梨木香歩のレビュー一覧

  • 裏庭(新潮文庫)

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    裏庭の複雑な地形の描写、たくさんの登場人物のバックグラウンド、伏線が細かく書かれた作品でした。冒険の終盤に差し掛かって裏庭の世界が、住人が複雑にかつ抽象的に(まさにファンタジーに)描かれてるところから必死に頭の中で想像しながら読んでましたが、結局理解が乏しく最後はフワッとしたまま読み終わってしまいました。

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    2023年03月29日
  • 春になったら莓を摘みに(新潮文庫)

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    異国の土地での出会いがどれほど素敵で、一緒に過ごした時がどれだけかけがえのないものだったか伝わります。
    梨木香歩さんが好きなのとタイトルに惹かれて手に取りました。
    想像よりもご友人たちへのメッセージが強く、その方達へ書いているのかな?という内容でした。
    またハッピーな内容ばかりでなく、朝の苦痛な通勤電車で読むには少し負担になってしまい、途中で挫折してしまいました。
    時が来たらまたリベンジしたいと思います。

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    2023年03月27日
  • ほんとうのリーダーのみつけかた 増補版

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    梨木さんの書かれる文章、発せられる言葉には品を感じる。凛とした、背筋の伸びた美しい姿勢が見える。本書は短く、ひらがなが多い、子供たちを意識してのことか、しかし私には大人たちを優しく諭すように語る梨木さんをイメージさせた。非常に大切なことが書かれていると思います。

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    2023年03月22日
  • 裏庭(新潮文庫)

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    壮大な奥深いファンタジー
    裏庭はバックヤードなのかガーデンなのか

    小さな伏線がたくさん織り込まれている

    「傷」はひとつじゃないし、誰もが皆傷ついているのだと感じた
    傷ついていることに気がつかないほどに。
    あたりまえのことだけれど今更ながらに思い出す一冊

    傷を恐れるな
    傷に支配されるな
    傷を大事に育んでいけ

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    2023年03月08日
  • 椿宿の辺りに

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    捉えにくい、不思議な話だった。
    海幸彦、山幸彦という変わった名前の後ろに、先祖からの由縁があった。この身ひとつで今を生きていると思いがちだけど、沢山の由縁の中で繋がって今の自分がある。

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    2023年02月08日
  • からくりからくさ(新潮文庫)

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    女の子4人が住んでいる雰囲気や関係性は好きだけど、話が難しい、言葉が難しい、最終的な終わり方がわからない、、読むのにものすごく時間がかかった、、

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    2023年02月04日
  • 椿宿の辺りに

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    ネタバレ

    難しいのだが、"f植物園の巣穴"と合わせて読んで、どうにもしっくりこない感触が有る。おそらく、"f植物園"の話が、主人公とその妻、そして会えなかった息子のそれぞれが過去に区切りをつけて進んで行けるような話と読めたので、それをもう一度蒸し返し、不完全な解決であった、とされてしまったのが納得行かないのだろうと思う。
    "f植物園"では、家の治水を成すべき、と言われ、自分はいま生きている妻を大事にしたいのだ、という思いから「それは私の任ではない」と答えたはずと思う。過去の事はあっても、いま生きている人を大事にする、という姿勢が共感出来たのだ。

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    2023年01月22日
  • 冬虫夏草(新潮文庫)

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    作家の綿貫征四郎に起こる不思議な話である。語り口が 夏目漱石の時代の作家風の語りで、少しむづかしく感じるところもある。愛犬のゴローを探しに鈴鹿の山中に旅に出る。そこで、天狗や河童などと思われるものと出会う。その雰囲気は昔の日本の風景に合っているというか、変に落ち着く。盛り上がりがあるストーリーではないが、現代の人間社会ではなく、昔むかしの天狗や河童が出てきそうな、まだ電気も来てないような村での出来事でなにか惹かれるものを感じる。

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    2023年01月11日
  • りかさん(新潮文庫)

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    りかさんと会話ができるようになったとたん、第六感的能力が開花し、老木の精(?)や生霊とまでやり取りができるようになるなんて、なんだか都合のよい話だ。と思ってしまうところが、私の素直でない性格を表しているのだろう。
    「ミケルの庭」は、その愛憎がぼやぼやっとしている上に、1歳前後の子どもの感覚を大袈裟に描いている気がして、少し感情移入しにくかった。

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    2023年01月08日
  • 本からはじまる物語

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    本に纏わるアンソロジー。
    お馴染みの作家さんは、なるほど作家さんらしいお話だし、はじめての作家さんの話はなかなか新鮮だ。

    梨木香歩さんの「本棚にならぶ」がとても衝撃的で印象が強かった。なんだか、私もこんな風になっていく気がしないでもないと。怖いよりもなぜか納得してしまうのだ。

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    2022年12月25日
  • 裏庭(新潮文庫)

