梨木香歩のレビュー一覧

  • 海うそ

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     海うそとは、海の幻、蜃気楼のこと。秋野は若い頃、九州の遅島、自然豊かな島で修験道だった道を辿った。海、山、水、空、自然の息吹を感じながら、地霊との対話や交感を。島の植物や生き物、海の魚などが生き生きと描かれている。梨木香歩「海うそ」、2018.4発行。50年後に訪れた秋野が見たものは、観光地化によって変わり果てていく島の姿。人間の織りなす文化、風習、歴史はどこに向かうのか・・・。そんなことを考えさせられました。

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    2023年06月09日
  • 鳥と雲と薬草袋/風と双眼鏡、膝掛け毛布(新潮文庫)

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    ネタバレ

     梨木香歩さんが旅した土地の由来から喚起される思いを綴ったエッセイ。長いタイトルです。「鳥と雲と薬草袋/風と双眼鏡と膝掛け毛布」、2021.10発行。西日本新聞のコラムに連載されたものとPR誌「波」に掲載されたものだそうです。改めて、著者の炯眼に大拍手です。自分の知ってる土地の箇所は、特に念入りに楽しみましたw。消えた地名に味わい深い地名が多く、新しく生まれた地名は薄っぺらな気がします。

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    2023年05月30日
  • 椿宿の辺りに

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    ネタバレ

    おもろいやないか!
    この人面白に関しては寒いと思ってたけどおもろいわ

    "義理の叔母は多少慎重にはしていたものの、どこかに、大げさに言えば自由を告げられた囚人のような開放感が隠しようもなく滲んでいた。ちょっとした言葉のはしばしや、立ち上がるときの動作に、それを聞く前とは違う「切れのよさ」のようなものが見えるのだ。"

    のところすごい分かる〜〜ってなった

    仮縫って言葉が出てきたのが運命的だわ…

    山幸彦は口調とか親にも敬語なところとかで真空ジェシカのガクの声で読んでる

    思ったけど時折思うこの、「要らぬユーモア」というのは、面白くなかったら邪魔になっちゃうからだなと気づい

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    2023年05月28日
  • 僕は、そして僕たちはどう生きるか

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    土壌生物、自然破壊、軍隊、戦争、性的搾取、同調圧力、ジェンダー、etc.
    問題を感じる時、必要なのは考えること、向き合うこと。
    私はユージンと似た所があり、言葉を飲み込む事がある。
    ショウコの
    『傷ついていないふりをしているのはかっこいいことでも強いことでもないよ。あんたが踏んでんのは私の足で、痛いんだ、早く外してくれ、って言わなきゃ』
    の言葉にはそうだなぁと深く頷いた。
    インジャの身の上話は唐突だったし、テーマが盛り込まれ過ぎて、何が深く心に残ったかよくわからなくなってしまったが、
    生き方の道標みたいなものを思い出したい時に良い本かもしれない。

    コペルの最後の言葉で表現される
    『けれど、そ

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    2023年05月15日
  • 本からはじまる物語

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    18人の作家による本にまつわるアンソロジー。
    市川拓司さん「さよならのかわりに」が面白かった。梨木香歩さん「本棚にならぶ」は勝手なイメージでほんわかした話かと思ったらなかなかに怖かった。どの作家さんの話からも本好きな気持ちが溢れ出ているように感じた。

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    2023年05月08日
  • 沼地のある森を抜けて(新潮文庫)

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    『西の魔女が死んだ』『家守奇譚』などからしっとり系ファンタジーを予想していた。しかし、これははっきり言ってハード系SFだと思った。
    植物に詳しい作者が、その嗜好全開で書いた作品と聞いていた。植物うんちくなどというものではなく、生物のありようを哲学する壮大な、思想というべきかというテーマを描いている。
    時代も場所も現実幻想の境界をまたぐ目まぐるしい展開で、主義主張も随所に散りばめられている。面白いけれども、なかなか理解・共感ともに難しく、ハードな読み物であった。

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    2023年05月08日
  • エンジェル エンジェル エンジェル(新潮文庫)

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    読みやすかった
    寝たきりの天使みたいなおばあちゃんと孫のコウコと熱帯魚
    深夜のトイレを手伝うときだけ覚醒しておばあちゃんが昔の頃のように話す
    おばあちゃんの少女時代のストーリーとおばあちゃんとコウコのストーリーが交互に進んでく

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    2023年04月30日
  • エストニア紀行―森の苔・庭の木漏れ日・海の葦―(新潮文庫)

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    著者がエストニアを尋ねた際の紀行文。北欧の小さな国の穏やかな様子、自然の豊かさや厳しさが描かれる。きっといい本だろうなと思いながら、なぜかなかなか入り込めなかった気がする。
    著者はずいぶん世界のあちこち行ってるみたいだけど、そのなかでなぜエストニアについて書いたんだろうというところが読み取れなかった。コウノトリが好きなの? 
    チェルノブイリのように人間がかかわらなくなったことで希少動物の自然繁殖が進んだというエピソードなど、人間がいることで地球やほかの生物に迷惑をかけている、嫌われているということ。著者も「ヒトはここまで嫌われているのだ。/ヒトが生活する、ただそれだけで、多くの種が絶滅に追いや

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    2023年04月15日
  • 春になったら莓を摘みに(新潮文庫)

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    「西の魔女が死んだ」が大好きでこれを書いた方ってどんな人だろう?と思って手に取った。
    エッセイと言えば気軽に読めるもの、という思い込みが吹っ飛ばされ、思った以上に難しかった。
    ウエスト夫人の人間性に感銘を受けた。

