梨木香歩のレビュー一覧

  • エンジェル エンジェル エンジェル(新潮文庫)

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    p80「ずっと後になって、私は、本心、というものが、それを言った当初はそう思えなくても、実は段々にそれに近くづいていくこともあるのだと思った。
    むしろ、その時にはわからなかった本心がひょこっとかおをだす、ということがあるのかもしれない」

    自分はその場の雰囲気に馴染まないような意見が言えない。はじめに賛同してしまう。こうちゃんの気持ちに自分を重ねてしまった。
    でもその時は本心じゃなかったって悩んでいたこともこれで正解かもって思えるような勇気をくれた言葉だなぁ。

    陀羅尼助っていう馴染みの腹痛薬が出てきて嬉しい。奈良県民には良薬として親しまれているんだ。

    p79「時間というものは不思議だと思う

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    2025年04月28日
  • 西の魔女が死んだ 梨木香歩作品集

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    言わずと知れた名作。
    昔映画を見て、良かった印象があり読みました。


    優しい文章で情景描写も美しいので、寝る前の読者にもおすすめです。

    書き下ろしの短編で、おばあちゃん目線のお話があり、魔女と言われどこか人間離れしているおばあちゃんですが、孫である主人公のことを日常の中で思い、愛情を持っていることが伝わり、とても良かったです。

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    2025年04月22日
  • ぐるりのこと(新潮文庫)

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    梨木さんの感覚と思考回路
    どう繋がって
    ああいった物語を
    紡いでいるのかと分かって
    とても興味深く楽しく読めた

    柔らかな雰囲気でありながら
    深層まで思案し続ける
    哲学的エッセイ...と言う感じ
    (チョット難シカッタヨ)

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    2025年04月21日
  • ここに物語が(新潮文庫)

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    ネタバレ

    ・南の国に生まれると北志向になる、という話
    南生まれじゃないわたしにも北極星、ありますたぶん。あると思えるのはうれしいこと。いつも無自覚のうちになにかしらを目指してる気がする
    ・病理的モラトリアム青年の「何になるのか決めかねている」性質と、何にでもなれるES細胞の並列。でも人間は地球単位から見れば細胞で、良いことも悪いこともする。
    ・曲がり角の度に不安になるけど、私は勢いに任せて息を止めて曲がっていると思う。ワニワニパニックみたいな生き方してる
    ・らい病の話
    自分の頭でものを考えるのって難易度高い。
    多角的にものを考えようとしすぎると自分の意見なくなりがち。
    ・チェルノブイリ

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    2025年04月17日
  • エストニア紀行―森の苔・庭の木漏れ日・海の葦―(新潮文庫)

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    昔の生活が残る小さな島の老婆たち。古いホテルの幽霊。海辺の葦原。カヌーで渡る運河の涼やかな風。そして密かに願ったコウノトリとの邂逅は叶うのか……。北ヨーロッパの小国エストニア。長い被支配の歴史を持つこの国を訪れた著者が出会い、感じたものは。祖国への熱情を静かに抱き続ける人々と、彼らが愛する自然をつぶさに見つめた九日間の旅。

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    2025年04月16日
  • 家守綺譚(新潮文庫)

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    湖にボートを漕ぎ出して以来行方不明となった友人の父親から庭付きの家の家守を頼まれる事になる。
    四季折々の花、亡くなった友人、草花の精霊、河童、小鬼、人魚など、自然と精霊たち、昔の日本に居着いている妖怪とも言えるものとの交流を不思議な世界観で描いている。

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    2025年04月13日
  • エンジェル エンジェル エンジェル(新潮文庫)

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    過去と現在が
    交差しながら進む物語
    ひとつひとつの繋がりが
    徐々に徐々に解けてゆく
    押し付けがましくなく
    程よく空想の余地を残して展開し
    閉じていくのがよい

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    2025年04月06日
  • 裏庭(新潮文庫)

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    ☆4.0

    再読。
    こんなに愛しく哀しいお話だっただろうかと思いながら読んだ。
    昔読んだ時より重ねてきた時間がそう思わせるのかも。
    手を取って優しく引いてくれることはないけれど、必ずそこで待っていてくれている。
    ちょっとだけ寂しい、でも微笑んでしまう。
    そんな作品。

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    2025年06月13日
  • りかさん(新潮文庫)

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    以前読んだ
    「からくりからくさ」の
    前日譚と後日譚
    物語が広がって面白かった

    人の情緒や機微などの想いを
    上質に紡いている感じで
    じわじわ心地よい作品

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    2025年04月03日
  • 炉辺の風おと

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    火にまつわる話から。その後、様々な経験を深い思考と洞察で描く。現代の闇の冷たさを温める火は存在しうるのか。

