吉田修一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
1ページ1ページ、まだ終わらないでほしいと願いながら大切に大切に読み進めた。オッソーと久遠はもちろん、脇を固める大人達も人間味溢れる素敵な人達で物語は構成されていく。
10代の頃の真っ直ぐな気持ちがいじらしく、深い絶望や悲しみがありつつも、30代になり昔の自分の選択を肯定できている久遠とオッソーの生き様もカッコ良かった。
私も昔の忘れかけていた出来事を小説を読んで思い出すことができた。小説って自分の人生もなぞらえることができる素敵なものだと改めて感じる。
若い頃旅した沖縄の離島、自転車で巡りながら感激したあの海と空の色。また是非行ってみたい。 -
Posted by ブクログ
オーディブルで聴いた。ナレーターが俳優の眞島さんで聴き心地よく、吉田さんのビジュアルを思い浮かべながら車の中でクスクス笑った。仕事で疲れた帰り道、軽く聴ける内容。ANAの飛行機によく乗るので『翼の王国』で吉田さんのエッセイは読んでいたけど、知らないエピソードばかりで新鮮だった。『悪人』を姉に勧められて初めて吉田修一さんの文章を読んで、まるで映画を見ているような解像度を感じた記憶。エッセイも臨場感がある。李監督とのエピソードは原作者と映画監督のやりとりとしてとてもインパクトあった。ラストのお話の電車の中は吉田さんの様子が見えて可笑しくて可笑しくて…『作家と一日』を読んでいても感じるのが、吉田さんの人柄と自分自身をとことん客観的に見る視点。恥ずかしい失敗をたくさんシェアしてくれて有難い。締め切りのあるお仕事。字数を稼ぐ吉田さんの心模様まで想像できておもしろい。これであんな本を書くのか…と不思議でしょうがない。
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Posted by ブクログ
吉田修一さんの青春小説。
大学進学のために上京した横道世之介の物語。
上京する際に、カバンに入れてきた高校の卒業アルバムや、土台が大理石でできた置き時計。この冒頭で、すでに世之介がどんな人物なのかわかってしまう描写がさすがです。割と平凡な大学生なのに、なんだか憎めなくて愛らしい世之介。
特に好きなシーンは、祖母が危篤になり、実家に帰省するため飛行機のチケットを取るときの電話。
「ばあちゃんが死にそうで。長崎までの今日の便で空席はありますか?」と見ず知らずの係の人に伝える世之介の純粋さに泣いてしまいました。
あと、実家に帰っているときにスナックで正樹とケンカになったときの、世之介の妙な敬語には笑ってしまいました。
世之介の20年後が明かされていきますが、だからこそ世之介の人生が輝かしく思える作品です。
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Posted by ブクログ
10年振りくらいに再読しました。
内容忘れてたけどなにこれこっっっっっっわ……笑
最初はこのワチャワチャ感伊坂幸太郎ぽいな?と思って微笑ましく読んでたけど、最後らへんから吉田修一イズムキターーー!!ってテンション上がった
女だけを狙って殴っている犯人が、執拗にイヤホンが取れるのを気にするところとか(些細なところを気にする感じがマジサイコ)
そもそもなんであんなまともそうな人が女だけを狙っているのかとか
なんの前触れも心理描写もなく当たり前のようにぶん殴ってるところとか
まあそこは物語の本筋じゃないから理由なくていいんだがシンプルに人として怖いじゃん?
それとは対比的にのほほんとした5人のたわいもないやり取りが描かれてる構成も怖いし、
5人ともみんながみんな歪んでいて、
人に興味ありそうで全く無い無気力なところとか
(なんかチルドの登場人物ぽい無機質な感じ)
もうなんか怖すぎました
振り幅でぶん殴られた