梨木香歩のレビュー一覧

  • エンジェル エンジェル エンジェル(新潮文庫)

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    ネタバレ

    おばあちゃんは、さわちゃんであり、天使であり、悪魔であり、エンゼルフィッシュでもあり……いろいろなものが重なって最後には救われる、なんだか不思議な感覚の話。
    考察できたらもっと楽しいんだろうな。
    私は考察ヘタだから大した感想が言えないけれど、エンゼルフィッシュをコウコが許したとき、おばあちゃんもきみちゃんの呪いから解き放たれて……あそこがなんだかじんとしてしまった。
    難しくて曖昧だけどすごく素敵な話だった。また読み返したい。

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    2026年10月08日
  • 西の魔女が死んだ(新潮文庫)

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    おばあちゃんと孫の物語。自然の中で規則正しく生活しながら小さな幸せが描かれている作品。現代人にとって何か懐かしく感じるのではないかと思う。

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    2026年10月07日
  • 本からはじまる物語

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    短編で不思議な話や心温まる作品などたくさん入っていて楽しいアンソロジーでした。
    作品の色が出ていて読んでいて楽しかったです

    飛び出す、絵本 恩田陸
    十一月の約束 本多 孝好
    招き猫異譚 今江祥智
    白ヒゲの紳土 二階堂黎人
    本屋の魔法使い 阿刀田高
    サラマンダー いしいしんじ
    本棚の片隅から 柴崎友香
    読書家ロップ 朱川 湊人
    バックヤード 篠田 節子
    閣魔堂の虹 山本 一カ
    気が向いたらおいでね 大道珠貴
    さよならのかわりに 市川 拓司
    メッセージ 山崎 洋子
    迷宮書房 有栖川有栖
    本棚にならぶ 梨木香歩
    23時のブックストア 石田衣良
    生きてきた証に 内海隆一郎
    The Book Day 三崎亜記

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    2026年09月29日
  • 家守綺譚(新潮文庫)

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    100年ほど昔の話なんですかね?古い一軒家に住むことになった青年の日常が描かれています。
    初っ端から庭のサルスベリに惚れられる衝撃の展開(笑)。
    他にも河童が出てきたり不思議なことが次々と起こりますが、青年も周りの人々もそれを自然に受け入れています。
    夢か現か曖昧な世界で四季の移ろいを感じながら生活する姿は、読んでいてとても穏やかな気持ちになりました。


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    2026年09月24日
  • 西の魔女が死んだ 梨木香歩作品集

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    温かくて優しい本です。
    読んでいると祖母との記憶が蘇ってきます。
    どんなことが起こっても「こんなことは私の致命傷にはならない」って、自分に言い聞かせる。とても強い言葉で、胸に響きました。何かにぶつかった時は思い返します。

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    2026年09月14日
  • 家守綺譚(新潮文庫)

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    ネタバレ

    好きな話だった。いいなあ。そういう時代って信じれちゃうのがいい。

    サルスベリが完全にヒロインポジで、木が木のままでヒロインだなんて、聞いたことがないよ!サルスベリかわいい。

    なんだか狸に慕われてる綿貫おもしろい。わたしもこんな暮らしができたらなあ。貧乏だけど時間を、季節を、ちゃんと味わってる感じが羨ましかった。

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    2026年09月09日
  • やがて満ちてくる光の(新潮文庫)

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    自然や旅行、家の近くに来る鳥のこと、時事など、短いエッセイを集めた一冊。高い感受性と洞察力、思いやりを溢れた文章に癒された。読んでいると植物や鳥について詳しくなりたい欲が湧いてきた。

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    2026年09月09日
  • 裏庭(新潮文庫)

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    梨木香歩先生の作品を読むのは、西の魔女が死んだに続き今作で二作目です

    西の魔女が死んだ
    と比較するとやや難解な部分もありましたが、(グリム童話を読むともっと深く理解できたのかな?と思っています)
    はっとするセリフがとても多く、読後は温かな余韻が広がっていました
    テルミイの勇敢な行動に勇気づけられました
    激しい感情の嵐に、じぶんの心を重ね追体験しているような気持ちにもなりました
    梨木先生の美しい表現にも癒されます

