梨木香歩のレビュー一覧
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主人公の「ようこ」は、「おひな祭りに欲しいものがあるかい」と、おばあちゃんに尋ねられて、「リカちゃんが欲しい」とお願いする。
しかし、しばらくして届いたのは、ほっそりしたリカちゃんではなく、その倍近くも大きい、「りかさん」という名前の真っ黒髪の市松人形。
ぷっ。ありそう。ありそう。
でも、そこからの展開がすごい!りかさんが、ようこに話かけるのだ。それは、周りの人たちには聞こえない、不思議な言葉。
いつの間にか、ようこは、人形や木や、声を出すことができぬものたちの声を、聞くこと(感じること)が出来るようになっていく。そして・・・
最高に面白かった。
お人形遊びが好きだった、かつての少女たち、そし -
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梨木さんの作品って、涙無しに読めないところが本当にすごいと思います。最初は「うわー面白いなー好きだなー」と思って読んでるんですが、そのうちにしっかり感情移入しちゃってるんですよね。(あぁ…アビゲイルのお話が…)何より本当にこの方の作品は優しい。『西の魔女が死んだ』でもそうなんですけど、「死」とか「戦争」とか、絶対に避けられない厳しい現実も取り扱っているのに、とっても優しいんです。この本の読後には人形と言うものに対しての価値観とか、接し方が変わってしまいますね。児童文学分類なんだから、これはもっと沢山の人が、高学年…せめて中学生の間に読んで欲しいなぁと思いました。
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Posted by ブクログ
「リカちゃん人形」が欲しかったはずのようこにおばあちゃんが贈ってくれたのは、市松人形の「りかさん」だった。それ以来、ようこにはいろんな人形の想いや記憶がみえるようになる、というお話。
設定が巧みで、いろんな背景を負った人形が出てくる分、人間の業みたいなものがいろんな形で描かれてるんですが、欲張っている感じはしない。いい本です。
ちくしょう、いい作家だな梨木香歩!と思わず涙ぐみながらこぶしを握りしめました。読んでみて!とにかく!
視点がきちんと主人公の小学生におりていて、かつ文章の雰囲気は彼女を見守るおばあさんのやわらかさやあたたかさが感じられます。 -
Posted by ブクログ
梨木香歩さんの書評集。
2002年から2021年にかけて書かれたもの。
最初の方、なんとなく既視感(既読感?)があった。
リンドバーグの『海からの贈り物』があったせいか?
ヨーロッパ文学への素養を感じられるから?
須賀敦子さんの『遠い朝の本たち』が頭に浮かんだせいもあるかも。
しかし、読み進めていくと、やはり梨木さんの本だと認識されてくる。
まず、ナチュラリストなところ。
(神沢利子がサハリンにつながる人だとは今回初めて知る。)
片山廣子(文学者としては松村みね子)や金子文子といった、大正・昭和の女性たちに心を寄せているところ。
片山廣子については、芥川龍之介の「越びと」で知っていたが、彼