梨木香歩のレビュー一覧

  • エストニア紀行―森の苔・庭の木漏れ日・海の葦―(新潮文庫)

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    昔の生活が残る小さな島の老婆たち。古いホテルの幽霊。海辺の葦原。カヌーで渡る運河の涼やかな風。そして密かに願ったコウノトリとの邂逅は叶うのか……。北ヨーロッパの小国エストニア。長い被支配の歴史を持つこの国を訪れた著者が出会い、感じたものは。祖国への熱情を静かに抱き続ける人々と、彼らが愛する自然をつぶさに見つめた九日間の旅。

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    2025年04月16日
  • エンジェル エンジェル エンジェル(新潮文庫)

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    過去と現在が
    交差しながら進む物語
    ひとつひとつの繋がりが
    徐々に徐々に解けてゆく
    押し付けがましくなく
    程よく空想の余地を残して展開し
    閉じていくのがよい

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    2025年04月06日
  • 裏庭(新潮文庫)

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    ☆4.0

    再読。
    こんなに愛しく哀しいお話だっただろうかと思いながら読んだ。
    昔読んだ時より重ねてきた時間がそう思わせるのかも。
    手を取って優しく引いてくれることはないけれど、必ずそこで待っていてくれている。
    ちょっとだけ寂しい、でも微笑んでしまう。
    そんな作品。

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    2025年06月13日
  • りかさん(新潮文庫)

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    以前読んだ
    「からくりからくさ」の
    前日譚と後日譚
    物語が広がって面白かった

    人の情緒や機微などの想いを
    上質に紡いている感じで
    じわじわ心地よい作品

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    2025年04月03日
  • 炉辺の風おと

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    火にまつわる話から。その後、様々な経験を深い思考と洞察で描く。現代の闇の冷たさを温める火は存在しうるのか。

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    2025年03月24日
  • 渡りの足跡(新潮文庫)

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    渡り鳥がテーマのエッセイ… なのではあるが、それだけにとどまらない骨太の本。ワイルドな行動と繊細な知性を併せ持つ梨木氏の文章を心して読むべし。

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    2025年03月23日
  • ほんとうのリーダーのみつけかた 増補版

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    「ほんとうのリーダーのみつけかた」はタイトルだけみたらリーダー育成本かと思うけど、これはマスメディア、メディアリテラシー、人の生き方、同調圧力等を考えて生きる糧になる本。中学生や親御さんにも読んで欲しい本。教科書や課題図書にしてほしいレベル。

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    2025年03月16日
  • 冬虫夏草(新潮文庫)

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    ゆっくりと読めてよかった
    世界観が非常に良い
    私もこんな世界でのびのびと生活したいなぁ

    でも最後の方は飛ばし飛ばし読んで終わってしまったから、また再読したい

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    2025年03月13日
  • ある小さなスズメの記録 人を慰め、愛し、叱った、誇り高きクラレンスの生涯

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    キップス夫人が家の前で拾ったスズメと、約12年間一緒に暮らした日々の記録。
    夫人はスズメくんに愛情を持ちながらも、観察する姿勢は研究者的なところも感じた。

    ある日家の前で弱ったスズメの雛を見つける。介抱して元気にはなったが、そのスズメは生まれつき足と翼に障がいがあり、自力では自然界には戻れないだろうということで、キップス夫人が子供のように育てる。
    ベッドに潜って一緒に寝たり、服のポケットに巣篭もりしたりする様子が可愛い。
    成長するに従って、夫人のピアノに合わせて歓喜の歌を歌ったり、ちょっとした芸を披露して戦時中、子供を癒したりと大活躍。
    そんなスズメくんも老いには逆らえず、11歳の時に病気を

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    2025年02月26日
  • 沼地のある森を抜けて(新潮文庫)

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    再読、なのにはじめて読んだような感じです。最初に読んだときは、この物語を受け入れる準備が自分にはなかったのかな?と思う。たぶん三度目の再読があると思う。

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    2025年02月24日
  • からくりからくさ(新潮文庫)

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    なかなかに複雑だけど面白い!
    登場人物も意外に多いし
    染め物の知識からお家騒動
    クルド人の置かれた文化的背景などなど
    単独でピックアップされても充分な
    お話が唐草のように絡みあって
    からくりが解けるように終わって...
    じっくり知識を持って読むと
    もっと面白いかなと思いつつも
    知識薄くても読み応えあって
    素敵な物語だった!

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    2025年02月20日
  • 沼地のある森を抜けて(新潮文庫)

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    読み終えるのに3、4ヶ月かかってしまった。
    更に感想書き終えるのに数ヶ月?

    ぬか床から卵が出てきたり、そこからひとが孵ったり。人に説明しようとすると、ついこのようにセンセーショナル?な感じで言ってしまってましたが、不思議ではあるけど嫌いじゃないんです。だけど伝わらない自分の語彙力。いや語彙じゃない。よりによって場面一部切り取ってそこしか言わんのがあかんのですよ、自分。とわかっちゃいるが、余りにインパクトがありまして。
    ぬか床、酵母、菌。生命の根源から未来まで。
    何言ってるんだか。でも相変わらず梨木さんの本は読んでいて気持ち良いのです。

    カッサンドラの目がパタパタしてるのは気持ち悪いような、

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    2025年01月23日
  • 春になったら莓を摘みに(新潮文庫)

