梨木香歩のレビュー一覧

  • ある小さなスズメの記録 人を慰め、愛し、叱った、誇り高きクラレンスの生涯
    梨木香歩さん訳と表紙で買いました

    ピアニストのキップス夫人と体に多少不自由なところがある
    イエスズメのクラレンスの12年間の記録

    イエスズメの寿命は野生では2~3年程度
    その何倍もの時間を著者と生きたクラレンス

    淡々とつづられる戦中戦後の日々
    歌う才能、老いとリハビリ
    部屋の中で生き生きと日々...続きを読む
  • 不思議な羅針盤(新潮文庫)
    雑誌『ミセス』に連載されたものだそうです。梨木さんの穏やかで芯の強いお姿がぎゅっと詰まっています。いろいろ大変な世の中でも、ため息つきながら、くすっと笑いながらくっきりと生きている感じ。憧れます。
  • 不思議な羅針盤(新潮文庫)
    こういう文章はどうやったら書くことができるのだろう、とそんなことばかり考えながら、ひたすら優しくて穏やかな梨木さんの語りに癒やされました。
  • 丹生都比売 梨木香歩作品集
    奇譚とか異聞とかいうとやたら観念の公房戦wを繰り広げるのが昨今の流行のようになってしまっているがそんななかシンプルな言葉を紡いで肌触りの良い上質なファンタジーを仕立てることの出来る作家のひとりが梨木さんだと思う。
    今回も老いの侘しみや生の寂しみを時を超え多面的な視点で捉えた九つの物語、アイデンティテ...続きを読む
  • 僕は、そして僕たちはどう生きるか
    ×

    perho

    本は必要なときに出会えると、誰かが言ってたとおもうけど、この本にはそういうふうに出会いました。
    コペルくんみたいに素直に、謙虚に生きていけるよう、がんばろう。
    なんとなく、傷つきたくなくて考えるということを避けてきたことが、やさしい言葉でまっすぐ伝わってきて、このままでいていいの...続きを読む
  • 丹生都比売 梨木香歩作品集
    「丹生都比売」のすきとおるような文体を読んで、宮沢賢治を思い出しました。
    「夏の朝」もなつかしい気持ちになり、じんとするお話でした。
  • 丹生都比売 梨木香歩作品集
    梨木香歩さんの短編集。
    どの作品も、いつもの生活から少し目を外したところにあるかもしれない、不思議な世界が描かれていて素敵だった。

    BGMを止めて、静かな空間でじっくり読みたい本。
  • ある小さなスズメの記録 人を慰め、愛し、叱った、誇り高きクラレンスの生涯
    1940年代にここまで
    長生きし、そして
    ここまで雀とお友達、、いや同志に
    なれた人は他にもいたのだろうか?
    密かに雀との愛を深めて
    生活してた人もいたかもしれない

    そんな、私も今まで
    6度ほど巣から落とされた雀や
    カラスに巣を荒らされ居場所を
    無くした雀達を(中にはメジロもいた)
    お家に招き日々...続きを読む
  • 不思議な羅針盤(新潮文庫)
    初読。梨木香歩さんらしさがぎゅっとつまったエッセイ。エッセイなのに、なぜか涙腺を刺激する。梨木さんの本を読むと、丁寧にゆっくりと生きていくことの大切さをしみじみと感じ、自分の生活を見直して姿勢を正そうという気持ちになる。でもいつも実践できないままなんだけど。それでも梨木さんの存在と、梨木さんの書く作...続きを読む
  • ある小さなスズメの記録 人を慰め、愛し、叱った、誇り高きクラレンスの生涯
    <一羽のスズメ>といえば<取るに足りない、ちっぽけな存在>として聖書でもおなじみですが、巣から落ち、片羽と片脚に故障を負ったクラレンスはそんなイメージをみごとに蹴散らしてくれます。特異な芸と歌の才能で、戦時下の人々を慰める青年期の華々しい活躍もさることながら、年老いて死線を乗り越えてからも、さらに不...続きを読む
  • ある小さなスズメの記録 人を慰め、愛し、叱った、誇り高きクラレンスの生涯
    クレランスという名のスズメと、洞察力の強い愛情深い女性との、十数年間もの生活が綴られいる。それはまるで想像できるものではなく、ページをめくるごとに驚きと感動の連続であった。
    人以外の生き物も、これほどに豊かな感情や能力があるということを知らない人がいたら、ぜひこの本を薦めたい。

