梨木香歩のレビュー一覧
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「リカちゃん人形」が欲しかったはずのようこにおばあちゃんが贈ってくれたのは、市松人形の「りかさん」だった。それ以来、ようこにはいろんな人形の想いや記憶がみえるようになる、というお話。
設定が巧みで、いろんな背景を負った人形が出てくる分、人間の業みたいなものがいろんな形で描かれてるんですが、欲張っている感じはしない。いい本です。
ちくしょう、いい作家だな梨木香歩!と思わず涙ぐみながらこぶしを握りしめました。読んでみて!とにかく!
視点がきちんと主人公の小学生におりていて、かつ文章の雰囲気は彼女を見守るおばあさんのやわらかさやあたたかさが感じられます。 -
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ネタバレとてつもなく有名な作品、このタイトルと始まりの1文だけは幼い頃から知っていました。それを大人になって改めて読んでみましたが、まず文章の美しさに感嘆します。西の魔女、おばあちゃんの家での暮らし、その生活の青々とした豊かさが情景として浮かぶようでした。ただ暮らしがそこにあるだけなんですけど、やっぱり文章で彩りを加えられることの素晴らしさを感じましたね。さすがの名作。幼い時にこの本を読んでいたらきっと文章がもっと好きになってただろうなぁと思います。こういう豊かな知識と語彙力、創造せいに富んだ文章は昔の作品の特徴ですよね〜昔の名作はこの文章力という点で評価が高いものが多い気がします。特に子供向けの作品
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Posted by ブクログ
2022.11.23
★3.8
中学生のまいは、学校に行けなくなり、田舎で一人暮らしをしている祖母のもとで過ごすことになる。祖母は「西の魔女」と呼ばれる存在で、自然の中で静かに、丁寧に暮らしている人。
祖母はまいに、「魔女になるための修行」として、規則正しい生活や、自分の意志で物事を選び取ることの大切さを教え、少しずつ心を整えていく。
やがて別れの時が訪れ、まいは再び日常へ戻ってくが、祖母から教わったことは心の中に残り続ける。そして、ある日届いた知らせが、物語に静かな余韻をもたらす。
祖母との田舎の暮らしはすごくいいなあって思ったけど、自分があまり学校に行けなくなるとか精神的辛さとか共感で -
Posted by ブクログ
「野山花々図鑑」のタイトル通り、野や山に生きる野生の植物たちが主人公のエッセイである。
豊富な知識で花々の解説と、イメージや思いを語っている。
その花々は、ホームセンターの園芸コーナーなどに並ぶ「リア充」っぽい花たちとは逆を行っている。
うつむき加減の花も多いが、気が弱いわけではない。そこに美しさを感じるだけ。
地味だが誇り高い。そんな植物が多く語られている。
著者は幼い頃から植物図鑑に親しみ、住んだところや出かけた場所の野山で実際に出会ったりして、植物との親交を深めてきたようだ。
『家守奇譚』に登場している植物も多いので、この本を紐解きながら再読するのも良いかもしれない。
写真で確認するのも -
Posted by ブクログ
なるほどこういうのが「ネイチャーライティング」というのか、と解説を読んで知りました。
「水辺にて」から引き続きで読んだので、似通った雰囲気の内容に少しおなかいっぱいだなーと思いましたが、そこはさすが梨木香歩さんの筆力で、読み始めるとすーっと、知床やウラジオストックやカムチャッカの空気に触れるような気がしました。
今回も鳥だけでなく、木々草花、キノコ類にまで博識なところが見て取れて、もうひれ伏すしかないなと思いました(笑)名前が出てきても、ひとっつもそのビジュアルが浮かびません(涙)
こんなにも鳥や自然に惹かれて、せっせと足を運び、知り、考え、書いて・・・梨木香歩さんは何をどこまで求めるのだろ