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    まるで物語のようなエッセイ!
    こういう体験(留学)を
    バックボーンに
    小説を描いてるんだなぁ〜
    細やかな心情や情景
    ふっと気配を感じる描写
    梨木さんの作品
    引き続き読んでいきたいと思う

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    2024年12月29日
  • りかさん(新潮文庫)

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    ネタバレ

    先日読んだ「からくりからくさ」のようことりかさんのお話でした。
    これを読むとなおさら、「からくりからくさ」のりかさんがようこにとってただの人形ではないことが理解できます。

    それにしてもなんという想像力。人形たちが話す過去の出来事もそうですが、桜の古木にようこが捕まってしまうところも・・・。ようこは「そういう質の、お子なんだねぇ」と言われますが、私は「そういう質」ではないなぁ、作者はきっと「そういう質」なんだろうな~と羨ましいような、それはそれでちょっと大変だろうなという気持ちもあったり。
    おばあちゃんやりかさんの言葉や、モノや世の中への向き合い方などで幼いようこはたくさんのことを感じ取って、

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    2024年12月19日
  • からくりからくさ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    難しかったです。ずっと前に読んで、どうにもこうにも自分の中で「読めた」という感触がなかった記憶があり、今回はもうだいぶ歳も重ねたし、「読める」と思ったのですが・・・(以前、全く楽しめなかった「村田エフェンディ滞土録」は、数年後に読んで大好きになったという経験があったのですが、今回はそうはいかなかった・・・!)

    草木染めの修行をしている蓉子は、亡くなった祖母の家に住むことにし、学生の下宿として部屋を貸すことにします。集まってきた下宿人は、同世代である美大の学生の紀久、与希子とアメリカ人のマーガレット。紀久は紬、与希子はキリム織りの研究をしており、マーガレットは東洋医学を学んでいます。4人に共通

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    2024年12月16日
  • エンジェル エンジェル エンジェル(新潮文庫)

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    ネタバレ

    梨木香歩さんの本を久しぶりに読んで、切なく、そして心が震えた。タイトルがすごくきいているのもいい。孫と祖母の話が交互に展開していく中、老いること、生きて死ぬこと、誰かにバトンを繋いでいくこと、そういった戦災な優しさの詰まった名作。
    ツネがさわちゃんに託した天使が、コウコのところにやってきたこと、たとえ、本人に物が伝わらなくても、会えなくても、大切なものは時間をかけてやってくること、とても切ないけれどいいラストだった。

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    2024年11月21日
  • ある小さなスズメの記録 人を慰め、愛し、叱った、誇り高きクラレンスの生涯

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    あまりにも有名なスズメの話。

    勇敢で賢いのはスズメだけでなく、スズメを救った作者も同じ。
    誇り高く尊い。
    自然の中ではあり得ないほど長生きしたスズメは何を思って生きていただろう。

    スズメの歌を弾いてみた。
    きっともっと気高いものだったろう。

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    2024年11月21日
  • 冬虫夏草(新潮文庫)

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    「家守綺譚」の続編になるんかな?
    とりあえず、主人公は同じ。

    このゆっくりと流れる空間というか…ええ感じ。
    主人公の家がね。
    前にも書いたけど、安倍晴明の家みたいな感じ。特に庭が自然のままな感じが。
    自然との一体感が良い!

    まぁ、京都の疏水近辺が家なんで、ご近所といえばそうかも?

    ぽっかりと空いた異空間に入り込んでって感じやなく、自身が見えてなかった隣りにいる精霊たちが見えるような独特な世界観が良いね。

    今回は、ワンちゃん探し(愛犬ゴロー)が目的の旅へ!
    鈴鹿の辺になるんかな。
    そこにも、天狗、河童、イワナが、人と共に暮らしてる。
    こんな世界に老後暮らすのええかも?

    色んな精霊たちと

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    2024年11月15日
  • ある小さなスズメの記録 人を慰め、愛し、叱った、誇り高きクラレンスの生涯

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    このクラランスの伝記を読んでいると、
    作者とスズメの関係が、
    単なる飼い主とペットの主従の関係ではなく、
    一人の人間に接するかのように、
    時には一人前に男として、
    スズメを尊重し、愛情と敬意をもって
    スズメを大事に育てたのかが伝わってくる。

    空襲の中、明日、死ぬかもしれない
    戦時下の中を、12年間も長く生きる事が
    できたのは、作者の深い愛情と支え。
    逆も然りで、
    クラランスの存在自体が、作者や
    戦時下の人々の喜びに。

    だから尚さら一層、脳卒中を患ってから、
    だんだんと弱って行く姿を読むのは、辛い。

    不自由な体になってからも、生きることを諦めずに、最後はぼろぼろの羽毛になったが、
    命を全う

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    2024年11月01日
  • エンジェル エンジェル エンジェル(新潮文庫)

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    熱帯魚を飼う代わりにおばあちゃんの夜のトイレの介助をする事になってから起こる不思議な出来事
    おばあちゃんが昔の事を思い出したり、エンゼルフィッシュが攻撃的になったり……

    以下、公式のあらすじ
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    コウコは、寝たきりに近いおばあちゃんの深夜のトイレ当番を引き受けることで熱帯魚を飼うのを許された。夜、水槽のある部屋で、おばあちゃんは不思議な反応を見せ、少女のような表情でコウコと話をするようになる。ある日、熱帯魚の水槽を見守る二人が目にしたものは――なぜ、こんなむごいことに。コウコの嘆きが、おばあちゃんの胸奥に眠る少女時代の切ない記憶を呼び起こす……。

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    2024年10月17日