下 花道篇

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    ストーリーや登場人物のキャラクターは良かったが、主人公の美しさや歌舞伎の美しさは文字を読むより映像で見たいと思った。

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    2025年12月02日
  • 怒り (下)

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    ネタバレ

    最近話題の映画の国宝の筆者だと、読んでいるうちに気づいた。
    ゲイの世界に対しても解像度が高いように思い(単純に私が知らないだけかもしれませんが)、幅の広さを感じた。

    それぞれのシーンの時間軸が違うだけで同人物なのかと思いきや、報道のタイミングから同時並行で進んでいるシーンがあることに気づき、読み進める手が止まらなくなった。

    警察署で南條が言った「結局は場所なんだよ」という言葉が残った。それは自分の持つ価値観でも言えることかもしれない。どこでどのようなシーンで知り合ったか、などなど…。

    洋平が愛子を信じられていなくてこれから愛子を信じようとしていること、信じていた田中が大吾を裏切った(信じ

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    2025年10月05日
  • ミス・サンシャイン

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    吉田修一さんの「ミス・サンシャイン」
    文春文庫にて発売されたので、買い求めて読んだ。

    文庫帯に書いてある"最高に泣ける吉田修一"
    この文句のとおり、感動巨篇の名に相応しい小説。

    ((作品紹介))
    心に傷を負った大学院生・岡田一心は伝説の映画女優・和楽京子こと石田鈴の自宅で荷物整理を手伝うことに。引退した今なお美しい鈴さんの胸に秘められていた波乱万丈な映画人生、原爆が奪った運命と大切な人たち――その過去に触れるうち、一心の胸にあたたかな光が灯る。清冽な感動に包まれる島清恋愛文学賞受賞の傑作長篇

    古い日本映画好きの自分には、和楽京子ってどうみても京マチ子?って思ってしまい

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    2025年10月03日
  • 永遠と横道世之介 上

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    もう直ぐ完結が名残惜しい。

    "人の人生になぞそうそう派手な物語はない"
    "もう少し言わせてもらえば、人生というものは、人の一生から、その派手な物語部分を引いたところに残るもの"

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    2025年10月02日
  • 怒り (上)

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    殺人犯かもしれない人間を3人にする事で、ヒューマンドラマに推理的要素をプラスしたことが上手い。
    3人のうち誰が犯人なのか・・・。続編が気になる。

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    2025年09月28日
  • 罪名、一万年愛す

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    ネタバレ

    映画『国宝』が大ヒットロングラン上映。大注目の作家、吉田修一さんが昨年上梓された小説。昨年、産経新聞に連載されていたようだ。

    長崎の九十九島(くじゅうくしま)が舞台の梅田一族の話だ。百貨店を経営し財を築いた創業者。その米寿のお祝いに一族が集まる。翌朝その創業者が姿を消す。

    ここからはネタバレ。

    『砂の器』『飢餓海峡』『人間の証明』…いずれも日本映画の名作だが、この映画のDVDを疾走する前に創業者が見ていたという。これがヒントとなる。

    戦争で孤児になった子供の残酷な運命。そして創業者の過去の事実に目頭を熱くした。
    これもきっと来年あたり映画化されそうだなあ。それぞれのシーンの絵がすでに何

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    2025年09月25日
  • パーク・ライフ

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    芥川賞受賞作、作家は話題作『国宝』の吉田修一氏
    文章が上手いなあ、スラスラと入ってくる
    こういう自然な成り行きの対人関係が大好きなので、自分の現実生活にも起こってほしい

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    2025年09月21日
  • パレード

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    ネタバレ

    マンションに住むそれぞれの視点から描かれる
    みんな何かしら問題、悩みを抱えてるけど
    最終的に1番頼りにされてまともそうな兄貴分の直樹が通り魔という。
    それもみんなそれを受け入れて生活してるあたりが最後怖かった

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    2025年09月19日
  • 悪人 新装版

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    本当に「悪い」のは誰?何?
    表に出なくても「悪い」やつはいる。表に出ない「悪い」ことをしても、なんとも思わない奴はいる。
    人それぞれにその人の正義があるから、理解しあうのは容易でない。
    頭ではわかっていても渦中にある時はただ、シンドイ。悲しい。

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    2025年09月15日
  • 路

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    吉田修一は群像劇書くの上手いなぁと思う。その中に核となる主人公がいて、周りの魅力的な人々が様々な生き方を見せてくれる。それらに支えられ主人公が成長する。
    「国宝」もそういう小説だった。

    今回はさらに台湾という場所が空気感を出して、魅力的。台湾に行きたくなった。台湾映画でいいから、あの台湾の空気を感じたくなった。

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    2025年09月11日
  • パレード

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    シチュエーションがあまりにも非現実的。
    その間に入る、リアルなテレビ番組や生活感が微妙に混ざってなんとも言えない世界観。
    正直、私は好きです。