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    2023年04月04日
  • 裏庭(新潮文庫)

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    裏庭の複雑な地形の描写、たくさんの登場人物のバックグラウンド、伏線が細かく書かれた作品でした。冒険の終盤に差し掛かって裏庭の世界が、住人が複雑にかつ抽象的に(まさにファンタジーに)描かれてるところから必死に頭の中で想像しながら読んでましたが、結局理解が乏しく最後はフワッとしたまま読み終わってしまいました。

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    2023年03月29日
  • 春になったら莓を摘みに(新潮文庫)

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    異国の土地での出会いがどれほど素敵で、一緒に過ごした時がどれだけかけがえのないものだったか伝わります。
    梨木香歩さんが好きなのとタイトルに惹かれて手に取りました。
    想像よりもご友人たちへのメッセージが強く、その方達へ書いているのかな?という内容でした。
    またハッピーな内容ばかりでなく、朝の苦痛な通勤電車で読むには少し負担になってしまい、途中で挫折してしまいました。
    時が来たらまたリベンジしたいと思います。

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    2023年03月27日
  • ほんとうのリーダーのみつけかた 増補版

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    梨木さんの書かれる文章、発せられる言葉には品を感じる。凛とした、背筋の伸びた美しい姿勢が見える。本書は短く、ひらがなが多い、子供たちを意識してのことか、しかし私には大人たちを優しく諭すように語る梨木さんをイメージさせた。非常に大切なことが書かれていると思います。

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    2023年03月22日
  • 裏庭(新潮文庫)

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    壮大な奥深いファンタジー
    裏庭はバックヤードなのかガーデンなのか

    小さな伏線がたくさん織り込まれている

    「傷」はひとつじゃないし、誰もが皆傷ついているのだと感じた
    傷ついていることに気がつかないほどに。
    あたりまえのことだけれど今更ながらに思い出す一冊

    傷を恐れるな
    傷に支配されるな
    傷を大事に育んでいけ

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    2023年03月08日
  • 椿宿の辺りに

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    捉えにくい、不思議な話だった。
    海幸彦、山幸彦という変わった名前の後ろに、先祖からの由縁があった。この身ひとつで今を生きていると思いがちだけど、沢山の由縁の中で繋がって今の自分がある。

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    2023年02月08日
  • からくりからくさ(新潮文庫)

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    女の子4人が住んでいる雰囲気や関係性は好きだけど、話が難しい、言葉が難しい、最終的な終わり方がわからない、、読むのにものすごく時間がかかった、、

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    2023年02月04日
  • 椿宿の辺りに

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    ネタバレ

    難しいのだが、"f植物園の巣穴"と合わせて読んで、どうにもしっくりこない感触が有る。おそらく、"f植物園"の話が、主人公とその妻、そして会えなかった息子のそれぞれが過去に区切りをつけて進んで行けるような話と読めたので、それをもう一度蒸し返し、不完全な解決であった、とされてしまったのが納得行かないのだろうと思う。
    "f植物園"では、家の治水を成すべき、と言われ、自分はいま生きている妻を大事にしたいのだ、という思いから「それは私の任ではない」と答えたはずと思う。過去の事はあっても、いま生きている人を大事にする、という姿勢が共感出来たのだ。

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    2023年01月22日
  • 冬虫夏草(新潮文庫)

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    作家の綿貫征四郎に起こる不思議な話である。語り口が 夏目漱石の時代の作家風の語りで、少しむづかしく感じるところもある。愛犬のゴローを探しに鈴鹿の山中に旅に出る。そこで、天狗や河童などと思われるものと出会う。その雰囲気は昔の日本の風景に合っているというか、変に落ち着く。盛り上がりがあるストーリーではないが、現代の人間社会ではなく、昔むかしの天狗や河童が出てきそうな、まだ電気も来てないような村での出来事でなにか惹かれるものを感じる。

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    2023年01月11日
  • りかさん(新潮文庫)

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    りかさんと会話ができるようになったとたん、第六感的能力が開花し、老木の精(?)や生霊とまでやり取りができるようになるなんて、なんだか都合のよい話だ。と思ってしまうところが、私の素直でない性格を表しているのだろう。
    「ミケルの庭」は、その愛憎がぼやぼやっとしている上に、1歳前後の子どもの感覚を大袈裟に描いている気がして、少し感情移入しにくかった。

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    2023年01月08日
  • 本からはじまる物語

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    本に纏わるアンソロジー。
    お馴染みの作家さんは、なるほど作家さんらしいお話だし、はじめての作家さんの話はなかなか新鮮だ。

    梨木香歩さんの「本棚にならぶ」がとても衝撃的で印象が強かった。なんだか、私もこんな風になっていく気がしないでもないと。怖いよりもなぜか納得してしまうのだ。

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    2022年12月25日
  • 裏庭(新潮文庫)

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    【2022年90冊目】
    ファンタジーやSFを読まないので、話の中に自分を持っていくのになかなか苦労しました。裏庭と表の世界でフォントが変わるため、わかりやすくてよかったですが、話の視点が時折ころりと変わるので違和感を感じたりもしました。

    文字で読むよりも映像化した方が良いかも、と思ったのとストーリーのボリュームが大きいのに描写が少なくて、イマイチ頭の中で映像化できないなという感想を抱きました。

    絵本とかなら良いかも。

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    2022年12月11日