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    【2022年90冊目】
    ファンタジーやSFを読まないので、話の中に自分を持っていくのになかなか苦労しました。裏庭と表の世界でフォントが変わるため、わかりやすくてよかったですが、話の視点が時折ころりと変わるので違和感を感じたりもしました。

    文字で読むよりも映像化した方が良いかも、と思ったのとストーリーのボリュームが大きいのに描写が少なくて、イマイチ頭の中で映像化できないなという感想を抱きました。

    絵本とかなら良いかも。

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    2022年12月11日
  • 椿宿の辺りに

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    読み始め、主人公は女性なのかと勘違いした。化粧品会社の研究職で、丁寧な書かれ方にてっきりそう思ったんだが。
    しかし、三十肩からヘルニアやらの痛みに耐えがたくなる話なのだが、軽やかなおかしみのある文章でその後はスラスラ読み進められた。

    (引用)
     「佐田さーん、佐田さーん」
    亀シが突然屋敷の奥に向かって叫び始めた。その大音響にぎょっとする。もしも誰か出て来たらどうするのだ。

    誰も住んでいない実家を訪ねたシーン。誰かって誰だよと思って笑ってしまう。

    山幸彦、海幸彦神話やご先祖様たちや古い因縁話や怪しげな治療師などグイグイ引き込まれたんだけど、宙幸彦との手紙のやり取りで話がすっと胸に落ちたかと

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    2022年11月25日
  • からくりからくさ(新潮文庫)

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    亡くなった祖母の家で4名の女性の同居。
    描写が薄いベールで包んだような情景で独特の世界観。

    このまえに、
    りかさん、を読んでいたので、
    りかさんの登場を楽しみにしてました。

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    2022年11月25日
  • 椿宿の辺りに

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    この物語をどうとらえたらいいのだろう。ファンタジーではないが、どことなくファンタジーのような気配がする。家にすくう何かが子々孫々祟るというほど強くい悪意は感じられないが、じわりじわりと気力を削ぐような痛みを突きつける。鍼灸師のすすめで祖先の地へ足を運ぶ山彦。彼の先祖の奇怪な行為はおどろおどろしくはないが、与太話にしては壮大で、ユーモアを感じる。

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    2022年11月20日
  • f 植物園の巣穴

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    『家守奇譚』に似た不思議な異世界譚。
    読み始めは、少し難解か?と思わせる文章に躊躇しますが、慣れてしまえばその知的さ溢れる語り口に惹き込まれます。
    どこからが現実でどこからどこまでが夢なのか…
    最後まで読んで、ああそこから…!となりました。
    クライマックスの展開にはちょっとウルっともさせられ、全て読んでから、もう一度読み直したい物語だなと思いながら本を閉じました。
    繋がりがあるという『椿宿の辺りに』も読んでみたい

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    2022年11月18日
  • ほんとうのリーダーのみつけかた 増補版

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    一般的なリーダー論ではない。各々の心の中にリーダーを求めるという内容。イデオロギー強めで、軍靴の音が気になる人やグレタトゥーンベリの主張に肯定的な人向け。
    塩野七生の「十字軍物語」と並行して読んだ自分向けではない。

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    2022年11月12日
  • 裏庭(新潮文庫)

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    とても内容の深いファンタジー、読むのに時間がかかってしまった。一度読んだだけで理解するのは私の想像力では難しかった。映像化されたものを観てみたい。
    時間をおいて読み返したら次はどう感じるかな…

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    2022年10月30日
  • 炉辺の風おと

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     山暮らしの梨木果歩。いつの間にか彼女も老いのとば口に立っていることを、静かに感じさせる文章でした。

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    2022年10月22日
  • 裏庭(新潮文庫)

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    「西の魔女が死んだ」がとても好きなので、梨木香歩さんの小説を読んでみようと手に取りました。
    ファンタジーの世界観が理解しにくく、私にはあまり響かなかったです。

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    2022年09月24日
  • ぐるりのこと(新潮文庫)

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    梨木香歩(1959年~)氏は、鹿児島県出身、同志社大学卒の児童文学作家、小説家。児童文学関連はじめ、多数の文学賞を受賞している。
    本書は、季刊誌「考える人」に連載された「ぐるりのこと」をまとめて2004年に出版され、2007年に文庫化されたものである。
    私は小説をあまり読まないため、著者については、小川洋子のエッセイ集に引用されていたことで初めて知って、少し前にエッセイ集『不思議な羅針盤』を読んだのだが、その時にも、著者が、身近で起こったひとつひとつの事柄をとても深く考え、それを慎重に言葉に表す作家であると感じた(作家とはそもそもそうした能力・性格を要する職業とはいえ)のだが、本書からは、それ

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    2022年09月15日