吉田修一のレビュー一覧
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購入済み
コント
吉田修一の作品は、これで3作品目になるだろうか。あっと言う間に読め、そして、吹き出してしまう。ショートコントでも見ているかのような感覚。無駄な言葉は無く、平易な言葉で、話しでもするように、綴られた文章がテンポよく、次から次へと、笑いのエンジンに油を注ぐ。
移動中に読むことが多く、地下鉄の中、バスの中で、思わず吹き出してしまう。
蠍座の妻が言いだしたかった事。
今回は答えが読めちゃいました(^^)
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Posted by ブクログ
まず、目次を開いて面白そうだと思った。
1.モテる男が好き!
2.イヤな女にはなりたくない
3.どちらかといえば聞き役
4.家族関係は良好
5.初体験は十九歳
6.タイミングが悪い
7.ときどき少女漫画を読む
8.夜のバスが好き
9.アウトドアは苦手
10.間違えたくない
内容は、よくあるOLの日常。
平凡な毎日を楽しもうと、自分の街をリスボンの街と置き換えているところが非常に面白い。
先述のとおり、日常の話であることに変わりないのだが、
その中で出てくる登場人物の関わりや気持ちの変化など非常に面白く、成程!と思えるようなラストで一気読みしてしまった。
自分もなんだか一歩踏み出せるような温かくて大好きな作品となった。
著者の吉田修一氏は男性なのに、女性の心理をうまく表現されていて、女性よりも女性らしい主人公であったかもしれないと思った。
もっと読んでみたい。 -
Posted by ブクログ
「400字詰め原稿用紙10枚程度で、エッセイを書いてください」と頼まれれば、誰でも、とまでは言わないが、まあそこそこ文章を書いた経験のある人なら何とか書けるのではないだろうか。
最近起こった事件とか、身の回りの出来事とか、友人と交わした何気ない会話などを題材にして、自分の思いを語ればいいのだから。
ところが、同じ分量で「小説を書いてください」と頼まれれば、話は別だ。
僅か4000文字程度の文章の中に、テーマ、人物構成、会話、エピソードなどを上手に散りばめ、起承転結のある一つの物語を構築しなければならない。
私は、それほど短編小説というのは好きではなかった。
というのは、先に書いたような素材や調味料を用いて、簡単に美味しい料理に仕上げてくれる「キューピー3分クッキング」のような短編になかなか出会わなかったせいだろう。
「で、なにが言いたいの?」「だからどうしたの?」
そんな読後感しか湧いてこない小説ばかりだった。
ところが。吉田修一、恐るべし。
著者との出会いは映画化され有名になった「悪人」が最初で、深い感銘を受け、彼の他の作品を読み漁ったのだが、短編が多い。意外だった。
が、彼の短編は珠玉の作品ばかり。
よくぞこの長さで心に響く物語を書けるものだと感心する。
なかでも、この短編集「あの空の下で」。
一編が僅か4000字程度の作品にもかかわらず、見事に余韻の残る、切なくもあり、ほのぼの感もある話ばかり。
ANAの機内誌『翼の王国』に連載されたものなので、舞台は海外であるとか、飛行機での旅に関する話とか制約を受けながらも、そのシチュエーションを活かし、一話一話が心に沁みる。
個人的には「自転車泥棒」が一番好きだ。
まさに彼の真骨頂を発揮した短編集で、単行本化に当たり書き加えた六篇のエッセイも秀逸。
現在も連載が続いているらしく、続編として「空の冒険」も発刊されている。
ANAに乗った時は、是非最新作を読んでみたくなる秀作です。