    鳥好きな梨木さんの...続きを読む
  • 不思議な羅針盤(新潮文庫)
    まだ読み途中だけど、今まで読んだエッセーの中で一番好き。忙しい毎日の中で、生きることの基本というか、原点に気付ける本。それこそ羅針盤、という言葉がぴったり。心が洗われる。丁寧に生きようと思う。
  • 不思議な羅針盤(新潮文庫)
    日々を丁寧に生きるってこういう事だと気づかされる。小説通りの素敵な生き方、考え方に共感。梨木香歩さんの小説を読み返したくなった。
  • 不思議な羅針盤(新潮文庫)
    梨木香歩のエッセイは、じっくりと噛みしめるように読みます。決して読み難い訳ではないのですが、一言一言が重みをもっているので、しっかりと受け取らないと取り落としてしまいそうなのです。
    対象物へ目や耳や心をしっかと向けて受け取ったものを、文章にのせて読み手の元へと届けてくれます。植物や動物たちに向ける目...続きを読む
  • 不思議な羅針盤(新潮文庫)
    やっぱり素敵な方だなあと思う。
    この人の感覚を感受性を見習いたい、といつも思わせてくださる。

    スケールを小さくする、というお話。
    はっとさせられた。広くを見ようとして細部に追いつかない、ではないけれど、人間関係とか行動範囲とか身の回りのいろいろなことに通ずる。
    他にもはっと、もしくは普段何気なく過...続きを読む
  • 丹生都比売 梨木香歩作品集
    初期の梨木さんの短編集を集めたもの。

    ここからすでに梨木さん独特の雰囲気は始まっていて、全てが繋がっているような感じがした。
    すっと物語に引き込まれていって何かに包まれているような感じ。
    ハードカバーの装丁が似合っているけど、文庫化することはないのだろうか。
  • 僕は、そして僕たちはどう生きるか
    引き返せない大きなうねりの中で「どう生きるか」

    集団の恐さ
    安易さの愚かさ
    想像力の欠如

    「当たり前」は本当に当たり前なのか?
    集団の力に流されそうになっていないか?
    「みんなそう思っている」の「みんな」は誰なのか?

    自分の頭で考えなければいけない。
    考えないと安易なほうに、集団のベクトルに、...続きを読む
  • 僕は、そして僕たちはどう生きるか
    2015.6.13
    どう生きるか。なんとなく周りに合わせて、なんとなく日々を送るんじゃなくて、自分の頭と心で考えて生きることをしていく。10代でこの本を読んでいたら私はどう感じてどうしていただろうか。様々な生き方がある中で、こううい人生を送っているのは自分が選んでいるからで、もう少しいろんなことに真...続きを読む
  • ぐるりのこと(新潮文庫)
    大切な本。
    人との諸々の付き合いや、時代の大きな流れで自分を見失いそうになると、この本に帰ってきてすとんと自分の足下に落ち着く。
    静けさに包まれ、それでいて開いている。
    その生き方に、憧れをもった。

    しかし生垣的な、ダルな境界を保とうとするからこそ、「そと」の流れは自分の近くまでに影響して、自分の...続きを読む
  • 丹生都比売 梨木香歩作品集
    梨木さんの、弱いものに対する視線がほんとうに温かくて。文字を追っているだけで癒やされる。
    「夏の朝」はもうボロボロ泣いた。夏ちゃんは今でいうところの発達障害とか自閉なのかな?という感じの子なのですが、おかあさんやおとうさんやほかの大人たちの、夏ちゃんを見守る優しさや空回りする一生懸命さがうつくしい。