梨木香歩のレビュー一覧
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『もしも物思いに耽りやすい夏の宵闇に、どこかで報われない恋の涙が落ちたとしたら、窓硝子の遥か彼方で彼女か流したものだったに違いない。』
第二次世界大戦下のイギリス。夫に先立たれた一人の老ピアニストが出会ったのは、一羽の傷ついた小雀だった。愛情深く育てられた雀のクラレンスは、敵機の襲来に怯える人々の希望の灯となっていく―。特異な才能を開花させたクラレンスとキップス夫人が共に暮らした12年間の実録。
わたしが好きな作家の梨木香歩さん訳、解説が小川洋子さんの作品だったので手に取った一冊。
戦争の描写は少なめで、雀との生活にフォーカスしているので楽しく読んだ。
雀のクラセンスには足に障碍が -
Posted by ブクログ
エピローグで全部持ってかれた。
裏庭
家庭
バックヤードこそ本質
本質に飛び込む勇気
自分が自分であるために自分の傷を見て生きることそしてその傷に触れるとしんどいから見て見ぬ振りしてる
裏庭家庭に必要なのは、いままでとちゃう新しい茶かもしれない
抽象的な文章で読むのしんどかったけど、最後とてもよかったっすね
裏庭278p
薬つけて、表面だけはきれいに見えても、中のダメージにはかえって悪いわ。傷を持ってるってことは、飛躍のチャンスなの。だから、充分傷ついている時間をとった方がいいわ。薬や鎧で無理に誤魔化そうなんてしない方がいい。
鎧をまとってまであなたが守ろうとしたのは何なのかしら。傷 -
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ネタバレうむむむむ、難解・・いやいや、私の読解力や知識が不足しているだけ・・・
初めの、フリオの話は面白くて一気に読んでしまった。
梨木さんってこんな物語も書くんだ?と思いつつ、
久美の自問自答がちょっとおもしろいところもあって、
クスッと笑ってしまった。
いやー面白い、と思いながら読み進めると、一気にトーンというか景色というか、物語の色みたいなものが変わる。
カッサンドラの話は、口だけの三味線女がでてくるなんてホラーでしかないんだけど、叔母だけでなく両親の死までさかのぼって真相を、となると、もはやミステリーのようにもなってきて、心がかき乱される。後々わかったけれど、カッサンドラが久美にとってジョ -
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原題 SOLD FOR A FARTHING
CLARENCE
THE FAMOUS AND
BELOVED SPARROW
BORN JULY 1ST 1940
DIED AUGUST 23TH 1952
クレア・キップスとクラレンスのハートフルな12年。人を慰め、愛し、叱った、誇り高きクラレンスの生涯。ほんとに、副題の通り。もう奇跡ですね。
クラレンスが小さな本を見ている写真が好きです。
開いたページが「二羽のスズメ」(マタイ伝)という偶然も。
シジュウカラが会話することは日本の動物行動学者が解明しています。
チリリリリ(おなかがすいたよ)
ツピー(そばにいるよ)
きっと心を通わせれ -
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化粧品会社の皮膚科学研究員に務める山幸彦は、耐え難い「三十肩」と、その痛みにより誘発された鬱に悩まされていた。そんな折、従妹の海幸比子も原因不明の痛みに苦しんでいることを知る。海幸比子の薦めで訪れた鍼灸師に促されるまま、山幸彦は祖先が住んできた椿宿の屋敷を訪れる。
本書は梨木さん自身が四十肩の痛みに苦しんだことから生まれたという。痛みというのは、とかく厄介なものである。私もこの数年、左顎から首にかけての圧痛が消えないでいる。精密検査も受けたが結局原因が分からず、まあ悪い病気ではなさそうなので付き合っていくしかないかと諦観している。ここに至るまで、それこそ色んなことを試した。そんな実体験もあっ -
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ネタバレ久々に再読。梨木さんのたくさんの作品の中でも「家守綺譚」系統の植物と不思議が絡むお話。
最初は話の流れも途切れがちで次々に荒唐無稽な展開が続くと思われる中で、徐々に歯に空いた穴、木のうろ、白木蓮を失った後の穴…植物園職員である主人公の心に空いた穴の中をのぞきこみ、失われたものを自ら発見し、よどんでしまった「川」を流れるようにする、という芯が分かるようになる。
「ここは、過去と現在がみんないっしょくたに詰まっているのだ」理屈の通じない世界で、これが自分の心の問題であることをやがて主人公は悟るのだ。
人生で抱え込んできた淀みに対して、はっきりした問題を現実的に解決するとかではなく、ただあの時の気持