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    2025年03月24日
  • 渡りの足跡(新潮文庫)

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    渡り鳥がテーマのエッセイ… なのではあるが、それだけにとどまらない骨太の本。ワイルドな行動と繊細な知性を併せ持つ梨木氏の文章を心して読むべし。

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    2025年03月23日
  • ほんとうのリーダーのみつけかた 増補版

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    「ほんとうのリーダーのみつけかた」はタイトルだけみたらリーダー育成本かと思うけど、これはマスメディア、メディアリテラシー、人の生き方、同調圧力等を考えて生きる糧になる本。中学生や親御さんにも読んで欲しい本。教科書や課題図書にしてほしいレベル。

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    2025年03月16日
  • 冬虫夏草(新潮文庫)

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    ゆっくりと読めてよかった
    世界観が非常に良い
    私もこんな世界でのびのびと生活したいなぁ

    でも最後の方は飛ばし飛ばし読んで終わってしまったから、また再読したい

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    2025年03月13日
  • エンジェル エンジェル エンジェル(新潮文庫)

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    梨木さんはあの世とこの世行き来するような作品が多いイメージがあるが、この作品もそんな感じ。
    少ないページ数でも読んだ後の満足感が得られた。

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    2025年02月28日
  • ある小さなスズメの記録 人を慰め、愛し、叱った、誇り高きクラレンスの生涯

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    キップス夫人が家の前で拾ったスズメと、約12年間一緒に暮らした日々の記録。
    夫人はスズメくんに愛情を持ちながらも、観察する姿勢は研究者的なところも感じた。

    ある日家の前で弱ったスズメの雛を見つける。介抱して元気にはなったが、そのスズメは生まれつき足と翼に障がいがあり、自力では自然界には戻れないだろうということで、キップス夫人が子供のように育てる。
    ベッドに潜って一緒に寝たり、服のポケットに巣篭もりしたりする様子が可愛い。
    成長するに従って、夫人のピアノに合わせて歓喜の歌を歌ったり、ちょっとした芸を披露して戦時中、子供を癒したりと大活躍。
    そんなスズメくんも老いには逆らえず、11歳の時に病気を

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    2025年02月26日
  • 沼地のある森を抜けて(新潮文庫)

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    再読、なのにはじめて読んだような感じです。最初に読んだときは、この物語を受け入れる準備が自分にはなかったのかな?と思う。たぶん三度目の再読があると思う。

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    2025年02月24日
  • からくりからくさ(新潮文庫)

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    なかなかに複雑だけど面白い!
    登場人物も意外に多いし
    染め物の知識からお家騒動
    クルド人の置かれた文化的背景などなど
    単独でピックアップされても充分な
    お話が唐草のように絡みあって
    からくりが解けるように終わって...
    じっくり知識を持って読むと
    もっと面白いかなと思いつつも
    知識薄くても読み応えあって
    素敵な物語だった!

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    2025年02月20日
  • 沼地のある森を抜けて(新潮文庫)

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    読み終えるのに3、4ヶ月かかってしまった。
    更に感想書き終えるのに数ヶ月?

    ぬか床から卵が出てきたり、そこからひとが孵ったり。人に説明しようとすると、ついこのようにセンセーショナル?な感じで言ってしまってましたが、不思議ではあるけど嫌いじゃないんです。だけど伝わらない自分の語彙力。いや語彙じゃない。よりによって場面一部切り取ってそこしか言わんのがあかんのですよ、自分。とわかっちゃいるが、余りにインパクトがありまして。
    ぬか床、酵母、菌。生命の根源から未来まで。
    何言ってるんだか。でも相変わらず梨木さんの本は読んでいて気持ち良いのです。

    カッサンドラの目がパタパタしてるのは気持ち悪いような、

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    2025年01月23日
  • 丹生都比売 梨木香歩作品集

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     わからないようで、頭ではなく心で読むような整合性のとれた物語。キラキラと美しい感覚を覚える。

    『夏の朝』は大好き

    草壁皇子の話が読みたくて手にした本。壬申の乱が草壁皇子の目線で描かれている。

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    2025年01月09日
  • 春になったら莓を摘みに(新潮文庫)

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    まるで物語のようなエッセイ!
    こういう体験(留学)を
    バックボーンに
    小説を描いてるんだなぁ〜
    細やかな心情や情景
    ふっと気配を感じる描写
    梨木さんの作品
    引き続き読んでいきたいと思う

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    2024年12月29日