吉田修一のレビュー一覧

  • 国宝 下 花道篇

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    喜久雄の器の大きさがかっこいい。歌舞伎の家元の俊介とヤクザ出身で歌舞伎の女形の才能がある喜久雄が、自分たちの芸に一生を捧げた話。子供時代から大人までの波瀾万丈な人生。ひたすら歌舞伎が好きな喜久雄が素敵。

    映画は観れなかったけど、本より映画の方が楽しめるだろうなと思った。
    歌舞伎の演目ごとの解説があるのは面白かった。こういう知識を持って歌舞伎を観れば面白いんやろなと思った。

    以下ネタバレ









    ラストは解説が欲しい。
    最後は歌舞伎の世界に入りすぎて現実と混同してしまった?
    完璧な芸を達成できたから、悪魔の契約を回収する感じで最後は死んだってこと?
    中国からの来客は徳ちゃんだと思う

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    2026年05月17日
  • 犯罪小説集

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    どのお話も結末がはっきりとは語られていませんでした。

    次のお話もきっと結末は書かれていないだろうと思いながらも読んでいくうちに、それを忘れてどんどん引き込まれていき、最後、やっぱりよくわからなかったの繰り返しでした。

    急に自分で結末を考えなければいけなくなって、どうしたらいいのかわからずに狼狽える。そんな感覚になりました。

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    2026年05月16日
  • 熱帯魚

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    三篇収録されている短編集。
    最近吉田修一さんの作品にハマっていて、いくつか読んでいますが、何かから逃げている、または目を逸らしている男性を描いている作品が多いように感じます。この三篇の登場人物たちも、何かから逃げている男性。『熱帯魚』の大輔は、同居している子連れの真実やその娘の小麦、義弟の光男や近所に住む時先生に対し、養っている、気にかけていると思っていますが、その思いはどこか、本心とは違うところにあります。自分の淋しさを埋めるために過剰に介入し、その見返りを求めているような描写がとても切ない。
    『グリンピース』は吉田作品の中で、一番嫌な男性(笑)でも、それより『突風』の新田の方が、相手の人生

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    2026年05月16日
  • 国宝 下 花道篇

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    ネタバレ

    上巻よりもっと深くて、闇、、と言っていいのか、、
    とにかく映画とは別物の気もするし、
    でも、このセリフは!っていう物語の要になるセリフは映画でも使われていて、、。
    いや原作も凄いけど、この上下巻を濃縮してあの1本の映画にした脚本もホントに凄いなと改めて感じさせられた。
    そんな感想。

    ラストは、、映画の方でないと、これを受け入れられる読者はなかなか、、。いるのかな。
    それこそ深く理解できている人なのか、、
    私はまだまだ浅いのか。。
    と考えさせられる。
    「盤上の向日葵」のラストも彷彿させられた。

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    2026年05月14日
  • 初恋温泉

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    温泉を訪れる五組の男女を描いた恋愛小説。
    表題作『初恋温泉』は、初恋の女性と結婚し、がむしゃらに働いて成功するが、夫婦で温泉に出かける前日、妻から離婚を切り出されるというお話し。主人公の重田は、妻には自分が一番幸福な瞬間を見せたいと思っていて、それ以外のダメな部分は見せないようにしていました。妻の立場からすると、良い面も悪い面もすべて見せて欲しい。一番幸福な瞬間を一緒に喜ぶだけのパートナーは、どこかお飾りのような気もして、なんだか寂しい関係であることが読んでいて感じられます。好きな相手だからこそ、輝いている自分だけ見せたい夫と、好きな相手だからこそ、すべてを見せて欲しい妻。自分自身、夫婦関係を