    河合隼雄先生の解説も興味深く読ませていただき、作品に対する理解が深まりました

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    2026年09月02日
  • 岸辺のヤービ

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    本の雑誌・シリーズ特集号から。読んだことはないけど、ムーミンがきっとこんな世界観なんじゃないかな、とか思った。

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    2026年08月28日
  • 西の魔女が死んだ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    いつも何気なく視界に入る自然の美しさに、名前をつけてもらいつつ、再発見することができた。
    最初は従順かつ素直なまいだったが、徐々に感受性豊かな表面が暴走し、なんとも人間の醜さというか、そういうところが見られた時。
    なんだか親近感が湧くとともに、この物語をある種の、きれいでそれこそ輝かんばかりの逃げ道か何かと無意識にとらえていた私に、途中のまいのおばあちゃんへの疑念と重なったものを感じさせた。わからないところもあった(渡りの一日は特に)ので、またいつかじっくり読み返したい。ので、星5と迷ったが星4。

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    2026年10月12日
  • 西の魔女が死んだ 梨木香歩作品集

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    庭やまいのお気に入りの場所を想像しながら読んでいました。おばあさんはソフィーを想像しながら。楽しくさらっと読めました。みんな生きてりゃいろいろある。と思いました。

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    2026年08月26日
  • やがて満ちてくる光の(新潮文庫)

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    解像度高く言語化されていて物事の捉え方感じ方を美しい文章で表現されていた素晴らしい著作だと思う。解説にも書かれてたが正に作家の人生を辿っているといっても過言ではない大作だった。現成からトランジットに共感したり、家を渡るに感嘆したりとても楽しめた。何事にも思考を巡らせていきたいと思う。

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    2026年08月25日
  • 村田エフェンディ滞土録(新潮文庫)

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    ネタバレ

    国籍も宗教も違う夫人の下宿先に集う個性豊かで魅力的な人々と鸚鵡の、ちょっと不思議で、あたたかな交流を描く本作。

    トルコの歴史ある遺跡や道端の臭いまで伝わってきて、自分も下宿先に居候させてもらって日常を覗いているような気持ちで読めました。

    このあたたかな時間がずっと続いてくれたらと思うけれど、突然帰国しなければならなくなったり、出兵する事になってその後…という方々もいたり、時代や国という大きな枠組みの中で逆らえず、思い通りにいかず切ない中で、最後に救いがあったり、チャイやトルココーヒーを飲みながら読み返したくなります。

    みなさんが書かれている、この本とリンクしている2作品も読んでみます。

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    2026年08月20日
  • 西の魔女が死んだ 梨木香歩作品集

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    学校の中でうまく立ち回るのをやめてみたまいは、しばらくおばあちゃんのところで過ごすことに。ママに「生きにくい子」と言われるまいはおばあちゃんの元で魔女修行を始める。シンプルに暮らすおばあちゃんにジャムの作り方を習ったり花や草の名前を教えてもらったり。
    人は死んだらどうなるのか、私も子供の頃何回も父に聞いたなぁ。
    おばあちゃんがそうなったとき、ちゃんとまいに教えてくれた。
    まいがおばあちゃんのことを大好きなこと、ちゃんと知っていますよ。そしておばあちゃんの魂はちゃんと脱出しましたよと。

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    2026年08月18日
  • 海うそ

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    ネタバレ

    4.0
    廃れていく、変化していく悲しさを感じた。
    島の湿気じみた生暖かい風が吹き続ける余韻の長い物語

    個人的に廃仏毀釈の話から、当時の時代の流れに興味を持ったので、良いキッカケをいただいたと思う。

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    2026年08月15日
  • やがて満ちてくる光の(新潮文庫)

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    たぶん梨木香歩と同じものを見たとしても、感じとるものや考えることの量が天と地ほど違う気がする。それくらい、この人が見ている世界が広いなあってしみじみ思う。宗教的な話は、正直そんなに興味がないし小難しいのでさらさら〜っと読み流したけれど、このひとの物事の見方からは学ぶものや知るものがすごく多い。読書から学んだり得たりする体験って、こういう本を読むことなのかなと思ったりする。

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    2026年07月26日
  • 裏庭(新潮文庫)

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    最近読んだ新潮文庫のアンソロジー『プレゼント』掲載の梨木香歩作品が面白かったので、他の作品も読みたくなり探したところ、本作がバーネットの『秘密の花園』に影響を受けているとのことで、興味を持って読んでみた。

