梨木香歩のレビュー一覧
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西の魔女のおばあちゃんとまいのお話。
最近大切な人を失ったので、より心にジワリとくるお話でした。死生観について、改めて感じる事もありました。心を浄化したい時に何度でも読み返したい、手元にいつも置いておきたい、そんな物語。
暖かで揺るぎない愛をいつも与えてくれるおばあちゃん。感受性豊かで少し傷つきやすくて、まだまだ成長途中、でも実はちゃんとした芯がある、まい。そのおばあちゃんの愛を受け止めることが出来ず、反発してしまう時もあるけれど、でも、ちゃんと、確実に、届く未来がちゃんとある。心がフワッとキレイになるそんな本でした。
おばあちゃんのように、丁寧な暮らし、常に物事を冷静に見る心、目先ではなく遠 -
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寝たきりになったばあちゃんの夜のトイレの付き添いをママの代わりに手伝うことになったコウコ。
最近のコウコの精神不安はカフェインの取り過ぎだという思いと、熱帯魚を飼うことで心の安らぎを取り戻そうとしていること。
その頃からばあちゃんと私は、さわちゃんとコウちゃんお呼び合い、ここにいないかのようなばあちゃんとの不思議な会話をするようになる。
キリスト系の女学校に通うさわこが好きな人たちは、ばばちゃま、女中のツネ、担任の翠川先生と仲良くなりたいと思っている山本孝子さんだった。
翠川先生と山本さんが親密な関係であることを知り、嫉妬のあまり山本さんにきつくあたり、彼女の不幸を願ったさわこは、その -
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ネタバレうわぁ・・・(まだまだわかっていないことがたくさんあるけど)そういうことかぁ。と、こうなんというかラストスパートでこれまでの緊張がふわっと解けるような読後感でした。
どうしてもネタバレしないと書き続けられそうにないので、未読の方はここから注意です。
主人公の名は後半になって判明しますが、佐田豊彦さんといいます。(確かまだ未読ですが、「椿宿の辺りに」の主人公の曾祖父にあたるそうです。)
豊彦さん、歯が痛いから歯医者に行くというところから物語が始まりますが、行った歯科医の奥さんが前世で犬だったため、忙しくなってなりふり構わなくなると犬になってしまうなどと、初めから妖しい空気感が漂います。風雨の -
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ネタバレ★
『西の魔女が死んだ』を読んで、梨木香歩さんの作品に興味を持った。
とても繊細な感覚で生き物や人、ものごとを見て、丁寧な言葉で表現されていて素晴らしいし、好きだなと思った。
このエッセイを読みながら、私が最近謎に思っていたことが解けたり、好きな自然や、きれいだなと思う言葉や感覚、懐かしい思い出に触れることができた。
また、自身の感覚に近いところが多々あり、親近感が湧いたし、深みを感じたので再読したいと思った。
15年以上前のエッセイなので、そういうところも興味深かった。
◯『世界は生きている』
つい先日4月の末に、帰宅の道を歩いていたら近くの校舎の脇の高い木の上からセミの声が聞こえてき