【感想・ネタバレ】愛に乱暴(下)(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

不倫を清算できない真守。そんな折、婚家の祖父が離れに住まわせていた時枝という女の不遇の生涯を聞く。桃子は、離れの床下に異常な興味が湧き、思わぬ衝動買いに走る。一方、身重の不倫相手・三宅奈央との再婚を望み帰宅を拒む真守に桃子は呆れ、遂に奈央に直談判を試みるが、出産の決意は固く、義母までもが桃子の様子が変だと態度を変えてきた。予期せぬ結末へと疾走する愛のドラマ。

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Posted by ブクログ

やはり吉田修一さんの小説大好きです。
悪人でも思いましたが、男性なのに女性を描く天才ですね。
桃子が少しずつおかしくなっていく様子がリアル。ラストおかしな方向にいかなくて良かった。李くんありがとう。あのありがとうは救われる。見ててくれる人がいると人はちゃんとしようと思うのですよね。

離れの家を手放さない桃子は強い。笑
ある意味さっさともらうものもらってこっちからさよならよ、と真守よりいい男を見つける行動にすぐ動ける健全な女より強いです。笑
尽くしてきたからこそ、手放せないんでしょうね。

自分を見ててもらえること、相手を見ててあげること、そして認めあうことが夫婦には大事ですね。

映画も観るぞー!

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2025年01月26日

Posted by ブクログ

すごい面白かった
一人の女性が旦那の浮気から狂ってくるんだけど、最後の最後にどうしようもなく落ちてしまうのではなく少しの希望が見出されたのがすごく良かった
『ありがとう。』いい言葉だな
みんな幸せになって欲しいけど真守だけは不幸になって欲しいの私だけ?
吉田修一さんの本は横道世之介に続いて2作目読んだけどどれも読みやすくて好きだな

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2024年10月14日

Posted by ブクログ

狂気を含む読み物を、私は好きだったんだぁ…と再認識した小説でした☺山本文緒さん、湊かなえさんに並ぶ大好きな作家さんになりそうな予感

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2024年08月14日

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ネタバレ

真守の罪、奈央の罪、照子の罪、そして桃子の罪。歪な人間関係や生活環境がそれらを産んだのだろうか? 母屋と離れという、近いのに遠い距離感がそうさせたのだろうか? 鞄が底なしになって、引っ張られないように畳をひっくり返したのはその罪に精神を引き摺り込まれないようにするためだっか? 全ての出来事が写真のフレームのようになって連続してさまざまな想像が掻き立てられた。なんだかんだと8年も結婚生活を続けてきたのだから、ことはそう簡単ではない。ただ急転直下でもなければ不満のちりつもでもなくて、一つの因果関係で物語れないところにこの著作の肝がある気がする。

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2023年12月04日

Posted by ブクログ

吉田修一って本当に女のことを心底理解していて毎回びっくりさせられる
特に女がカーッと起こったときの表現には脱帽
後半にかけてわかってくる仕掛けも面白かった
ラストの切なさには少し救われる

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2018年02月12日

Posted by ブクログ

映画と原作本の感想をまとめてこちらへ~

江口のりこさんが主人公・桃子を演じているので、映画館で観るつもりだったが逃してしまった。
江口さんが今まで見たことがないエレガントな洋服で、淡々と不穏な雰囲気を漂わせて桃子を演じているのが新鮮だった。チェンソーを振り回し床下に蹲ってるシーンはさすがに彼女ならではというところか。最初は原作に時折りいきなり日記文があって、てっきり不倫相手・奈央の日記だとばかり思ってしまった。しかし、これはミスリードを誘っていて、桃子の日記だったことが次第に分ってきて、実は桃子も略奪婚だったと気づかされ、まんまと吉田さんにやられてしまった! 決定的に違うのは、桃子は妊娠して流産したのに、奈央のお腹の中の子供は順調に育っていく。桃子は真守との関係が終わってしまうことを恐れるあまり、婚約後に流産を明かし結婚した。映画ではこの”日記”を、SNSに替えてあったのが世相を反映していて面白い。
読後、タイトルの「愛に乱暴」な人とは桃子の夫・真守と思っていたが、登場人物の大方がそうだったのかもしれないと思えて来た。真守と姑は桃子から騙されたと感じ、ずっと“しこり”を感じていたのだろう。結果的に桃子が妊娠によって真守の気をひいた形となってしまったが、桃子が打算的で因果応報なのよと切り捨ててしまうには横暴なような気もする。“妊娠”を盾に勝者となった桃子と奈央が不憫でならなかった。生まれ出る子供を結婚の切り札に使うのは時代錯誤と反論したいがそう簡単にいかない現実もある。子供誕生ですべてが丸く収まるなんてあり得ないと誰もが知っている。かつて貝原益軒の『女大学』に「嫁して三年 子なきは去る」じゃあるまいし。またもや妊活かと悲しくなった。真守は果たして奈央と大人しく家庭を築いていくのだろうかとおせっかいを焼きたくなる。原作には真守の父親誕生の話も盛り込まれていいるが・・・・。3人の女たちはよくもまあこんな男に振り回されたものだ。(エンドロールで真守役を小泉孝太郎さんだったというのを初めて気づいた! 完璧に彼を消していた)
最後に桃子は縁側でアイスクリームを舐めながら取り壊される家を眺めている。賠償金替わりに家をもらったと匂わせるのも前向きのラストに違いないが、原作にあった”手作り石けん”の仕事ができるようになったという話も加えて欲しかった。 