    読んでみると児童文学というより、日本を舞台にした本格ファンタジーだった。ストーリーは王道で、トラウマを抱えた少女が異界に旅立ち、困難に立ち向かいながら自分と向き合い、成長して帰ってくるいわゆる「行きて帰りし物語」だが、物語の構造が複雑で子供向けの単純なものではない。
    全体的には楽しく読んだが、正直なかなか飲み込めなかった部分があったり、目まぐるしい展開に物語に入りきれないまま読み終えてしまった。
    しかし、消化しきれないくらいの著者の思い入れたっぷりで濃密な読書体験だったとも言える。他の人の感想も色々と聞きたくなる。しっかり心に残る物語でした。

    児童文学の中でも『秘密の花園』はとても好きで、「行きて帰し物語」と、運命に選ばれた英雄が苦難の末に世界に平和をもたらす「英雄譚」という児童文学の二つの王道を、庭のあるお屋敷という小さな舞台にものの見事に収めてしまったところが秀逸で物語としての強度が高い。
    『秘密の花園』と比べると本作はファンタジー小説なので、着想元ではあるが内容はかなり異なる。自分が読んだものの中で比較すると、宮崎駿の『君たちはどう生きるか』が影響を受けたジョン・コナリーの児童文学、『失われたものたちの本』が近いかもしれない。

    本作ではファンタジーを夢物語ではなく心の深いところを描くために用いていて、子供の側に立って物語を書く姿勢がひしひしと感じられた。日本を舞台にファンタジーを描くのはハードルが高いと思うが、異世界への導入やキャラクターの描き方などに日本でファンタジーを描く気概を感じた。
    日本では(世界でも?)マンガや映画、ゲームの影響でファンタジーの一側面(剣と魔法、ドラゴンやゴーレム)がよく知られているように思うので、長い歴史のあるファンタジーの精神性は意外と身近ではないのではないかと思ったりする。そんなイメージに自分が引っ張られていることも考慮しなければならなかったかもしれない。
    ファンタジーの文法やその精神性を伝える意味でも、本作は日本の優れた本格ファンタジーなのだと思う。梨木香歩作品は本作が初めてなので他の小説も読みながら、本作をゆっくり味わいたいと思った。

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    2026年07月20日
  • 岸辺のヤービ

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    フリースクールで教師をしている人間が
    ヤービという小さい生き物に出会い、ミルクキャンディをあげて
    色々な話を聞く、話。

    ヤービの一族の名前がムーミン一家のようなこともあり
    ムーミンを思い出す。

    セジロ(ヤービの従姉妹)が生き物は食べれなくなってしまったところは、朝ドラのごちそうさんを思い出した。

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    2026年07月13日
  • 冬虫夏草(新潮文庫)

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    梨木香歩さんといえば”西の魔女が死んだ”だよねと
    思っていたのせすが、家守綺譚の後日談ですか?
    もう綿貫の気持ちになってゴローを懸命に探しました。
    山に炭鉱の村が出来ていた事や安治川の大水、本当話を織り込みつつ、、野草が出て来る度々にぐぐって、
    最後が感動ですね。

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    2026年07月13日
  • ある小さなスズメの記録 人を慰め、愛し、叱った、誇り高きクラレンスの生涯

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    第二次大戦下の英国、女性ピアニストの著者がイエスズメのクラレンスと暮らした12年の記録(紹介文には「老ピアニスト」とあるが、著者のキップス夫人がクラレンスに出会ったのは50歳のことであるから、現代の感覚とは合わない)。

    翼や足に障害をもって生まれたクラレンスだったが、著者と暮らしていく中で、自作の歌を歌ったり芸をしたりと、スズメらしかぬパフォーマンスをみせる。生き物がサバイバルから解放されたとき、有り余った力を何に使うか。秘められたポテンシャルは未知数である。

    また、年老いてからのクラレンスの、生きることをあきらめない姿勢にも感銘を受けた。

    本書は(序文で著者が示す通り)「気取りのない文体を使い、シンプルに物語ろう」とされているのだが、あえて言えばもっとドラマチックな演出で観たい気がする(アニメかCGで映画化してほしい)。

    日本語訳は梨木果歩氏。「訳者あとがき」と「訳者文庫版あとがき」も掲載。文庫版解説は小川洋子氏。

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    2026年07月12日