梨木香歩のレビュー一覧
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ネタバレ梨木さんの最新エッセイ。
八ヶ岳に山小屋を得て、そこでの様子など徒然と。
毎週の連載だったもよう。そちらでは挿絵の油絵があったようで梨木さんも好きだったようなのでできれば収録してほしかったな。
相変わらず植物、鳥の名前が個別名がしっかり特定されてでてきて、本当に好きなひとは図鑑を引きつつ読むんだろうなあっと思う。
残念ながらそれほどの熱意は私にはない。
家に暖炉があるというのはいいものだろうなあ。
それなりの手間がかかるのだろうが、チラチラとゆれる炎をずっと眺めているのは気持ちが良さそうだ。
梨木さんは自分の手で実感することを大切にされてる感じがする。そーゆー意味で自分で自分の火をつける、とい -
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ふしぎな物語だ。時間が止まったような一軒家で共同生活を始めた若い女たち。容子は染色、紀久は日本の紬織り、与希子はキリム織と、それぞれが伝統的な手仕事に打ち込んでいる。
それに鍼灸を学ぶマーガレットを加えて4人、と言いたいところだけれど、この家には実はもうひとりいる。それが、容子が祖母から受け継いだ人形の「りかさん」だ。容子が子どものころから会話を交わしてきた「りかさん」は、いろんな女の子たちとともに長い時間を過ごしてきた記憶と知恵をたくわえているようだけれど、容子の祖母が死んだ時から、その魂はどこかへ出かけているらしい。
つまり、この若い娘たちは、気が遠くなるほど多くの、ひとりひとりの名前を超 -
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とても静かな世界観
生い茂る樹木 飛び交う野鳥
時折 突然現れる野生動物
足元の草 温度 湿度 風
少し空気は重いけれど
どろりとしたものはなく
巻頭の地図を何度も見たり
分からない植物をGoogleセンセに聞いてみたり
そんなことは 久しぶりで
新鮮な感じがして
そんな部分でも、楽しめた
変わっていくことは 避けられない
一概に 悪いとも言えない
いいか悪いか、やってみなければ分からない
ということも たくさんだ
だけど
すっかり島が変わってしまった
残念だった
当時の面影すら残さずに…
せめて、もう少しだけでも…
そう 思った
うっそうと木々が生い茂る
湿った森を 歩きたく -
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ネタバレ時間軸2つからなる物語
むかしのままの手の入らない自然がいいのか、人が自然を楽しめるようにと計画される開発もありなのか
まさに今、家の近くの川沿いの公園化が行われていて、重機が入り、四季の移り変わりを見てきた木がある日行ってみると切られていたりする
胸がギュッと痛くなるが、誰も入れないよりも、自然に近づける場所があって、観察できること、季節を感じる機会を増やして、知ることで守る気持ちを持てるようにすることはいいことなんだろうか、
と思い直すようにしている
まっさらの原生林ではなく、何らかの形で人が作った場所なら尚更なこと、自分の感傷で物事を考えてはいけないのかという葛藤を日々感じている
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梨木さんの本は2冊目だが、話題になっていたのに読んでなかった。
ミステリの世界をちょっと歩いてみようと思ってから、文学作品から少し遠ざかっていた。
仕事を辞めた途端に、後を引かない話がいいと思うようになったのが原因かもしれない。仕事に逃げられなくなると、身軽な日常の方が健康上よろしいのではと思いついた。ストレスの源は仕事だと思っていたが、今になって思うとちょっとした逃げ場だったかもしれない。
あまりに本が溢れているので、退職後の時間の使い道に迷ったついでに、あまり知らないジャンルに踏み込んでみたらこれが面白過ぎた。
そして最近、何か足りない、情緒にいささか偏りがあると思い始めた。それが全部 -
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君たちはどう生きるか、という戦時中に書かれた自身の生き方を考えることに主題を置いた名著(ただし、結果として戦争を止めることはできず、それは後世の話かもしれないが)を受けて、その主人公にちなんだコペルと呼ばれる少年が登校拒否の友人であるユージンに会いにいくことに。様々な、もやもやを抱えて生きている少年たち、そのもやもやは言葉で説明できることではまだなくて、そして語彙だけでなく経験からも完全に定義できないものでもあり、そうしたことをより理解しようと近づいていく行為こそが、人生を彩る。ただただ大人になるだけなんて、本当に不幸だ。興味や好奇心とは、人を大きく大きくしてくれる。ゴールがどこにあるかはとに
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はぁぁぁぁ。素敵。
エストニアには私も2012年の5月(梨木さんの行く3ヶ月前だ!)に行って一目惚れした。
ロンドンから1人、タリンに向かう飛行機の中で、タリンのミュージシャンのお兄さんに出会い自作のCDを貰ったのを皮切りに、タリンではちょうど音楽祭が開催されていて、街の至る所で音楽が鳴り響く。広場のレストランでは夕暮れ時おばあさんたちが食事前にテーブルを囲んでいっせいに歌い出す。夜10時になっても明るい夜道で青年の鳴らすギターの音がする。
私が行ったのはタリンだけだったけど、
この本では梨木さんたちはエストニアをぐるりと一周。
文化というより、自然との共生を感じる旅をする。
すぐそばに自然