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2025年05月06日

Posted by ブクログ

吉田修一の怒りと悪人が好きで、他の本も読みたいなーと思い、これを選んだ。

結婚て難しいなぁ〜
一番、旦那がよくわからん。桃子とも不倫で始まったってことでしょ?それで同じ流れで、若い子と一緒になりたいからって離婚するって、ハァ???(´Д` ) またおんなじ結果になるでしょこれは笑

桃子目線で話が進むので、彼女にどうしても感情移入してしまう。が、旦那の世話を色々焼いちゃうのは良くないなぁ。朝ごはんから荷解きまでぜーんぶやっちゃってるもん。これは母親と息子だし、健全な夫婦ではなくなるよなあ…あと癖強い義母と同居はキツイだろうなぁ…

とにかく、嫌いになったから結婚やめる、好きな人ができたから結婚やめる、ってそんな簡単にしていいものなのか?そのくらいなら最初から結婚するな。ってことなのかな…

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2025年01月07日

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ネタバレ

映画観てから上下巻読み終わり
映画だと分かりにくかった、不倫相手の日記かと思いきや桃子自身の日記だったり
桃子と真守と義母の細かいやりとりとか、描写とか、凄く想像しながら読めて面白かった

桃子はきっと他所から見たら、良いお嫁さんで、働いてた時は凄く仕事も出来て、旦那さんとも義理親とも上手くやっていて、とても幸せに見えてたんだろうな

でもみんな自分だけの地獄があるんだなと思い知らされる

鰐淵さんに、裏でめんどくせ〜って言われるとことか
義母と真守に騙されたようなもんだって言われるとことか
リアルだな〜

誰でも桃子のようになる可能性がある
自分が自分でいられなくなる時がある

最後は仕事だって、家だって、桃子自身の気持ちだって吹っ切れて本当によかった

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2024年10月14日

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人の描写がとてもリアルで胸に迫るものがあった
自分を救うのは日々の誠実な行いであるに違いないと思った

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2024年08月25日

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倦怠気味の夫婦の日常を描きつつ、並行して不倫相手の日記によって、旦那の不倫が描かれている?
上巻から下巻にかけて一変する展開に驚き!

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2024年04月16日

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不倫もの。軽くさらっと読んでいたが実は構成がこっていてもっとじっくり読めば良かったと少し後悔。良かった。

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2024年02月25日

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作者の吉田修一に、騙す気なんてないかもしれないけど騙された(日記の部分)。騙されたことに、読み終わるまでというか読み終わってもなお気づかかなった。登場人物の誰も好きにはなれないけど、日記部分の仕掛けに唸ってます。そこに感心したので★4つにしたけど、内容としては★3つ。
李という青年、神出鬼没のピーちゃん、時枝おばさん、床下の穴、連続放火事件・・・。怪しさ満載で気を持たせすぎ。

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2023年01月07日

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ミスサンシャインという著者の新作へのインタビュー記事の「人はどんどん優しくなってきていると思う。」というコメントを読んで、なんだか好きな予感がして読んでみたらやはりとても面白くハマりました。
男性作家が書く女性像はなんとなく違和感を覚えるものが多いのだけど、この本に出てくる女性達の描写は細部までリアルで鼻白むところがなく、とても女性のことを理解している方なんだろうなあと著者の人としての深さを感じました。
自分の子供を宿したと思われる女性にふらふらと移ろっていく真守もまた「こんな人いそう」とリアルで、本気で始まった愛が乱暴に終わっていく様が悲しい。最後に救いがあったのも、人生悪いことばかりじゃないと思えてよかった。他の作品も読んでみたい!

