吉田修一のレビュー一覧
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吉田修一さんの新刊はどうやら純愛小説…
あまり期待せずにいたものの、グイグイと惹き込まれイッキ読み。しかも後半はずっと泣きながら鼻をかみながらの読書でした。
オッソー、久遠よりちょっと年上だけど、20年から30年前に青春時代を過ごした私。
現実には、こんなに偶然が続いて再会することなんてないのだろう。でも、もしあの時の彼らに再会したら…と思いながら擬似体験する読書はなかなかに没入してしまった。
私はこんな素敵な青春時代ではなく、思い出したくないものばかりだけれど。
様々な荒波に揉まれても、人生後半に差し掛かった時、結果オーライと思えれば上出来。
オッソーも久遠も、再会するだけでなく、二人 -
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ネタバレ初読と再読で、印象がまるで変わる作品だった。
ルームシェアをする若者たちの生活が、それぞれの視点から描かれていく。初読では、何気ない日常を追っているうちに、少しずつ空気が濁っていくような不穏さを感じた。
しかし、結末を知ったうえで再読すると、見え方が一変する。
最初から人間関係には歪みがあり、それぞれに焦燥や秘密がある。そして、その秘密は本当に「隠されていた」のだろうかと思えてくる。むしろ住人たちは、互いのことをかなり分かっていながら、あえて触れずに生活を続けていたのではないか。
「知らない」のではなく、「知っているけれど変わらず過ごしている」。
そう考えると、彼らの共同生活は一気に -
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ふと目に止まり導かれるように手に取った吉田修一さんの『ミス・サンシャイン』。
「ミス・サンシャイン」というタイトルから受ける軽やかな印象とは裏腹に、のちのち判明するその言葉が意味する重さや深さに深く納得させられました。
何より、一心君の想いがひしひしと伝わってくる物語で、今の自分の心にこれ以上ないほど響きました。
もし読書の神様がいるのなら、「今のあなたにこそ、これを読みなさい」と手渡されたような気分です。本との出会いはタイミングだと言いますが、まさに今この本に出会えたことに感謝したくなるような、特別な一冊になりました。
やっぱり吉田修一作品好きだ! -
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横道世之介の大学一年生の1年間。続編もあるみたいだけど、上下巻なのでちょっと怯んでいる。
横道世之介、18歳。大学進学のため九州から出てきた。205号室。202号室の人がシチューに誘ってくれたのでご馳走になる。入学式。倉持と知り合いになる。サークルブースをみていると、阿久津唯がくっついてくる。
世之介は一人暮らしを始めて、自分のことは自分でやらないといけないことに気づく。
3人はなぜかサンバサークルに入り、清里に合宿へ。ホテルの配膳の仕事を紹介してくれるという。いつのまにか倉持と阿久津がつきあっている。
中学生の娘の智世が警察に補導されて、一緒にいた18歳の少年とつきあっているという。男 -
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ただただすごい。
目の前に、行ったこともない歌舞伎座の風景とそこで舞う喜久雄の姿、それに魅了される客の姿が鮮明に映し出される
不思議な体験をしたようだった
まるで、喜久雄の一生の一部を体験させてもらったような、そんな気持ちだった。
とにかく、素晴らしいとしか言いようがない。
映画は確かに超長編の三時間だったが、今この2冊を読破して思うのは、3時間なんかで喜久雄の人生が語れるわけがない!3時間というのはあまりにも短くて物足りなく感じさせるのがこの原作な気がする。
もちろん映画も好みの作品の一つではあるけれど、なんというか、原作を読んでからだとダイジェストなような気もして、映画だけ鑑賞した人には -
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横道世之介シリーズ堂々完結。泣いた。寂しい。
本っっっ当に素敵なタイトル。横道世之介読んだことがある人全員に読んでほしい。
今回もすごく優しい気持ちになれた。心が浄化された。
私のような人間ですら横道世之介読んでいる時とその後一週間くらいは人に優しくしようと思える。継続したいもんだね。
これまでのシリーズでは世之介の現在にスポットが当たりゆるゆると春夏秋冬が描かれていたけれど、今回の作品は時代を遡り、世之介の周りの人の誕生、生い立ち、その両親にまでスポットが当たり描かれていた。亡くなった世之介の元恋人との生活も描かれ、シリーズ最終章とあってかなり死生観に触れた内容になっていたと感じた。
死生 -
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横道世之介シリーズがついに完結。ついに、とはいっても第一作の時点で世之介の結末は示されていたし、続編があるとも思っていなかったので、第二作、そして今回の第三作と続きが読めたこと自体、思いも寄らなかった幸運という感覚です。今回も読み進めて終わってしまうのがもったいなくなるような多幸感に溢れた読書時間を楽しませていただきました。
今回は世之介39歳ということで、今年40になった私としては時代設定はやや異なるもののほぼ同世代の話として自身へ重ねたり重ならなかったりしながら読めたのも楽しかったです。
「なんでもない日常に幸せはあったのだ」と、そう書くとなんとも陳腐になってしまい、この小説と主人公世