梨木香歩のレビュー一覧
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p80「ずっと後になって、私は、本心、というものが、それを言った当初はそう思えなくても、実は段々にそれに近くづいていくこともあるのだと思った。
むしろ、その時にはわからなかった本心がひょこっとかおをだす、ということがあるのかもしれない」
自分はその場の雰囲気に馴染まないような意見が言えない。はじめに賛同してしまう。こうちゃんの気持ちに自分を重ねてしまった。
でもその時は本心じゃなかったって悩んでいたこともこれで正解かもって思えるような勇気をくれた言葉だなぁ。
陀羅尼助っていう馴染みの腹痛薬が出てきて嬉しい。奈良県民には良薬として親しまれているんだ。
p79「時間というものは不思議だと思う -
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ネタバレ・南の国に生まれると北志向になる、という話
南生まれじゃないわたしにも北極星、ありますたぶん。あると思えるのはうれしいこと。いつも無自覚のうちになにかしらを目指してる気がする
・病理的モラトリアム青年の「何になるのか決めかねている」性質と、何にでもなれるES細胞の並列。でも人間は地球単位から見れば細胞で、良いことも悪いこともする。
・曲がり角の度に不安になるけど、私は勢いに任せて息を止めて曲がっていると思う。ワニワニパニックみたいな生き方してる
・らい病の話
自分の頭でものを考えるのって難易度高い。
多角的にものを考えようとしすぎると自分の意見なくなりがち。
・チェルノブイリ -
Posted by ブクログ
キップス夫人が家の前で拾ったスズメと、約12年間一緒に暮らした日々の記録。
夫人はスズメくんに愛情を持ちながらも、観察する姿勢は研究者的なところも感じた。
ある日家の前で弱ったスズメの雛を見つける。介抱して元気にはなったが、そのスズメは生まれつき足と翼に障がいがあり、自力では自然界には戻れないだろうということで、キップス夫人が子供のように育てる。
ベッドに潜って一緒に寝たり、服のポケットに巣篭もりしたりする様子が可愛い。
成長するに従って、夫人のピアノに合わせて歓喜の歌を歌ったり、ちょっとした芸を披露して戦時中、子供を癒したりと大活躍。
そんなスズメくんも老いには逆らえず、11歳の時に病気を -
Posted by ブクログ
読み終えるのに3、4ヶ月かかってしまった。
更に感想書き終えるのに数ヶ月?
ぬか床から卵が出てきたり、そこからひとが孵ったり。人に説明しようとすると、ついこのようにセンセーショナル?な感じで言ってしまってましたが、不思議ではあるけど嫌いじゃないんです。だけど伝わらない自分の語彙力。いや語彙じゃない。よりによって場面一部切り取ってそこしか言わんのがあかんのですよ、自分。とわかっちゃいるが、余りにインパクトがありまして。
ぬか床、酵母、菌。生命の根源から未来まで。
何言ってるんだか。でも相変わらず梨木さんの本は読んでいて気持ち良いのです。
カッサンドラの目がパタパタしてるのは気持ち悪いような、