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    2026年05月14日
  • 横道世之介

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    世之介の感じがいいな〜と思えて、それがすべての小説だった。悪い意味ではなくて。
    お嬢様だった祥子が国連で働いてるっていうのがいいなあって思った。
    大学時代に起こるいろんなエピソードから世之介のいいやつ感が感じられて、するする読めた。みんな世之介のことが好きなんだろうなと思ったし、私も好きになった。
    世之介が1人でいる場面はほとんどなくて、いつも誰かとの交流が描かれていた。それが世之介の人柄を表しているなと思った。

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    2026年05月13日
  • 長崎乱楽坂

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    昭和後期の地方任侠家の盛衰のなかで、少年の心の成長を追う物語。
    主人公の駿と弟の悠太が身を寄せる三村家は、叔父にあたる長男・龍彦がヤクザの組長、次男・文治がチンピラ、文治を慕う正吾と猛々しい男たちばかり。幼い駿はそんな男たちの中で育つ中、自死した三男・哲也と思われる幽霊を離れの家で見ることに。
    暴力・酒・女に荒くれる男に自分もなっていくと思いつつも、どこか違和感を感じながら成長していく過程が繊細に描かれています。駿は三村家の男たちにある意味呪われていて、それが消化されるようなラストが良かった。歳を重ねていくうちに、駿が哲也に似ていく様子が少し恐くも感じました。

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    2026年05月11日
  • パーク・ライフ

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    ちょい、絶賛本の整理中にて。
    穏やかな日常にちょい不確実が絡む作品。
    わかっているけど、吉田さんの振り幅に驚いたのでとりあえず評価を(笑)

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    2026年05月09日
  • 国宝 上 青春篇

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    特殊な出自から特徴的な性格を備えた主人公が、厳しい芸の世界に身を投じ、困難な逆境の耐えながら成長していく。2026.5.9

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    2026年05月09日
  • 横道世之介

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    大学生になった主人公の話とその主人公と関わった者の十数年後の話が合間に挿入される青春小説。

    意味がありそうな設定は特に大きな話に展開することはなく、主人公と少し関わる程度でその後は主人公の人生とは離れていく。小説の主人公なのにこの主人公は決して世界の中心ではなく、周囲の人からは「そういえばそんな奴いたなあ」くらいの思い出になってしまっているのがリアルだった。

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    2026年05月08日
  • 国宝 下 花道篇

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    歌舞伎に人生を捧げる。
    "家柄"が重視されて、独特の世界が広がってて全く歌舞伎を知らないけど、一般社会で生きている我々にはわからない苦労っていろいろあるんだろうなと思った。
    上りつめて行った喜久雄のすごさ。
    "かっこいい"では陳腐に聞こえてしまって"畏怖"の方が私的にしっくり来る。
    歌舞伎に捧げるあまり周りの人たちを傷つけていたけど、やっぱりこういう人はそうなってしまうものなのかなと思ったり。

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    2026年04月30日
  • 犯罪小説集

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    犯罪をテーマにした5つ短編集です。
    どの話にも共通していえるのは、凶悪犯罪者ではなく、一般の普通の人が犯罪に手を染めてしまうというものです。
    正直、誰でもなりえるなと思いましたし、普段の生活の中で、ちょっとした言動で犯罪を犯してしまうことはあり得るなと、少しゾッとしました。

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    2026年04月29日
  • 森は知っている

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    太陽は動かないの2作目で、主人公がどのようにスパイになったのかが描かれています。
    孤児や虐待を受けている子供を連れてきて、スパイに仕上げていく話です。
    子供がスパイとして成長していき、18歳で自分自身で進路を選んでいく訳ですが、完全に誘導されていて、選んでいるようで全然選んでないです。
    仲間とのその年齢ならではのやりとりなどは、青春を感じました。

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    2026年04月27日
  • 国宝 下 花道篇