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2022年02月12日

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一言の感想なら「因果応報」。 淡々としていながらも、不穏な雰囲気が漂う作品だ。 主人公桃子の夫の真守が最低なのは大前提なのだが、桃子も可哀そうだけど、うすら怖い... 途中、ちょっとした仕掛けのような展開には「そうきたか」と思った。 吉田修一は「悪人」以外あまり読んだことがなかったが、結構面白かった。(上下巻ともの感想)

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2018年10月23日

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ネタバレ

最初、2人の視点で語られていると思った。不倫して獲得した夫を、不倫で取られるという皮肉な話。男が優柔不断で一番悪いのだけど、その本質を見抜きながらも、おかしくなっていく主人公が哀れすぎる。

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2018年09月11日

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夫の不倫に納得できない桃子の精神は、徐々に周囲との軋轢を呼び起こす。予期せぬ結末に呆然、そして感涙する愛のドラマ。
チェーンソーが登場した時はバイオレンス一直線かと思った。それほど展開の予測不可能なストーリーである。捨てる神あれば拾う神ありという言葉がピタリと当てはまる。

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2018年06月04日

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ネタバレ

上手いなあ。日常を表現するのが上手いよね。その中に、少しずつ交わってくる非日常。吉田修一の真骨頂では。

登場人物の誰も好感をもてなかったのだけど、、。桃子の気持ちも分かるようで分からなかったり、真守も同。
距離の近い人より少しい遠い人のさりげない一言で救われるのか。

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2018年02月21日

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ネタバレ

真守、このクソ野郎が!!
読んでる間中イライラして、こいつへの怒りで
ページを捲る手が止まらず超速で読んだ。

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2018年02月06日

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途中までどんな結末なんだろうとハラハラドキドキしながら読み進めていったが、ちょっと期待外れ。
どんな選択もしやすい今の時代に、クズ旦那や折の合わない義母との暮らしにこんなにもすがりつく主人公に正直共感できなかった。昭和感ある本という感じ。

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2024年12月22日

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リアル。

義父母の住む母屋の離れに夫・真守と暮らす桃子。

真守は不貞を働いており、不倫相手の日記部分を読むことで、読者はその不貞を桃子より先に知ることになります。
また、桃子の日記も途中途中現れるので、桃子の気持ちも読み手は知ることができます。

が、この日記。途中で役割がガラリと変わります。

夫の気持ちが離れていく事に気付く妻の気持ち。妻帯者を愛してしまい、幸福と不信感の間に置かれる愛人の気持ち。子供を授かった女性の気持ち。
よくここまで描写できるものだと思います。

みんなそれぞれ、その瞬間、その瞬間では真面目に、誠意と愛情を持って、
いや、愛情がある時は、真面目に誠意を持って向き合おうとするものです。

愛情がなくなった時も、かつて誠意を持っていたという記憶は残っています。

だから愛情がなくなったり、自分に都合が悪くなったりすると、「自分は悪くない」「自分だけが悪いわけではない」と考え、そのように処理しようと、そう見えるように処理しようとするのでしょう。

そういう、人の浅はかさ(少なくとも、私は浅はかだと思います)を、リアルに描いた作品です。

所々と最後で、ほんの些細な事で、人の心は晴れるものだという点にも触れており、これが救いです。

リアルなので、読後は疲れます。
吉田修一氏は、やっぱりすごいです。

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2022年09月30日

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ネタバレ

桃子は誰かに認めて欲しくて、誰かから必要とされる自分の居場所が欲しかったんだろうなと思いました。吉田修一さん、桃子の精神が狂っていく様をとても自然に描いていた…
あと、旦那の初瀬がかなり腹立つというか、昔付き合ってた人を思い出して気分悪い笑

