梨木香歩のレビュー一覧

  • 僕は、そして僕たちはどう生きるか

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    人がいかに簡単に周囲に流されるか、ということ。
    この物語の中に、流れに流されたくなくて一人になることを選んだ三人が出てくる。
    戦時中徴兵されることを肯じなかった人。
    命の授業という名目で自分のかわいがっていた鶏を絞めて食べることを強制された少年。
    心ならずもAVに出ることになってしまった少女。
    もう一度、書く。人はいかに簡単に周りの圧力に抗しきれなくなるものなのか。その結果を受け止められなくなったとき、いったん群れから離れて一人で生きることを選んだ。
    一緒に命の授業を受けていて、ペットを殺されることになる友達の気持ちに気づけなかったコペルが述懐する。「何かがおかしい」って「違和感」を覚える力、

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    2017年11月17日
  • ある小さなスズメの記録 人を慰め、愛し、叱った、誇り高きクラレンスの生涯

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     クレア・キップス著、梨木香歩訳「ある小さなスズメの記録」、2015.1(文庫)発行です。口絵・イラストは酒井駒子さん、解説小川洋子さんです。感動の書でした。第二次大戦下のイギリス、老ピアニストが出会った生まれたばかりの傷ついた小雀。愛情深く育てられた雀のクレランスとキップス夫人が共に暮らした12年間の記録。1940.7.1~1952.8.23、11歳を過ぎてからは老衰と闘いながら、最期は夫人の手の平の中で穏やかな死を迎えたいとしいスズメの物語です。
     人間との意思の疎通、哺乳類は勿論ですが、鳥類もかなりの疎通ができるのですね。昆虫、魚類、両生類、爬虫類は難しそうですが、共に暮らしていると愛情

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    2017年10月03日
  • 僕は、そして僕たちはどう生きるか

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    中学校でブックトーク。地味に見える本なので、なかなか手にとってもらえないけど、西の魔女…といっしょに紹介した。/辻塚

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    2017年09月18日
  • 不思議な羅針盤(新潮文庫)

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    先日読んだ本『金曜日の本屋さん』の中で、梨木さんの文章が「文字に色がついているみたい」とありこのエッセイ集を読んだ。
    ほんとその通り!
    何気ない日常のあれこれについて、梨木さん目線で描かれてあり、五感を大いに刺激された。

    野に咲く貝母やスミレを「彼女」と親しみを込めて呼んだり、カラスとも意志疎通したりと自然や生き物に対して丁寧に接する姿勢が伺われた。
    中でも「シロクマはハワイで生きる必要はない」「百パーセント、ここにいる」は心に突き刺さり涙が出た。

    私にとって刺激されたり感心したりしながら、進むべき道を指し示す「羅針盤」となった。

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    2017年08月20日
  • 丹生都比売 梨木香歩作品集

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    シンプルな紺地のカバーが、文学的な雰囲気の短編集。
    しんとした気持ちで読みたい。

    短篇集とはいえ、表題作の『丹生都比売』(におつひめ)は独立して一冊で出版されたことのある長さであり、あとがきによれば、これは核になるお話で、他の作品もここから同じ蔓が伸びていった…ということだ。

    対象年齢も主人公の年齢もまちまちの、「ジャンル分けできない一冊」になった、というが、確かに同じ種から伸びている蔓のように感じられる。

    登場人物も、人なのかどうなのかよく分からない物もあり、しかし読んでいて、目に見える形が人であれ植物であれ鳥であれ、それは些細なことのようにも思えてくる。

    草壁皇子に関する、吉野裕子

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    2017年04月24日
  • 僕は、そして僕たちはどう生きるか

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    物語中盤まで油断してた〜
    確かに、タイトルからして何か重いものを示唆していたのだけれど、内容は多感な14歳の僕の日常ぐらいのものかななんて気軽な気持ちで読んでたのだけれど、途中、インジャちゃんが登場した辺りから、あ、やっぱり重い、今回の梨木さんはいつも以上に強いメッセージを持っていて、だから私も気軽な気持ちで読んでいられないって思った。
    崩してた足をきちんと揃えて、これは真剣に考えなくてはいけないなと。
    性のこと、戦争のこと、そして生のこと、頭パンクしそう。
    自分、だいぶいい歳の大人なのに、コペルやユージンやその周りの大人みたいに、自分の脳味噌でちゃんと考える習慣ないから、つい思考停止。大多数

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    2017年02月26日
  • エンジェル エンジェル エンジェル(新潮文庫)

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    文体から、いい子ちゃん小説かと思いきや、まったく逆ベクトルの凄まじい小説だった……!
    悪意、暴力、女性性、旧約聖書の世界、罪と罰、罪悪感、の連鎖。
    死体を石で幾度も打ち付ける場面には背筋が凍る思いをした。
    願わくば最後に飛び出してきたエンジェルが、さわちゃんの心に届かんことを。

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    2021年02月17日
  • ぐるりのこと(新潮文庫)

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    私にとって大切な本になった。
    自然のことに精通している梨木さんの人間観察について書いてるところがとても好きだ。
    思慮深くて読みながらうなずいてしまう。
    特に好きなのは西郷隆盛について書いてるところ。通り一辺の分析ではない部分は読みごたえがあった。
    儒教的精神について書かれているところも共感した。
    「春になったら苺を摘みに」も良かったけどこちらの方が読みごたえがあった。

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    2016年09月10日
  • 不思議な羅針盤(新潮文庫)