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    ネタバレ

    映画を見てから読みました。
    どこかで、「映画を見てからの方がいい」というレビューを見たので。

    通常、映画、アニメ、実写化など映像作品を見てから小説を読むと、映像を見た時点で登場人物のイメージが固まってしまうから小説からの方がいいという人もいるけれど、小説から映像に行くと、自分の描いた人物像と演技をしている人(もしくは声優)が全く違っているとガッカリすることがあるとも聞くし。どちらがいいんでしょうかね。

    結果、読書に慣れている人は逆でもいいかもしれませんが、私のような、あまり本は読まない・・・という人にはこれは映画から見たほうがとっつきやすいかも、と思いました。
    小説から読んでいたらもしかし

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    2026年04月25日
  • 国宝 下 花道篇

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    ネタバレ

    最初はとても楽しく読めた。
    登場人物はそれぞれ個性的で、若さあふれるエネルギーに物語へ引き込まれていった。
    一方で独特な言い回しと、距離のある語りに引っかかりながら読み進める。

    物語は後半に向かい登場人物たちの成熟とともに苦難が増していく…どうなっていくのか見届けるような気持ちで読み進める中で、嫌な予感が積み重なっていった。
    ラストはその不安は外れることなく、現実のものに…
    読み終えたあとに残ったのは、途方もない重苦しさ。
    最初は楽しく読めていたからこそ、その落差がより強烈。

    喜久雄たちは舞台で“何かに見られている、何かがいる”と言っていた、その視線こそが語り手で、天井から見守るその視点は

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    2026年04月25日
  • 怒り(上) 新装版

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    2026.04.20 ★3.8

    感想は下巻にまとめて。


    ↓↓↓内容↓↓↓

    若い夫婦が自宅で惨殺され、現場には「怒」という血文字が残されていた。
    犯人は山神一也、二十七歳と判明するが、その行方は杳として知れず捜査は難航。
    そして事件から一年後の夏――。
    千葉の港町で働く槙洋平・愛子親子、
    東京の大手企業に勤める同性愛者の藤田優馬、
    沖縄の離島で母と暮らす小宮山泉の前に、
    身元不詳の三人の男が現れる。

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    2026年04月20日
  • 犯罪小説集

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    ミステリのつもりで読み始めましたが、読み終わってみると「ワイドショーのような感じ」というのが、しっくりきました。
    加害者でも被害者でも警察でも探偵でもない、第三者。
    加害者がいて、被害者がいて、事件の中心にしかスポットは当たらないけれど、関わった人たちそれぞれにも心がある。
    身近な人を疑いながら過ごす日々とか、自分を責めながら過ごす時間とか、想像するだけでも苦しい。
    解決したら終わりではないんですよね。
    それぞれの犯罪において、加害者にも被害者にもなる可能性が誰にでもあって、その一線で踏み止まれるかどうか、なのかな。

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    2026年04月19日
  • ミス・サンシャイン

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    しみじみと感情が染み込んでくるお話。
    若くして亡くなった人をかわいそうとは思いません。
    みんな幸せでした。

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    2026年04月19日
  • ウォーターゲーム

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    ちょっとビジネス絡みってのは自分には難しいんすよねぇ。。あまり入り込めずでずるずる終わってしまった。。

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    2026年04月17日
  • 新装版 静かな爆弾

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    思い当たる節しかない物語だった。

    テレビ局に勤める俊平は、
    公園で出会った聴覚にハンディキャップを持つ響子と恋に落ちる。
    静かで穏やかな日々を重ねる二人だが、音によって隔てられた世界は
    恋しさと戸惑いを同時に生み、やがてすれ違いが積み重なっていく。

    自分はその相手のことをどれぐらい知っているのだろうか。
    これはある意味、永遠の問いなのかもしれない。
    言葉にしなければ伝わらない。だが、その言葉によって逆に伝わらない。
    そんな矛と盾のような禅問答が頭の中で駆け巡る。

    物語は全編通して俊平の目線でしか語られないので、
    響子の思いはわからない。つまり読み手も俊平と同じ感覚を味わうしかない。
    こち

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    2026年04月09日