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2022年03月06日

Posted by ブクログ

あの人、ほんとに意気地ないし、ちょっとでも嫌なことがあったら、そこから逃げ出して、別の場所で1から楽しいことだけ始めちゃうんです。でもそこでも嫌なことは起こるでしょ?そしたらまた逃げ出して、そうやって生きていけばいいんですよ。

真守のことを、そう思った桃子だが、自分が浮気相手だった時にはきっと、この人を変えられるのは自分しかいないとか思ってたんだろうな。
身勝手な夫に見えるけれど、結局似た者同士な気がする。
流産は女性にとって、かなり辛く悲しい経験ではあるが、誰かの不幸の上にある幸せには共感出来ない。
愛情じゃなくて、ただの執着。
ラストは吹っ切れた感じで良かった。

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2021年06月02日

Posted by ブクログ

ちょっと滅入る感じで、途中で止めようかと思ったら、???の展開があって翻弄されたまま一気に読み終わった。しかし爽快感なし。ダメな夫に一矢報いたかった。
もともとは『愛の乱暴』というタイトルだったのが、『愛に乱暴』に改題されての刊行だそうで、愛に、の方が確かにしっくり。ハードカバーの赤い薔薇の装丁の方が好き。

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2020年11月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

サクッと読める本が読みたいなーと思い、購入◎

なんの疑問も持たずに読みすすめて、まんまと騙されました。

チェーンソーや穴、火という不気味な描写で、桃子はこれから先生きてゆけるのかと心配になりながら読んでいったけれど、ラスト、ああ、この人は生きてゆける、そう思いました。
この作品の心理描写、桃子を追い詰める周囲の人物や出来事の描写は、読者をどんどん作品の世界へと引きずり込んでゆく。

けれど、個人的にはなくはない不倫をされた女性の心理描写に、日記のトリックが加わったもの。
せっかく、という言い方がふさわしいかわからないけれど、せっかく上下巻に別れているのなら、真守の目線もあってよかったんじゃないかな…真守は、ああいう人なんだろうけれど、でもどういうタイミングで、律子から桃子へ、桃子から奈央にしようと思ったのか、そんなに理由はなく、ただ他の女を好きになっただけなのか。
親の様子から、真守のダメ男っぷりは察することはできるけれど、せめて、もう少し真守の生い立ちの描写とかがあると、もっとよかったかな。
ただ、この作品はとにかく桃子のみの目線であったことが大きいわけで…でも…というもやもや。

結局「不倫はダメ、ぜったい!」と、いうことかしら( ・ω・)

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2018年08月09日

Posted by ブクログ

どんどん追い詰められていく桃子が、さすがに気の毒になってきた。
とりあえずは、光の見える結末でホッとした。
最後の章「ありがとう」はもう、ジェットコースターのような展開で途中から息苦しくなったけど、李くんの「ありがとう」と浅尾くんからの電話とぴーちゃんで、やっと呼吸できるような感じがした。

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2018年07月10日

Posted by ブクログ

えー。。。こんなのってあり?
桃子が不憫で不憫でかわいそうで久しぶりに本読んでこんなに滅入った気持ちになってしまった。
トリックにはまんまと騙されました。でもそれを踏まえても因果応報?とはあえて言いたくない。
ただただサレ妻が精神に異常をきたしていく姿がじわじわと描写されていって怖かった。いや、桃子の言う通り実際は"気が触れたフリ"なんだとしても、それでもね。不倫ってこういうことだ。誰かの日常を、生活を、精神を、確実に壊す。
上巻では想像もできない展開と結末でした。一縷の希望は残されたのでホッとしたけど、うーん未だ消化できず。
吉田修一氏はこの小説でなにを書きたかったんだろう?

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2018年07月12日

Posted by ブクログ

去年の1月は『魂萌え!』を読んだ。今年は『愛に乱暴』。
何の因果か、2年連続、年明け早々に不倫ものを読んでいる(笑)
よくある内容だとは思うのだが、吉田修一さんの文章力のなせる技なのか、どんどん読み進めることができた。

この本を読んで、最後に私の心に残ったのは「本音と建前」。
いったいどうやったら「本音と建前」を見分けることができるのだろう。
それを見誤った時、結果、人は傷つく。怖いな~と思った。
正直、この話に登場する人物の誰にも共感することは出来ない。
ただ、真守に最大級の鉄槌が落ちる事を祈るばかりである(笑)

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2018年01月15日

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