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    雑誌『ミセス』に連載されたものだそうです。梨木さんの穏やかで芯の強いお姿がぎゅっと詰まっています。いろいろ大変な世の中でも、ため息つきながら、くすっと笑いながらくっきりと生きている感じ。憧れます。

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    2016年07月30日
  • 不思議な羅針盤(新潮文庫)

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    こういう文章はどうやったら書くことができるのだろう、とそんなことばかり考えながら、ひたすら優しくて穏やかな梨木さんの語りに癒やされました。

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    2016年06月04日
  • 丹生都比売 梨木香歩作品集

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    奇譚とか異聞とかいうとやたら観念の公房戦wを繰り広げるのが昨今の流行のようになってしまっているがそんななかシンプルな言葉を紡いで肌触りの良い上質なファンタジーを仕立てることの出来る作家のひとりが梨木さんだと思う。
    今回も老いの侘しみや生の寂しみを時を超え多面的な視点で捉えた九つの物語、アイデンティティである鳥や植物も散りばめられて梨木ワールドに彩りを添えている。
    表題作「丹生都比売」も史実の論議を外して読むならば母と子の「個」を見詰めたしっとりとした趣きで読み応えあり。
    単行本もあるようなのでそちらも読んでみたい

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    2016年05月17日
  • 僕は、そして僕たちはどう生きるか

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    perho

    本は必要なときに出会えると、誰かが言ってたとおもうけど、この本にはそういうふうに出会いました。
    コペルくんみたいに素直に、謙虚に生きていけるよう、がんばろう。
    なんとなく、傷つきたくなくて考えるということを避けてきたことが、やさしい言葉でまっすぐ伝わってきて、このままでいていいの?と問いかけられたという気がします。
    これから何度も読み返す、大事な本になりそうです。

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    2016年04月22日
  • 丹生都比売 梨木香歩作品集

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    「丹生都比売」のすきとおるような文体を読んで、宮沢賢治を思い出しました。
    「夏の朝」もなつかしい気持ちになり、じんとするお話でした。

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    2016年03月25日
  • 春になったら莓を摘みに(新潮文庫)

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    文庫化を楽しみにしていたエッセイ。

    >>ピースフルで静かで思いやりに満ちた美しい生活。

    そういう生き方に憧れる。

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    2025年05月28日
  • 丹生都比売 梨木香歩作品集

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    梨木香歩さんの短編集。
    どの作品も、いつもの生活から少し目を外したところにあるかもしれない、不思議な世界が描かれていて素敵だった。

    BGMを止めて、静かな空間でじっくり読みたい本。

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    2016年02月11日
  • 丹生都比売 梨木香歩作品集

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    初期の梨木さんの短編集を集めたもの。

    ここからすでに梨木さん独特の雰囲気は始まっていて、全てが繋がっているような感じがした。
    すっと物語に引き込まれていって何かに包まれているような感じ。
    ハードカバーの装丁が似合っているけど、文庫化することはないのだろうか。

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    2015年08月08日
  • 僕は、そして僕たちはどう生きるか

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    2015.6.13
    どう生きるか。なんとなく周りに合わせて、なんとなく日々を送るんじゃなくて、自分の頭と心で考えて生きることをしていく。10代でこの本を読んでいたら私はどう感じてどうしていただろうか。様々な生き方がある中で、こううい人生を送っているのは自分が選んでいるからで、もう少しいろんなことに真剣に心を入れたら自分の人生濃くなるんじゃないかなと思う。

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    2020年02月29日
  • ぐるりのこと(新潮文庫)

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    大切な本。
    人との諸々の付き合いや、時代の大きな流れで自分を見失いそうになると、この本に帰ってきてすとんと自分の足下に落ち着く。
    静けさに包まれ、それでいて開いている。
    その生き方に、憧れをもった。

    しかし生垣的な、ダルな境界を保とうとするからこそ、「そと」の流れは自分の近くまでに影響して、自分の足下はたやすくぐらつく。

    開かれたまま、自分のぐるりのことに足をつけて、生活する方法を、自分のもとに手繰り寄せようと、繰り返し開く。

    「春になったら苺を摘みに」の「夜行列車」で描かれたモンゴメリは、その方法を手にすることができず、境界をクリアにし、自分を守ったのであろうか。

    わかる。人との境界

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    2015年06月10日
  • 丹生都比売 梨木香歩作品集

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    梨木さんの、弱いものに対する視線がほんとうに温かくて。文字を追っているだけで癒やされる。
    「夏の朝」はもうボロボロ泣いた。夏ちゃんは今でいうところの発達障害とか自閉なのかな?という感じの子なのですが、おかあさんやおとうさんやほかの大人たちの、夏ちゃんを見守る優しさや空回りする一生懸命さがうつくしい。

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    2015年06月28日
  • 渡りの足跡(新潮文庫)

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    梨木さんのエッセイやノンフィクションを読むとなぜだろうかいつも気持ちがすっきりする。
    なにかもやもやしているとき、自分が嫌でたまらなくなったとき、梨木さんの文庫本をパラパラめくり目に留まる部分を読んでみたりする。わたしは梨木さんのことが好きなのだなあとしみじみ思う。

    さあこの本はどんな事が書いてあるのかしら
    「渡り」をする鳥たちを観て感じたこと・・鳥に限らず「渡り」をした人たちとの関わり・・「渡り」ができない植物・・鳥たちや自然とともにある人たち・・
    そして梨木さんの、梨木さんの中で柔らかく時に激しく衝突して生る(なる)思いが素晴らしい・・

    とりわけ鳥たちに対する、語りかけや問い、感動、そ

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    2017年04月20日