    最初は吉田さんの代表作、【横道世之介】タッチかと思いましたが全然違う【怒り】に近い世界でした。

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    2025年09月09日
  • ミス・サンシャイン

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    ネタバレ

    鈴さんが「人の心は時間がかかる」と言っていたことに重みを感じます
    つい昨日のように思えるという何十年前の出来事を振り返り、少しずつ前に進んだのでしょうね
    一心と同じように、鈴さんがスピーチをしていたらどうだっただろうと想像しました
    皮肉とも取れる愛称に負けない姿に、鈴さんにしか表せない美しさを感じました

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    2025年09月08日
  • パーク・ライフ

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    ネタバレ

    収録されている2話のうち、タイトルにもなっているパークライフが良かった。

    以下、ネタバレあり

    公園から過去の話を思い出し、そこからさらに過去の初キスの話へと展開されて、また公園に戻ってくるところ。複雑な構成だが、スッと頭にイメージできて、自分も体験している感じになれた。人物同士の距離感が不思議。夫婦は離れていて、夫婦じゃない、初見同士の方が近い。最後のふわっとだけど何か芯のある終わり方。
    全体的にさっぱりしている。

    2話目は1話目と違い内容が気持ちの良いものではなかったので★-1で、トータル★4とした。

    ただ、表現というか、時系列が前後する構成はこちらも健在で、読みものとしておもしろか

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    2025年09月08日
  • 路

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    面白かった。
    台湾新幹線の完成までのストーリーを中央に据えながら、それに関わるいろんな立場の日本人、台湾人の人生を通して、
    日本と台湾の複雑な関係を描いている。
    すぐ隣でありながら、近くて遠い国。
    たくさんのロマンス、そして、旧い世代と新しい世代。男と女。
    少し前の時代を感じながらも、とっても読み応えがありました。

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    2025年09月06日
  • 怒り (上)

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    ★★★★☆登場人物が多くて最初は混乱。それぞれに人に知られたくない事情を抱え、薄暗い印象を与えている。上巻は刑事の登場も少なく、謎解きは少なめ。まだ誰も怒ってはいなさそう。

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    2025年08月30日
  • ミス・サンシャイン

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    膻中のツボを押して、深呼吸する。思わずツボを探して、やってみた。

    誰かに影響を受けたことや本で読んだ大事にしたいと決めたことも、自分がいっぱいいっぱいになるとなに1つ思出せないことばかりである。そういうときに、立ち止まって考えたいときに読みたい本だと思った。
    散歩ができる季節がきたら、皇居の都道府県プレートを目標に歩いてみようと考えている。

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    2025年08月28日
  • 路

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    吉田修一の印象はなんか毎回面白そうなのに読んでみるとパンチがないまま終わるというもので今回もそれに近かった。群像劇の中でいくつか弱いものが混じってて混乱もする。
    最後の終わり方は良かった。

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    2025年08月27日
  • 横道世之介

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    「国宝」を読む前に横道世之介は履修しなくては、と手に取りました。前から気になっていた本なので、丁度良いきっかけになりました。
    長崎(佐世保?)出身の世之介が東京の大学(法政?)に進学し、東京の暮らしを始めるお話です。一年生の期間と、その時濃密に過ごした人のその後が●印の後にちらりと出てきます。特に大きなにかがおこるわけではないのですが、バブル期なのに毎日の生活は金満とはあまり関係なくて、ただ、ホテルのバイト内容はバブルっぽい。あとは、千春みたいな存在も。
    世之介だけでなく、祥子さん筆頭に出会った登場人物がとても個性的で、多分誰かしらを好きになるのがこの本の人気を支えている気がします。大きなこと

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    2025年08月23日
  • 最後の息子

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    「最後の息子」
    ビデオ日記を撮るという設定がなんとなくピンと来ず。かなり自分で感情を考察しなければいけない部分が多いのが難しく、読むのは2回目だが、やっぱりあまりハマれなかった。
    ラストの閻魔ちゃんの電話中のメモの愛情にはグッとくる。あえて悪ぶるのとか、それでも閻魔ちゃんには優しく見えているのとか、人間失格に近い構図か?

    「破片」
    最後の息子に比べて格段に情景描写が増え、一気に物語の風景が浮かんで真に迫ってくる感じがあった。これぞ吉田修一という感じ。明らかに才能開花している。
    積み重ねられるエピソードで、母を不幸な事故で亡くした田舎の男世帯の雰囲気、九州に根強く横たわる男尊女卑思想、兄弟それ

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    2025年08月20日
  • 悪人 新装版

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    逃げ場がなくて息苦しくなるけどその分深くまで入り込める小説だった。悪の度合いって、罪の重さに必ずしも比例するわけではないのかもしれない

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    2025年08月19日